ランス再び   作:メケネコ

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英雄VS英雄

「ん…はぁ…」

 ランスの部屋に艶っぽい声が響く。

 シルキィはランスによって好きなようにされていた。

「それにしてもお前は感じやすいな」

「そ、そんな事言われても…」

 ランスの言葉にはシルキィも何を返せばいいか分からない。

 ただ愛撫をされている、それだけでシルキィの体は敏感に反応していた。

(サテラみたいな感じじゃ無いな。だがリズナみたいな体質でも無いな。つまりは…シルキィはエロいという事だな)

「がはははは! シルキィ、お前実は期待してただろ」

「き、期待って…そんな訳無いじゃない」

「いいや、お前は期待してた。そうじゃないと処女なのにこんなにならんぞ」

 ランスはシルキィの秘所に指を入れる。

 そこはまだ男を受け入れた事も無いだろうに、ランスの指をあっさりと受け入れる。

 そのままかき混ぜるとシルキィの体がびくびくと震える。

 前戯だけで十分に快楽を得ているシルキィが面白く、ランスはどんどんとシルキィを攻める。

 シルキィを抱き上げ、自分に体を預けさせる。

 シルキィは快感に酔っているかのように無防備だ。

「ほれほれ、これがいいんだろ」

「んんっ!」

 胸と股間を同時にいじられ、シルキィの体がびくびくとはねる。

 自分を愛撫するランスの手を掴み、必死で快感に耐えている。

「別に感じるのを我慢する事無いだろ。普通の事だぞ」

 ランスはシルキィが快楽を我慢して居る事には気づいている。

 ただ、その体が敏感なのか我慢をしているようには見えないだけだ。

「そ、そんな事言われても…わ、私こういう事した事無いからどうしていいのか分からないのよ…」

「まあ処女だしな。でもこういう知識くらいはあるだろ」

「…色々とあったからね」

 ランスの言葉にシルキィの顔が暗くなる。

 その顔を見てランスの手が止まる。

「女の人って…やっぱりこういう事をして生きていかなきゃいけない人が多くて…私は戦う事が出来たからそいう目で見られる事は無かったから…」

「ああ、そういやそんな感じだったな」

 シルキィは非常に強い。

 だからこそ頼っていたのだろう…モンスターとの戦いという過酷な事を彼女に押し付けていたとも言えるが。

 まあランスから言わせればそんな連中がどうなろうと知った事では無い。

 自分で自分の身を守れない奴がどうなると知った事では無い―――とまでは行かないが、そういう連中はランスにとっては心底どうでもいい存在だ。

 女だったら助けるが、それ以外の連中は知った事では無い、そこはランスは一向に変わらない。

「私に手をだそうなんて男はそれこそ居なかったから…ランス君以外にはね」

「がはははは! 俺様はお前よりも強いからな。お前を利用しようだなんて連中とは違うぞ」

「またそういう事言うんだから…」

「それにこういう時にそういう話はするな。俺様のハイパー兵器が萎えたらどうするんだ」

「あら、じゃあランス君が私にそういう事しないように、こういう話を貯めとくのもいいかな」

 ランスの言葉にシルキィはクスリと笑う。

 その年相応の少女の笑みにランスのハイパー兵器が更に力を増す。

「そういう事をいう口はこうだ」

「んん…」

 シルキィをそれ以上喋らせないようにランスの口がシルキィの口にかぶさる。

 そしてそのまま彼女の口内に舌を入れ、そのまま口内を味わう。

 当然シルキィはどうしていいか分からずされるがままだ。

 ただ、決して嫌がってはおらず、おずおずとではあるがランスと舌を絡ませる。

 こういうキスなどした事の無い彼女動きはたどたどしいが、それもまたランスにとっては楽しみの一つだ。

 ディープキスをしたまま手を動かし、シルキィのアソコを解す様に指を動かす。

 そうなるともうシルキィにはどうしていいか分からず、ただただ身を任せるしか無かった。

 敏感になった体を愛撫され、既に体は十分すぎる程男を迎え入れる準備が整っていた。

 それを察したランスはシルキィを仰向けに寝せる。

