魔人四天王の一角であり、『夜の女王』と呼ばれているケッセルリンクが肩を震わせて顔を伏せている。
その顔は羞恥に染まっており、最早顔を上げる事も出来ない。
「見事に似合ってないな。確かに新鮮だが、驚きよりも最初に笑いが来るな」
「…ケッセルリンクには悪いが確かに分かる。服の全てのパーツが壊滅的に似合っていないな」
『似合っていない』、『笑いが来る』、『壊滅的』、それらの言葉が刃となってケッセルリンクに突き刺さる。
確かにこの服に着替えさせられて、その姿を見た時自分でも絶句してしまった。
何しろケッセルリンク本人が似合っていないと完全に自覚しているからだ。
だが、自覚していたとしても、それを自分の知り合い…それもかつての主と、共に戦った仲間となれば尚更だ。
「フフフフフ…怖かろう。これこそ我が拷問術の一つ。壊滅的なコーディネートだ。これを理解して出来る私を見下すとは…女というのは本当に御し難いな!」
そしてそれをやった張本人である拷問戦士が高笑いをする。
「で、これは何だ」
今その姿が視界に入ったように、ランスが拷問戦士に問いかける。
何しろ拷問戦士と言えば、その名の如く凄まじい拷問をする事で恐れられているモンスターだ。
それはまさに拷問であり、それを受けた人間は肉体的にも精神的にも大きく疲弊してしまう。
中にはそのまま発狂してしまう者もいる程だ。
だが、その拷問戦士がやった拷問にしては温いと言わざるを得ない。
そしてその拷問戦士は高笑いを止めると、頭を抱えながら喚き始める。
「何か…何かだと? そんなのはこっちが知りたいわ! というか魔人様とはどういう事だ!」
今までの事が不本意だと言わんばかりに地団駄を始め、ついには地面に突っ伏してしまう。
「ようやく元の世界に戻ってきて拷問が出来ると思ったのに…まさか相手が魔人様なうえに、あのハニワの王に色々言われるし…私が一体何をしたと言うのだ! オロローーーン!」
「まあ…それはそうか。無敵結界がある限り拷問は不可能だからな…」
「そんなの知った事か。それよりもケッセルリンク、何時まで遊んでいる。とっとと戻るぞ」
ランスの言葉にケッセルリンクの耳が震える。
「こ、これが遊んでいるように見えるのか!? というかお前私の姿をずっと見ていたと言っていたが…まさか私が磔にされてる所も…」
「ああ、見たぞ。お前があんなに大笑いしているのは新鮮だったな。いや、これをカミーラが見たら何と言うか見てみたいな」
「た、頼むから止めてくれ…」
自分のあんな姿は誰にも見られたくない。
そう思うのはまあ当然の事だろう。
「ククク…そう簡単に帰すと思っているのか!? 私は拷問戦士…その突然変異体よ! これが私の最後の拷問だ! 受け取れ!」
拷問戦士は突如として立ち上がると、未だに座り込んでいるケッセルリンクにチョーカーを付ける。
「な…これは!?」
突如の事にケッセルリンクは驚き、そのチョーカーを外そうとするが、それは決して外れる事は無かった。
「フハハハハ! 言っただろう、それが私の最後の拷問だと! 人は…そしてカラーもだが、全ての生き物には建前というものがある!」
得意気に笑う拷問戦士に、ランスは流石に剣を抜き放つ。
しかし拷問戦士はそんなランスに臆する事無く笑い続ける。
「貴様も魔人様と知り合いのようだが、本音でこの方と話した事はあるか!? いや、無かろう! 誰もが皆本音を話せるという訳では無いのだ! そしてこのチョーカーは、その本音を引き出す最高の拷問具よ!」
「!」
拷問戦士の言葉にケッセルリンクは戦慄する。
その言葉は正しく、ケッセルリンクも魔人達には当たり障りの無い話しかしていない。
唯一話せるのが、付き合いの長いカミーラや、同じ時代に魔人となったガルティアくらいだ。
そして…ケッセルリンクはランスにも『本音』では向き合っていない。
いや、本当を言えば本音でランスと向き合いたかった。
だが、それは魔人となった事、そしてジルが魔王となった事で出来なくなってしまった。
「貴様…!」
「さあお聞かせください! 魔人様の本音を! そしてこの愚かな人間に、身の程を教えてやってください!」
拷問戦士の言葉に、ケッセルリンクの体がその意思に反して動いてしまう。
「ランス…」
(やめろ!)
