「ハウゼル様!」
魔物隊長は歓喜した。
まさかこんな窮地に魔人がやってくるなどとは思っても居なかった。
だがしかし、これで危機は脱した…魔物隊長の頭にあったのはその事だけだった。
「ハウゼル様! この人間共を殺してください!」
「………」
魔物隊長の言葉にハウゼルは己の武器であるタワーファイヤーを構える―――のではなく、何と人間に対して一礼したのだ。
「久しぶりですね、ランスさん。それにレンさんと日光さんも」
「おう、久しぶりだなハウゼル」
親し気に挨拶をしている魔人を前に魔物隊長は驚愕する。
「ハ、ハウゼル様!?」
「カラーの里から煙が見えたので何かあったのだとは思いましたが…どうやらそういう事のようですね」
ハウゼルはカラーの里から逃げて来たであろう魔物隊長、そしてそれを追っているランスを見て全てを察したようだ。
「そういう事だ。そいつをぶっ殺す。文句は無いな」
ランスは剣を魔物隊長に向ける。
魔物隊長は這いずるようにハウゼルの方向へと向かって行き―――その眼前にタワーファイヤーを突き付けられる。
「ハ、ハウゼル様!?」
「…何故カラーを狙ったのですか」
そう言うハウゼルの視線は非常に鋭い。
その目を見えて魔物隊長は恐怖に体を震えさせる。
「メ、メディウサ様の命令です! メディウサ様の呪いを解くためにカラーの力が必要なのです!」
魔物隊長は必死に言葉を出す。
同じ立場の魔人の名前を出せば何とかなる…いや、それしかないと必死だ。
「…そうですか。メディウサの」
そう言うハウゼルの目が細くなる。
そこにあるのは明らかな怒りの色だ。
「ハ、ハウゼル様…?」
「私はケッセルリンクの友人です。そしてケッセルリンクはメディウサにカラーを狙う事は許さないと言っていました」
「え…?」
「そして私はメディウサが嫌いです」
「あ…あ…」
ハウゼルの言葉を聞いて魔物隊長の体がいよいよ完全に震える。
魔物隊長は悟った…自分は知らない内に魔人ハウゼルの怒りをかってしまっていたのだ。
「ランスさん、よろしいですね?」
「おう、そいつで最後だ。遠慮なくぶっ殺せ」
「や、やめ」
ランスの言葉に魔物隊長は「止めて下さい!」という言葉も出せずに、ハウゼルのタワーファイヤーの炎に飲まれて燃え尽きる。
こうしてカラーを襲った魔物兵達はその目的を達成することなく消滅した。
ハウゼルは一度ため息をつくと、改めてランスに対して一礼する。
「お見苦しい所を見せました」
「気にするな。それよりも何でお前がこんな所に居るんだ」
「実は…ケッセルリンクの使徒の方からお話がありまして。多分ランスさん達はカラーの所に居るだろうから、一度会って欲しいと言われまして」
「あいつら無事だったか」
ケッセルリンクが不在の中、ケッセルメイド達がどうなるか不透明だったが、どうやら無事のようだ。
「それにしても…スラルさんは?」
ハウゼルは姿が見えないスラルに対して首を傾げる。
「それも含めて後で話してやる。とにかくお前も来い」
「…そういう事でしたらご一緒させて頂きますね」
こうしてランス達は魔人ハウゼルを連れてカラーの里へと戻る事になる。
混乱を招かないようにハンティの力を借り、カラーに見つからないようにランス達は魔法ハウスへと戻って来た。
「ローザには私から話しておくよ。詳しい話は後で聞かせて貰うよ」
ハンティはランス達を魔法ハウスに送った後、事後処理をするべくカラー達の元へと戻っていく。
こういう事には部外者であるランス達の力を借りる必要は無いのは有難かった。
「で、何が起きた。詳しい話を聞かせろ」
ランスは魔法ハウスに戻ると何よりも早くその言葉を発した。
