憑依転生くいな   作:ジジュー

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8話、確信犯

 

何事も起こる事無く出航。カームベルトを通るらしく、本部まではそんなに日数はかからない。

 

 

出航から4日目、ガープはとある場所フーシャ村にたち寄る。孫たちに会うとかで、同じぐらいの年齢のくいな達も会わせたいとか。

 

居酒屋マキノの店に立ち寄り、近況を聞くガープ。店の外で待っていたお付きの海軍やくいな達を見てびっくりしていたマキノ。

 

ここから森の中にある家までは歩きだ。ボガード達海兵はこのまま船に戻り待機だ。

 

 

ルフィ、エース、サボに会える!!何話せばいいんだろう?でも今の私よりも弱いんだよね。あれ?エース、サボ、ノジコが同じ12歳だったかな?私くいなが13歳、ルフィが9歳かな?

 

ノジコと初めて会った時に、私の方が2歳上だったと思ったんだけど?その後すぐにノジコの誕生日だった‥…ちょっと恥ずかしい思い出‥‥

 

サボはすでにフーシャ村?ダダンの所にはいないんだった。

 

 

「ダダン!!おらんのか!!家ごと吹き飛ばすぞ」

 

「‥‥ガープさん!!いますよ~何そんな物騒なこと言って」

 

「孫の様子を見に来たんじゃが、どこだ?」

 

「ルフィもエースも最近ここに戻って来てないんで、森の中に作った家にでもいるんだろうね?」

 

「そうか、くいな!ノジコ!二人を見つけてここに連れて来い。それと何か獲物も捕ってくるんじゃ」

 

「え~~!顔もわかんないんですけど?」

 

 

私はわかるけど・・・ノジコにはわかるわけもない・・・

 

 

「子供二人、森の中に居るのはあ奴らだけじゃし、ここから見える長い木に向かっていけ、そのあたりにいるはずじゃ。無理矢理にでも連れて来い」

 

「「・・・・・」」

 

 

言われたまま、目印の木に向かいだす。それと獲物だ。

 

女性二人に獲物を取ってこいと・・・これは普通じゃない。だがどんな獲物がいるのかわからないが危険はないはずだ。

 

ルフィ達が勝てないような動物はここにはいない、まして今はくいなが居るのだ。その事をガープも知っていたのであろう。

 

もしかしたら、ノジコでも勝てるぐらいかもしれない。

 

歩く事数十分、人影が二つ、くいなが声をかけた。

 

 

「こんにちは」

 

「海軍!!お前ら誰だ?」

 

 

くいなとノジコは海軍支給の制服を着ていた。エースが気が付き、さほど驚きもせず答えて来た。

 

もうこの辺りでエースより強い人や、獣はいない。対応も子供の時と違い余裕がある。

 

大人に近づく頃まさに成長期、半年でも変わる。ルフィはもう少し先だろう。

 

 

大きくなっている!もう子供じゃない感じだよ!ルフィはまだまだ子供だけど、エースは背も高くなっていて見違えている!サボが居なくなって2年後だから大きくもなるか・・・

 

私と同じ年なんだからそれも当たり前かな、身長はここ最近急激に伸びているし、体も成長している。ノジコにも言える事だけどね。

 

 

「私達は、ルフィとエースを探しに来ました。あなた達がそうよね?」

 

「ああ~そうだ!俺がエースだ。何か用か?」

 

「私はノジコよ」

 

「俺、ルフィだ」

 

「くいなよ、よろしくね。見ての通り海軍よ、なぜここに来たか大体予想できるんじゃないかな?」

 

「じじぃーか!」「じーちゃん!!」

 

 

エースとルフィ、ガープが来たとわかり、逃げる算段をしているようだ。だが目の前にいるのは年も変わらない女性二人。

 

二人は捕まるはずなんかないと思ったのだろう。ガープが居ない以上どうにでもなると。

 

 

「正解。…ノジコ、多分逃げるからルフィを捕まえて!私はエースを。‥‥何事も無くガープ中将の所まで来てくれるといいんですけど?」

 

「エッ!私が??出来るかわからないけどがんばるわね‥‥」

 

「何言ってんだ?お前達が俺たちをどうにかできるとでも思っているのか?ルフィー!海軍だろうとかまう事無いが、負けたりするなよ!」

 

「おおう!!俺は負けね~!!エースこそ負けるなよ!!」

 

 

やっぱりこうなった・・・・ケガさせないように手加減を・・・これが難しい。

 

ノジコはルフィ相手に未知数、両者とも怪我だけはしないでほしい。

 

今の時点でエースはどれほど強くなっているんだろう?楽しみでもある。

 

 

エースは配管のパイプ?ルフィは何も武器は持っていない。対してくいな達は二人とも刀。

 

ノジコとルフィの小競りあいは、戦闘経験の乏しいノジコにはきつい様で、防戦一方になっていた。決定打は無いが段々と体にダメージを負って来ている。既に半泣き・・・

 

 

う~ん・・・やっぱりノジコではルフィの相手は務まらないみたい・・・私がすぐにでも加勢しないと面倒な事になるね。

 

 

「エース、すぐに終わらせるよ!‥‥行くわよ!」

 

 

くいなは、素早くエースの目の前まで行き、持っていたパイプを切り捨てた。

 

移動したのが見えなかったエース‥‥手に持っていたパイプが見事に半分上が無い事に驚く。首元に冷たいものが当たった。

 

負けを認めたかのように、武器を離した。

 

 

「これでいいかしら?」

 

「・・・・・」

 

「おとなしくしていてよ!‥‥ノジコの加勢に行くんだから」

 

「ルフィーー!!逃げろーーー!こいつには絶対に勝てねーー!!」

 

 

ルフィに伝えると同時に、くいなを後ろから抑えた・・・・だが・・・・

 

 

「エ、エース君‥‥伝える事はいいのよ‥‥ルフィを助けようとする行動もいいの‥‥でもなんで!!私を抑えようとしている手が!!私の胸の上にあるのかな!!!」

 

「あ!!」

 

「あ!じゃないわよ!!‥…『ボコッ!!』‥‥10年早いのよ!!いきなりはやめて!!」

 

 

振り向きざまに殴られ巨木に激突したエース・・・・伸びているようだ。

 

これを見ていたルフィはくいなを襲うが、まだ平常心ではないくいな・・・・手加減知らずでエースのとばっちりを受けたルフィだった。

 

 

「くいなこれどうするのよ?」

 

「う~ん。担いでいくしかないよね」

 

「・・・・・」

 

 

帰る途中で、もう一つ言われた事も運よく遂行できた。大きな猪も確保。

 

ガープが待つダダンの家に着く頃には、日が暮れ始めるころだった。

 


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