何とか言葉を止めたくても、その呪いのチョーカーとやらの力のせいか、全く力が入らない。
自分の言葉を放つのを止める事が出来ない。
ケッセルリンクはランスに向かって歩き始め、そしてその手を伸ばす。
「さあ! 今のあなた様の態度をその男に示すのです! そして分からせてやって下さい! この人間に!」
拷問戦士の言葉など聞きたくないのに、今のケッセルリンクは自分で自分を止める事は出来ない。
そしてケッセルリンクがランスの側に来た時…彼女はランスの力強く抱きしめる。
「…ずっとこうしたかった」
「………は?」
ケッセルリンクから放たれた言葉に、拷問戦士は呆然とする。
「お前とは離れたくなかった…私が魔人になっていなければ、私はお前と共に旅立っていた。スラル様と同じ様に、お前と共に世界を見てみたかった」
「あー…」
ケッセルリンクの言葉に、スラルはバツが悪い顔をする。
ケッセルリンクを助けた事に後悔は無いが、同時に彼女の意思を奪う結果にはなってしまった。
あの時はそれで良いと思っていたが、魔王という枷から逃れた時に、悪い事をしてしまったと思うようになっていた。
「何だそんな事か。だったら今からでもついてくれば良いだけだろ」
ランスの言葉にケッセルリンクは首を振る。
「魔人である限りそれは無理だ…お前を殺せと魔王に言われれば、私はそれに逆らえない…そしてもしお前を殺してしまったら…私はもう生きてはいけない」
ケッセルリンクは潤んだ目でランスを見つめる。
そこに居たのは『夜の女王』として恐れられているケッセルリンクでは無く、一人のカラーの女性であるケッセルリンクが存在して居た。
「ランス、私はお前が好きだ。いや…愛しているんだ」
(とうとう…言ってしまった…)
ケッセルリンクは今まで胸に秘めていた思いを告げた事に、後悔よりも喜びが湧き出て来てしまった。
この呪いのアイテムの効果で本音を言わされているはずなのに、それでもこうして言える事が何よりも嬉しかった。
「は…そ、そんな馬鹿な…魔人様が人間の事を愛しているなどと…」
拷問戦士は目の前の光景が信じられずに呆然としている。
これは拷問戦士からすれば全く信じられない…いや、あってはならない光景だった。
「がはははは! それは当然だ。俺様はケッセルリンクがカラーの時からの付き合いだからな。こいつが魔人になったくらいで、俺様の女という事は変わらん」
ランスもケッセルリンクを抱きしめると、その潤んでいる顔を見る。
(うーむ…普段はイージスみたいにキリッとしているが、こういう顔もいいな)
ランスはその顔を隠している眼帯を外す。
するとケッセルリンクの両目から涙が溢れてくる。
「あ、こら泣くな。折角俺様に愛の告白をしたのに泣く奴があるか」
「ち、違う…私はスラル様の前でこんな事を…」
ケッセルリンクにあるのはスラルに対する後ろめたさだ。
スラルがランスの事を想っているのはケッセルリンクからすれば明白だ。
そしてケッセルリンクにはスラルに命を助けられた恩が有る。
魔王の枷から逃れられた今、スラルの事を応援しているのだ。
「別に構わないさ、ケッセルリンク。我はむしろこうしてお前の本音を聞けて嬉しく思う」
スラルの声は非常に優しい。
ケッセルリンクの事を思っていたのはスラルも同じなのだ。
そしてこうしてランスと本音で向き合えた事は、スラルにとっても嬉しかった。
ケッセルリンクは少し嬉しそうに、そして困ったようにはにかむ。
その顔がランスの琴線に触れるのは最早当然の事だった。
「おいケッセルリンク」
「なんだ、ランス。むぐ…」
ランスがケッセルリンクの唇を奪う。