「よーし、じゃあやるぞ」

「…か、覚悟は出来てるから」

「だったら遠慮はいらんな。とーーーーーっ!」

 シルキィの覚悟が出来ている事が分かったランスはそのまま挿入する。

「ありゃ?」

 確かに処女だけあり、その締め付けはきついがその証である血は出てこない。

「あー…そっか。お前、激しく動きそうだからな」

「な、何の話よ…」

「いや、何でも無い。まあだったら遠慮なく行けるな」

 流石のランスも『激しく動いてたから処女膜が破れたんだろ』とは言わない。

 それくらいのデリカシーは一応身についてはいるのだ。

「まあ一応聞くが痛くないか」

「…い、痛くないのよね…それが」

 シルキィも初めては痛いという事くらいは知っていた。

 ただ、自分は初めてにも関わらず殆ど痛く無かった。

 最初に僅かに異物感を感じたものの、今はもうそれほど違和感は無かった。

「さーて、動くぞ。まあ最初はゆっくりしてやる」

「ん…」

 その言葉通り、ランスは緩く動く。

 シルキィの体に負担にならないように、スローペースで動いてく。

 初めてにも関わらず、シルキィの体はあっさりとランスを受け入れていた。

(うーむ、初めてとは思えないいい具合だな。グッドだ)

 シルキィの秘所からでる愛液がいい感じにハイパー兵器を動かせる要因になっている。

 これだけを見ればシルキィが処女だなんて信じられないだろう。

(やっぱりこいつの体はエロが好きだな。まあ英雄色を好むといヤツか)

 リズナのような穴奴隷にされてしまった者とは違う、別の感触がある。

 淫乱では無いが、色を好むとでも言えば良いのか。

 とにかくランスにはそれで十分だった。

「がはははは。気持ちいいだろ」

「そ、そんなの…わ、分かんないわよ…は、初めてなんだから…」

 ランスの軽口にもシルキィは荒い息をつきながら悶えるだけだ。

 ただ、その顔は明らかに快感に蕩けており、桜色に染まった顔と相まって非常に色っぽい。

「シルキィは確かに体型は子供っぽいが、ここは十分に大人だな。ほれほれ」

「あ、ちょっと…そんな奥は…」

「まだ俺様は一番奥まで入れて無いぞ。あ、ここがいいんだな」

「ちょ、ランス君、だ、ダメ!」

 シルキィの静止など無視してランスはシルキィの感じる所を重点的に刺激する。

「がはははは! 気持ちいいだろ」

「だ、だから分かんないって…ちょ、ちょっとは手加減してよ…」

 ランスに責められシルキィは荒い息をつきながらそう言うしかない。

「仕方ない奴だな。ほれ」

 ランスは意地の悪い笑みを浮かべながらその動きを止める。

 そうする事でシルキィはようやく一息つける。

 ただ、ランスは動きを止めただけでハイパー兵器は依然としてシルキィの中に納まっている。

 その感覚にシルキィは体が落ち着かなくなっていく。

「うう…」

「どうした?」

 ランスはニヤニヤしながらシルキィを見下ろす。

 シルキィもそれを察し、ランスを睨む。

「わ、分かっててそういう事言うのって性格悪いわよ。ランス君には今更かもしれないけど…」

「がはははは。俺様は性格がわるいからなー。言わんと分からんぞ」

「ううう…」

 ランスの言葉にシルキィは顔を更に真っ赤にしてランスを睨む。

 ランスを跳ねのけようにも、快感で体が敏感になっているシルキィは力が入らない。

 ましてや自分は組み敷かれているのだ。

 元々体力ではランスに負けているので勝てるはずが無い。

 だから、シルキィはこの行為を早く終わらせる以外に無かった。

「う、動いてよ…は、早く終わらせてよ…」

「シルキィにそう言われたら仕方ないなー。じゃあ俺様も少し本気で行くか!」

 そう言ってランスはシルキィの最奥にまでハイパー兵器を突き刺す。

「っっ!!」

 その刺激にシルキィは目を白黒させる。

 全身が快感に震え、ハイパー兵器への締め付けが更に強くなる。

 だが、当然ランスはそんな事を知った事では無いと言わんばかりに腰を振る。

 凄まじいピストンにシルキィは荒い息を吐きながらそれに耐える以外に無い。

(い、いつ…終わるの…?)

