ランス再び   作:メケネコ

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サイゼルとの夜

 魔人ラ・サイゼルは少しバツが悪そうな顔をしていた。

 正直ランスの前に姿を現すかどうか迷っていたが、その前にランスに声をかけられた。

 自分としては完全に息を潜めていたつもりだったが、この男はそんな自分にも気づいたようだった。

「で、何でお前がここにいる?」

「いや…魔物将軍が動いているのをたまたま見たから…本当にそれだけなんだけどね」

 サイゼルは嘘を言っていない。

 本当に言葉通りであり、特に意図した行動でも無かった。

 サイゼルが動いたのは、魔物将軍がカラーを狙っていたのに気づいたからである。

「まさかカラーを狙ってるなんて思っても居なくて…ただの暇潰しのつもりだったんだけどね。まさかランスが居るなんて思っても居なかったけど」

「なんだ、そんな理由か。俺様に気づいたからだと思ったぞ」

「そんな訳無いでしょ。大体アンタとはいつ会えるかも分からないんだから。ましてや今はこんな状況だしね。魔人である私がここに居るのも正直魔王には知られたくない事だし」

 基本的に魔物は人類に手を出してはならない。

 それが魔王の命令ではあるが、野良モンスター等は相変わらず人間に牙を向けては居る。

 ただ、GL期とは違い人間達も徒党を組み、国を作った事によってモンスターに対抗出来ている。

 魔人に関しては完全に魔王の命令に従うしか無く、好戦的で残酷な魔人達も今は人間に手を出していない。

 ただ、カラーは人類のカテゴリーに入るのかは分からないので、サイゼルとしてもこの魔物将軍達が本当にカラーに手を出すか見てみる必要が出てきた。

「それに今ケッセルリンクが居ないけど、貸しを作っておいてもいいかなあって…」

「ふーん、まあいいんじゃないか。あいつだってそれくらい分かってるだろ」

「一体何処に行ったのか…っていうかランスなら知ってるんじゃ無いの? 使徒達も教えてくれないのよね」

 サイゼルはため息をつく。

 使徒達ならば何かを知っているだろうが、揃いも揃って『答えられない』というだけだ。

 ケッセルリンクを敵に回したく無いので無理には聞かないが、それでも気になる物はきになる。

「別に教えてやっても構わんが…ま、少し待ってろ。俺達はカラーの里から出るからな」

「そうなの? そこを拠点にしてたじゃない」

「魔人共ももうこっちには居ないみたいだしな。俺様も隠れる必要は無いからな」

「そっか…アンタは色々な魔人から狙われてたもんね。ま、久々に会えたしちょっとくらいならいいかな…人間に手を出さなければいいし」

 サイゼルはそう言って宙に浮かぶ。

「じゃあ待ってるわよ。早くしなさいよ」

「随分偉そうだな…ま、いいか。じゃあまたな」

 そう言ってランスはサイゼルと別れ、ペンシルカウへと戻る。

 そこには既に準備を終えていたのか、旅支度を終えたレンとジルの姿があった。

「ランス様、準備は出来てます」

「魔法ハウスがあれば事足りるからありがたいわね。しかもこれからは隠れなくても大丈夫だろうし」

「うむ、じゃあ行くか。ハンティ、じゃあ俺達は行くからな」

「ああ、じゃあね。ま、何か用があるなら寄っても構わないさ。アンタ達なら比較的歓迎してくれるだろうしね」

 ランスは遠巻きにこちらを見ているカラーの視線を感じながら、ペンシルカウを出ていこうとする。

 その時、ランスに声をかける者が居た。

「あの…ランスさん。やっぱり私達に協力してもらう訳にはいけませんか? しつこいのは重々承知の上です。それでも、あなたと私達は協力し合えると思っているのですが…」

「知らん」

 ルーンの言葉をランスはあっさりと切り捨てる。

 それにはもうルーンも何も言えない。

 明確な拒絶…という程でも無いが、本当にランスにはどうでもいいだろうという事を思い知らされた。

「じゃあ私も行きますね。先生、今までお世話になりました」

「うむ…道は分かれてしもうたが、達者での」

 ジルもフリークに挨拶すると、そのまま三人はペンシルカウを足早に出ていったのだった。

 

 

 

