ランス再び   作:メケネコ

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第一次魔人戦争⑲

ランス達が魔人を倒していた時間でも、上空では戦いが繰り広げられている。

闘神は魔人とも戦えはするが、それでも倒す事は出来ない。

そしてある存在が闘神と戦っていた。

「はあああああああ!」

翼を生やした一見ドラゴン女にしか見えないが、それは普通のドラゴン女とは明らかに違った。

闘神Θ―――ルシラはその存在と戦いを繰り広げていた。

「ははははは! 流石に闘神は強いな!」

「魔人ではない…使徒か!」

ルシラは強烈な一撃を見舞う存在を見て、それを使徒だと思う。

「使徒、か。そう見えるならそれでもいいか」

ドラゴン女―――ルナテラスは自分が使徒扱いされた事を笑う。

実際は彼女は使徒などではない…ある意味純粋なドラゴンに近い存在だ。

薄い紫色の髪に、人間のような服を纏った活発そうな美しい少女。

だが、それでもその覇気は凄まじい。

明らかに普通のモンスターではない。

魔物スーツを着ていないのもそうだが、何よりもその気迫が只者ではない。

(だがそれ以上に…この少女の戦い方がアイツとだぶる。何かの因果だというのか?)

そして何よりも闘神Θ…いや、ルシラが感じ取っているのはこの少女の剣捌きだ。

この荒々しく、剣の動きが読みづらい動きはランスを彷彿させる。

勿論ランス程の剣の腕は無いが、ルシラはランスの戦いを知っている故にどうしても重ね合わせてしまう。

何よりも、この少女が時たま見せる笑みがランスにそっくりだ。

「闘神を倒せればあの女も少しは黙るかもしれないしな。快適な生活のため…倒させてもらう」

戦う理由は少々意味不明だが、ルシラはこの少女と戦い続けた。

そして結果はというと―――やはり闘神の強さは別格だった。

闘神は決して疲弊しない。

肉体が金属であるゆえに、肉体的な疲労は皆無だ。

魔法だけはどうあっても弱点にはなってしまうが、ルナテラスは魔法は使わない。

その剣だけで闘神Θと戦っていたのだ。

「やれやれ…流石に闘将とは違うか。まあ魔人を相手にここまで戦えてる連中だ。それくらいじゃ無いと楽しみ甲斐が無いな」

Θに吹き飛ばされたルナテラスだが、口元の血を拭って笑って見せる。

「じゃあ次の段階に行くか。今ならやれそうなんだ」

そう言ってルナテラスは剣を構える。

そしてその口からブレスを己の剣に向かって放つ。

「実戦投入といくか…この剣をな」

それを見てルシラは驚く。

それはかつてルシラが見た、ランスの剣にそっくりだったからだ。

ランスは剣に炎や氷の力を纏わせて戦っていた。

勿論そういう技術が無い訳では無いし、聖魔教団の中にも同じような事が出来る者も居る。

フリークが技術を応用し、似たような武器を作成しようとしていた事もあった。

だが、目の前の少女の力はそれらを遥かに超える別の力だ。

「ドラゴン…か? まさかそんな事が?」

考えられるのはドラゴンのブレスだが、そもそもドラゴンに女は居ない、と聞いた事がある。

ルシラが困惑していると、突如として周囲の空気が重くなった。

「!」

ルシラが宙を見上げると、そこには一人の女がこちらを―――正確にはルナテラスの方を見下ろして居た。

「うげっ!」

ルナテラスもそれに気づいたようで『マズい』と言わんばかりの表情を浮かべている。

そしてその女―――魔人カミーラはルナテラスの隣に着地し、

「いだっ!」

その頭を拳でどつく。

その衝撃がいかほどの物か、今までルシラと戦っていた少女が頭を押さえて蹲る。

「いきなり殴る事は無いだろ!?」

「黙れ、このバカ者が」

抗議の声を出す少女をカミーラが短く叱責する。

「居なくなったと思ったら闘神に手を出すとはな。このカミーラと七星の目を盗んでここまで来たのは褒めてやってもいい。が、このカミーラの言葉を無視するのは許さぬ」

「横暴だ! 俺だって自由に戦っても良いだろ!?」

カミーラはもう一度ルナテラスに拳骨を喰らわせると、その首根っこを掴んで浮き上がる。

そしてそのままルシラに一瞥をくれることも無く、この場から飛び去って行った。

「………一体何だったんだ?」

ルシラは疑問に思うが、答えが返って来ることは無かった。

 

