ランス再び   作:メケネコ

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第一次魔人戦争55

「チッ! 空からも来やがる!」

 カインは上空を睨んで呟く。

 その言葉通り、空からは飛行魔物兵に掴まってこの闘神都市γに降りようとしている無数の魔物兵が居る。

「俺は連中を片付ける! こんなつまらんことで死ぬんじゃねえぞ!」

 そう言ってカインは飛び上がると魔物兵を襲い始めた。

「援軍の心配は無いか」

「魔人相手に集中できそうですね」

「だが相手はレッドアイだ。奴は支離滅裂の狂人だ。論理的な思考が出来ないし、ただただ強力な魔法を放つだけだが、それが非常に厄介な相手だ」

 レッドアイの強力な魔法はそれこそ闘神や闘将には特効だ。

 聖魔教団からすればレッドアイはまさに悪夢のような相手だろう。

「だからこそここで倒すさ。ランスならば奴を斬れる」

「問題はそこまで行けるかね。ま、黒部も居るし何とかなりそうだけどね」

 ランス達は魔物兵を始末し、魔人レッドアイへと近づいて行っていた。

「邪魔だ! 死ねーーーーーーっ!」

「だ、ダメだ! こ、こいつ強すぎる! 闘将なんかよりよっぽど酷いぞ!」

「ぼ、防具が役に立たない…」

 ランスの攻撃―――いや、一方的な蹂躙とも言うべき剣に魔物兵達は及び腰になってしまっている。

 何しろランスが剣を振るう度に魔物兵があっさりと真っ二つにされるのだ。

 真っ二つになっているのはまだマシで、中には鈍器で砕かれたような無残な死体になっている魔物兵さえいる。

 そしてその光景を見て、まだ魔物に対する対抗心を持つ者も存在した。

「いけ! 何としても魔人を倒せ!」

 それはこの闘神都市γに所属している闘将達だった。

 闘神γはレッドアイに乗っ取られた。

 そして闘神や闘将には確かにMMルーンの絶対服従魔法がかけられている。

 もしレッドアイに知識が…いや、知性があれば闘神による闘神のコントロール…闘神都市にある命令パネルを通じて闘将に命令できたかもしれない。

 しかし、レッドアイにはそんな知性は存在しない。

 何しろレッドアイにとっては求めるものは全て魔力であり、邪魔する奴は全て殺すという事しか頭に無い。

 そして闘将もレッドアイにはその邪魔する奴でしかないのだ。

「うおおおおおお!」

 生き残った闘将達がランス達に続くようにレッドアイに向かって行く。

「何だ?」

 流石のランスもそれには驚く。

 ランスにとっては闘神と闘将はあくまでも『人類の敵』という認識でしか無いのだ。

 しかし、今の時代はその闘神も闘将も正しい認識で魔物を敵として命令を受けている存在。

 なので人間を襲うはずが無く、敵はあくまでも魔物なのだ。

「こちら闘神都市γ所属、闘将部隊! 貴殿も魔人を倒すために来たのだな!」

 一体の闘将…恐らくは今生き残りの闘将の中では位が高いであろう存在がランスに話しかけてくる。

「闘将か。確かに奴は俺様の敵だが」

 お前達も敵だ、という言葉は流石に発しない。

 未来では聖魔教団の遺産は人類の敵となってしまうが、今は人類の味方だ。

「ならば共に戦おう!」

 妙に熱い言葉を放ち、その闘将は嬉しそうに魔物達へと向かって行く。

「俺様の邪魔にならんのならそれでいいがな」

