憑依転生くいな 作:ジジュー
見える景色は宇宙を光速で移動しているように思えた。
____星の光が線のように流れゆく____
どこかに着くのだろう、目の前を強い光が全体を覆いだした。
景色が変わりそこは小さめの煌びやかな部屋の中。
そこには、1人の高貴な女性が待っていた。
「よくきました。早速ですが、そこの3つの箱からくじを1枚づつ引いてください」
言われるままにくじを引いていく。
1つ目、くいな11歳。
2つ目、いくいくの実。
3つ目、無双色の覇気。
「はい、この3点に決まりました。なかなかの能力を手に入れましたね、では早速憑依転生」
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痛い・・痛い・・いてーーーよ!!
包まれていた光が消えていくと、痛みどころじゃなく今度は『く、苦しい』
ここは土の中だ!!無我夢中で掘り起こし、地上に生還!!死ぬかと思った。
仰向けで埋まってたら終わっていたぞ、体育座りだったから何とかなったが・・・
・・・それにしてもどうすんのこれ・・・なにも着てない・・胸も膨らみかけだし・・
周りを見渡すと、やっぱりお墓・・埋められていた十字架にリュック、あと刀があった。
中を見て見ると!服がある見つけた!あと少量のお金と食料も発見!お供え物?早速服を着た。
墓に埋められていたんだから、死んでいたんだよな?
誰かに見つかると面倒ごとになるな、この地は離れたほうがいいだろう。
1日歩き通しで、やっと船着き場を見つけた。
船で別の町か村に移動しよう。この顔を知っている人になんかに会ったら面倒。
痛い出費だが仕方ない。船の行先の島まで3日以上かかるらしい、食料の買い出しもしないと飢える、この出費も地味に痛い。
3日間で、確認とこれから何をするか考えていく事にした。
名前は、くいな、女、11歳、
悪魔の実、能力者でいくいくの実。無双色の覇気。この二点がよくわからない。
でもなかなかの能力って言われたから結構な物なんだと思う。まぁ~そのうちわかるだろう。
3日間色々考えた。何と言っても強くならないと話にならない。
この時点ではゾロよりもくいなは強いはず。
寝泊りする場所の確保と、先立つ物も不安だ。金が無ければ食べる事もきつくなる。
バイト?狩り?釣り?何でもいいから生活出来るようにしないと・・・・
陸が見えて来た。草原や森がある、結構いい場所だ。
船着き場に着いた。住む場所を早々に決めないと、贅沢は言わない、雨風さえ凌げれば今はいい。。道行く人に聞いてみた。
「すいません。住む場所を探しているんですけど、貸してくれそうな人いませんか?」
「ん~空き家が結構あるから、貸してくれる人はいるだろうね。両親は?」
「いません」
「(親がいないのか)‥‥あなた何歳?」
「11歳です」
「(まだまだ子供ね~今更一人増えても同じか)…うちくる?ただではないけど、手伝いをしてくれるならいいわ」
「‥…いいんですか?‥‥お願いしたいです」
「期待はしないでよね、じゃ~ついてきな」
雨風凌げればどこだっていい、それにこの人見覚えがある知っている人だと思う。
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何をしていくかよく考えないと、前回同様早々に積んでしまう。
前回はヨサクで、ルフィの代わりにシャンクスから麦わら帽子をもらおうとして、どこで間違えたかシャンクスに殺された。
前々回は、オンラインでジャンゴ、プレイヤーに速攻で処刑された。レベルが上がるまではもうオンラインではやらない事に決めた。
初期で積んでるからレベルも上がらない。これが上がらないとメジャーのキャラがクジで当たらない
悪魔の実も同じだし、3つ目も同様だ。
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ここはフルダイブゲーム、ワンピースの世界だ。約100年前、あの!伝説アニメの世界だ。
キャラになって自分の好きなように改変出来る。だが原作に沿った進み方が安全だと言われている。
そのあたりは適度なバランスがあるらしい。
人の持つ五感が限界まで反映されているのも特徴。このためやられたりしたら一ヵ月は再開できない。
ダイブしてしまえば、リアルを感じるのは始まりの頃だけ、知識は残るが後はリアルの世界はほぼ忘れてしまい、この世界がリアルだと思ってしまう。誰も死にたくないので必死だ。
くいな11歳、全裸で胸が膨らみかけ。これらは100年前なら社会問題になったかもしれない。
50年前ぐらいにフルダイブが出来るようになり、取り締まることが殆ど不可能と判断され、今では自由となっている。
リアルの世界の犯罪は、100年前と比べると10倍以上刑が重くなった事もあり、いたって平和だ。
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