「バカ者が。あの場にはドラゴンも居る。迂闊な行動は控えろと言ったはずだ」

「ドラゴンの連中が居ないのは分かってたよ。それにドラゴンの連中ってそんなに鋭いのか?」

「万が一にもお前の力を悟られたくない奴も居る。その連中に知られれば、面倒な事になるのは間違い無い」

「そんなに凄いのか? ドラゴンの王って」

ルナテラス…娘の言葉にカミーラは苦い顔をする。

「魔王アベルを封印したのは間違い無く奴だ。無敵結界が有るからと言ってもそれが安全である保証は無い。魔王ならばお前を奴に差し出す可能性もある。ガイならば尚更だ」

「…面倒くさいな。まあ俺もドラゴンの奴隷なんて嫌だからさ」

「ならば少し大人しくしておけ。そしてその力は今は使う事は許さぬ」

「…分かった」

母の本気の言葉には流石のルナテラスも大人しく従うしかない。

ある意味では本気で自分の身を案じているのが娘である彼女には分かる。

カミーラは不器用で、自分に対してもどう接していいか分かっていない所もある。

が、それでもドラゴンとしての誇りを持つように厳しく教えられた。

魔人の娘ではなく、ドラゴンの娘として扱っている、それがルナテラスには誇らしかった。

「一度父と手合わせしてみたいな。七星が今の時代に居るかもしれないって言ってたし」

「このカミーラにロクに傷を負わせられぬお前がか。己惚れるのは大概にするのだな」

「…分かったよ」

「ならば行くぞ。そろそろ奴が動く」

「ノスか…確かにアイツはヤバイよな」

魔人ノス、カミーラと同じドラゴンの魔人で、その強さはそれこそカミーラに匹敵する。

魔人四天王の座は降りたが、その力は上から数えた方が早い程の力を持っている。

カミーラとノスは犬猿の仲で、自分の素性を知られると非常に厄介な事になるのは間違い無かった。

(それと…父の事になると母が少し嬉しそうになるような気がするんだよな。だからこそ、この戦争の間に一度は会っておきたいな)

内心の言葉は決して口に出さず、ルナテラスはカミーラと共に戦線から離れるのだった。

 

 

 

 