ハンティから色々と聞いたが、それはハンティの目線からのみの話だ。
こうして魔物達の頂点に近い存在である魔人が居るのなら、彼女から話を聞いておいた方が良い。
「そうですね…まずは私の知っている範囲で話しましょう」
皆はそれぞれ椅子に座る。
それを見てハウゼルは今の時代の事を話し始めた。
それはハンティの言葉を肯定する状況だったが、それよりも尚も詳しい事を聞く事が出来た。
「…そんな」
全てを聞いて日光は絶望的な顔をする。
「何か…何かの間違いであれば良いと思っていたのですが…」
「私も正直驚いています。まさかガイがここまでの事をするなんて思ってもいませんでしたから…」
魔王ガイ…それは今の人類にとってはまさに悪夢のような魔王だった。
勿論魔王ジルも恐ろしい存在で、人間牧場を作って人間を苦しめていた。
人間牧場の内部で人間はどんな生き方をしているのか…かつてそれを見た事があった日光だからこそ、新たな魔王の世界は恐ろしいものだった。
まさに虐殺―――そうと言うしかない程の世界へと変貌しているのだ。
人間牧場、そして魔物牧場の解体―――そして人間への虐殺。
それが魔王ガイの時代となってしまったのだ。
「毎日のように人が殺され…それが当たり前になっているんです」
心優しい魔人ハウゼルは今の時代に心痛めていた。
しかし、ハウゼルも魔人なので魔王の命令には絶対に逆らえない。
幸いにもガイは直接ハウゼルに『人間を殺せ』と命令していないので、ハウゼルは人に危害を加える事は無かった。
ランスも改めてハウゼルから魔王側の実情を知り難しい顔をしていた。
(うーむ…やっぱり魔王ってのはそんななのか)
ランスはこれまで歴代魔王であるスラル、ナイチサ、ジルと戦って来た。
死にかけだったナイチサ以外は戦いにすらなっておらず、ガイとの戦いも直接の対決はランスの負けだろう。
ランスは目的を達成はしたので、勝負に負けて試合には勝ったとも言えるのだが。
「ジルの時代よりも過酷なのかもしれぬな…」
お町も現状を詳しく知って厳しい顔をする。
この調子ではJAPANもどうなっているか定かでは無いだろう。
「あの…スラルさんは? それに…この少女は…」
ハウゼルはずっと気になっていた事をランスに尋ねる。
スラルが居ないという事も不思議だが、この少女の事も気になった。
何故気になったかと言うと、この少女からは魔王ジルの面影を感じ取る事が出来たからだ。
勿論魔王ジルでは無いのは分かる…少女からは魔の波動を感じ取れない。
「あ、はい。私はランス様の奴隷の…ジルと言います」
「ジル…ですか」
ハウゼルは名前を聞いて複雑な顔をする。
それはまさにランスと人間だった頃のジルの関係…主と奴隷という名の大切な存在だった事もケッセルリンクから聞かされていたし、ランスの言葉と態度からも窺えた。
その女性と同じ名前で尚且つ似た容姿…気にならない方がおかしいだろう。
「ジル本人よ。正確には魔王ジルが分かれた存在だけどね」
「分かれた…? どういう事なのですか」
「ま、それは私が説明するわよ」
首を傾げるハウゼルに対し、レンは詳しく説明する。
それを聞いてハウゼルの顔が驚愕に変わり、その後で優しい顔になる。
「そうですか…ジル様が」
「…私が何かをしたわけでは無いのですが」
ランスとジルの関係は全て知っている。
その目的がどれだけ無謀なのかも分かっていた。
だがまさか、こんな結末が待っているなど考えた事も無かった。
「それでスラルさんは…」
「今スラルさんは寝ています。まだ目覚めないと思います」
「そうですか…」
スラルの状況を知り、ハウゼルは目を伏せる。
スラルもランスにとっては大切な女性、ランスは再び大切な女性が目の前から消えた事になる。