「どうしたんですか、ランス様。挨拶もしないでカラーの所から出るなんて、ランス様らしくないです」

「フン、カラーは俺様よりも連中を取ったからな」

 ランスはそう言うが、実際にはカラーと距離を取る理由が出来た事も有る。

 今のカラー達は明らかにランス達を歓迎していない。

 ハンティの言葉が有るから、渋々ランス達を受け入れていたのだろう。

 例外はランス達の功績を知っている女王とその側近位だろう。

 ただ、カラーは今の時代は結構辛い状況なので無理も無い事なのは間違い無かった。

「それに俺様としてはこっちの方が今は重大だったからな」

 ランスの言葉にジルは頭に?を浮かべていたが、黙ってランスについて行く。

「こっちよこっち。さっきランスと分かれた場所でいいんでしょ?」

 ランスは少しの間歩いていたが、どうやら道に迷ったようだった。

 レンがため息をつきながら先導を開始する。

「お前、気づいてたのか」

「まあ…一応ね。尤も、ランスとは別の理由でだけどね」

 ランスの言葉にレンは少し言葉を濁しながら歩いて行く。

 ジルは二人の言葉の意味が理解出来ず、黙ってついて行くだけだ。

 そして先程ランスと分かれた場所に辿り着く。

「おいいいぞ。出て来い」

 ランスがそう言うと、気の上から魔人サイゼルが降りてくる。

「思ったより早く来たわね…って! ええええええ!? ジル様!?」

 サイゼルがランス達を見た時、ジルを見て悲鳴を上げる。

「え? 私が何か?」

「いや、ちょっとランスどういう事!? 何でジル様が!?」

「落ち着け。こいつは俺様の奴隷でもう魔王じゃない。魔人のお前なら分かるだろうが」

 呆れた様子でランスが声をかけると、サイゼルは少し落ち着きを取り戻してジルを見る。

「…ホントだ。魔王の気配は微塵もしない。でも…私の目には小さくなったジル様に見えるんだけど」

「その辺も教えてやるから、とにかく俺様と来い」

「うーん…何かややこしい事になりそう」

 ランスの言葉にサイゼルは複雑な表情をしながらも素直について来る。

「あの、ランス様…」

「お前にも説明してやる。話は後だ」

「あ、は、はい」

 ジルは疑問に思いながらも何も言わずにランスについて行く。

 森の外に出ると、一応は目立ちにくい所に魔法ハウスを建てる。

 そしてランス達は椅子やソファに座ったりと思い思いの場所でくつろぐ。

「で、何がどうなってるの? 説明して欲しいとは思うけど、正直あまり聞きたくない…」

 サイゼルは複雑な表情を浮かべる。

 あまり面倒な事に首を突っ込みたくは無いが、興味が無いと言えば嘘になる。

 何よりも、明らかに魔王ジルと似た少女の事が気になっている。

「それは我の口から話そう。ランス、構わないな」

 ジルの口から出たのは、ジルの言葉ではなくその体内で眠っているスラルだった。

「お、スラルちゃん。いいのか?」

「ああ。言っただろ、大分落ち着いてきたと。それにお前では説明は出来ないだろうからな。サイゼル、我が話すがいいな」

「…この言葉遣いスラルよね。何がどうなってるの?」

 サイゼルは混乱しているが、スラルは構わずに何が起きているのかを話す。

 それを聞き終えた時、サイゼルの顔が青くなる。

「やっぱり面倒な事じゃない! 私、ガイに睨まれるのいやなんだけど!?」

「別にガイは何もしないだろう。そもそも我等は魔王のガイに既に会っているからな。そのガイがジルを見逃した。つまりは、ガイはジルをどうこうする気は無いという事だ」

「そ、そう言われればそうかもしれないけど…それにしてもジル様と同じ容姿だと何かすっごい複雑…」

「何だ、そんなにジルが怖かったのか」