 ランスは魔物兵と魔人の意識が闘将に向いた事にニヤリと笑う。

 今の闘将はランスにとっても非常に役に立つ駒なのは間違い無い。

 そして邪魔な魔物兵を闘将が相手をしてくれるのならばランスとしても都合が良い。

「オーシット! やっぱり魔物兵はダメね! やっぱり魔力が全て! バイオレンスは全てを解決する! キルあなた!」

 レッドアイの放った魔法が闘将を貫く。

 コアを貫かれた闘将は動かなくなる。

 レッドアイの恐るべき魔力を見てジルは唇を歪める。

 ジルは闘将には関わってはいないが、鉄兵の事はルーンからも聞かされていた。

 その鉄兵の発展型である闘将を一撃で倒す、その事実はやはり驚くべきものだった。

 魔法使いだからこそ分かる、レッドアイの恐るべき魔力に冷や汗が流れる。

「ジル、落ちつけ。確かにレッドアイの魔力は凄まじい。だが、奴は魔力しか頭に無い。付け入る隙は無限にある」

「…はい」

 ケッセルリンクの言葉にジルは冷静であろうと気持ちを落ち着ける。

 やはり魔人との戦いは恐ろしいが、それでも人間はその魔人と戦わなければ生き残れないのだ。

「キルあなた!」

 闘神γの五指から放たれた魔力がランス達に襲い掛かる。

 幸いにもそれはあくまでも兵器のためか、ランス達はそれを余裕をもって避ける。

 だが、その威力はすさまじく、闘神都市の強固な外壁ですらも平気で破壊する程だ。

「ランス! あいつにあんな攻撃を乱射されたら洒落にならねえぞ!」

「そうだ! このまま好きにさせてたらこの闘神都市が落ちるぞ!」

「分かっとるわ! その前に奴をぶっ殺す!」

 黒部とルナの言葉にランスも声を荒げながらもレッドアイに向かって行く。

 闘神達が魔物兵を相手にしているので、ランス達は容易にレッドアイに接近できるようになる。

「負けドッグのヒューマンがダイしに来たか? だったら望み通りキルあなた!」

 レッドアイはランスを嘲笑するように言葉を放つと、ランスに向けて闘神γの手を向ける。

 そこからは砲撃が放たれるが、ランスはそれを容易に避ける。

「ホワット!? やっぱり魔法なのにヒットしない!」

 レッドアイは魔法を放っているつもりだった。

 実際、自分の魔力で動かしているのだからレッドアイ本人としては『魔法で相手を殺そうとしている』つもりなのだ。

 そしてこの世界の魔法は絶対に当たるという法則がある。

 勿論対象の前に障害物があったり、相手を完全に視認していないと当たらないという事も有るが、レッドアイにはそこまで考える知性が無い。

 自分の魔法が当たらないのは乗っ取っているこの闘神が欠陥品だからだ、という異常なまでの自分の力を信じるという異質な神経があるからだ。

「がはははは! そんなポンコツなど俺様がぶっ壊してやるわ!」

「ハッ! 闘神をポンコツ扱いするとは大きく出たな!」

 ランスの言葉にルナは笑う。

 そして二人は同時にレッドアイに斬りかかる。

「死ねーーーーーっ!」

 ランスの剣ならば魔人の無敵結界を無視出来る―――はずだった。

「何だと!?」

 だが、ランスの剣は無敵結界によって弾かれる。

「ウケケケケケ! バカなヒューマン! キルあなた!」

 闘神γの指がランスに向けられる。

 そこから砲撃が放たれようとした時、

「やらせるか!」

 闘将がレッドアイに体当たりをする事でその指先がランスからずれる。

