苦手な方は閲覧をお控えください
※再三の忠告ですが、これは二次創作であり実在の方々とは関係ありません。検索避けなどしていただけるとありがたいです
2月22日。世間では今日は猫の日などとされて随分と持て囃されているらしい。
電脳世界もそう変わらないのだが、最近イベント事とはご無沙汰であったし、この熱気に乗ってもよいのではないだろうか。
私─八重沢なとりは携帯の中の賑わいを寝ぼけ眼をこすりながら見て、そんなことを思った。
それならばハロウィンの衣装に近いものがあった筈だと布団から這い出て洗面所へと向かう。冷え込むこの時期の洗顔は爽快感よりも寒さの方が勝る。
「~~~~っ」
手早く済ませて軽く髪の乱れを直すために鏡に向き直る。
するとそこには、頭頂部でゆらゆらと揺れる信じ難い物が映っていた。
「な、な……んなぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
冷たくも穏やかな澄んだ冬の空に、
──────────
「ふ……わあぁぁぁ」
時刻は8時40分。世間的には遅刻とされる時間に大きな欠伸をしながら歩く学生が一人。
(レートを戻そうと躍起になったのがマズかったなぁ……)
生徒の模範となるべきはずの生徒会長、夜桜たまは銀色の髪を靡かせのんびりと学園へ歩を進めていた。
(まぁ、なとちゃんに叱られるのは悪くないもんね)
顔を緩ませながら歩いている内に学園が近づいてくる。あぁ、きっと今日も可愛らしくぷりぷりと怒っているのだろう。
「──あれ?」
しかしそこには無人のばあちゃる学園の校門。いつもならばギリギリまで稲鞭を持って待ち構えている筈なのだが。
一体どうしたのだろうか、と考えていると視界の隅で何かが動いた。
「風紀室?」
ばあちゃる学園の校門のそばの風紀室。そこの窓に、影が映ったような気がした。もしや彼女は仕事の真っ最中なのだろうか。
もしも予想通りならば──驚かせてみよう。
そんな悪戯心が沸いた私は風紀室のドアノブに手を掛けて思いっきり開け放った。
「なっ、とっ、ちゃーーん!もう授業の時間だ……ぞ?」
「あ、え!?会長なんでここに!」
そこには私の待ち望んだ彼女が居た。ただし──お尻のあたりから伸びてフリフリと揺れるしなやかな尻尾。髪と同色のピンと立った猫耳を隠そうとする、想像だにしなかった姿であったが。
【事情説明中】
「なるほどねー。猫の日だからか」
「釈然としませんが……プロデューサーが言うにはそのようです」
私たちアイドル部のプロデューサーであるばあちゃること馬P曰く、この気合いの入ったコスプレのようなこれはバグのようなもので、時が経てば戻るとのこと。
長くても今日中には元に戻るし、なんとなく猫のような衝動に駆られる程度でそれ以上の害らしき害はないらしい。
今日は一日、課外活動という扱いで出席にも影響はないとのこと。
流石電脳世界の学園、緩いなぁ。
「でも、見れば見るほど凄いよね。まるでずっと前から生えてたみたいな」
そういってたまはなとりの髪を梳きながら頭の上で揺れる猫耳を弄り始める。
「うぅ……恥ずかしいです」
「ハロウィンの時はノリノリだったじゃーん。似たようなもんじゃないの?」
「そ、それはそれで今とは違うんですぅ!」
なとりは真っ赤になって否定する。よく分からないが、彼女にとっては重要な部分なのだろう。
──しかし、なんともけしからん姿だ。とたまは思った。
物音がする度に猫耳をピクピクと揺らし、顔を赤らめながら周囲を伺う様はどこかイケナイコトをしているような連想をさせる。
極めつけは尻尾だ。そもそも尻尾があることを想定していない服のため、必然的にそれはスカートを持ち上げるように服の下から伸びている。
そのため元より短いスカートが捲れて、先程からチラチラと眩しい白いものが見えてしまっている。しかし決して下品ではなく、なんというか素晴らしきチラリズムを体現している。