 性行為の経験が無いシルキィにはこの行為は最早拷問に思えた。

 ランスがしている事は酷い事では無いとは分かっているが、もう何時終わるか、その事しか頭に無い。

「可愛いぞ、シルキィ」

「そ、そんな事言わないでよ…!」

「照れるな照れるな」

 ランスはシルキィの体を抱き上げると、そのまま対面座位でシルキィを激しく突く。

 小柄で軽いシルキィは最早されるがままになっている。

 我を忘れそうな刺激にシルキィはどうしていいか分からず、ランスにしがみ付く。

「ほれ、口を開け」

「あん…」

 ランスの言葉にシルキィは素直に口を開く。

 そこにランスの舌が入り込み、シルキィは上下から刺激を与えられる。

 片手で頭を、もう片方で尻を押さえられシルキィはもうランスから離れる事は出来ない。

 ランスは器用にシルキィに刺激を与え続ける。

「ラ、ランス君…わ、私…」

「お、もうイクのか。盛大にイってもいいぞ」

 シルキィがもう限界なのを察し、ランスも動きを早くする。

「行くぞ。とーーーーーっ!」

「ん、あああああああ!」

 そしてシルキィの子宮に向けて大量の皇帝液を発射する。

 その熱にシルキィも絶頂を迎え、その体が弛緩する。

 それを見届けたランスはシルキィからハイパー兵器を引き抜く。

 収まりきらなかった大量の皇帝液がシルキィから溢れ、それが非常に色っぽい。

「うう…」

 シルキィは荒い息をつきながら呻く。

「がはははは! 良かっただろう?」

「そう言う事は聞かないでよ…」

 良かったか良く無かったかの二択で言えば、間違いなく良かった。

(まさか初めてでこんなになるなんて…)

 むしろ感じ過ぎてしまった自分にちょっとだけ嫌悪感を覚えてしまう程だ。

 ただ、今はこの甘い刺激に体を任せても良いとも思っている自分が居る。

「もう…こんなのはこれっきりだからね」

 だが、自分は戦士だ。

 この快楽に嵌る訳にはいかない。

 今にも魔物に苦しめられている人類は沢山居る。

 人類を解放するまで止まる訳にはいかない、それがシルキィという英雄なのだ。

 だが―――そんなものはこの男には関係無かった。

「そんなのは知らん! 一度やったからにはお前は俺の女だ!」

 ランスはシルキィの思いなど知った事では無いと言わんばかりにシルキィを持ち上げ、再び背後から抱くように自分の体に寄りかからせる。

「あ、コラ! って…また大きくしてるの!?」

 すでにハイパー兵器は天を向いている。

「お前がヘロヘロになるまで今日はやるからな。楽しみだなー」

「わ、私はそんなランス君に付き合う理由は…きゃああああ!」

 シルキィの言葉など聞こえていないと言わんばかりにランスは背面座位でシルキィに挿入する。

 甘い痺れが体から抜けきっていないシルキィはそれに抵抗することが出来ない。

「あ、ああああああ!」

 再びハイパー兵器に貫かれた事でシルキィの体に快感が走る。

「さーて、今夜は寝かせんからな」

「ま、待ってランス君、わ、私は…」

 シルキィの言葉を無視してランスはシルキィを激しく突く。

 彼女の体は既に順応しきっており、とても処女とは思えない反応を示している。

 そしてランスは言葉通り、その夜彼女を寝かせる事は無かった。

 

 

「………」

 シルキィは無言で水を飲む。

 冷たい水が喉を潤す事でようやく一息つける。

「………もう! これっきりだからね!」

 そしてシルキィはランスに向かって怒鳴る。

 明らかに怒っているが、その顔は真っ赤で非常に可愛らしくもある。

「…シルキィ、声がガラガラだな。一夜にしてハスキーな声になったな」

「だ、誰のせいだと思ってるのよ!」

 ランスの言葉にシルキィは強い口調でランスを攻める。

「何を言っとるんだ。後の方ではお前の方から…」

「そ、そういう事を言わないでよ! ホントデリカシーが無いんだから!」

 シルキィはこれまでの事を嫌でも思い出してしまう。

 正直に言えば―――凄い良かった。

 そう、本当に良かったからこそシルキィはランスに対して強く当たる。

(ううう…私、あんなにエッチだったなんて…)