「オー! 負けドッグの闘将の分際で生意気ね!」

「ぐわあああああ!」

 怒りに任せたレッドアイの一撃が闘将のコアを貫き動きを停止する。

「闘神の体には無敵結界が無いか」

 それを見て改めてルナは無敵結界の事を把握する。

 レッドアイ本体には無敵結界があるが、闘神ボディには無敵結界が発動しない。

 ただ、闘神が異常なまでに硬いので、闘将の体当たりでも傷一つつかないのだ。

「だがなあ! お前は無敵でも何でも無いんだよ!」

 ルナは鬼切丸を構えるとレッドアイに果敢に斬りかかる。

「無能なヒューマンの分際でうるさいね!」

 レッドアイからすれば無力な人間が自分にやって来ることは腹立たしかった。

 人間はレッドアイにとっては殺されるための存在であり、それ以上の価値は無かった。

 闘神ボディを手に入れたからには猶更だ。

 その人間如きが自分に反抗する、これはレッドアイにとっては非常に不愉快だった。

「言ってくれるなあ! オレはお前が嫌いなんだよ!」

 ルナはそのままランスアタックの態勢を取り、そのままレッドアイに向かってその刀を振り下ろした。

「チィ! 無敵結界か!」

 だが、それはレッドアイの持つ無敵結界に放たれる。

 自分の母同様の無敵結界というのは非常に厄介なのを改めて実感する。

 それが今は敵の奴ならば尚更だ。

「キル! キル! キル! 皆殺しね!」

 レッドアイは狂ったように闘神γの腕から放たれる。

 それは一撃一撃の必殺の一撃だが、ルナはその一撃を全て避けて見せる。

「魔法じゃ無い攻撃なんて当たるかよ!」

「がはははは! 死ねーーーーーっ!」

 レッドアイがルナに気を取られている内に、ランスがレッドアイの本体ではなく闘神γのボディ目掛けて攻撃をする。

 金属と金属がぶつかり合う鈍い音が発せられるが、その事にレッドアイは驚愕する。

「ホワーッツ!? 何故闘神ボディが無能なヒューマンの攻撃で傷つく!?」

 それはランスがつけた小さいが、確かな傷だった。

 闘神γのボディに確実に傷をつけ、その事にレッドアイは当然のようにキレた。

「キル! キル! キル!」

 レッドアイは得意の魔法LV3の魔力を使ってランス達に攻撃を仕掛ける。

 本来であれば闘神γでも連発が出来ない攻撃をいとも簡単にやってのけるのはやはりその魔力の量が凄まじいからだ。

 だが、その魔力の量とは不釣り合いな程に、レッドアイは頭が悪かった。

 確かにレッドアイの魔法は脅威だが、それを活かすだけの知性や理性がレッドアイには無い。

 ただ、その魔力に任せて魔法を放てば人間は消し炭になるというのは間違ってはいない。

「フン、単純だな」

 今のランスにはレッドアイの砲撃の軌跡が完全に読めていた。

 確かに一撃一撃は脅威だし、シルキィ特製のランスの防具をもってしてもまともに食らえば危ないだろう。

 勿論当たれば、だ。

 レッドアイの使っている攻撃は魔力を使っていても魔法ではない。

 詠唱を必要としないが、その分魔法と違って必ず当たる攻撃でも無いのだ。

 普通ならばここで攻撃方法を変えそうなものだが、レッドアイにはそうするための知性が無い。

 ただただ魔力に任せ、乗っ取ったボディの力を使い相手を殺す、それがレッドアイの全てなのだ。

(流石はオレの父…母さんが自力で倒したいというだけある。確かに今のオレじゃあまだ及びもつかない強さだ)