 ランスの揶揄うかのような声にサイゼルは大きくため息をつく。

「まあ…何となく私とハウゼルを監視していたような目が嫌だったのよね。それに凄い怖かったし…私達を魔人にしたけど、特に何か言われた事も無いし…」

 サイゼルは魔王ジルを思い出す。

 自分達に関心が無いような態度をしながらも、どこか自分達を警戒しているような感じはした。

 それはハウゼルも同じのようで、サイゼルもハウゼルもなるべくジルから距離を取っていた。

 あの時代は基本的にジルも特には魔人には干渉はしていなかったので、自由に行動は出来た。

 あまり自由に動けなかったのは、ジルに色々と言われていたケッセルリンクくらいだっただろう。

「それにしてもまさかそんな事があったなんてね…正直信じられない。でも、シルキィがアンタの事を話してたし、やっぱり真実なのよね…」

「お、シルキィに会ったのか」

「魔人になってからとんとん拍子に強くなっていってさ…ノスが魔人四天王を辞めたから、今はシルキィが魔人四天王をやってるし」

「あいつ、四天王にまでなったのか…」

 シルキィがそこまで上り詰めている事に驚く。

 彼女の実力は本物であり、純粋に力で魔人四天王の立場に収まっている。

 実力的には魔人四天王を降りたノスの方が強いし、隠れた実力者であるメガラスも居る。

 ただ、ノスはガイの事を嫌っているし、メガラスはそもそも争うのを好まない。

「あ、所でさ。シルキィってあんたの姉を名乗ってるんだけど、何時の間に姉なんて出来たの?」

「あいつ、まだそんな事言っとるのか」

 どうやらシルキィはまだランスの姉を名乗っているようだ。

 完全に姉を名乗る不審者だが、恐らくはランスでもシルキィを止める事は無理だろう。

 それだけシルキィもまた頑固者だ。

「あ、そうそう。ケッセルリンクがまた行方不明なんだけど…何か知ってるんでしょ? ケッセルリンクが行方不明の時はランスが関わってそうだし」

「間違ってはいない。まあ…正確にはジル様のせいなのだが…」

「え? ケッセルリンクの声?」

 突如として聞こえてきた声にサイゼルはきょろきょろと周囲を見渡す。

 だが、当然ランス達以外の姿は見えない。

「ここだよ。意識だけがランスの剣の中にある」

「えええええ!? どうなってるのよ、一体…」

 サイゼルはランスの剣から声が聞こえてきた事にまたも驚く。

「色々とあってな…正直私が体を取り戻すのはまだ先になりそうだ。ああ、これは内密にしていてくれよ。私も面倒な事に巻き込まれるのはごめんだからな」

「ま、まあいいけど…だから使徒達は何も話さなかったのか…」

 メイド達の態度に納得がいき、サイゼルは疲れた顔をする。

 単純なサイゼルにとってはもう脳内がいっぱいいっぱいで、正直もう何も頭に入れたくない。

「でもそっちは良いの? 人間に関わる事になってると思うんだけど」

 レンの言葉にサイゼルは首を傾げる。

「まあいいんじゃない? 私は別にランスと戦おうだなんて思って無いし。だから魔王の命令にも逆らっていないって判断されてるんでしょ」

 魔王の命令は人間への手出しの禁止だ。

 なので今現在の魔人達は誰も人間にちょっかいを出していない―――今の所は。

「正直退屈だったし、ちょっとの間くらい一緒に居てもいいでしょ?」

「がはははは! 俺様は構わんぞ!」

「相変わらず話が早いわね」

 ランスの言葉にサイゼルもニコニコと笑う。

 何だかんだ言っても、サイゼルも退屈していたのだ。

「よし飯だ飯。ジル、美味い飯を作れよ」

「あ、はいランス様!」

 ランスの言葉にジルは嬉しそうに頷くと、早速料理を開始するのだった。

 

 

 