 そしてシルキィは全てを覚えていた。

 ランスとのセックスを続けていく中、確かに自分からランスを求めた。

 激しくキスをし、大量の精液を体内に出された。

(妊娠は…いや、避妊魔法をかけてもらってたからそれは大丈夫か)

 無意識にシルキィは自分のお腹を撫でる。

 そういう魔法をかけて貰ったのは本当に幸いだった。

「まあお前はエッチなのは間違い無いということだ」

「だ、だから!」

「否定するのか? 処女のくせにあんな事までやったくせに」

「も、もう! ほ、本当にそういう事言わないでよ!」

 ランスの言ってる事は何も間違っていない。

(わ、私だってあんな事になるなんて考えてもいなかったんだから…)

 シルキィは勢いよく水を飲み干す。

(い、勢いとはいえ私はなんて事を…)

 もしこれがランスに一晩中弄ばれたとかならばまだ良かった。

 実際には、途中からはシルキィもノリノリになってしまい、ランスの上で腰を振っていた。

 更にはハイパー兵器を手で愛撫したり、あまつさえ口に含んだりもした。

 そしてその事に興奮を覚え、自分から何度も求めたのが真実なのだ。

「これでシルキィは俺様の女だな」

 ランスはシルキィの肩に手を回しと、そこからシルキィの頭をぽんぽんと撫でる。

「はぁ…私がここで否定してもランス君には意味が無いんでしょうね…」

「あそこまでやっといて否定する方がおかしいだろ。それともお前は自分が淫乱だとでもいう気か?」

「そういう質の悪い二択は止めて欲しいんだけど…」

 シルキィはランスの手を自分の体から退け立ち上がる。

 まだ足に少し力が入らないが、それでもシルキィには十分だ。

 そして体を伸ばした後でランスに向き直る。

「でも…ありがとう、ランス君。私に未来を見せてくれて」

 シルキィの言葉にランスは「何を言ってるんだこいつ」という表情を浮かべる。

「何だいきなり。大袈裟だな」

「大袈裟かな? 私にとっては本当に大きな一歩だったんだけど…」

 ランスの言葉にシルキィは照れくさそうに頬をかく。

「私にとっては大きな出来事だった。この出来事は絶対に人類のためになる…初めてそう思えたの」

「今までは思わなかったのか?」

「うーん…私のやってた事って意味があったのかなって…そう思ったのはランス君に会ったからなんだけどね」

「どういう意味だ」

 シルキィはランスの顔を覗き込んで花のような笑みを浮かべる。

「ランス君と一緒に居て思い知らされたって所もあるから。」

「何がだ」

「色々。まあ…私は世間知らずだったって」

「それはそうだな。お前程のお人好しはそうそう居ないからな」

 ランスの言葉にシルキィは苦笑する。

「でもそれが私だもの。それは多分死ぬまで変わらない」

 シルキィはそう言ってランスの頭を撫でる。

「なんのつもりだ」

「うーん…何て言うのかな、もし私に弟が居たらってかんがえちゃって。ランス君って私より年上だなんて全然思えないし」

「なんだと」

 ランスの言葉にもシルキィは満面の笑みを浮かべる。

「ランス君って家族は居るの?」

「家族…」

 家族の言葉にランスは複雑な顔をする。

 ランス本人は…その過去は実際には壮絶な物だ。

 他人…いや、シィルにすら自分の過去は話していない。

 別に話すような事でも無いし、ランス自身別に自分の過去を気にした事は無い。

 むしろその後の事が刺激と危険に満ち溢れていたので、過去の事などランスにとっては本当にどうでも良い事だった。

「なんでそんな複雑な顔をするのよ」

「…いや、家族って何だと考えていた所だ」

(リセット…はあいつは普段はペンシルカウに居るからな。乱義の奴もJAPANに居るし…そういや俺様のガキは一人も俺様の城に居ないな。ダークランスは…まあどうでもいいか)

