「フン、偉そうに言いおって。どうせ今から死ぬお前の言葉なんぞどうでもいいわ」
ランスは自分達に怒りを向けるゾロッカを前にしても全く興味が無いと言わんばかりに剣を向ける。
どうせ男なので、倒した後にお楽しみが待っている訳でも無い、だから無慈悲に殺すだけだからだ。
「人間如きが偉そうに…だが、そんな数でこのゾロッカを殺せると思うなよ!」
「ほう、中々の気迫じゃねえか。楽しめそうだぜ」
ゾロッカの濃厚な気配に黒部は獰猛に笑う。
「死ぬがいい! 人間共!」
黒部の言葉にゾロッカは怒りと共に襲い掛かって来る。
「死ぬのはお前だ! さっさと死ねーーーーーーっ!!」
ランスは剣を構えると、凄まじい速度でゾロッカに向かう。
そのランスの動きを見てゾロッカの動きが一瞬止まる。
あまりに素早いランスの動きに反応が出来ないのだ。
「とーーーーーっ!!!」
ランスの剣が振り下ろされるが、それは何か硬いものによって弾かれる。
「む、バリアか」
それはランスが何度も味わった抵抗。
中々強固なバリアにはランスも少し驚く。
「まったく、魔物大将軍って奴はどいつもこいつもバリアを張る事しか出来んのか」
「あくまでも魔物大将軍という種族だからな。ある程度個性は出るだろうが、基本は同じだよ」
ランスの言葉にスラルが応える。
「じゃあこれまでの奴等と変わらんという事か」
「だが油断はするな。相手は魔物大将軍、個性によっては厄介な攻撃があるかもしれないぞ。事実、こいつのバリアは中々に硬いだろう」
「硬いだけだ。俺様からすれば他の奴と変わらん」
「好き勝手に言ってくれるではないか、人間が! 死ね!」
ゾロッカがそう言うと、その背中から無数の触手が生えてランスを襲ってくる。
「うお!? 気持ちわる!」
襲ってくる触手からランスは距離を取る。
そして改めてその姿を見るが、それは非常に不気味な光景だった。
「おいおい、魔物大将軍ってあんなのだったか?」
「あんなのでしょ。どいつもこいつも趣味が悪いし」
黒部の言葉にレンが吐き捨てる。
魔物大将軍という奴はどいつもこいつも悪趣味で、レンは好きではない。
(まさか私がこんな事を思うなんてね…地上に居て少し考えが変わったのかしらね)
本来は魔物も人間もどうでもいい、それがエンジェルナイトという存在だ。
それなのに、今目の前に居る魔物大将軍に嫌悪感を抱いている。
これも長い間魔物と戦って来たからなのだろうか、とレンは思ってしまう。
「これまでだな!」
ゾロッカはそう言うと、その背中から生やした触手をランス達に向けてくる。
「うげ、よく見たらメチャクチャ気持ち悪いぞ」
「気持ち悪いだけじゃねえな! 厄介なものがついてやがるぜ!」
黒部の言う通り、その触手の先端には刃がついており、それが細かく回転している。
「バラバラにしてやる!」
ゾロッカが触手を振り回し、周辺の物を斬り刻んでいく。
「ゾ、ゾロッカしょうぐ…ぐぎゃああああ!」
そしてその触手に巻き込まれた魔物隊長が体をバラバラにされて倒れる。
その触手をランスに向けてくるが、ランスはそれを鼻で笑う。
「フン、そんなのが俺様に効くか!」
襲ってくる触手をランスはあっさりと斬り捨てる。
触手だけあって軌道は一定では無いが、そんなのはランスには関係無い。
四方から襲ってくる触手をランスはあっさりと斬り飛ばした。
斬り飛ばされた触手は地面に落ちるとそのまま動かなくなる。
「がはははは! 下らん手品だな!」
「ククク…その尊大な口がどこまで続く?」
ランスの笑いにもゾロッカは目をぎらつかせながら笑う。
すると斬り飛ばされた触手から、新たな触手が伸びて元の刃へと戻る。
「む」
「いくら斬ろうとも無駄だ。このまま斬り刻んで八つ裂きにしてくれるわ!」
「ファイヤーレーザー!」
「雷撃」
襲い掛かって来るゾロッカに向けてジルとお町が魔法を放つ。
「無駄だ!」