幸いな事にランスがそれを気にもとめていないのが分かる。
「しかしあのガイが…魔王の命令すらも退けられていた彼がこんな事をするなんて…」
「え…? ガイって魔王様の命令に逆らえたんですか?」
日光の呟きにハウゼルが驚く。
ハウゼルはガイがジルに逆らえたのは、ジルの魔王の力が大きく削がれたからと思っていた。
それが正しい認識であり、何しろガイ自身がそういう風に言っていたという話が聞こえてきている。
「知らなかったのですか…ガイは魔人の頃からジルの命令を受けないという力を持っていたようです」
「そんな事が…なら猶更ガイがこんな事をするのは…」
ハウゼルは新たな魔王の事を考えて混乱する。
魔王に逆らったガイが、魔王の本能のままに虐殺をする…確かにこれは矛盾している。
「そんなの考えても分からんだろ。それよりもハウゼル、魔王の城に入れるか」
「え…魔王城ですか? だったら無理だと思います。今魔王城は大規模な改修工事の途中ですから」
「何だと」
ランスの言葉にハウゼルが答える。
それを聞いてランスの顔が歪む。
「魔王城の損傷が激しくて…これもジル様と魔王様の戦いの傷跡でしょう」
「どれくらいかかる」
「さあ…私は建築には疎いですから。でも、何年…いえ、何十年かかってもおかしくないです。魔人には永遠の時間も有りますし…」
「ぐぐぐ…」
ハウゼルの言葉にランスは呻く。
これがリアとかならばランスの頼みなら結構な無理をしてでも工事を終わらせるだろう。
しかし、流石に相手が魔王となると話は別だ。
人間に比べて長い時間がある…となれば、10年20年も大した時間では無いのだろう。
「今魔王城に向かうのは無謀です。出来ればランスさんには大人しくしていて欲しいのですけど…」
「フン、分かっとるわ」
ランスは無謀な事は決してしない。
無茶はするが無理はしない、これがランスの冒険者としての経験から来た生き方だ。
ハウゼルの言葉が正しいのなら、確かに今魔王の城に忍び込むのは無謀だ。
「まあいい。とにかく情報は聞けたからな。じゃあこれからお楽しみといくか」
聞きたい情報も全て聞けた所でランスの顔がいやらしくなる。
その視線はハウゼルに注がれており、ハウゼルもそれに気づいて頬を赤らめる。
「がははははは! お前とやるのは久々だからな! しっかりと可愛がってやるからな!」
ランスはハウゼルをお姫様だっこすると、そのまま寝室に向かってあっという間に消えていった。
それを見てお町は呆れた顔をする。
「魔人だろうと見境無しか…今更ではあるが、感心するな」
「それがランスだしね。ま、ハウゼルと再会した時からこうなるのは分かってたし…どうせやる事もないからこれで解散しましょ」
「そうですね…どうせランスの事ですから、朝まではこっちに来ないでしょうし」
「あはははは…」
今更のランスの行動にはもう皆慣れてしまっている。
なので皆もそれぞれ好きにする事にするのだった。
ベッドに連れ込まれたハウゼルは何百年ぶりかの快楽に喘いでいた。
ランスに奥を貫かれる度に体が震え、足と腰が歓喜に震える。
対面座位のまま、ハウゼルはランスにしがみ付いている。
「ん…はぁ…」
頬を真っ赤にそめ、目を潤ませたハウゼルがランスにしがみ付く。
そして慣れないながらも彼女なりに懸命にランスにキスをする。
ランスは上機嫌で腰を振り、その度にハウゼルはハイパー兵器をきつく締める。
「どうだ。気持ちいいだろう」
ランスの言葉にハウゼルは顔を真っ赤にして控えめに頷く。
それに気分を良くしたランスはより激しく彼女の奥を突く。
ハウゼルはその快感に必死に耐える。
だが、彼女にとっては何百年ぶりかとなるセックスだ。