 そしてその夜―――当然のようにランスは自分の部屋にサイゼルを連れ込んでいた。

 今日はレンとジルはお休みで、サイゼル一人を可愛がろうと思ったからだ。

 サイゼルもそれを期待していたようで、少し翼をぱたぱたとさせながらもその体が桜色に染まっていた。

「お前も期待していたみたいだな」

「んー…まあランスと別れてからもう何百年経ってる訳だし。その間不思議とそういう性欲っていうのが湧かなかったのよね…」

 サイゼルは不思議そうに首を傾げるが、ランスと共にベッドに上がるとそのレオタードを脱いで裸を惜しみも無く晒す。

 相変わらずの美しい体にはランスも即座に臨戦態勢になる。

 ランスは剣をベッドに立てかけると、サイゼルはそのランスの剣を見る。

「あ…私とハウゼルの力が無くなってる…」

「分かるのか?」

「うん、何となくだけどね…魔王ガイと戦ったんだから、その時に使ったんでしょ?」

「フン、確かに少しはやるようだが、別に大したことは無い」

 その言葉にサイゼルは笑う。

「魔王に対してそう言えるのってアンタだけよ。魔人だってそんな事は言えない」

 ランスも服を脱ぐと、サイゼルの顔を掴んでその唇を奪う。

 サイゼルは拒む事無く、その唇を受け入れる。

 二人の舌が絡み合う隠微な音が響き、サイゼルはランスの首に手を回してその体を抱きしめる。

 そのまま二人はベッドに倒れると、ランスはそのままサイゼルの唇を奪いながらもその見事な体に手を伸ばす。

 その手は下半身に延ばされるが、サイゼルはそれを拒否せずに受け入れる。

 もうそこは十分に準備が出来ており、何の抵抗も無くランスの指を受け入れる。

「随分期待していたんだな。もうぬれぬれでは無いか」

 ニヤニヤと意地悪く言葉を発するランスに対し、サイゼルは顔を真っ赤にして小さく怒る。

「何百年も経ってたんだから仕方ないでしょ。まあ…正直アンタと再会してからこうなるのも分かってたし…」

「がはははは! お前は意外と可愛い所があるよな。最初にあった頃からは考えられんな」

 ランスの言う最初とは当然ゼスでサイゼルと戦った時だ。

 あの時は全身を氷漬けにされたり、使徒にハイパー兵器を凍らされたり大変だった。

 ゼスでの時は色々と大変だった頃も有り抱けなかったが、今はこうして彼女も受け入れてくれている。

 勿論それまでには色々と苦労もあったが、こうしてサイゼルとセックスが出来るのならば何も問題は無いのだ。

「んんっ!」

 ランスはサイゼルの奥にまで指を入れると、激しく愛撫する。

 その激しさにサイゼルは悶えるが、決してランスをはねのけるような真似はしない。

 くちゅくちゅと粘液をかき混ぜるような音が響き、サイゼルがびくびくと震える。

「だ、だめ!」

 そう言うと同時にサイゼルは絶頂を迎える。

 サイゼルは大量の潮を吹き、ランスの指を濡らす。

「おー、これだけでこうなるのか。本当に期待してたんだな」

 少々驚いたランスだったが、それだけサイゼルが感じている事を知り楽しそうに笑う。

「う、うるさいわね…べ、別にいいじゃない」

 サイゼルはランスに顔を見られないように腕で隠している。

 が、その隙間からもその蕩けた口元が完全に隠れ切っていない。

「別に隠す必要なんて無いだろうが」

 ランスはその腕をどけすと、そのままサイゼルの上になる。

 そのまま準備が出来ている所にハイパー兵器を挿入する。

 抵抗なくハイパー兵器を受け入れ、サイゼルの体が震える。

「んん…はあああああ…」

 サイゼルは甘くて軽い絶頂と共に色っぽいため息をつく。

 そのままランスの腰に足を回し、首の後ろに手を回して全身で密着する。

「なんでだろ…なんか安心する」

「それはお前が俺様の事が好きだからだな、うむ」

「適当な事言わないでよ…ハウゼルにだって同じ事してるくせに」

「当然だ。可愛い女の子は全部俺のモノだからな」

「はぁ…何でこんな男とセックスしてるんだろ、私」

 サイゼルが少し頬を膨らませているのを見て、ランスは密着した体制のままその口を塞ぐ。

「ひょんなころをひても…らまされなひからにぇ…」

 文句を言いながらも舌を絡ませるのを止めない。

 それどころかより一層密着すべく力強くランスを抱きしめる。

 ランスは少し動きにくいと思いながらも、少しだけ腰を動かす。

 密着状態なので激しくは動けないが、その刺激でもサイゼルには十分なようだった。

 ランスの回されていた足が少し緩んだのを感じると、ランスは体を起こすとサイゼルの足を掴んで腰を使い始める。

 最初は浅く入り口の方を攻め立てる。

 態と焦らすような動きにもサイゼルは反応する。

 それだけでも十分な刺激なようで、サイゼルは喘ぎ続ける。

(流石にサテラ程極端では無いが、こいつもハウゼルも感じやすいな)

 最初にセックスをしてから思っていたが、二人とも非常に感じやすい。

(だがハウゼルとはタイプが違うな。ハウゼルの奴はそれこそ色んなエッチが好きだが、こいつは肌を重ねる方が好きなタイプだな)

 ハウゼルは耳年間…加奈代の策略もあってか、色々なプレイにも興味があるタイプだ。

 サイゼルは肌と肌を重ねるのが好みのようで、抱き着いた状態が落ち着くようだ。

 ランスにとってはどっちでも良く、二人にそれぞれ個性があって素晴らしい。

 容姿も整っているしスタイルも良い。

(つまりはグッドという事だ!)