一瞬驚いたケッセルリンクだが、直ぐにランスの頭に手を回すと、そのまま唇を重ね合わせる。
そしてどちらかとも言えないタイミングで、二人の舌が絡み合う。
「ば、バカな…認めん、認めんぞ…こんな光景…」
拷問戦士はこの光景に理性が追いつかないのか、ついにはへたり込んでしまう。
「フン、下らん猿知恵を使うからだ。さーて、ケッセルリンク。俺様はお前を助けに来た。だからその礼は貰うからな」
ランスはそのままケッセルリンクを抱き上げる。
「ああ…貰ってくれ。お前には何時も助けられている…」
「ランス、剣はここに置いておいてくれ。我はこの拷問戦士に話がある」
「そうか。まあスラルちゃんなら問題無いだろ」
そのままランスは剣を床に突き刺し、隣の部屋に消えていく。
それを見てスラルはランスの剣から姿を現す。
魔力も少し回復しており、レーザー系の魔法も何とか使えるくらいの力は戻ってきたようだ。
「さて、我はお前に聞きたい事がある。話してもらえるな」
「…何を聞きたいと言うのだ。この拷問戦士とも言えぬ醜態を晒した私に」
「全てだ。お前は何処で何をしてきた?」
「…何故そう思う」
スラルは唇を釣り上げて笑う。
「貴様がケッセルリンクの事を知らなかったからだ。ケッセルリンクは見ての通りの姿で、世界唯一のカラーの魔人だ。その魔人をお前が知らない訳が無い。お前は何時の時代の拷問戦士なのだ」
「フン…成程な、そういう事か…どうやら私がここに居る間に、世界はとんでもなく動いていたようだな…」
自嘲気味に笑う拷問戦士を前に、スラルは酷薄な笑みを浮かべる。
「さて、尋問といこうか。抵抗は無駄だ…どうせ話しても問題はあるまい。ハニーキングから言われているのだろう?」
「………」
スラルの言葉に拷問戦士は何も答えない。
それはスラルの言葉が正しい事を意味していた。
「では話せ。貴様が見てきた事の全てをな」
ランスはケッセルリンクをベッドに押し倒す。
ケッセルリンクは全く抵抗もせずに、そのままランスを潤んだ目で見ている。
「とりあえずその全く似合わん服を脱げ。何か違和感が凄いぞ」
「…それは確かにそうだな」
ランスが真顔になった事で、ケッセルリンクもそれに合わせて真顔になってしまう。
ケッセルリンクは起き上ると、その壊滅的なセンスと言われた服を脱ぎ捨てる。
そこに現れたのは、これまでケッセルリンクの映像で見ていた下着とは違う、黒を基調とした下着だ。
「おお。やっぱりエロいな」
「………」
じろじろと無遠慮に自分を見てくるランスに、ケッセルリンクは頬を朱に染める。
今までも何度もエッチをしているにも関わらず、今日は非常に恥ずかしいと思う気持ちが出ているからだ。
それもこれもこのチョーカーのせいなのだ、とケッセルリンクはチョーカーを外そうとするが、力が封じられているせいか外す事が出来ない。
「ランス、悪いがこれを外してくれ」
なのでそれをランスに頼むは当然の選択だった。
ただ、ケッセルリンクの誤算があるとすれば、ランスという人間が非常にスケベだった事だろう。
「いいやダメだ。今日はそのまんまやるぞ。何しろお前の本音を聞けるまたとない機会だからな」
「…!」
その言葉にケッセルリンクは青ざめる。
それは自分は今は本音で話さなければいけないという恐怖に加え、この状態でランスに抱かれようものならどんな言葉を発するか分からないからだ。
「俺様の前で本音で居なかったお前が悪い」
「言えるわけが無いだろう…私は魔人なんだ…魔王に命令されれば嫌でもお前の敵になってしまう…あの時の様に」
「魔人というのも面倒臭いな。だったらお前が魔人でなくなる方法も探すか」