魔人なのでそういう感情もきちんと制御出来るが、こうして直にセックスとなるとやはり話は別だった。
「もう…ランスさんって女の人には優しく見えて、イジワルですよね…」
「がはははは! 俺様は常に女には優しいぞ」
ランスはハウゼルを押し倒すと、そのまま正常位でハウゼルを突く。
「…やっぱりランスさんはイジワルです」
ハウゼルはランスに抱き着く。
そのまま二人はセックスを楽しんだ。
「ふぅ…」
ハウゼルは汗まみれになった体を拭き、バスタオル1枚のままベッドへと体を預ける。
「どうだ、良かっただろ」
「…気持ち良かったです」
一緒に風呂に入り、そこでもしっかりと抱かれてしまった。
それでもやっぱり気持ち良かったのでハウゼルとしては複雑だ。
(どんどんと深みに嵌ってしまっている気がします…)
やっぱりランスとのセックスは気持ちが良い。
体だけでなく、心まで凄い満足してしまう。
「あ、そうだ。そういやお前から貰った力全部使っちまったんだった」
ランスはハウゼルとのセックスで満足していたので、肝心な事を忘れていた。
今のランスにとってはこの力は生命線の一つであり、補充方法がハウゼルに合うしか無いという非常に使い勝手が悪いものだ。
ランスは立てかけてあった剣を手に取り、ハウゼルに向けてその柄に埋められた珠を見せる。
「お前の炎を使ったらこれが…ありゃ」
手に取ったランスの剣に埋め込まれていた珠は黒くなっていたはずなのだが、それが今は真紅の輝きを見せている。
「じゃあこっちは」
ランスはもう一本の刀を取り出すが、こっちの方は変わらずに薄い青みがかかった珠のままだ。
サイゼルの氷の力は完全には出し切ってはいなかったので、まだ力が残っていたのかもしれない。
「その剣がどうかしましたか?」
「いや…何とかなっとるな」
真紅の輝きを放つ珠をランスは首を傾げる。
「あ、今更かもしれませんが…ケッセルリンクがどうなったか教えてくれませんか? 彼女の使徒に聞いたのですが、あなたに聞いた方が良いとの一点張りで…」
「あいつら教えてないのか。おいケッセルリンク、起きてるか」
ランスが自分の剣に向けて声をかける。
ハウゼルはそんなランスに対して不思議そうな顔をするが、その顔が直ぐに驚愕に変わる。
「…ああ、起きてる」
それは間違いなくケッセルリンクの声だった。
「え? どういう事ですか?」
「すまないなハウゼル。出来れば私の事は大っぴらにはしたくない。君の胸の内に止めてくれると助かる」
「事情があるのは分かりますが…それにしても何が起きているのですか?」
「ランス、私から説明してもいいか? 私も当事者の一人だからな」
「好きにしろ。俺様の口から言うのも面倒だしな」
ランスの言葉を聞いてケッセルリンクは話し始める。
自分とジルの間で起きた事、そしてガイとの間に起きた事を。
それを聞いてハウゼルの顔が真剣なものへと変わり、そして納得したように頷いて見せた。
「…そんな事が。ジルさんが助かった経緯は聞きましたけど、あなたにそんな事が起きてたなんて…」
「レン達は意図的に私の話を君に聞かせていなかったようだな。それも彼女なりの気遣いなのだろうな」
ケッセルリンクはハウゼルがここに来ているのすら知らなかった。
やはり消耗の激しさで眠っている事の方が多いのだ。
「そういう訳で今私の体は魔王の呪いで封じられている。ランスはそれを解くために今動いている所だ」
「だから魔王城に忍び込みたかったんですね…あなたを助けるために」
ハウゼルはランスの無謀とも言える言葉に納得がいく。
全ては彼女を助けるための行動だったのだ。
ジルが色々なアイテムを収集していた事はハウゼルも知っている。
