ランス再び   作:メケネコ

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平穏の終わり

「さて、こんなもんでいいかの」

「ええ。流石先生です」

 フリークの言葉にジルは頷く。

「それにしてもやはり惜しいの…お主ならばルーンを支えてくれると思っていたのじゃが…」

 ジルの事情は知ってはいるが、それでもジルの才能が惜しいと思ってしまう。

「私はランス様の奴隷ですから…ずっとランス様と一緒に居ます」

「そうか…まあお主の望みがそうならば儂が口を挟むのは無粋じゃな」

 彼女ほどの才女が何故自ら『奴隷』で有る事を望むのか、フリークには理解出来ない。

 それに彼女は絶対服従魔法を使われている訳でも無い。

(じゃが、奴隷と言うには生き生きとしてるしの…)

 普通に考えれば奴隷というのは悲惨な境遇だ。

 だが、彼女がそれに絶望しているような様子は無いし、望んでランスの奴隷をしているのだろう。

(あの御仁にとってジルはどういう存在なのかの…ハンティの言葉通りに取れば良い人間では無いとは言っておったのじゃがな)

 つくづくフリークには不思議でならない。

 今は違うが、昔は魔法使いとは蔑まれていた存在だった。

 その魔法使いであり奴隷であるのに、むしろジルはそれを喜んでいる。

「終わったのか。って何だこりゃ。何時の間に俺様の魔法ハウスが…」

 ランスが部屋に入って来ると、様変わりした部屋に呆れたような声を出す。

 何かやってるのは知っていたが、ランスは特に興味が無かったので足を踏み入れる事も無かった。

 今日で終わると聞いたので少し見に来てみたが、想像以上に色々と用意されていた。

「うーむ…何か昔見た事があるような…」

 ランスはその部屋を見て何かを感じ取る。

 そしてその違和感に気づくが、何とか口には出さないように自制する。

(思い出した…闘神都市だ。それに似てるのか。てか、このじいさんが居るなら別におかしくないか…)