「か、簡単に言うな。それにあの娘達の事もある。私が魔人で無くなっても、あの娘達は使徒のままだ」
「なに、そうなのか。それはいかんな。だったらそっちも合わせて探すとするか」
そう言いながらもランスはケッセルリンクの肢体に手を伸ばす。
その見事なまでの肉体、男ならば誰しも一度は触れてみたいと思う体をランスは無遠慮に触る。
イージス・カラーにも匹敵する程の見事な体は、ランスに触れられるだけで熱を帯びる。
ケッセルリンクの体を起こすと、ランスはその背後からその豊かな胸に手を伸ばす。
「ん…」
スラルよりも明らかに大きく、レンと同じくらい大きな胸をランスは揉む。
その心地よい肌触りにランスは満足気に頷く。
「お前の胸は相変わらず揉み心地がいいな」
「…全く、男とは皆そうなのか?」
ケッセルリンクはランスの頭を掴むと、そのままランスと唇を重ねる。
ランスはケッセルリンクと唇を重ねながら胸を弄る。
そしてそのまま下着の中に手を入れると、そのまま先端を弄り続ける。
「もう固くなってるではないか。お前も相当に興奮しているではないか」
「私はもうお前に言ってしまったからな…もう自分を偽る必要が無いからな」
「がはははは! お前は俺様の運命の女だからな。で、お前も俺様の子供が欲しいと思うのか?」
ランスはケッセルリンクを押し倒すと、その黒い下着を少し上にあげる。
そしてそのまま露わになった蕾に吸い付くと、ケッセルリンクは悩ましい声を上げながらランスの頭を撫でる。
「子供か…もし私がカラーのままなら、お前の子を産んでいただろうな」
「ほー。じゃあ今からでも産んでみるか。俺もお前なら構わんぞ」
ランスとしては子供は面倒臭いと思っている。
だから子供を自ら欲するという事は無い。
五十六やパステルが妊娠したのも、ランスとしては計算外の事だった。
だが、乱義はともかくリセットに対しては凄い親馬鹿ぶりを発揮していた。
なのでカラーに関しては子供が出来る事に抵抗は無かった。
「いや…魔人は子供を妊娠する事が出来ない。それでカミーラはドラゴンから無価値とされたからな…」
「そういやそうだったな。そうか…魔人は子供が出来んのか…」
ランスは胸から口を離すと、既に反り返っているハイパー兵器をケッセルリンクにへと挿入していく。
「あっ…ん、あああああ!」
「へ? ケ、ケッセルリンク?」
最奥まで突き進んだランスのハイパー兵器が行き止まりにへと辿り着いた時、甘い声を上げながらケッセルリンクが絶頂を迎える。
「はぁ…はぁ…」
少し虚ろな目でケッセルリンクはランスの背中に手を回す。
「まさかこれだけでいったのか?」
「…そうだ」
ランスの言葉にケッセルリンクは軽くうなずく。
その言葉に気を良くしたランスは、ゆっくりとケッセルリンクを攻める。
ランスの動きとは思えぬもどかしさに、ケッセルリンクはその足をランスの腰に絡める。
ケッセルリンクの態度にランスはニヤリと笑うと、彼女の要望に応える様に腰を動かす。
その度に粘液がこすれる音と、二人の息遣いだけが響く。
そしてランスの動きが早くなると同時に、ケッセルリンクもランスを強く抱きしめる。
そのままランスはケッセルリンクの中で果て、ケッセルリンクは軽く痙攣しながら熱い吐息を放つ。
「あー、えがった」
「私もだ…」
ランスはケッセルリンクの体から離れると、満足したようにベッドに仰向けになる。
まだまだハイパー兵器は天を向いており、それを見たケッセルリンクは気だるげに体を起こして、そのまま躊躇いなくハイパー兵器を口に含む。