魔人の1人が倒された―――が、それでも世界は変わらない。

何しろ相手は嫌われ者のマリーゴールドだし、何よりも戦死した事すらも誰も知らない。

そして誰もそれを気にもしない、世界とはそういうものだ。

ただ、それでも闘神都市を襲う魔人が減ったのも事実。

その影響が出てくるのはこれから数年後なのもまた事実だった。

「うーむ、これからどうするか…」

ランスは達は魔法ハウスに集まり、この後の事を考えていた。

居るのはランスとレンとジル、そしてランスと関係の深い魔人であるハウゼルとシルキィだ。

「私達はどうするべきなのかしらね…別に私達の動きを魔王様が気にする訳じゃ無いけど」

「そうですね…でも、ランスさんに手を貸しているのが露見するのはマズいとは思うんですけど…」

シルキィとハウゼルは二人で顔を合わせて難しい顔をする。

考えすぎかもしれないが、それでももしかしたらという事もある。

なのであまりランスに近づきすぎると、ランスに迷惑をかけてしまうかもしれない。

「動くのは得策じゃ無いかもね。というか魔人を一体倒したところで戦況は変わらないしね」

そう、確かにランスは魔人を倒したが、それは人類にとっては少しの変化でしかない。

というよりもランスから見てもあの魔人は相当に弱い。

本当にまずいのはノスやカミーラといった強い魔人達だ。

ただ、それらの魔人と戦うには戦力が足りなすぎる。

カオスと日光が有れば話は別だが、残念ながら今は存在していない。

「別に俺様はこの戦争に関わるつもりは無いがな」

ランスとしてはこんな無意味な戦いに参加するつもりは全く無い。

というか今の状況から逆転するなんて不可能だ。

それ程までに魔人という存在が強すぎた。

ランスが無敵結界を斬れたとしても、ランスしか攻撃出来ない上に再生能力が殺せないとなると、流石のランスでも厳しい。

マリーゴールドを倒せたのは完全な不意打ちで致命傷を与えた事と、あの魔人が弱かったからだ。

「まあランス君も無理に動く必要は無いと思うわよ。もうカラーも狙われないと思うし」

「そうですね…下手に動いてランスさんが狙われたりしたら…」

シルキィとハウゼルはランスの事を純粋に心配する。

何だかんだ言ってもランスは単独で魔人を撃破した、それは魔人を倒せる手段が日光とカオス、そして魔封印結界以外に存在する事を示している。

今その事を知って居る者は少ないが、そういう噂というのは何れ外に漏れるものだ。

「…ハンティが来るまで待つか」

「それが良いかもね。ハンティなら外の情報もってるでしょ」

ランスの言葉にレンも頷く。

実際ランスがここから動くのはちょっと難しい。

カラーの里は今の魔物と人間の主戦場に近い所に有る。

今ランスが動こうとすれば魔軍に察知される可能性が高い。

「ランス様は魔物と聖魔教団の戦いに参加するんですか?」

「しないぞ。面倒だしな」

ジルの疑問にランスはあっさりとそう言い放つ。

事実、ランスとしてはこんな戦いに参加するなんて面倒だから御免だ。

魔人との戦いなんて本当に面倒くさいとしか言えない。

「それが良いわね。でも、ランス君の事だからまた面倒な事に巻き込まれそうだけど」

「やかましい。しかし本当に面倒だぞ…」

第一次魔人戦争―――その期間は非常に長い。

本来ランスが魔人達に犠牲を払いながらも勝利した第二次魔人戦争よりも遥かに長く、過酷な戦いはまだ始まったばかりなのだから。

 

そしてハンティは帰って来た。

帰って来て―――今のカラーの状況に唖然としていた。

「…魔人が襲って来てそれを返り討ちにしたと」

「カラーだけでやった訳ではありませんが、始祖様のお言葉通りの男がやってくれました」

「日光とカオス無しで魔人を倒した…か。とうとうやり遂げたって事か」

ハンティはランスが魔人と敵対する度に無敵結界に苦しんでいた事を知っている。

そのために色々と厄介な事に巻き込まれた事も。

それがようやく実を結んだことに少し安堵する。

「でも流石に肝が冷えたよ。まさか魔人がやってくるなんてね…」

ハンティはこれまで蛮人と呼ばれる者達を助けるために動いて来た。

カラーが狙われる危険もあったが、人類そのものが滅亡してしまえばカラーの未来も無い。

それに聖魔教団には思う所もあるのも事実だ。

フリークは友人ではあるが、それとこれとは話は別だ。

「それで始祖様、これからどうするおつもりですか?」

「…カラーは大丈夫なのかい?」

「ええ。カラーを狙っている魔人は居なくなりました。ならば他の魔人がカラーを狙う事も無いでしょう」

「そうだね…そうだと良いんだけどね」

ハンティとしては非常に有難い状況にはなっている。

ただ、問題なのはやはりランスだろう。

良くも悪くも与える影響が大きすぎる男だ。

「まあランスに話を通しとくか。この状況をどう考えてるかは知らないけどね…」

ハンティはそう言って頭をかくしかない。

「で、メイが魔人と渡り合ったって話なんだけど…」

「事実です。メイは魔人と渡り合い…見事に隙を作りました。まさしく現在のカラーで最強…いえ、過去においてもメイ以上のカラーはおらぬのではないですか? ケッセルリンク様を除いて」

