憑依転生くいな 作:ジジュー
「ノジコは非戦闘員で航海士あたりを希望で、私とくいなは普通の海兵希望よ」
「でもな内勤とは言えテストは受けてもらうぞ‥‥ベルメールは確か狙撃兵だったか?」
「今は近接戦の方がいいかな、こっちのくいなも同じね」
「コンジ少佐、初めにベルメールの相手をしてくれ」
二人は少し離れて構える。先に仕掛けたのは少佐だ。それほど早くない剣戟、ベルメールにしたら楽だろう。
やられはしたけど、人間よりも身体能力が高い魚人を一人で十数人相手にできたのだ、あまり強そうではない人間の剣なら脅威にはならない。
少佐が何度打ち込んでも簡単にいなしている。
ベルメールさんが、私と剣術始めたばかりの時と反対の事してるし!!あれ?少佐さんはそんなに強くないの??
私と全く同じことしてる‥‥首元に寸止め、頭に胴に手に全部寸止めだよ!!これは見ればすぐわかる‥実力差が無いと出来ない芸当。
「やめーーい!!少佐もうこの辺でいいだろう?」
「了解です‥‥以前軍にいたころのベルメールは最下位争いの常連!!全くダメだったのになぜこんなに?ここまでの腕だとお前の相手が出来そうな人はいないぞ!」
「くいなの相手をしていたらいつの間にか?『あははは~』強くはなったと思っていたんだけど、今まで実感がなかったのよね。いつもくいなに今と同じ事されていたからさ」
「は~ぁ~!!今のお前がか!!」
「そうよ。くいなの相手してみればわかるわよ」
コンジはガガルの方を向いて手と首を振っている。大佐は察したようで、くいなの相手はそのままベルメールと模擬戦をしてくれと言った。
出来れば海兵とやってみたかった思いはあるんだけどね・・・・いつも相手はベルメールさんだけだった。考えてみたら他の人としたことないや!
いつもと同じ軽くやれば怪我もしないでしょう?始めたころから比べたら、よけるのも受けるのも上手くなってきているんだから・・・始めましょうか。
「ベルメールさんは、いつもと同じで加減無しでいいですよ」
「わかっているわよ!じゃ~行くわよ」
金属音がけたたましく鳴り響いている、コンジ少佐の時とはまるでレベルが違う。
くいなにしてみれば稽古のようなものだろう。寸止め、寸止めの連続。ベルメールの剣戟が遅いわけではない。くいなとの差の開きが大きいだけだった。
「二人ともよくわかったもういい」
「ふぅ~~寸止めだとわかっていても、くいなが相手だと怖いのよ」
「二人の実力はよくわかった。ベルメールは退位した時と比べられないくらい強い。実力から言えば俺よりも上の階級でもおかしくないが、中尉までしか俺には与える権限がないんだ‥‥二人には中尉として書類を提出しておく」
「そう?ありがとう」
ノジコはやはり階級無しの雑用からに決まった。大海賊時代に突入から十数年、海兵の数が足りない。
海賊など凶悪犯罪者以外の者は、来るもの拒まずで受け入れていた。
ふと思った。この状況って別に海軍に入っても変わらないじゃない??強い者がいない!今までと変わらず相手はベルメールさん・・・
デメリットの方が多かった・・・海軍の仕事が増えただけ・・・でもノジコは別、航海術を専門的に教えてもらっている、戦闘の基礎も。
それと、海軍時代のベルメールさんの噂もちらほらと・・・・身体が触れただけでも同僚に手をあげるのは当たり前、上司でもそれは変わらなかったと‥‥男に免疫がない生娘か‥‥
海軍の絶対比で女性が少ない。どんなにガサツでも女性はモテる!それはベルメールも例外ではなかった。
海軍にあまり未練を持たない多くの女性は、左官クラス以上と寿退役が多かった。理由は給料が良く安定し、殉職したとしても家族には一生見舞金が入るから。
ひどい事にそれ目的で海軍に入る女性も多くいる。
「ベルメール、相談なんだが?」
「何よ?」
「お前もそうだが、特にくいなはここに居るような奴ではない。本部に行く事を進めたい。将来将官になれる人物だと思っている」
「‥‥‥本部か‥‥あいつがいるんだよね‥‥ここに居ても‥‥相談しておく、返事はあとでするわ」
「おう!いい返事を待ってるいぞ」
その夜、ベルメールは二人に話をした。ノジコはナミから遠くなるため、積極的ではないが一応賛成した。
ベルメールは本部に何かあるのか?仕方なしで賛成、くいなは何も言わず大賛成。
話が出た次の日には、行く返事をしたが・・・・ノジコは人数に入って無かったらしいが・・・・そこは3人じゃなければ行かないとごねた。
移動手段として、約一か月後、本部からこの東の海を巡回に来る軍艦に乗ることになった。
簡単に本部に行けることになった!約一か月後だから時間があまりない‥
私は約三週間かけて東の海を巡回訓練名目を勝ち取った!軍艦よりも小さい軍船で、ある目的のための行動だ!!職権乱用とも言う。
ベルメールさんとノジコは一緒ではないけど、航海士と、海兵数人をつけてくれた。こんな小娘に使われる一般兵は災難だね…
くいなが居ない海軍支部、ノジコは大きく成長していた。ノウハウをベテラン航海士から毎日8時間!!みっちり叩き込まれていた成果だ。
ベルメールは、新米兵の稽古相手を務めていた。ノジコも朝の2時間はこれに参加していたが、成果は・・・・
その後は何事も無く、くいなは三週間後無事戻ってきた。
くいなが戻ってきて3日後、支部に連絡が入り、明日には本部からの軍艦が着港すると全員に伝達された。それからは迎える準備で支部は慌ただしくなった。
おもに補給の準備だ・・・・歓迎の準備は港でリーハサルもする力の入れよう・・・・
三名はそれらには加わらず、旅行にでも行くかのように荷造りなどをしていた。