 一応ランスは親ではあるが、特に親らしい事をしているかと聞かれれば誰もがNOと言うだろう。

 周囲の者達が優秀な事も有るが、ランスの子供達は皆順調に育つだろう。

 そして…ランスには親も兄弟も居ないし、親族も居ない。

 もしかしたら居るのかもしれないが、決して出会う事は無いだろう。

「じゃあさ、私がランス君の家族になってあげようか?」

「お前は唐突に何を言いだすんだ」

「ランス君に必要なのってブレーキだと思うのよ。それが無いとランス君って何処までも行ってしまって…それでも後悔はしないけど止まらないんだろうなって」

「意味が分からん」

「そうね。私も正直何言ってるんだろうって思ってる。だから…私がランス君の姉になってあげようかなって」

 シルキィの言葉にランスは目を丸くする。

 まさかこんな事を言われるとは全く思っていなかった。

 ましてや、シルキィはさっきまでランスとセックスをしていた間柄だ。

「お前は一体何を言っとるんだ」

「あははは! ランス君でも焦るんだ。だったらそれも良いかなって。うん、これから私はランス君の姉ね。お姉ちゃんって呼んでも良いのよ」

「アホか。誰が言うか。というかお前はそういう奴だったのか…これまでに居ないタイプだぞ」

 これまでランスの周囲に居た女性とは全く違うタイプの存在にランスもちょっぴり困惑する。

「照れなくてもいいから。ランス君、これからは私を頼ってもいいからね。あ、でも私は姉だからセックスはもう無理かな?」

 その言葉にランスは目を光らせる。

「そんなのは許さんぞ。それにお前は俺の女だ。今からそれをしっかりと分からせてやるからな」

「ちょっと…あんなにやったのにまだ出来るの? ランス君…知ってたけど底なしね」

「がはははは! 俺様は何時でも準備万端なのだ! とーーーーーっ!」

「きゃああ! もう…仕方ないんだから」

 そう言って二人はまたしてもベッドで絡み合うのだった。

 

 

 

 

 魔王城―――

「…メディウサが死んだか」

「そのようで」

 魔王ガイは玉座で魔人バークスハムの報告を聞く。

「まあ…ガイ様には些細な事でしょうが」

 バークスハムの軽口にもガイは何も答えない。

 ただ、バークスハムの言う通り、メディウサの死は魔王にとっては本当に些細な事だ。

 ぶっちゃければメディウサがどうなろうがガイとしては知った事では無かった。

 殺す程でも無いが、死んだら死んだで構わない…むしろ死んでくれてせいせいすると言った方が良かった。

「ですが…この事で弊害が一つ」

「何だ」

「魔物による人間殺しが加速しております。少々目に余るものが有るかと…」

「そうか…」

 ガイにとっては人間がどうなろうが知った事では無い。

 知った事では無いが…それでも人間の数をそこまで減少させようとも思わなかった。

 バークスハムからの助言もあったが、ガイは何故ジルが人間の数を減らす事を良しとしなかったのかが気になっていた。

 魔王ジルの時代から魔王ガイの時代になり、人間の数は大きく減らしていた。

 ただ、その事で特に何かが起きたという事は無い。

 無いのだが…ジルがそこまで人類の『数』に拘っていた事は気になっていた。

 ガイ自身も人間牧場で生まれた存在、それ故に何故そんなものが必要だったのか…その事が疑問となっていた。

 ガイはジルと違い、この世界の仕組みを把握していない。

 だから『勇者』と呼ばれる魔王を殺しえる存在についても知らない。

 なのでジルが何故そこまで徹底したのか…それが気にはなってはいた。

「…まあいい。好きにさせてやれ。人間など簡単に増えるからな」

「御意。それと…」

「何か『視えた』か?」

「何が…とは言えませぬが」

 バークスハムの言葉にガイは唇を吊り上げる。

 バークスハムの力…それは魔王でも未知の力だ。

 その力こそが、バークスハムという魔人を上級魔人として引き上げた力だ。

「退屈は…しなさそうだな」

 ガイはそう言って久々に楽しそうに笑うのだった。




投稿遅くなり申し訳ありません
ちょっと色々と辛い事があってPCに向かえませんでしたが、踏ん切りがつきました

おかしいな…何故かシルキィが姉を名乗る不審者になったぞ…
勢いで貫くしか無いな
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