ゼロの劣等生   作:かんね

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サブタイトルはてきとうです。

めっちゃ短いです。


四話 早朝の稽古

 

 

 

達也の朝はとても早い。

 

日本にいた先日までは、早朝に八雲の下で体術の稽古をしていたが、トリステイン王国にいる現在は、達也の脳内の仮想敵の動きに合わせて稽古をしていた。

そんな稽古中の達也の動きは、余りに人間離れで、舞のような美しさも兼ね備えていた。

 

 

そんな達也の姿を見ていた柔らかな雰囲気を持つ、黒髪の女の子は、達也の動きに見惚れていた。

 

「(誰かに見られているが、中断する必要もないだろう)」

 

と達也はその黒髪の女の子の視線を無視し、稽古を続けた。

 

 

 

 

 

 

 

達也が稽古を終えると、その黒髪の女の子が近づいてきた。

 

「あっ…あの、このタオル使ってください!」

 

と、達也にタオルを差し出す。

 

達也は、この子が自分の稽古を見ていた事を知っていたので、予め自分の為に用意していてくれたことをここで理解した。

 

「ありがとう。使わせてもらおう」

 

達也は普段なら、稽古後には汗を皮膚と服から分解するのだが、この様な場面でそんな無粋な事はしない。

 

「さっきの動きは、すごかったです!

私もう、目を奪われちゃってまじまじと見てしまいました。あれは一体何なのですか??」

 

と、少女は首をかしげる。

 

「さっきのは、単なる体術の稽古だ。早朝に稽古をするのが俺の日課なんだ。

君はこんな朝早くから何をするつもりだったんだ?偶然、起きたわけでもないだろう?」

 

と達也に言われ、何かを思い出したようで、

 

「あっー!!洗濯、忘れてました!どうしよう。これじゃ朝の準備に間に合わない!」

 

と慌てふためく。そんな姿を見て、達也は救いの手を差し伸べる。

 

「そういう事なら、俺も手伝うぞ。俺にも責任があるからな。」

 

「そんな!責任だなんて。で…でも、ご好意に甘えてもよろしいですか?」

 

「あぁ。全く問題ない。」

 

と達也が返すと、嬉しそうにその女の子は達也と洗濯をしに向かった。

 

 

 

 

 

 

 

洗濯をしている際中も、その女の子との会話は楽しげに進んだ。

 

「あ!そういえば、まだ自己紹介をしていませんでしたね。私はここで貴族の方々にご奉仕している、シエスタです。そのままシエスタと呼んでください!」

 

とシエスタは達也に柔らかな笑みを浮かべ、達也に視線を向ける。

 

「俺は司波達也だ。達也と呼んでくれ。」

 

「んー。あっ、ということは、ミスヴァリエールに召喚の儀で呼ばれた、あのしばたつやさんですか!

それなら、学院中で達也さんの話で持ちきりになるのも理解できました!」

 

「なぜ理解できたのか気になるが、話が広まっているのか…」

 

「はい!高身長で爽やかな男の人が呼ばれたっていう話でしたよ。そんな女の子たちの反応に、男の子たちは達也さんに嫉妬しているとのことでしたよ?」

 

とシエスタが嬉しそうに話すが、達也は

 

「そうか。」

 

と苦笑いで返すのだった。

 

 

 

 




他の方のSSを読むと、自分の書いている文章がいかに稚拙か分かりますね。
でも、まだまだ書いていきます(笑)

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