そのまま二人の体液に塗れたハイパー兵器を綺麗にしたのを見て、ランスは再びケッセルリンクを押し倒そうとした時、ケッセルリンクは自らベッドにうつ伏せになる。
そして尻を高く持ち上げると、ランスからは見えない所で顔を真っ赤に染める。
「…こっちだ。私のこっちも奪ってほしい」
「こっちって…ここか?」
ランスは形の良いケッセルリンクの尻を撫でる。
既に下着が脱がされた下半身からは、ランスが先程放った大量の皇帝液が零れ落ちる。
「お前が…スラル様のここを奪ったのは知っている。だ、だから…私のここも奪ってくれ…」
ケッセルリンクの言葉はどんどん小さくなっていったことから、どれだけケッセルリンクが恥ずかしがっているか分かる。
ランスはニヤリと笑う。
今思えば、リズナでこの味を知ってから結構気にするようになって来たとも思う。
セルはガードが異常に硬く、ランスも未だに処女を奪えていない。
が、こっちの方は味わうことが出来た。
戦姫…徳川千は本人が責苦を味わいたいという性癖に合わせて、ランスもそれなりの態度で彼女を抱いた。
その時に、戦姫のこっちも奪った。
そして、スラルに関してはランスがオシオキの意も兼ねて、結構無茶苦茶に犯した。
だが、こうして自ら『奪って欲しい』と言われるのは初めてだ。
それに心躍らせながら、ランスはケッセルリンクの尻を撫でる。
「ほー、俺様に奪ってほしいのか」
「スラル様にした事は、全部私にして欲しい…いや、それ以上の事をしてくれてもいいんだ…」
見ればケッセルリンクの体そのものが羞恥で真っ赤に染まっており、彼女がどんな気持ちでその言葉を発しているのかが分かる。
そして僅かに見える、スラルに対する嫉妬心もランスは分かる。
ランスはそれに気を良くしながら彼女の尻を撫でていた時、ある事に気づいて口を曲げる。
「そうしたいのはやまやまだが、道具が無いとダメだな」
こっちを使うにはそれなりに準備が必要となる。
その準備の段階で戦姫もぐったりし、スラルも悲鳴を上げていた。
流石のランスも準備も無しに、こっちを使う気にはなれなかった。
「…ある」
「何?」
ケッセルリンクが体を起こすと、ベッドの下から鞄を取り出す。
それを受け取ったランスはそれを見てにんまりと笑う。
「ほー、拷問戦士と言うだけの事はあるな。こういうのも用意していたのか」
その鞄の中に入っていたのは、所謂エログッズと呼ばれるものだ。
そしてその中には当然これから行うプレイに必要な道具も揃っていた。
「本当にいいんだな」
「いいんだ。お前の欲望を私に存分にぶつけてくれていい。だから…頼む」
ケッセルリンクはそのままランスにお尻を向ける。
そしてスラルにそうしたように、ケッセルリンクにもそうしていく。
「っ…」
冷たい感触にケッセルリンクは一瞬顔を顰めるが、ただそれだけだ。
精神力の高さから、ケッセルリンクは平気な顔をしているが、その実際には羞恥心で頭がどうにかなりそうだった。
「あ、トイレに行きたかったら遠慮なく行けよ。俺様はそういう趣味は無いからな」
「そ、それは有難いな…遠慮なくそうさせて貰おう…」
ケッセルリンクは真っ赤な顔を少し青くしながら、この家に取り付けられているトイレに入っていく。
そして少しの時間とともに、ケッセルリンクがトイレから出て来る。
「はあ…スラル様はこれを耐えたのか…」
「全然耐えられてないぞ。めちゃくちゃ泣き言を言ってたし、少しの間機嫌が悪かったからな」
「そうか…自分で言うのも何だが、全く何も出てこなかったな…人間のような食事をあまり必要としないからな…私は」
ケッセルリンクは熱い息を吐きながら、ベッドに四つん這いになる。