 ランスの動きを見てルナは心の底から楽しくなる。

 母の持つ圧倒的なドラゴンの力も魅力だが、今父が見せている圧倒的な人としての技量、それもまたルナにとっては魅力的過ぎた。

 それはルナにとってもまさに理想の戦士としての動きに他ならないからだ。

 まるでレッドアイの攻撃が分かっているかのように最小限の動きで指から放たれる光線を避ける。

 避けるだけでなく、どんどんと接近して行く―――まさに異常だ。

「がはははは! 死ねーーーーーっ!」

 そして強烈な一撃が闘神γのボディに突き刺さる。

 その一撃はレッドアイを完全にキレさせるには十分だった。

 元々沸点が低く、常に狂気を纏った意味不明の言動を繰り返し、殺戮を繰り返すだけのレッドアイ。

 しかし、その分反動は凄まじい。

「キルキルキルキル! 全てキル!」

「うお!?」

 それはランスも予想外の凄まじい魔力だった。

 それこそまさにランスをしてかなりのトラウマになっているあのアニスを彷彿とさせる―――いや、そのアニスよりも上の力だ。

 知性は無いがレベルは高い、それが魔人レッドアイだ。

 単純にそのレベルと魔人という種族の違いが如実に表れていた。

「ウケケケケケ! この闘神都市ごとヒューマン共はキル!」

 そしてレッドアイは一番単純にして、最も困る方法を取るのは簡単な事だった。

「マジでイカレてやがるなこいつ!」

 黒部がレッドアイの狂気を間近で感じ取りその顔を歪める。

 これまで黒部が出会って来た魔人は人間を見下してはいるが冷静なザビエル、戦闘狂ではあるが狂気には至っていないレキシントン、魔人筆頭としての格を持っているバークスハムと居るが、その中でもレッドアイは本気でイカレている。