「カラーだった頃のケッセルリンクよりも強いかもね。そんなカラーが今の時代に居てくれて助かったって所ね」

カラーであるメイトリックスの存在にはハンティも嬉しくなる。

まさかカラーでここまでの力を持つ者が生まれてくるとは、完全に良い意味で誤算だ。

ただ、それがあのベネットの子孫だと思うと少し微妙な気持ちにはなる。

「で、魔人ハウゼルと魔人シルキィも居ると」

「はい。カラーとは敵対する意思はありませんし、ランス殿の古い知り合いとの事ですし、何よりも我等を守ってくれたのも事実ですので」

「あの二人ならそうか…ただ、何にせよ時代は間違い無く動くね。そしてカラーはその時代の一番苦しい時間を乗り切った…と言えるかな。後はランス次第か…」

過去でもランスが魔人を何体も倒しているのは知っているが、今の時代では厳しいだろう。

日光とカオスが有れば、闘神はもしかしたら魔人に勝てるかもしれない…そう思うくらいに闘神の存在は強いとハンティも感じていた。

「始祖様、カラーはランス殿を助ける事を拒否しませぬ。ただ、ランス殿はこの戦争自体の参戦は考えておらぬかと」

「だろうね。正直私もそう思う。でも、私としてもやる事はやっておきたいしね…ランスに話を通すとするか」

ハンティとしても心苦しいが、ランスの加勢が必要となる場面は絶対に来る。

それに、ランスと関係が深いルシラの事くらいは助けてくれるかもしれない。

「魔法ハウスがあるのは分かってるからね。じゃあ私はランスに会いに行くよ」

「後は始祖様にお任せ致します」

そしてハンティは魔法ハウスを訪れる。

夜だが、明かりはついているので問題は無いと思ったのだが、リビングには誰も居ない。

それを知ってハンティはため息をつくしか無かった。

どうせランスの部屋ではいつも通りにセックスを楽しんでいるのだろう。

(ま、魔人を倒した後だしね。それに今から私が頼むことは酷い事だしね…)

ハンティもそれを察したのか、一人リビングの椅子に座っている。

「問題なのは…ランスと聖魔教団を関わらせるかどうかだね。いや、あまり関わらせない方が良いとは思ってるんだけどね…魔人マリーゴールドを倒した事は秘密にしとかないと」

ハンティがそう独り言を言っていると、

「それが良いでしょう、始祖様」

「わっ!? ケッセルリンク!?」

ハンティの隣には何時の間にか霊体のケッセルリンクが佇んでいた。

「驚かせないでよ。いや、でもアンタって確かランスの剣から離れられないんじゃなかったっけ?」

「ランスの剣が安定して来ましたからね。おかげで私もこうして安定して皆と話せるようになりました。短時間ならばこうして抜け出す事も可能です」

「そうなんだ」

突然の登場に驚いたが、彼女が居てくれるのならば話は早い。

「で、ケッセルリンク。この状況を打破する手段はあるかい?」

ハンティの言葉にケッセルリンクは難しい顔で首を振る。

「いえ…私が今の魔物領を離れて時間が経ち過ぎました。使徒達から情報を仕入れたといっても、彼女達もこの世界の情勢の全てを把握できている訳では無い。私としても手探りの状態です」

「…そうだよね。無茶を言ったね」

「いえ、私はランスを助ける為ならばどんな事でもします。色々と考えてはいるのですけどね…ですが、今の問題はやはり多数の魔人が闘神と戦っている事でしょう」

「…やっぱり影響は大きいのかい?」

「ええ。カミーラ、レイ、サイゼル、バボラ、レキシントン、アイゼル、ガルティア等はランスと面識が有り、実際に戦っていますから。サイゼルはともかく、カミーラやレキシントンは喜々としてランスに戦いを挑んでくるでしょうから」

「まあそうだよね。ここで倒した魔人とは格が違う連中が動くと厄介だね」

「そしてランスが魔人を傷つける武器を持っていると知られれば…やはり面倒な事になるでしょう。カミーラやレイは問題無いでしょうが…」

考えれば考える程どうすればいいか分からなくなる。

「最悪を考える必要があるって事かい? でもマリーゴールドの死は何れは分かる事だよ」

「それに関しては私も色々と考えています。ランスに迷惑は絶対にかけません」

「やれやれ…本当は日光が有れば一番良かったかもしれないけどね」

「あれば変わりますか?」

「多分だけど、ランスが日光を持っていれば…魔王以外は何とかなるんじゃないかな。闘神はそれ程までに強い存在だよ。そして闘神は魔人と違って連携が取れる。各個撃破が可能なんじゃないかって思ってね…」