 ランスは改めてフリークを見る。

 闘神都市イラーピュで出会い、そしてヘルマン革命で出会った闘将の体を持った魔法使い。

 何か色々と言われていたみたいだが、ランスは特に興味を持っていなかった。

 そして革命の最中で同じ闘将によって命を奪われた―――それくらいの記憶しかない。

「で、ここは突然爆発したりしないだろうな」

「いやいや、流石にそんな事は無いとは思うが…」

 ランスの言葉にフリークもそんな事は無いと否定するが、研究とは何が起きるか分からないのも常だ。

 なので頭からは否定できない。

「まあいい。もしぶっ壊れたらタダで直せよ。超特急でだ」

「む、むぅ…突然難しい事を言うの。それにお主達には…」

 寿命が無い自分に比べてランス達は、と言おうとしてフリークは口ごもる。

 そもそも10年ぶりに再会して、全く年を取っていなかったのだ。

 どういう存在なのか分からないが、とにかくそれは不自然な事だ。

 ただ、それを口にしたりはしない―――踏み込んでよいラインとそうでないラインをフリークはしっかりと見切っていた。

「不具合があったら儂を訪ねてくれればいい。まあ大丈夫じゃとは思うが」

「で、ジルはこれを使ってどうしたいんだ」

「ええ…ランス様の剣の事について色々と」

「これか」

 ランスは腰に下げている自分の剣を見る。

 中々難儀な剣で、何かあるたびにコロコロと形を変える。

 ランスが凄まじいレベルの剣の使い手で有る事と、何故かランスはどんな形態になろうが使いこなしているので分からないが、普通はそんな剣なんて有るはずが無い。

「その剣と…その剣の中身、それらを色々と調べる事で、ランス様の力になれるかと」

「…アイツ等とか」

 ジルの言葉にランスは若干ゲンナリした顔をする。

 何しろこの剣は異常なまでに自己主張の強いククルククル、そしてバスワルドが常に争いをし続けている。

 そのせいでどちらかの力が強くなるとそれが剣に如実に表れる。

「出来るのならば俺様は構わんが…」

 正直持ち主であるランスの話すらも聞かない連中だ。

 ランスとしては別に使えれば何でもいいので特に干渉はしていない。

 が、それがジル…いや、ジルの中に居るスラルは気に入らないのだろう。

 剣の中に居るのが同じく魔王だったククルククルで有る事も気にかかっているのかもしれないが、とにかくランスはもう諦めた。

 今はランスの剣の中に居るケッセルリンクも中々に苦労しているのだろう、一度ランスも巻き込まれたがとにかく大変だった。

「剣ね…まあこいつの剣は相当なモノなのは分かるけどね」

「おう、ルシラか」

 その時部屋にルシラが入って来る。

 その手には何冊かの書物が入った箱が有り、それを机の上に置く。

「ジル、これが私達の残した書物。有効に使ってくれると助かる」

「おいルシラ…勝手にそんな事をしてもよいのか?」

 流石にフリークが驚いて様子でルシラを見る。

「どうせジルはフリーク先生のような魔鉄匠の技術は無いんだ。だったらそれを残すのも有りだと思う。それに進む道は違っても、私にとってはジルは友達でもありますし。それに違った角度から見る事も大事でしょう、先生」

「うーむ…まあ確かにそうじゃがな…ルーンは兎も角、他の者が聞いたら怒られるじゃすまんぞ」

「だから内緒にしてくれるように頼んでるんです。お願いします、先生」

 ルシラの言葉にフリークはため息をつく。

(まあハンティが居る時点で今更じゃな。それにこの技術をジルの嬢ちゃんが使えないのも事実じゃからな)

 技術を外部に漏らすのは大問題ではあるが、どうせジルには使う事の出来ない技術だ。

「私にこの技術は使えないけど…いいの?」

「ああ。私達の知識を残すという事も必要な事だと思う。それに先の者達の知識が有るからこそ、私達は魔人の脅威を直接受けてなくても、それに対する手段を考える事が出来る。だからこそ、お前に…正しく知識を伝える事が出来るジルに託したいんだ」

「…先生、いいんですか?」

「構わんよ。まあジルの嬢ちゃんには使えないというのも事実じゃからな。その技術を他の所に活かせるのなら、それはそれでも良いと思うの」

 フリークもため息をつきながらもそう言うしか無かった。

「話は終わりか」

「ん? ああ。私の要件はこれで終わりだ。だから大陸に戻って次の作戦の準備をしようかと…」

「じゃあもう邪魔は入らんな」

 ランスはそう言ってニヤリと笑うと、そのままルシラを肩に担ぐ。

「な、何をする気だランス!?」

「がはははは! 前にお前を捕らえた時はやれなかったからな! だから今やるだけだ!」

 そう言ってランスは彼女を担いだまま走って行ってしまった。

「…のう、レン。出来ればルシラを直ぐに連れて帰りたいのじゃが」

「私は別にランスを止める義務は無いし。まあ死ぬ訳じゃ無いし別にいいでしょ」

「そういう御仁なのは知っておったが…ある意味とんでもない男じゃな。カラーはよくランス殿とうまく付き合っていけるのう…」

 フリークは何故ハンティがランスと渡り合って行けるのか、本当に不思議で首を傾げるしか無かった。

 

 

 

「はぁ…はぁ…はぁ…」

 ベッドの上でルシラは荒い息をついている。

 ルシラとランスの汗を吸ったシーツが体に纏わりついて来るが、そんな事ももう気にする余裕は無かった。

 大量に注がれた皇帝液が垂れてくる感触すらも最早曖昧だ。

「がはははは! 良かっただろ」

「…うるさい」

 ランスの言葉にルシラは手で顔を覆って悪態をつく以外に無かった。

 だが、自分の言葉がただの強がりなのは嫌と言う程分からされている。

(…悔しいが、気持ち良かった)

