「カミーラ様。ただ今戻りました」
「ご苦労…」
七星は椅子に座り深く瞑想しているであろう主に声をかける。
「どうだ」
「はい。カミーラ様の監視役であった魔物隊長は名誉の戦死を遂げました」
その言葉にカミーラは唇の端をあげて少しだけ笑う。
これで自分がある程度何をしようが自由である時間を手にする事が出来たのだ。
「もう一方はどうだ」
「はい、カミーラ様の御言葉通り、アレはドラゴンではありませんでした。ドラゴンに寄生した何かです。そして奴はそう遠くには行っていないでしょう」
カミーラは無言で『続けよ』と促す。
七星もそれを受け、
「奴には何かしらの行動の制限があるようです。奴の隠れ家らしき所に生活の痕跡…人間のものと思われる足跡も見つかりました」
「そうか。ならば…私が自ら動く」
カミーラの力強い言葉に七星は頭を垂れる。
これほどまでに力強い言葉を聞いたのは実に久々だ。
それこそ、昔に主が地竜ノスに挑んだ時以来では無いだろうか。
(それもランス殿のおかげでしょうか)
七星もカミーラの言葉に最早疑いを持っていない。
あの魔物隊長をあそこまで見事なまでに斬る事が出来るのは、魔人以外ではあの男しかいない…そしてその魔物隊長がカミーラの監視役だった事も含めると、やはり主とランスには奇妙な縁が出来ているのだろう。
「カミーラ様、宜しいでしょうか」
「許す…」
「一つ不安が有ります。奴は寄生体と思われる故に、既にドラゴンの体を捨てている可能性も有ります」
七星の言葉にカミーラの顔が一瞬不機嫌になるのを七星は見逃さない。
しかし、それでも使徒としてカミーラに進言しなくてはならない所だった。
「そして奴が逃げ去る先に人間が居る可能性も十分に有ります。そうなると少し面倒な事になるかもしれません」
カミーラは七星の言葉に少し考える。
人間の事を考えたのではなく、魔王ナイチサの事を考えているのだ。
あの魔王は非常に分かりにくく、何を考えているのかよく分からない。
人間に手を出すなとは言わないが、それでも魔人に自由を与えないという矛盾した部分もある。
「…そこはお前に任せよう。私はまずはそのドラゴンを捕える」
カミーラは少し考えた上で全てを七星に任せる事にする。
まずはそいつを捕らえてから、改めて何かしら理由をつけて城に戻るのを遅らせる…カミーラはそんな事を考えている。
実際あれからナイチサからは催促などは来ない。
魔王からしてもそう急いではいないのだろう…ならばそれを少々利用させてもらうだけだ。
カミーラは薄く笑いながら飛び立った。
レッドアイは未だに魔軍の追跡を振りほどけずにいた。
理由は単純、アンナが居るために空に飛んで逃げることが出来ないのだ。
単純な力と魔力を求めているレッドアイには取り付いた体を器用に使うような真似は出来ないのだ。
そしてこのドラゴンの巨体では逃げるという行動が中々上手くいかない。
「追え! 奴は飛ぶことは出来ん!」
魔物隊長の言葉にレッドアイは、ただでさえ狂気に犯されている頭がより狂気に走らせそうにしている。
即ち、足を止め目の前の魔物達を蹴散らそうという行為に。
「ケケケケケ! モンスターソルジャーがいくら来ようがノープロブレムネ!」
そしてレッドアイから白色破壊光線が放たれ、魔物兵達はその光に飲み込まれ消滅する。
その光景にレッドアイは醜悪な笑みを浮かべる。
「やっぱりミーはベリーストロング! バーッド…」
レッドアイは自分の手の中に居るアンナを忌々しそうに見る。
このケスチナの血統が途絶えてしまえば、レッドアイは自己崩壊を起こしてしまう。
そして足手纏いを連れて逃げる、という事はやはり難しいと感じていた。
なまじドラゴンの肉体が素晴らしいだけに余計に今の状況に焦りを感じていた。
レッドアイの本体の大きさに比べ、ドラゴンの肉体は大きすぎるのだ。
何しろドラゴン…それも翔竜山に篭っているはずのドラゴンが下界にいれば、それは当然の事のように目立つ。
レッドアイはドラゴンが下界に降りない理由を知らないので、何故魔軍がこうも的確に自分を追い詰めれるのか理解出来ずにいた。
(ドラゴンボディ…でも失うのは惜しいネ…)
このドラゴンの肉体を手に入れるのにはそれなりに苦労があった。
その甲斐があって今の強さがあるのだが、その最強の肉体を持ってしても魔人には決して勝つ事は出来ない。
この前は悪魔の肉体に目をつけたが、生憎と手に入れることは出来なかった。
「仕方ないね…」
ここでレッドアイは苦渋の決断をする。
レッドアイとしてもこんな所で死ぬなど真っ平だ。
そしてレッドアイは左手に持った棺をドラゴンの手で抉じ開けた。