「それ程ですか…私はまだ闘神という存在を見た事が無いので判断は出来ませんが」

ハンティの言葉にケッセルリンクは驚く。

ただ、ここまで人類がまだ保っているのも闘神の強さなのだろうと納得する。

そうで無ければ14体の魔人が動いているのならば、とっくに人類は絶滅に近い状態になっているだろう。

「闘神は本当に強いよ。でも、それでも魔人には勝てない…これが現実さ。まさか魔人から攻撃してくるなんて思っていなかったしね」

「そうですね…私も正直驚いています。あのガイが、と思うと」

魔王ガイは人類を解放した魔王だ。

だが、突如として魔王は人類への攻撃を許可した。

一体何があったのか、その場に居なかったケッセルリンクには全く分からない。

「始祖様。始祖様はランスをどうする気ですか?」

「…私だって巻き込みたくは無いさ。でも、時代がそれを許すかどうかだね」

ハンティの言葉にケッセルリンクは何も答えられなかった。

 

 

 

「あー…体が楽だな」

風呂―――そこではランスと女4人が一緒に居た。

ただ、ランスはそこで乱交するのではなく、ジルとハウゼルに体を洗われていた。

珍しくランスは大人しくしていたと言っても良かった。

「ランス様…お疲れだったんですね」

「うーむ、あまり自覚は無かったんだがな…」

当初ランスは当然のように祝勝会と称して乱交を行おうとしていたが、突如としてランスは体から力が抜けて立てなくなった。

「知らず知らずのうちに疲労がたまってたんでしょうね。ククルククルとの戦いでは肉体は傷つかなかったけど、精神的に疲弊していたのかもしれないわね。そしてそれが一気に来たんじゃないかな?」

シルキィはお風呂の中からランスを見ている。

股間は大きく盛り上がっているが、ランスは本当に疲れているようだ。

「体じゃなくて精神的に疲れていたんですね…」

ハウゼルはランスの体を丁寧に洗いながら心配そうにしている。

「やっぱり少しの間大人しくしているしか無いわね。まさかランスがこんな事になるなんてね…」

レンはランスの横で自分の髪を丁寧に洗っている。

「ランス、無茶は止めてよ。いい機会だから本当に少し休みなさいな」

「うーむ…まさかこの俺様がな…」

本当ならばこの四人とズバッとセックスをしたかったのだが、本当に体がだるい。

セックスのためならば元気になるのがランスという男だが、今回は本当に体がだるくて動かない。

「大きな休憩を取って無かったからかもね…これまでランス君ってずっと戦ってばっかりだったでしょ?」

「…そういやそうだな。こんなに長く戦ってたのは中々無いな」

これまでランスにも色々あったが、こんなにも長い間魔人だの魔王だのと戦っていた事は無い。

ランスでもやはり魔人の相手は大変なので、色々と精神的に疲弊していたのかもしれない。

「ランス様、少し休みましょうね」

「分かった分かった。だからそんなに泣きそうな顔をするな」

ランスは自分の体を丁寧に洗っているジルの頭を撫でながらそう言う。

「でもこっちは元気なんですよね…」

ハウゼルはランスの背中を洗っていたが、その手がハイパー兵器を軽く握る。

「でも駄目ですよ、ランスさん。本当に体を労って下さいね」

「だったら触るな。まあちょっとくらい我慢はしてやる」

ランスとしても本当に不本意だが、それでも体が安息を求めているなら仕方ない。

今の状況ならば、ランスとしても常に全力を出せるようにしておかないと厳しい。

「ランス君、本当に休みなさいよ。お姉さんが無理にでも休ませるからね」

「誰がお姉さんだ誰が。全く」

ランスは相変わらずのシルキィの態度に呆れながらも、体を休めるのだった。




遅れてごめんなさい
色々と忙しい所がありまして…
次は早く出来ると思います
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