 セックスとは子供を作ると共に快感を生み出す行為だ。

 昔自分はランスに挑み、敗れた事で強引に犯されたが今回は違う。

 多分ランスは本気で泣きわめいて拒めば何だかんだ言っても見逃してくれるだろう。

 付き合いは短いが、何となくだがそんな気はしていた。

 何よりも自分を抱いている時のランスは本当に楽しそうであり、セックスを楽しんでいる。

 そこには陰湿なモノは無く、相手を凌辱して楽しんでるような下衆な気配も無い。

「それにしても互いに汗が凄いな…」

「お前がやり過ぎてるだけだ…こんな行為をジルは何度も受け入れてるのか…」

 ジルは自分に比べれば十分小柄な女性だ。

 まだ少女と言っても通用するかもしれないが、ジルにはそれを上回る色気も存在していた。

 肉体的には同性ですら惹かれる魔性の何かがあるとすら感じてしまう。

「ジルはお前よりも頑丈だぞ。ジルに比べればお前なんて素人以下だな」

「当たり前だ…私はお前以外と経験が無いんだ」

「ほう。10年経っても他に男は作らんかったのか」

「そんな暇は無かったからな…この10年は激動だった」

 この10年間は本当に色々とあり過ぎた…それが終わったからこそ、今はこうして心にゆとりを持てているのかもしれない。

 ルシラはランスとのセックスを楽しんでいたという事をそう解釈していた。

「それにしても酷いな…体を洗うか」

「同感だ…正直私も気持ち悪い」

「じゃあ連れて行ってやるぞ」

 ランスは汗まみれのルシラを抱き上げると、そのまま自分の部屋にも用意されている浴室へと入る。

「自分の部屋にも用意されているのか…いや、凄いな」

「うむ、やはり思いっきりセックスした後は汗も凄いからな」

 ランスはマットの上にルシラを下ろすと、そのまま体を洗い始める。

 まだ腰が甘く痺れているルシラはマットの上でため息をつくしかない。

 相変わらず見事な肉体だと思う。

 細身の体だが、その筋肉はある種の美しさも兼ね備えている。

 それはルシラも魔法使いでありながら、格闘をするからこそ感じ取れるのかもしれない。

 とにかく無駄のない、まさに戦うための見事な肉体だった。

「ほれ。お前も洗ってやるぞ」

「あ、こら」

 ランスはスポンジにボディソープを垂らし、ルシラの体を洗い始める。

 最初は普通に洗っていたが、何時の間にか素手で洗われている。

「全く…まだ足りないのか」

「当たり前だ。俺様のハイパー兵器を見れば分かるだろうが」

 そう言ってランスは硬くなったハイパー兵器を握らせて来る。

 硬くて熱いソレを感じ取り、ルシラは体がビクリと震える。

「お前の性欲は底なしだな。下世話な話は耳にはするが、お前ほどの男は流石に知らないぞ」

「俺様を他の男と一緒にするな」

 ランスは少し不愉快な表情を浮かべると、そのままルシラの性器に手を伸ばすと、そのまま指を突っ込む。

「んんっ!」

 ルシラの体が震えるのにもお構いなしに指を若干乱暴に動かす。

「あ、やだ…でちゃう…」

「おお…我ながら大分注ぎ込んだな。まだまだ溢れてくるぞ」

 ランスの放った精液が大量に溢れ出てくる。

「ランス様」

 突如として聞こえた声にルシラがびくりと震える。

 その声の持ち主はジルだったからだ。

「おう、なんだ」

 ランスは何でもないように答える。

 対するルシラは既に心臓はバクバクで、頭の中が真っ白になっている。

「シーツが凄い事になってるんですけど…洗っても良いですよね」

「構わんぞ。ああ、それよりもジル。お前も入ってこい」

「あ…は、はい…」

 扉の向こうから戸惑った声が聞こえるが、ルシラはそれどころではない。

「ランス…!」

「別にいいだろうが。前だって一緒にやったろうが」

「そういう問題じゃない! というかそもそもそういう事がいけないんだろうが…!」

「やかましい」

「んんっ!?」

 文句を言うルシラを黙らせるべく、ランスの指がルシラの陰核をなでる。

 それだけでルシラの体が震える。

 ランスは構わずに陰核と膣内の二か所を同時に指で責める。

「や、やめ…お願いだからやめて…!」

「断る」

 ルシラの抗議を無視してランスは刺激を与え続ける。

 扉の奥でジルが服を脱いでいる…そしてここに入ってくる事にルシラは体が硬直して動かない。

「入りますね…ランス様」

 そしてジルが扉を開けて入ってきたと当時に、

「ああっ! だ、ダメ!」

 ルシラは絶頂を迎えると同時に絶頂を迎える。

「み、見ないで…ジル」

 絶頂を迎えた拍子に大量の潮を吹き、それがジルの体にかかる。

 ルシラは羞恥で頭がどうにかなりそうだった。

「あ、あの…ランス様…」

「お前も来い。ホレ」

 ランスの言葉にジルは少し戸惑ったようだが、それでもすぐに笑顔になってランスの側に行く。

「…やっぱりお前は最低だ」

 その様子を見てルシラはジト目でランスを睨む以外に出来なかった。

 