 ランスは気分よくサイゼルをせめ続ける。

 最初は焦らしてやろうと思ったが、ランスも辛抱溜まらなくなり動きが早くなる。

「んんっ! そんな奥まで、だめ」

 動きが早くなったことでサイゼルの最奥にまでハイパー兵器が刺激を与える。

 目を閉じてシーツを掴んで喘ぐサイゼル、それを見てより興奮するランス。

 その二人の動きが良い感じに合わさり、ランスももうもたなくなる。

「よーし、じゃあまず軽く一発いくか!」

 気分が良くなったランスはより刺激を与え続ける。

「ラ、ランス…」

 されるがままになっていたサイゼルがランスに向けて手を伸ばす。

 気分が良いランスはそれに応じるように手を絡めてやる。

 するとサイゼルは魔人特有の凄い力でランスを引き倒す。

 サイゼルを潰すような形でランスが覆いかぶさるが、魔人だけあって何も感じてはいない。

 そして再び全身でランスにしがみ付く。

「あ、コラ」

「いいから! 早く…早く!」

 少し動き辛くなったが、それでもサイゼルには十分なようだ。

 なのでランスもサイゼルの要求を受け入れ、ディープなキスでサイゼルを刺激する。

「んんっ!」

 唇を重ねたままサイゼルが絶頂を迎え、ランスも奥深くに皇帝液を放つ。

 大量に注がれる皇帝液にサイゼルはうっとりとしながら荒い息をつく。

「全く、魔人の力で抱き着くな。痛いぞ」

 急に抱きしめられた痛みにランスは荒々しいため息をつくながらその体から離れる。

 ハイパー兵器が抜かれると収まりきらなかった皇帝液が零れ落ちる。

「…だって。私だってどうすればいいのか分からなかったし」

 サイゼルは深い絶頂に満足しているようだが、体は動かないようだった。

「わ、悪かったわよ」

 ランスの視線にサイゼルは謝る。

「フン、謝るくらいならもっと手加減しろ。ほれ」

「ん…」

 ランスはサイゼルの愛液、そして自分が放った皇帝液でぬるぬるになったハイパー兵器をサイゼルの口元に向ける。

 サイゼルは躊躇いなく舌を出してハイパー兵器を舐めていく。

 ハイパー兵器についている愛液と皇帝液を全て丁寧に舐めとると、サイゼルも体を起こす。

「…く、口でするから機嫌なおしてよ」

 そしてランスを軽く押し倒すと、まだまだ力を漲らせているハイパー兵器に軽くキスをする。

「別に怒って無いぞ。少し加減しろと言ってるだけだ」

「分かってるわよ。じゃあ…するわよ」

 そう言ってサイゼルはハイパー兵器を口に含むのだった。

 

 

 

「はぁ~…気持ち良かった」

「がはははは! 俺様も良かったぞ」

 二人は激しいセックスを終えまったりとしていた。

 サイゼルはランスの上に体を乗せ、その首筋を甘噛みする。

 時折強く吸い、キスマークを付ける。

 そしてそのままランスの頬にまで唇を上げていき、何度も優しくキスをする。

 最後に唇に触れるキスを楽しむと、そのままランスに体を預ける。

 その時ランスはベッドに立てかけていた剣が震えるのを感じる。

「あ。また変わってくぞ」

「え? あ、ホントだ」

 ランスの剣が姿を変え、今度は剣の刀身が蒼く染まっていく。

 同時に刀の方が氷のような色をしていた刀身から、紅に染まっていく。

「うーむ、まあ変わったぞ。でも今回は色だけか」

 前は刀の方にサイゼルの力が、剣の方にハウゼルの力が出ていたが、今はそれが逆になっている。

「これってやっぱり私とエッチしたから?」

「そうだろうな。全く、誰かとセックスする度に色々と形を変えるとは。落ち着きのない剣だ」

「ランスが使ってるんだから丁度いいんじゃない?」

「そりゃどういう意味だ」

「言葉通りだけど。どうせセックスしたって言ったって、ケッセルリンクやカミーラでしょ」

 サイゼルはランスの体から降りると、もう力を失ってるハイパー兵器を撫でる。

「あ、こら。流石に今日はもう無理だぞ」

「ランスらしくないわね。前はもっと出来てなかった?」

「お前とする前にも色々と楽しんだからな。男には少しの休息が必要なものだ」

「そんなものなんだ」

 サイゼルは納得したようにハイパー兵器から手を離すと、再びランスの体の上に乗って来る。

 体重が軽いサイゼルはランスにとっても負担にはならない。

 が、互いに汗をかいたので少々暑苦しい所もある。

「風呂にでも入るか」

「いいわね。私も体洗いたいし…」

 サイゼルはランスの体から起き上がると、ランスの部屋に用意されているタオルを掴む。

「どうせ一緒に入るでしょ? 行きましょ」

 そう言って笑うのだった。

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