「そりゃそうでしょ。コイツ絶対バカよ」

 ルナも呆れたように言葉に出す。

「もうこんな所に用はナッシング! この闘神都市ごと人間共はキル!」

 そしてレッドアイは無差別に攻撃するだけなく、魔法まで使い始める。

「ウケケケケケ!」

 それはまさに無作為な強烈な魔法の連打で、ランス達を狙っているのではなくこの闘神都市そのものを破壊すべく無差別攻撃をしているに過ぎない。

 だが、それでも相手は魔法レベル3の言葉通りのバケモノだ。

 それだけで甚大ではない被害が出るし、実際に闘神都市はもうあちこちが崩れてきている。

 中枢部であるマナバッテリーが破壊されていない事、そして闘神γはまだ一応健在ではあるのでまだ落ちていないというだけだ。

「無差別攻撃か…!」

 ケッセルリンクはそれほどレッドアイの事は知らなかった。

 そこまで興味が無かったという事も有るが、何よりもあの狂った宝石とは会話も成立しない。

 だからレッドアイが戦っている所も知る事も無かったが、まさか言葉通りここまで狂っているとは想像もしていない。

「す、凄い威力…」

 魔法レベル3という技能と、魔人の持つ凄まじい魔力を何とか防いでいるが、それも何れは限界が来る。

 あのレッドアイの魔法を3人で何とか防いでいるだけでも凄い事なのだが。

 しかしレッドアイの魔力の保有量はやはり異常だ。

「このままじゃキリが無いわね…この闘神都市だって落ちるのも時間の問題よ」

「…レン、私も前に出る。頼めるな」

「死なないって言えるならね。アンタが死んだらランスは荒れるじゃ済まないわよ」

「死ぬ気は無いさ」

 そう言ってケッセルリンクは薄く笑うと、そのままランス達の方へと走っていく。

「うぐぐ…この魔法バカが!」

 ランスはレッドアイの無差別攻撃には苦しめられていた。

 発狂状態で非常に雑な攻撃では有るのだが、その攻撃が異常なまでに激しい。

 これまで闘神を倒すために戦ってきた魔人とは違う。

 ノスやレイのように闘神と戦うために闘神都市を攻める訳でも無く、バークスハムの様に意図をもって闘神と戦う訳でも無い。

 完全な破壊と殺戮、それがレッドアイの全てだった。

 戦いを楽しむのではなく、破壊と殺戮、そして魔力を向上させるためだけに存在している狂った魔人がそこに居た。

「ミラクルストレートフラッシュ! いわゆるひとつのキル・あなた!」

 そしてオリジナルであろう魔法を使って完全な破壊のための魔法を放ってきている。

 対象をランスに絞っている訳でも無く、完璧に無作為に魔法をぶっ放してくる。

 他にもファイヤーレーザーやスノーレーザー、そして業火炎歯等も放ってきておりランスとしても中々厳しい状態だ。

 今ランスがまだ立てているのは、ランスの持つ剣が炎と氷を防いでくれること、そしてシルキィ特製のランスの防具が有るからだ。

「ランス! このままじゃキリがねえ! あの闘神の体ごとぶっ飛ばすぞ!」

「フン、お前にしては中々良い事を言うではないか。だったら精々俺様の盾になれ!」

「ハッ! 前みたいにぶっ殺し損ねたら笑ってやるぜ!」

「アホか! 俺様があんな奴相手に殺しそこなうはずが無いだろうが!」

 ランスと黒部の二人は軽口を叩きながら同時に突っ込む。

「ウケケケケ! モア魔力! 邪魔する奴は全てキル!」

 その二人を嘲笑うかのようにレッドアイは強烈な魔法を二人に放つ。

 完全に破壊のみを追求し、闘神都市ごと邪魔者を消すために高威力の魔法を連続で放つ。

 そんな事が出来るのも魔人レッドアイくらいだろう。

「怯むな! 行くぞ!」

 だが、そんな魔人が相手でも闘将達もまた行動を止めない。

「我々が盾になる! 何とか…闘神γを魔人から解放してくれ!」

 闘将達はそうランスに言うと、本当にランスの盾となってレッドアイの魔法が直撃する。

 闘将にとって魔法は弱点、肉体的な痛みを感じない闘将だが、魔法による攻撃は精神に来る。

 しかし、それでもルーンがそうであるように、今の時代の闘将達も魔人を倒して人類の平和を実現するという確かな意志があった。

「ま、まだまだあ!」

 ランスを庇った闘将はまだ倒れなかった。

 それどころか己の肉体を投げ打つ勢いでレッドアイに向かって行く。

「うおおおおおお! 聖魔教団に栄光あれえええええええ!」

 そしてレッドアイ…闘神γの肉体に体当たりをしようとする。

「無力無力無力! 闘将だろうと無敵結界の前にはダメージを与える事は不可能!」

「それが…どうしたあ!」

 レッドアイがその腕から砲撃を放とうとした時に、闘将がその腕に己の体を押し当てる。

 そして魔力が放たれ闘将が貫かれると同時に、闘神γの腕も爆発する。

「ホワット!?」

 レッドアイはその事実に驚愕する。

 レッドアイが闘神のボディを狙ったのは、その体に価値があると判断したからだ。

 魔人相手にも対抗できるというのは、レッドアイをしても魅力的なボディだった。

 だが、他の魔人は徹底的に闘神を破壊するので、レッドアイも中々五体満足の闘神ボディを手に入れる事は出来なかった。

 そしてそのチャンスが来て、ようやくその無敵のボディを奪ったはずだった。

 だが、その無敵であるはずの闘神のボディは一体の闘将によって傷をつけられた。

「闘神ボディが!」

 自分のボディが傷つけられたレッドアイはその事に当然腹を立てる。

 せっかく奪ったボディがたかが闘将によって傷をつけられたのだ。

 短気で自制心の無いレッドアイは当然のようにそれに激怒し、もう倒れて動けない闘将を殴りつけた。

 そう、この戦場でそんな事をするくらいレッドアイは色々な意味で頭がアレ過ぎた。

「戦場でよそ見とはいいご身分だなあ!」

 

 ガンッ!

 

 