その中にケッセルリンクの呪いを解くアイテムがあるかもしれないと考えたのだろう。
「しかし…スラル様の気持ちが嫌という程分かったな」
「何がだ」
少し疲れたような、それでいてちょっと怒ったような複雑な感情の入り混じった声がケッセルリンクから出る。
「いや、スラル様は結構私に対して愚痴を言っていた。それはお前と女達の情事を嫌と言うほど見せられ、聞かされたという愚痴だ」
「ああ、そういやそんな事を言ってたな。俺様にはどうでもいい事だが」
「…少しは女心を学んだ方がいいなお前は」
ランスの言葉にケッセルリンクは呆れた声を出す。
この男にそういう繊細な事を要求するのは間違っているのかもしれない。
ただ、妙な所でこの男は鋭いので態とやっているのではないかと疑ってしまう。
(好いた男が他の女と楽しそうに一夜を共にしている…意外と来るものがあるな)
まあこの男にそんな感情を理解しろとは言えないが、やはり微妙な女心がケッセルリンクにもあるのだと、自分自身が驚いていたくらいだ。
(しかも相手は同僚だからな…しかもハウゼルのあの態度…)
ランスとハウゼルのセックスは激しくも優しくもあり、彼女の気持ち良さは声や態度で嫌でも理解させられる。
それを直接口にするほど無粋では無いが、面白く無いのも事実だ。
そしてその言葉に顔を真っ青にした後、一気に真っ赤になったのがハウゼルだ。
「え…その…もしかして…見てたんですか…? 私とランスさんの…その…セックスを…」
「嫌でも見せられる形になってしまうんだ、この剣の中に居るとな。難儀なものだよ」
「あ、あうあうあう…」
ハウゼルは羞恥で顔を真っ赤にする。
ランスとは複数人のエッチに無理矢理参加させられた事もあるが、こうして1対1のセックスを見られているとは思っても居なかった。
それも自分の友人であり、ランスに大きな愛情を持っているケッセルリンク相手に。
「がはははは! まあお前達は仲がいいし構わんだろ。それにお前達は二人とも俺様の女だからな」
「お前はそう言う事を平気で言う。らしいと言えばそうなのかもしれないが」
自信満々に言うランスに対してケッセルリンクは苦笑する。
「出てこれるだろ。お前も来い」
「………はぁ」
ランスの言葉にケッセルリンクは諦めたようにため息をつく。
するとランスの剣から半透明のケッセルリンクが姿を見せる―――ただしその姿は全裸だった。
「ケ、ケッセルリンク…どうして裸なんですか」
「この後の展開が予想できるからな」
幽霊状態のケッセルリンクだが、相変わらずその裸身は美しい。
カラーという種族が美女しか居ないという事を考慮しても、ケッセルリンクはやはり非常に魅力的な女性なのだ。
「がはははは! じゃあ続きと行くか」
「え、えええええ!? まだ出来るんですか!?」
ランスがハウゼルのバスタオルを剥ぎ取る。
そこには彼女の見事な裸体が有り、それを見てランスは当然のようにハイパー兵器に力が宿っていた。
それを見てハウゼルは顔を真っ赤にするしかない。
(あ、あんなに沢山したのに…)
ハウゼルと何度も肌を重ね、沢山の皇帝液をその体で受け止めた。
それなのに、ランスの下半身にはもう力が宿っている。
「その前にお前にも俺を気持ちよくしてもらおうか」
「あ…もうこんなに…」
ランスはハウゼルにハイパー兵器を握らせる。
既に硬くそして熱くなっているモノに触れ、ハウゼルは再び自分の体が熱くなっていくのを感じた。
ハウゼルは意を決したようにその手を上下に動かす。
まだたどたどしい動きだが、それでもその手はしっかりとハイパー兵器を気持ちよくさせようとする動きだった。
ハウゼルは奥手なせいか、セックスそのものには興味は有るが、やはり受け身である事が多い。
