元ブラック鎮守府に着任   作:nekoge

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始動


英雄の物語は静かに始まる





1話

2045年3月15日 水曜 冬 東京憲兵隊本部

 

「影野少佐入ります」

 

「入れ」

 

木目が綺麗に施されたドアを開ける。彼の名は影野海誠(かげのかいせい)。 身長175の長身で体格は筋肉質で細く、顔も整っている。しかし彼の鋭い眼光は鋭い。

 

「東京憲兵隊第三支部第一部隊影野少佐、憲兵司令官に呼ばれ参りました」

 

憲兵司令官の執務室は所々に似つかない豪華な装飾品がある。大半が前任者の私物だ。

 

「・・・影野少佐早速要件を伝える」

 

憲兵司令官は笑顔で机に置かれた封筒を開封した。

 

「発、海軍本部人事科 東京憲兵隊第三支部所属影野海誠少佐3月24日付け 呉鎮守府総監部所属第八鎮守府艦娘艦隊及び第四護衛艦隊所属護衛艦『やまゆき』指揮官着任を命ずる」

 

「・・・」

 

「もう一つある。正式な通知は来てないが君は4月1日で大佐に昇進する・・・まぁ急な人事で承認式は残念ながら行われない」

 

素っ気ない態度で司令官は伝える。

 

「ありがとうございます」

 

影野の言葉に一瞬だけ苦い表情を浮かべた憲兵司令官だったがすぐに笑顔をつくる。

 

「私も君にはあの件では世話になった。・・・上も有能な人材をこれ以上陸で遊ばせておくわけにはいかないとのことだ。頑張ってくれ」

 

「司令官」

 

「なんだね?」

 

「お世話になりました」

 

「・・・・・こちらこそ」

 

「影野少佐、帰ります」

 

影野は部屋を後にする。司令官は突然呟いた。

 

「死神・・・奴さえ居なければワシはこんな地位ではなくもっと上に、あいつさえ居なければ・・・」

 

その表情はまるで肉親の仇を討たんとする者のようだ。

 

「ワシはまだいい。あの件に関わっていた者は大半があいつに・・・・・・殺された」

 

一方の影野は本部に用意されていた控え室に戻り、机の上に立つ小人のような存在と話していた。

 

「隊長!司令官の要件とはなんだったのですか?」

 

影野は受け取った書類を見せる。

 

「やったじゃないですか!」

 

「・・・」

 

「今日は宴会ですね!」

 

この小人は妖精という存在であり、7年前突然この世界に現れた。その生態は未だに謎が多い。

 

「帰る」

 

「了解、ヨーソロー」

 

影野と彼の肩に乗った妖精は本部を後にした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あ、お土産買い忘れた!」

 

「・・・もう買った」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

3月27日月曜 0830 憲兵隊第三支部正門前

 

支部の庁舎から門の道に礼服の隊員と事務員総員が列を作っている。

 

「総員気を付け!!!!!」

 

影野が庁舎から出てくるとラッパによる総員集合の合図と共に大声が響いた。

 

影野は庁舎から右手で敬礼を行い門まで歩いた。

 

門を少し出た所で影野は回れ右で体を後ろに向ける。

 

「帽振れ!!!!!」

 

第三支部所属の憲兵隊員と総員が涙を流しながら帽子を右手に持ち、影野に向かって帽子を振り、事務員は手を振っている。

 

「隊長!!!頑張って下さい!」

 

「俺たちの事絶対に忘れないでください!!」

 

隊員達は影野に向かって思い思いの事を叫ぶ。

 

「影野隊長!!!艦娘さん達に迷惑をかけないようにしてくださいね!」

 

「何をいっとるか!!!このボンクラが!!」

 

「痛!ちょっと殴らないでください鬼藁隊長!」

 

「影野隊長!!!男鬼藁勝司!!!必ずや隊長の意思を継ぎ更なる精進を行います!私は新しい隊長としてこの部隊と・・・」

 

「長いですよ鬼藁新隊長」

 

「工藤貴様!!!俺の意思を影野隊長に伝える神聖な行為を無かにするか!!!大体貴様も副隊長になったのだからこれから・・・」

 

「影野隊長!!新しい部隊でも頑張って下さーい。またいつか美味しいカレー作って差し上げますから!」

 

「何言ってんだい千代。あんたはまず米をきちんと炊けるようにするんだね」

 

「お、お母さん」

 

「菊の言うとおりだ」

 

「お父さんまで・・・」

 

「千代はまだ米炊けないのね。その脳ばらして見てみたくなったわ」

 

「人の妹に手を出したらただじゃおかないわよ」

 

「帽元え!!!!」

 

鬼藁の言葉に全員が帽子を被り直す。その様子を見ていた影野と小人もとい妖精。

 

「行きましょう提督」

 

「うん」

 

彼は用意されていた黒の公用車に乗車。

 

「最後まで大変でしたね」

 

「退屈はしなかった」

 

「これからどうしますか?」

 

「寝る」

 

その後影野と妖精は東京駅で新幹線に乗車、広島まで移動し、乗り換えで呉に到着した。

 

呉駅 1530

 

「迎えが来ているはずです」

 

すると黒塗りの公用車が駅の近くに停車する。

 

「影野少佐ですか?」

 

「ああ」

 

「こちらにどうぞ。鎮守府へお送りします」

 

影野は呉第08鎮守府に向う。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

1615 呉市 呉第08鎮守府正門

 

影野、鎮守府に着任。

 

鎮守府の周りは海に面しており周囲は赤レンガで囲まれている。

 

「広いですね」

 

「・・・」

 

「迷子になりそうです」

 

「・・・離れるな」

 

「提督・・もしかして私の事そんな風に思ってます?」

 

「・・・」

 

「もう、そんな態度だと女の子に嫌われますよ!」

 

「・・・」

 

「じょ、冗談ですよ」

 

影野は妖精と駄弁りながら門まで歩く。門には青のデジタル迷彩作業服を着用している警備隊の男が立っていた。

 

「御待ちしておりました」

 

「お疲れ様」

 

「身分証のチェックを行います・・・ありがとうございました。門を開けます」

 

男は門の右横にある詰所の様なところに入る。少しして門が機械な音をたてて開いた。

 

「お気をつけ下さい」

 

影野は鎮守府に入る。

 

その様子を見ている影がちらほらあった。

 

怯えた表情、怒りの表情。

 

「また繰り返されるの?」

 

誰かが呟いたその言葉は以前の鎮守府を象徴しているかもしれない。

 

ここは元ブラック鎮守府




艦娘一切登場してません。

プロフィール

影野海誠(かげやかいせい)

誕生日2020 04 23

身長175 出身広島 好きなものワイン、甘いもの 

軍歴 海軍兵学校 階級曹長 18歳(卒業時に少尉)

第5期艦娘艦隊指揮官過程 階級少尉 20歳~21歳
(この過程は卒業時も基本少尉、成績上位者は中尉、主席は大尉)

東京憲兵隊第三支部所属

第三部隊隊長 20歳~23歳
(少尉→中尉→大尉)


  第一部隊隊長23歳~24歳
(大尉→少佐)

呉鎮守府総監部付第八鎮守府艦娘艦隊司令官
(大佐) 24歳

得意戦術(合計50以内で計算) 最高10点

戦略10 指揮能力6 砲撃戦5 空母戦6 航空戦6 雷撃戦5 対潜戦7 対空戦5

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