 

 

 その夜―――

 二人の体を堪能したランスは気分よさそうにぐっすりと眠っていた。

 そのランスを見てルシラはため息しか出ない。

 せっかく汗を洗い流したのに、結局同じくらい汗をかかされてしまった。

「なあジル…お前本当にこんなのがいいのか」

「私にとっては素晴らしい人だもの。私を助けてくれた人…」

「それなのに奴隷なのか?」

「前にも話したけど、私はランス様に酷い事をされていませんから」

「まあ…それは分かるかな」

 ランスとの出会いはあの時の戦いの時と、その後にセックスをしただけだ。

 こうしてランスの事を見たのは今回JAPANに滞在した時が初めてだ。

 確かにジルは一般的な奴隷のような酷い扱いをされている訳ではなかった。

 夜は頻繁に相手をさせられているが、それもプレイ内容はノーマルで、時に少し辱めるみたいな事しかしてないのだろう。

 ルシラが見てきた奴隷とはもっとひどいものだった…それこそ口にも言えない酷い事をされている者をたくさん見てきた。

 それに比べればジルの待遇は良い…というよりも、明らかに奴隷の待遇ではない。

「はぁ…しかしだからこそ惜しい。ランスが私達に協力してくれれば…と思わずにはいられない」

「それは無理ですよ。ランス様は自分のためにしか動きませんから」

「…改めて聞くととんでもない男だ」

 ルシラはジルの言葉に頭が痛くなる。

 素晴らしい力を持っているのに、それを自分の欲望のためにしか使わない。

 人類の損失だと思う一方、それも人間なんだとも思う。

 確かに欲望まみれだとは思うが、これまで見てきた汚い欲望にまみれた連中よりも遥かにマシだと思うくらいには。

「まあ…だからこそ、闘将には向かないだろうな」

「ランス様を闘将…あんなのにしようと思っていたんですか?」

 ジルの声が低くなる。

 そこにあるのは明らかな怒りだ。

「いや、私は最初から一貫して反対していたよ。ルーンもそうだ。闘将の性質上、ランスをそうした所で全力は引き出せない」

「その人間の意志を無視して闘将にして…魔物と戦うというのですか?」

「まあ…言葉だけならそうなるんだろうな。私だって必要な事として見ているのは否定しない。ただ、そうでもしなければ魔人には太刀打ち出来ないだろう」

 魔人…その存在こそが人間にとっての一番の脅威だ。

 人間は決して魔人に勝つことは出来ない…数少ない方法を除き、魔人はまさに無敵であり脅威なのだ。

「ただ、魔剣と聖刀…それらがあれば魔人の無敵結界を破れると言われている。事実、今は魔人となっているシルキィが魔人を倒したという話もある」

「………」

 ルシラの言葉にジルは無言になる。

(今はそういう事になってるんだ…)

 どうやらランスの事は逸話には残らなかったようでそこは安心した。

 ルシラの言っていることは大筋は間違いではないが、実際にはもっと複雑な事情があるのだが、それを話す必要は無いし誰も信じないだろう。

「だからこそそれらも探さなければいけない…そして更なる力が必要になるんだ」

「あれ以上の力があるんですか?」

「ああ…闘将以上の存在はこれから出来る。そして…私もそうなるだろう」

「ルシラ…」

「だから…もしかしたら、これが最後の性交なのかもしれないな」

 その言葉には若干の寂しさが含まれているようにジルは感じた。

「…必要なの? そうする事が」

「ああ。そうする事で人類が魔物から解放されるなら私は躊躇わない。全てを捧げても、何としても自由をもたらしたい」

「だったら猶更ランス様を巻き込むのは…」

「そう、だからこれまで。魔教団はもうランスとは関係を持つつもりはない。それで話は全部ついた」

 ルシラの言葉にジルは少しだけ複雑な顔をする。

 確かに魔教団の技術は凄い。

 だが、ランスは決してその魔教団に協力しようとは思わないだろう。

「ジル…お前はずっとランスと一緒にいるんだろう?」

「もちろん…ずっと一緒です」

「ならいい。お前の居場所はこの男の側なんだろう。だったら…そこで幸せになって欲しい。お前の事を友達だと思っている女の言葉だと思ってくれるくらいでいい」

「ルシラ…」

「もし出会いが違えば…いや、言うのは野暮だな」

 そう言ってルシラは楽しそうに笑うのだった。

 