「だから…一思いにやってくれ。私は…覚悟は出来ている」
「そうか。まあお前がそう言うなら大丈夫だろうな。まあでもまずは準備だな」
ランスはこちらに尻を向けているケッセルリンクにローションを垂らす。
「じゃあいくぞー」
そしてそのまま狭い穴の中に指を突っ込む。
そこはスムーズにランスの指を受け入れ、ケッセルリンクはその感触に悩ましい声を上げる。
しばらくランスはそこをほぐしていたが、我慢できなくなった様にそこにハイパー兵器を当てる。
その感触にケッセルリンクは全身の力を抜いて、
「来てくれ…」
ランスに哀願するように声を出す。
その声を受け、ランスはケッセルリンクのそこを貫いた。
「んんんんん!」
ケッセルリンクのそこは抵抗らしい抵抗も無く、ランスのハイパー兵器を銜え込む。
「大丈夫か?」
ランスは一気に貫いた事には流石に驚き、ケッセルリンクに声をかける。
「だ、大丈夫だ…だ、だから…お前の好きに動いてくれ…」
その言葉にランスの興奮も最大限に高まり、そこが初めてなのにも拘らず、些か乱暴とも言える動きで刺激を与える。
限界まで広がったそこに興奮を覚えながら、ランスは我武者羅に動く。
ケッセルリンクはその刺激に、初めてなのにも拘らず甘い声を上げる。
「おお…お前のここは凄いな。俺様のハイパー兵器も簡単に受け入れたぞ」
「お、お前のなら私は何をされても受け入れられる…だから、もっと私の体を使ってくれ」
ベッドのシーツを掴みながら、ケッセルリンクは必死に耐えている。
自分でも初めてに関わらず、これだけの性的興奮を覚えている事には戸惑っている。
勿論ランスにされて嬉しいという思いはあるが、それでも異常だった。
(私が…ずっと隠していた言葉をようやく言えたからか…)
ランスにとってはそうではないが、ケッセルリンクからすれば長い時間だった。
SS期にランスと出会い、それから魔王が二人も変わった。
その期間は1000年…人間から、そしてカラーからすれば気が遠くなる時間だ。
それでもケッセルリンクは今までそれをずっと胸に秘めて来た。
それが解放されたからか、今のケッセルリンクは高揚しっぱなしなのだ。
二人は時には体勢を変えながら絡み合っていく。
その自己主張している大きな胸をランスは大きな手で包み込み、刺激を与える。
ケッセルリンクが唇をねだると、ランスはそれに応えて彼女の口を塞ぐ。
そうして絡み合って行った時、そろそろ限界と言わんばかりにランスの動きが早くなる。
「よーし、いくぞ」
「きて…くれ…私に中に全部…!」
ランスの動きがより一層早くなると、それだけケッセルリンクにもその刺激が伝わる。
「いくぞ! とーーーーーーっ!」
「ん、んんんんんんんーーーっ!」
そして二人は同時に絶頂し、ケッセルリンクはその刺激に体を震わせる。
ランスがゆっくりとハイパー兵器を引き抜くと、その狭い穴から収まりきらなかった大量の皇帝液が溢れ出て来る。
「出し過ぎだ…」
「がはははは! お前の初めてを奪ったかと思うと大量に出たな。さて、風呂に入るか」
こっちで行為をしたなら、直ぐにでも綺麗にした方が良い。
それに互いにかなりの汗を流したため、一度体を綺麗にしてしまいたいとランスが考えた時、ハイパー兵器が温かい何かに包まれる。
「お、おいケッセルリンク!?」
ケッセルリンクは躊躇いなく、先程と同じ様に互いの体液に塗れたハイパー兵器を口で綺麗にしている。
流石にランスも止めようとするが、ケッセルリンクは奥までハイパー兵器を銜え込み、そして己の口で存分に綺麗にしたところで口を話す。
ランスはエッチは大好きだが、性癖に関してはノーマルだ。