「…………」
魔が、差した。手を伸ばしてむんず、と尻尾を掴む。
「ひゃあ!」
と、彼女はとてもかわいらしい悲鳴を上げた。
それと同時に毛がブワリと逆立ち、一瞬でたまと距離を取る。太くなった尻尾を抱えるようにして頬を朱に染めながら涙目で訴えている。
ぞくり、とするその仕草。心のどこかに火が点いた。
「…なーとーちゃん♡」
たまはなとりの腕を掴んで備え付けのベッドに彼女を押し倒す。
「え、え?会長、そのなにを……」
なとりはまだ理解が追い付いていないようで、なすがままだ。
「なとちゃんが、悪いんだよ……」
たまはベッドに膝をつけ、なとりに覆い被さるようにして獣の耳に甘く囁いた。
そして、流れるように向かって左の猫耳に噛みついた。
「ひぅ──」
(ほんっと、ズルいなぁ)
泣き出しそうに目を真っ赤に腫らすなとりの姿を見るだけで、ざわざわと内側から熱が湧き出てくる。
もっと、もっと羞恥に満ちたその顔を見せてほしい。その顔を、自らの手で快楽に蕩けさせたくなるのだ。
「んぁむ、……あぐ…………れろ」
耳を甘噛みし、内側に舌を這わせていく。猫独特の厚みの少ない肉と口内に毛が絡まる独特の感触を楽しむ。空いた方の右の猫耳は指先で弄ぶ。
「ん……かい、ちょ──」
声を漏らさぬよう、口を真一文字に引き結んで快感に耐える彼女を執拗に責め立てる。
ほんの少しだけ歯を立てて噛み、そこに優しく口づける。
猫耳の先、内側、根元へとキスをしながら徐々に高さを下げていく。髪にも雨を降らせ、唇を指でなぞりながら真っ赤に腫れたなとりの目をじっと見つめる。
互いに逸らさない。つまりは───了承のサインだ。
たまはその顔に喜悦の色を浮かべ、なとりの目尻の涙を舌で掬い取った。
手を差し伸べてされるがままのなとりの身体を起こすと、たまは脚の間に自らの身体を滑り込ませる。抱き抱えられるような格好から上を向いて口を開けて口づけを誘う。
「ほら──んむぅ!?」
やにわに舌を差し入れられた。このまま主導権を握ってやろうとした矢先に攻められ、たまは目を白黒させる。
どうやら猫化はここにも及んでいるようで、ほんの少しだけザラリとしたなとりの舌がたまの口内を蹂躙する。
舌の腹を舐め、絡め合う。伸びたそれに吸い付いて唾液を啜り、なとりは己の唾液と混ぜ合わせて飲み下す。そして今度はマーキングでもするかのように舌を垂らしてたまに唾液を飲ませていく。
二人の口元は飛び散った唾液でベタベタになっており、垂れ伸びたものは銀色の橋となって二人を繋いでいる。
「ごく………ん…、は。いきなり強引だけど、そんなに欲しかったの?」
そう問い掛けるたまに、なとりは尻尾をピンと立たせるばかり。顔を見ると瞳にはハートマークが浮かんでいる。それを認めたたまはクスリと微笑んだ。
「猫だから、発情しちゃったのかな?」
たまは茶化しながら後ろ手に尻尾を撫で、刺激を継続的に与えていく。
向き直ってなとりの豊かな胸に顔を埋めて心臓の音を聞く。ドクドクと心臓が早鐘を打つ音が脳に響いている。
身体が熱い。溶けてしまいそうな程、内側から熱が溢れて全身を駆け巡っていく。きっと、互いにそうだろう。
チョーカーに指を這わせて、タイに指をかける。向こうも合わせるようにたまのリボンを解いていく。
「……風紀委員長なのになとちゃんは悪い子だなぁ」
2人きりの風紀室。甲高い猫の声が響く。冬に咲く八重の桜は今、咲き乱れる。
「あぅあぅあぅ……」
その後1日と経たず数時間でなとりの身から猫の特徴は消え去ってしまった。
たまは可愛かったのに勿体ないなー、とぼんやり思った程度だったが、あまりの乱れっぷりに彼女は自己嫌悪に陥っているようだった。
「バグのせいってことにしとけばいいのに……」
背を向けてウンウン唸る彼女の背後に抱きついて「またシよっか」と囁くと一瞬の硬直の後、彼女はコクリ、と小さく頷くのであった。