己の半身であるサイゼルはセックスには結構積極的な事も関係が有るのかもしれない。
「もっと大胆に動かしていいぞ。あ、でも力を入れすぎるなよ」
「は、はい…」
ランスの指摘を受けて、ハウゼルは先程より少し激しく手を動かす。
だがやっぱりその動きはたどたどしいものだった。
ランスは色々な女性と相手をしているので、こういった態度の女性とも何度もしている。
なのでランスは全く焦る事は無い。
そう思っていると、幽霊のケッセルリンクがハウゼルの耳元で何かを囁く。
それはランスには聞こえなかったが、ハウゼルはそれを聞いて耳まで真っ赤になる。
(…何言ったんだ)
ケッセルリンクに耳打ちされてから、ハウゼルの動きが大胆になった。
「ん…」
手だけでなく、舌でハイパー兵器を愛撫し始める。
その度にケッセルリンクがハウゼルに何かを耳打ちしていた。
「あ、あの…きちんとしますね…い、痛く無いようにしますから」
ハウゼルは意を決してハイパー兵器を口に含んだ。
勿論動きは素人同然だ。
ランスとのセックスで腕を上げていったケッセルリンクやスラル達とは比べ物にならない。
だが、それでもあの魔人が自分に対してこういう事をしている、それこそが重要なのだ。
「…ふむ」
ケッセルリンクは幽霊のままランスの側による。
「どうした」
「いや…どうもな」
そのままランスの首に手を伸ばし、そのままキスをしようとするが、幽霊なので当然のようにすり抜ける。
それを目の当たりにしてケッセルリンクの顔が悲し気なものに変わる。
「こうしてお前と触れ合えない…それがこんなにも寂しい事だとは分からなかった」
「気にするな。俺様が何とかしてやる」
「…期待しよう」
何時ものように言い切るランスにケッセルリンクは微笑む。
(それにしても…下地があったとはいえ、ハウゼルもこうなるか)
ケッセルリンクは自分が耳打ちした言葉を思い出す。
『ランスは技術など求めていない。お前の感情を込めて、愛してやればそれでいい』
そう耳打ちしただけで、ハウゼルは本当に大胆に行動を開始した。
その後はちょっとだけその技術を耳打ちしただけだ。
今もハウゼルのハイパー兵器を口で愛撫しており、ランスも気持ちよさそうな顔をしている。
ランスもハウゼルのそうした心を感じ取っているのかもしれない。
しばらくそうしていると、ランスも限界が近いようだった。
「よーし、出すぞ。どうして欲しい」
ランスの言葉にハウゼルは意を決したように、その口の動きを激しくする。
ランスもその意図を感じ取り、ハウゼルの頭を掴んだままその口内に皇帝液を放つ。
ハウゼルは驚いてはいるが、それでも一滴もこぼすまいと必死で口の中のものを飲みこんでいく。
ハウゼルの喉が何回か嚥下した後でハイパー兵器から口を離す。
「…はぁ」
「おお…」
悩ましいため息をつくハウゼルにランスは感心した声を出す。
口の中に出されたソレをハウゼルは嫌がることなく飲み干した。
前もそうだったが、今回は更に情熱的だった。
その様子を見てすぐさまハイパー兵器に力が戻る。
「…もう、ランスさんは本当に元気ですね」
ハウゼルは呆れながらも微笑む。
「こ、今度は私も気持ち良くしてくれますか?」
「がはははは! しっかりと気持ち良くしてやるからな!」
ランスはハウゼルを押し倒すとそのまま奥深くにハイパー兵器を挿入する。
既に準備が出来上がった彼女の体はハイパー兵器を難なく受け入れる。
「あまりやり過ぎるなよ」
ケッセルリンクの忠告も余所に、二人は朝まで互いを求めるのであった。
暑さもは収まりましたが忙しいのはそんなに変わらない…
もうちょっとなんとかならんかねとは本気で思う