だからこそ、そういったプレイの後でもケアは大事だと考えいる。
「いいんだ…私がそうしたいからそうしている。それに私は魔人だぞ」
ケッセルリンクは微笑みながら立ち上がろうとするが、その腰が震えている。
それを見てランスはケッセルリンクを抱き上げる。
「フン、だったら風呂場で俺様の体を存分に綺麗にしろ。俺様もお前の体を存分に綺麗にしてやる」
そのランスの顔を見て、ケッセルリンクは微笑む。
「ああ…そうだな。互いに綺麗にしあえばいい。風呂とはそういう所だ」
ランスはケッセルリンクと共に風呂場に消えていく。
そしてその風呂の中から嬌声が響くのにはそう時間はかからなかった。
「ほう…成程、こことは異なる世界か。興味深いな」
「そうだ…私も到底信じられなかったが、これが現実だ…」
拷問戦士の言葉にスラルは驚きながらも納得する。
以前に怪獣界に行ったからか、異世界という言葉に驚きは無い。
だが、こことは異なる世界でありながら、モンスターの個体は驚くほどに似ている。
いや、この世界と殆ど変わらない。
「しかし何故あんな方法をとった? ケッセルリンクは力を全く出せなかったようだが…」
「ハニーキングに言われたのだ…変に手を出すと、ここからは出られなくなると…」
(ハニーキングはココとは異なる世界にもいるのだな…相変わらず意味不明な奴だ…)
ハニーキングの名称が出て来た事でスラルはため息をつく。
だが、あの意味不明なハニワの王なら何故か納得できてしまう。
「うう…待て、私の息子…頼むから暴発しないでくれ…」
ランスとケッセルリンクの声は、この薄い扉越しにも聞こえてくる。
扉の向こうでは、ランスとケッセルリンクが激しく交わっている音が生々しく聞こえていた。
「なんだ、何か影響でもあるのか?」
「と、突然変異のモンスターは生涯に一度しか射精が出来ないのだ…こ、この拷問戦士である私がこんな事で興奮を…」
扉越しに聞こえてくる二人の行為には、スラルも思わず赤面してしまう程だ。
あのケッセルリンクが生々しい感情をランスにぶつけ、そして自分が味わったのと同じ苦痛と快楽を味わっている。
それを思うと、スラルも何故か気恥ずかしくなってくる。
「し、沈まれ私のムスコ! 頼むから一度も子作りも出来ずに果てるなんて事は止めてくれ…!」
拷問戦士は何とか股間を押さえるが、それでも二人の行為の音は嫌でも聞こえてくる。
拷問戦士として優れているが故に、二人がどんなプレイをしているのか、それが容易に想像できてしまうのだ。
(た、頼む! 収まってくれ! こ、こんなイチャラブの行為の音だけで私が果てるなど…あってはならん事だ! ああ…でもあのカラーは滅茶苦茶綺麗だったし…)
拷問戦士もあれほどの美しさ、そして気品を持っているカラーとは出会った事が無かった。
そしてそのカラーが、あの人間に対して愛を囁きながら乱れている。
それを想像しているだけで、拷問戦士は股間が暴発しそうになる。
(うおーーーーー! 煩悩退散煩悩退散! そうだ、デカントが連結している事を想像するのだ。一連結、二連結…)
『お、お前のなら私は何されても受け入れられる…だから、もっと私の体を使ってくれ』
「あ…」
その言葉と共に、二人の動きが早くなるのを感じ、そして二人が同時に絶頂を迎えたシーンが容易に想像できた時…
「あ、おいお前!?」
拷問戦士は呆然としたまま、そのままショックで命を失った。
そう、一度も自分のムスコを使う事が出来ぬままに。
ようやく時間が取れそうと言いながら、意外と時間がとれなかった
これも全部マンハッ○ンカフェが悪いんだ…だって10連で出てくれたんだもん…