しかし、ゾロッカはその歩みを止める事無くランス達へと向かってくる。
「なんて魔法バリア…!」
「魔物大将軍の名は伊達では無いという事か…!」
自分の魔法がバリアに弾かれ、ジルとお町は唇を噛む。
「フハハハハ…怖かろう!」
ゾロッカは触手を伸ばすと、己が居るテントをずたずたに斬り裂く。
「行け! ジグソウ共!」
狭いテントから開けた所で、ゾロッカが合図をすると飛行魔物兵のようなものが一斉に動き始める。
「ひ、ひいいいいいい!」
「し、死にたくない!」
その魔物兵達は次々に悲鳴を上げながらもランス達に向かってくる。
「しかも脳波コントロール出来る!」
側面から回転する刃を出しながら飛行魔物兵はランス達に向かって襲い掛かって来る。
この魔物兵は確かに普通の魔物兵とは違う。
魔物兵にも強さにムラがあり、基本となる魔物兵の他に特殊な魔物スーツを着ている魔物兵も居る。
その分数も多くは無いが、一般の魔物兵とは明らかに強さも違う。
「フン、所詮ザコはザコだな」
だが、今のランスにはそんなのは関係無い。
「新ランスアターーーーーック!」
ランスは刀を構えると、襲い掛かってくるジグソウに突っ込んでいく。
その体はジグソウの体をすり抜けるように素早く移動すると、何時の間にか抜いた刀を鞘に納める。
するとジグソウの体に無数の線が走ったかと思うと、その体がバラバラに崩れていく。
「やるじゃねえか! 何時の間にそんな技を編み出してやがった!?」
黒部はそれを見て楽しそうに笑う。
そして襲い掛かって来るジグソウを真正面から掴むと、それを別のジグソウに向かって投げつける。
互いに衝突したジグソウは互いに体を傷つけ合い、真っ二つになって崩れる。
「人間共だ! 殺せ!」
テントが崩れた事で、魔物兵達がランス達に向かってくる。
「囲め! 囲って嬲り殺しにしろ!」
「ハッ!」
ゾロッカの合図に魔物兵達がランス達に向かってくる。
ただ、その数はそう多くは無い。
他の所に向かっているのが殆どだった。
「さあて、行くよ! 雷神雷光!」
そしてそれを待っていたかのように、ハンティが魔法を放つ。
「うぎゃああああ!」
「うげっ!」
魔法LV3を持つ上に、凄まじい魔力を持つハンティの魔法を受けて魔物兵達は倒れる。
「行きます! 白色破壊光線!」
そしてジルも詠唱を終え、ゾロッカに向けて魔法を放つ。
普通の白色破壊光線よりも巨大な一撃がゾロッカを飲み込む。
その光が収まった跡―――そこにはゾロッカが少し体を焦がしながらも立っていた。
「無駄だ! この体にそんな魔法は効きはせん!」
「…成程、言葉通りに凄まじい魔法防御力だな」
「厄介な奴じゃな。我やジルのような者にとってはハニー程では無いが天敵か」
メイとお町はそれを見て眉を顰める。
無敵結界の無い魔人―――そう称されるのは伊達ではないという事だろう。
「ほう、少しはやるな」
「ああ。前にぶっ殺した奴よりは強いじゃねえか。その分楽しめそうだけどよ」
ランスと黒部はそれを見ても笑いを崩さない。
「どうだランス。どっちがアイツをぶっ殺すか、賭けねえか?」
「フン、俺様が勝つんだから賭けなんぞ成立せんぞ」
「そうでもねえぜ? まだまだ数も多いみたいだからよ」
黒部の言う通り、ゾロッカの周囲にはまだ魔物兵が無数に居る。
それを捌きながらだと、確かにそう簡単にはいかないだろう。
「がはははは! 所詮は烏合の衆だ! 俺様の相手になる訳が無いだろうが! 行くぞスラルちゃん!」
「ああ。そろそろ我の出番だな!」
「何偉そうにいってやがる! 死ね!」
ランスに向かって魔物兵が突っ込んでくる。
だが、魔物兵くらいではランスを止める事など出来やしない。
剣を振るうたびに魔物兵が倒れていく。
それを見てゾロッカは忌々し気に唇を噛む。
(チ、面倒だな…数ですり潰すのが一番だが、闘将と人間共の事もある)