 

 

「さて…これで儂等の仕事は終わりじゃな」

「ありがとうございます、先生」

「うむ、有効活用してくれよ。何を言われようとも、お主も儂の生徒なのじゃからな」

 フリークはジルの目を見て、その鉄の仮面の下で笑う。

 とんでもない素質を持ち、同時に凄まじい運命に翻弄されているが、それでも彼女は強く生きれるだろう。

 この破天荒な男といる限り、彼女は大丈夫だ。

「まったく、俺様の魔法ハウスに変な物を入れおって。壊れたら同じ魔法ハウスを貰うからな」

「流石にランス殿が持っているサイズの魔法ハウスは難しいの…まあなるべく壊さんでくれよ」

「フン」

 フリークの言葉にランスは詰まらなそうに鼻を鳴らすだけだ。

「ジル、レン、達者でな。ああ、ランス。一応お前もな」

「俺様をついでのように扱うな。あきらかに俺様の方が格上だろうが」

「いや、それはどうだろう。まあジルの事を頼む…というのは何か違う気もする」

「ルシラも気を付けて。それと…」

「それ以上は言わなくていい。でも、もしかしたら又会えるかもな」

 ルシラは何となく予感めいたものを感じていた。

 これから自分達には重大なことが起こる。

 それは魔教団の幹部達24人が既に決めたことだ。

 今もそれは続いており、計画はこれから何十年にも渡って続いていくだろう。

 そうなるとランス達ももう年老いているだろうが…不思議とまた再開できるような気がしていた。

「さらばじゃ、皆」

「フン、どうせまた会うことになるだろ」

 フリークの言葉にランスはどうでもよさそうに答える。

 その態度にフリークは少しひっかかったが、それでも何も言う事なく、魔教団の者達はJAPANから立ち去って行った。

「さて、これからどうするの? 予定通り日光達を探しに行く?」

「あいつが居れば魔人だろうが何とも無いからな。お町、お前はどうする? 俺様と来るか?」

「いや、我は我でやる事もあるからな…先にも言ったが、魔人ザビエルの事もあるからの」

「そうか。まあいい、とにかく日光とカフェを探しに行くぞ」

 ランスは思い立ったら即行動で、直ぐにJAPANを出て大陸へと向かう。

 が、その後の事は誰も知らず…その姿が確認されたるのはこれから数十年後の事となる。

 

 

 

 魔教団の技術はすさまじかった。

 闘将は想像以上の戦果を挙げ、大陸から魔物達を順調すぎるほどに排除していった。

 魔教団はあっという間に魔物達を人間達の土地から追い出すことに成功する。

 そして食糧問題を解決すべく、魔農民を作り出すことでその全てを解決した。

 魔法使い達の支配によるあらゆる面での平和…魔力によって全てを支える一時代を築き上げた。

 しかし、魔教団の幹部達にとってはそれすらも通過点でしかない。

 その目的は魔物の支配から人類を完全に開放する事であり、平和になった世界でも着々と準備を進めていた。

 GI389年―――ついに第一号となる浮遊大魔法都市アルファを完成させる。

 その年魔教団は聖魔教団と名を改め、魔人へと対抗するために浮遊都市を次々と作り空へと打ち上げていった。

 そして聖魔教団の幹部達は次々に己の体を闘神へと変えていった。

 全ては順調に進んだと思われていた。

 実際、魔王や魔人からのアプローチは何も無かった…が、突如としてその均衡は崩れた。

 まさかの魔物達からの襲撃…GI420年、第一次魔人戦争と呼ばれる戦いが始まりを告げたのだった。




次からは第一次魔人戦争です
ただ、期間が長いので色々と飛ぶ展開もあると思います

そして参戦魔人は15体…これってやっぱり多いよなあ
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