 と鈍い音を立て、闘神γの体が揺れる、

 何時の間にか接近していたルナが闘神γの頭部に凄まじい一撃を叩きこんだのだ。

 それこそまさにランスアタックと似ている…いや、同じ物だった。

「死ねーーーーーーっ!!」

 ルナがそう言うと、その刀から凄まじい電撃が放たれる。

 そしてその電撃はレッドアイには無力だったが、その闘神ボディには有効だった。

「ホワッツ!? 一体何が!?」

 無敵のはずの闘神ボディから煙が上がった事にレッドアイは困惑する。

 困惑していても、やはりレッドアイは魔人だった。

「ロイヤルストレートフラッシュ!!」

「うっぐあっ!?」

 レッドアイの魔法が直撃しルナが吹き飛ばされる。

 流石に魔人の魔法には完全に耐えられなかったのか、そのまま地面に背中を叩きつけられる。

 が、それでもルナは立ち上がった。

 その口から血を流しながらも、その目には狂喜に等しい笑みが浮かんでいる。

「やるなあ…流石は魔人! 殺りがいがあるよなあ!」

 そのまま手の甲で血を拭うと、その体から雷光が放たれる。

「キルキルキル! 全てキル!」

 レッドアイは怒りに任せてルナに魔法を放とうとする。

 が、それを邪魔したのは当然の事ながらこの男だった。

「よそ見とは随分と余裕だなあ!」

 その口元に獰猛な笑みを浮かべながら、黒部が強烈な一撃を破損した腕に叩きこむ。

「無敵結界が無い部分ならぶっ壊せんだよ!」

「オー!? 闘神の腕が!?」

 闘将の特攻によって破壊された腕が関節から完全に捥がれる。

「フン! 所詮バカはバカだな!」

 そしてランスがその黒部の陰からレッドアイを襲撃する。

「ラーンスアターーーーック!」

 そのままレッドアイの腕に向けて強烈な一撃を放つ。

 闘神の腕がそのまま破壊され、レッドアイは闘神γの腕を失う事になった。

「キ…キルキルキル! 黒色破壊光線!」

 レッドアイはそれでもランス達を殺すべく、強烈な魔法を放つ。

「ジル!」

「はい!」

 レンとジルは何とか魔法バリアで守るが、それでもレッドアイの黒色破壊光線は規格外だった。

 それこそあのアニスよりも遥かに威力が高い。

 ルナと黒部も黒色破壊光線に巻き込まれて吹き飛ばされる。

「ウケケケケ! この闘神都市ごとキルあなた!」

 勝利の哄笑を浮かべるレッドアイだったが、そのレッドアイに向かってくるランスを見て不愉快そうな視線を向ける。

「もういいよ、お前。ライトニングレーザー」

 向かってくるランスに向かって何の感情も持たないように魔法を放つ。

 その魔法が直撃するかと思われた時、ランスの体から黒い稲妻が放たれたかと思うと、その稲妻がドラゴンの形を模る。

 そしてそのドラゴンの翼がランスを包み込むようにしてその体に纏わりつく。

 するとレッドアイの魔法がその翼によって弾かれる。

「ホワッツ!?」

 それには冷めた目をしていたレッドアイが驚愕の声を出す。

「しつこいね! 白色破壊光線!」

「そうはいかないな、レッドアイ」

 レッドアイが魔法を放とうとした時、そのレッドアイの体が闇に包まれる。

「は?」

 確かに白色破壊光線は放たれた。

 が、それは闇に吸い込まれたかのように何処かへと消えた―――レッドアイはそう感じた。

 もしレッドアイが他の魔人に感心を持っていたなら、それが魔人四天王であるケッセルリンクの闇だと気づいたかもしれない。

 だが、生憎とレッドアイにはそんな社交性も存在しなかった。

「闇は一瞬、だがその一瞬だけでいい」

 レッドアイの周囲の闇が消えた時、レッドアイの視界外からケッセルリンクがその剣を闘神γのボディに突き刺していた。

「流石はカラーの英雄の肉体だ」

 ケッセルリンクは突き刺したタロコンソードを捻りながらそのボディから剣を引き抜く。

 レッドアイの意識が完全にケッセルリンクに向いた時、

「死ねーーーーーーっ! 鬼畜アターーーーーック!」

 雷をその剣に纏わせた強烈な鬼畜アタックが闘神γに突き刺さった。




超昂大戦でホーネットが出てくる
まあプレイはしてないからシナリオは見れてないけど…
でも知りたかったランスとの関係性が出てきて非常に良かった
織音さんのXだと魔人達とはあまりエッチしてなかったみたいに言われてたけど…
いやホーネット15年もランスに調教されてるやないか!w
これなら女性魔人も絶対にランスに色々されてるな
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