ゾロッカには今自分達を襲ってくる相手の実態が見えていない。
見えているのはこちらに攻め込んできている来ている人間の部隊、そして暴れている闘将。
そして謎の部隊に目の前に居る人間達―――実際にはそれが全てなのだが、ゾロッカはまさか人間がその程度の数で攻めてきているなんて考えもしない。
人間など所詮は魔物達に蹂躙される存在でしか無いからだ。
(撤退する? いや、ありえぬな。こんな連中を相手に撤退などありえん。それにここで撤退を選べばレギン大元帥は私を使おうとしないだろう。この戦争から外される可能性もある)
魔物大元帥ならば失態をさらした自分をこの戦争に二度と使う事はしないだろう。
そもそも、今回の戦争には魔物大将軍の全てを参加させていないのだ。
目標はあくまでも闘神都市で、地上はそのおまけだ。
(それは避けねばならぬ。他の奴等がここに来るのはいい。だが、この私が戦争から外される訳にはいかん)
ゾロッカの目的は人類の10分の9の抹殺―――本気でそう思っているので、今回の戦争を利用する以外にその目的を果たす事は出来ないのだ。
魔王がガイである以上、これから先にゾロッカが生きている内に戦争が起きるという保証は無いのだ。
「死ぬのは貴様等だ。行け! ジグソウよ!」
再び回転する刃がついた飛行魔物兵がランス達に襲い掛かって来る。
「フン、どれだけ来ようが雑魚は雑魚だ」
ランスは剣を抜いて迎撃しようとする。
「ひ、ひいいいいいい!」
しかし、悲鳴を上げるているのは何故か飛行魔物兵の方だ。
先程の連中もそうだったが、何故襲ってくる連中が悲鳴を上げるのか、それはランスには分からなかった。
が、それは直ぐに分かる事になる。
「あぶねえ! ランス!」
ランスがジグソウを斬ろうとした時、黒部がランスの前に立ちふさがりジグソウの体当たりを受け止める。
それと同時にジグソウが爆発し、弾け飛んだ肉が地面にぼとぼとと落ちる。
「な、何だ!?」
「自爆しやがった。ハニーの匂いがしやがるから何かと思ったら、そういう事かよ」
「成程ね、あの魔物兵の悲鳴ってそういう事か。一度着たら最後、死ぬ以外に結末は無いって事ね」
レンがランスと黒部の隣に立つ。
「おい、あいつらはいいのか」
「もう大丈夫でしょ。そろそろ来るわよ」
その言葉と同時に、とうとう妖怪達が魔物兵を突き破りこの場に立つ。
「黒部様!」
「おう、来やがったか! お前達は雑魚共を蹴散らせ! 俺はこの魔物大将軍とかいうムカつく奴をぶっ殺すからよ!」
「「「うおおおおおおお!!!」」」
妖怪達は雄叫びを上げながら魔物兵へと向かって行く。
「どこまでも私の邪魔をする…やはり人間共は始末せねばならんな!」
ゾロッカは何処までも自分勝手に憤り、部下をけしかけてくる。
勿論普通の魔物兵などランスにとっては大した障害ではない。
無いのだが、それでもやはり結構数が多い。
「チッ、邪魔だな…」
「頭を叩かなければ勝てんぞ、ランス」
メイの言葉は尤もだが、魔物兵達は統率された部隊としてランス達に襲い掛かって来る。
これが魔物将軍クラスが持つ魔物兵を指揮する力なのだが、ランスにとっては邪魔なだけだ。
「何時までも時間はかけられんな。アレを使うか」
「やるのか? ランス」
ランスの言葉にスラルが少しウキウキした声を上げる。
「…何か嬉しそうだな、お前」
「勿論だ! お前のあの力は実に興味深い。我としては色々と研究をしたい所だが…お前、あの力をそこまで使用しないからな」
「腹が減るからな。それにこんな連中に使うのは勿体ないと思っておったが…面倒だからな」
「腹が減るだけで使えるなら十分すぎるだろう。前に我とお前がバスワルドの力を不完全な状態で使っていた時は、お前のレベルが下がるという副作用があったのだからな」
いくらランスでも強力な必殺技は体が慣れないとどうしても副作用が出る。
鬼畜アタックを編み出した時も体に負担はかかるわ、レベルも下がるわで中々苦労させられた。
それに比べればあの力は腹が減るだけ、ある意味非常に効率が良い。
「まあいい。とっとと蹴散らして終わらせるか」
「それがいい。その後でお前は何時もの通りにすればいい。お前はそうするのが一番だ」
「がはははは! こいつらをぶっ潰した後は暫くは楽しむとするか!」
ランスがそう言うと、ランスの周囲に黒い稲妻が現れる。
「使うんだ、それ」
「いい加減面倒だからな。とっとと潰すぞ」
レンの言葉にランスが応えるの同時に、ランスの剣が黒く輝いたかと思うと、凄まじい勢いで放電が始まる。
同時にランスの背後に稲妻で出来た黒い竜のような姿が現れる。
「お…何だそりゃ。また面白そうな事やってるじゃねえか」
「俺様の新たな技だ。特別にお前にも見せてやる」
ランスは黒部の言葉にニヤリと笑うと、そのまま魔物大将軍目掛けて走っていく。
「殺せ!」
ゾロッカの言葉に魔物兵達は一斉にランスに向かって襲い掛かって来る。
「邪魔だ!」
ランスが剣を振るうと、そこから帯電していた雷が周囲に飛び散る。
「あががががが!」
「い、いてえ!? あれ、本物の雷だ!」
「レ、レイ様みたいな事をしてやがる! 人間のくせに!」
魔物兵はその一撃に怯む。
「ただの虚仮脅しだ! そんなもの大したことない!」
魔物隊長がランスに向かってくる。
「死ね! うぎゃあああああ!」
ランスに向かって剣を構えていくが、ランスの周囲に漂っているドラゴンが爪を振るったかと思うと、その体が引き裂かれる。
そして引き裂かれた部分から血が流れると同時に焼け焦げた嫌な匂いが漂う。
魔物隊長は雷を浴びて全身を痙攣させながら血を吐いた後に動かなくなる。
「え…? 死んだ?」
「な、何だアレは!?」
「ま、まるで魔人様じゃねえか!? じょ、冗談じゃ無いぞ!?」
魔物隊長がたったの一撃で無惨に殺された事で魔物兵達は怖気づく。
「ハッ! 今だ! 食い破れ!」
「「「オオオオオオオオオッ!!!」」」
魔物兵達が怯んだ所を見逃さず、黒部率いる妖怪たちが魔物兵に襲い掛かる。
「あ、こ、こいつら!」
「と、止めろ! 何とか…ぐぎゃあああ!」
「だ、ダメだ! あの黒い奴…強すぎる!」
妖怪王黒部の前では魔物兵では足止めにもならない。
何しろ黒部は先の大戦で魔人ザビエルや魔人レキシントンとも戦いを繰り広げた猛者なのだから。
そしてその黒部に率いられる妖怪達もまた非常に強い。
確かに何体かは倒されているが、妖怪であるためか死を全く恐れない。
体の傷も特に顧みる事無く、魔物兵に向かって突撃を止めない。
そして何よりも、その妖怪達の先頭に立つ黒部を止める事が出来ない。
「何だこの程度か!? 前に戦った奴よりも手応えがねえじゃねえか!」
以前の戦いを思い出し黒部は笑う。
藤原石丸を殺しに来た魔人ザビエルが率いる魔軍に比べれば随分とぬるい。
それはこの魔物兵の意識が戦争では無いからだろう。
厄介な闘神と闘将は魔人の獲物で、弱い人間達は自分達が好きにしていい、そんな考えの奴が殆どだ。
だから目の前にある危機に対しても、危機感を持つ事が出来ないのだ。
しかも魔物将軍や魔物隊長でもランス達を止める事は出来ない。
それでも魔軍が何とか士気を保てているのは魔物大将軍がいるからだ。
「フン、とっとと死ね!」
ランスがククルククル直伝の衝撃波を放つ。
それはただの衝撃波では無く、雷竜の電撃が混ざりまるで電磁結界のように魔軍に襲い掛かる。
「な、何なんだこいつは!?」
「誰だろうとどうでもいいでしょ? どうせ死ぬんだから」
魔軍の叫びを無視し、レンも魔物兵をタロコンソードで斬り伏せる。
バランスブレイカーの剣だけあり、魔軍だろうが簡単に斬り捨てる事が出来る。
「同感だ。どうせお前達は誰にも伝えられない。ここで死ぬのだからな。業火炎破!」
メイも魔法を放ち攻撃を加える。
「メイさん、剣も弓も魔法も本当に使えるんですね…」
「伊達に現在のカラー最強と呼ばれていない。だが、その俺でもお前達の前では霞む。それが少々悔しいがな」
「そんな事考えなくても良いと思いますけど…氷雪吹雪!」
妖怪達がジル達の壁になっているせいで、魔法を止める事が出来ない。
ランスと黒部の力に恐れを抱いた魔物兵達の士気がどんどんと乱れていく。
「こ、こやつら…何故地上にこんな奴等が…今まで何処に隠れていた!?」
ゾロッカもランス達の強さには流石に冷や汗が流れてくる。
確かに魔物大将軍は無敵結界の無い魔人と称されるが、有ると無いとの差はあまりにも大きい。
魔物大将軍には魔人程強力な再生能力は持っていない。
「ランス! あの野郎をぶっ殺すぞ!」
「フン、こそこそと隠れおって。おい黒部! 台になれ!」
「へっ! 前にもそんな事あったな! あの時は魔人が相手だったけどよ!」
「がはははは! 俺様の踏み台になれる事を光栄に思え!」
ランスはそう言いながら黒部の背中から肩に向かってジャンプし、その肩を蹴って飛び上がる。
そしてランスの視線の先に居るのは魔物大将軍ゾロッカだけだ。
「死ねえええええ!!!」
ランスはそう叫びながら持っていた剣を躊躇う事無くゾロッカに向かって投げつけた。
まさか自分の獲物を投げつけるというふざけた事をするはずが無いと考えていたゾロッカには完全な不意打ちになる。
「な、何だと!?」
その剣はゾロッカの腹に突き刺さり、本体である腹の中にある顔に突き刺さるかもしれないギリギリの所にまで突き刺さった。
「ゾロッカ様!」
「あ、あの人間を殺せ!」
ランスはジャンプした事で無防備に魔物の群れに落ちてくると判断しての言葉だった。
魔物兵達もその言葉通り、ランスに向かって狙いを定める。
「フン、ザコが群がった所で俺様の剣の錆になるだけだな!」
ランスは刀を構えながら落下していく。
魔物兵達はそんなランスに向かって攻撃をしようとするが、ランスが動く前にドラゴンの形を模った雷が動いた。
爪を伸ばし回転する事で周囲の魔物兵をあっさりと斬り裂く。
「とーーーーーーっ!!!」
ランスは悠々と着地するとその刀を一閃する。
そしてカッコつけるようにゆっくりと立ち上がると、振りぬいた刀を仕舞う。
するとランスを囲っていた魔物兵の体がゆっくりとずれていく。
完全に刀が収まると、魔物兵がそれに合わせるかのように倒れていく。
「バケモノか!?」
ゾロッカはその光景を見て驚愕するしか無かった。
その声を聞き、魔物兵達はとうとう崩壊した。
目の前で魔物大将軍が傷つけられた上、相手は易々とそれをやってのけたのだ。
全く理解出来ない存在に、魔物兵はとうとう限界を迎えたのだ。
「き、貴様等、落ち着け! まだこちらが数は多いのだ! まだ…」
「メイさん! 合わせて!」
「ああ、分かっているさ!」
ゾロッカが何かを言おうとする前に、ジルとメイが魔法を放つ。
「「ライトニングレーザー!!」」
2人の放った魔法は魔物大将軍に突き刺さっているランスの剣に直撃する。
「ぐわああああああああ!」
だがそれでも…魔物大将軍は倒れなかった。
「この程度でこのゾロッカを倒せると思うな! チョウアンコク!」
それどころか、魔法を使って反撃をしてくる。
ランス達はその魔法を受け、流石に距離を取らされる。
「まだそんな元気があったか」
「魔物大将軍がそう簡単に死ぬと思うな、人間共が! 死ぬがいい!」
ランスの攻撃とジルとメイの魔法を受けても尚ゾロッカは殺意を剥き出しにして襲い掛かって来るのだった。
ルーンが死んだのと闘神都市Yでの出来事(レキシントンの死や、闘将ディオの封印)
ってどっちが先だったのかなあと
普通に考えれば闘神都市Yの封印かなあ
そうなるとフリーク達って色々と忙しいなと思う
その時にミスリーも作られているみたいだし…