カミーラは空を飛ぶ。
魔物将軍セロリの報告を受け、追撃に向かっていた魔物隊長の部隊が消えた地点へと向かっていた。
相手の強さはカミーラの想像を超えていると言っても良かった。
それだけがカミーラにとっては誤算とも言えるだろう。
ただしそれはカミーラにとっては都合がいいという意味での誤算だ。
今回の被害は非常に大きい…カミーラが派遣される前に死んだという魔物将軍、そして今回も魔物隊長が数体死んでいる。
だがそれは相手が強いのであって、カミーラの責任では無い。
(ククク…私の都合の良いように動いていく)
トッポスに魔物大将軍が殺され、魔人ザビエルが派遣された事。
そしてトッポスが産卵の時期であり予想以上に魔軍に被害が出ている事。
更には予想以上の相手の強さに魔軍にも少なくない被害が出ている事。
それらの要因が合わさり、こうしてカミーラは自由に動く時間を作る事が出来ている。
もう一つの要因に、相手が寄生体かもしれないという報告がある事だ。
それらを全て合わせれば、もっと時間を稼ぐことが出来る…その寄生体の捕縛に時間がかかった、魔王にはそう報告すれば良いだけだ。
(魔王ナイチサは根本的な意味で魔人には興味は無い…だから我らの言葉を露ほども疑わぬだろう)
魔王アベル、魔王スラル、魔王ナイチサと3体の魔王を見てきた魔人だからこそ分かる。
魔王ナイチサは魔王アベル、魔王スラルとは根本的に異なる魔王だと思う。
それを考えれば魔王ナイチサはある意味扱いやすい魔王なのかもしれない。
「さて…そろそろのはずだが」
カミーラは荒地になって新しい場所に降り立つ。
魔物将軍の言葉通りならばこの辺りで一部隊が消滅させられた。
そしてこの荒地こそがその場所のはずだ。
魔法が放たれたと思われる場所に歩くと、そこに特徴的なドラゴンの足跡を見つける。
七星の報告ではドラゴンは空を飛んで逃げる事が難しい状況にあると聞いている。
「こっちか…」
カミーラはドラゴンの足跡が続くほうへ向かって飛んでいく。
その速度は流石にメガラスには及ばないが、それでも普通の魔物よりも遥かに早い。
そしてカミーラはついに発見する。
あの巨体を見間違えるわけが無い…間違いなくドラゴンだ。
少し体がふらついているがカミーラはそれでも構わずに攻撃をしかける。
「グオッ!」
カミーラの不意打ちにドラゴンが呻き声と共に血を吐き出す。
そのままカミーラはドラゴンが死なぬように攻撃を仕掛けるが、何故かそのドラゴンは反撃をする素振りすら見せない。
その状況にはカミーラも違和感を覚え、攻撃をやめる。
改めて見ると、ドラゴンは非常に消耗している。
ドラゴン固有の体力は健在だが、魔物将軍達の報告から得られた情報とはまるで違う。
「…貴様、あの個体では無いな」
「…プラチナドラゴン…いや、魔人カミーラか」
カミーラの言葉にドラゴンは言葉を返す。
その言葉には魔物将軍が言っていたような気がふれたような言葉は無い。
理知的なドラゴンそのものの声だ。
「よもやドラゴンが体を乗っ取られるとはな…」
「乗っ取られた? それよりも何故私はここにいる。いや、かすかに覚えている…私は人を、魔物を襲った」
ドラゴンは周囲を見渡すと、そこには何時もの光景は存在していない。
ここは間違いなく人間と魔物の地だ。
その様子を見てカミーラは忌々しげに唇を歪める。
「…行くがいい。今ドラゴンと争うつもりは無い」
「…分かった」
ドラゴンはそれだけ言うと体を持ち上げ翼を広げる。
「…どうやら本当に変わったようだ。ノスが言っていた通りだな」
「それ以上余計な口を叩くな…」
カミーラの鋭い視線にドラゴンは一度目を細めると、翼を羽ばたかせて翔竜山のある方向に飛んでいく。
その様子を見てカミーラは改めて難しい顔をする。
「寄生体…七星の言うとおりか」
これまでは『ドラゴン』という非常に分かりやすい目印があったが、これからは違う。
何に寄生しているか分からないため、その分手間が増える。
カミーラとしてもある程度自由な時間は欲しいが、もしこのまま時間がかかると新たな魔人が派遣されてくる可能性がある。
(流石に新たな魔人が送られてくるのは避けたい…余計な事は言わぬメガラスやガルティアならいいが、他の魔人となるとな)
カミーラは基本的に他の魔人を見下していると言ってもいい。
それは勿論従来のプライドの高さから来るものだが、それもあって他の魔人からは好かれてはいない。
流石に自分の行動を魔王に報告されるのは避けたい所だ。
「スラルならば良かったのだがな…」
これが魔王スラルならば、ある程度時間をかけても何も言ってこないだろう。
そこだけはスラルの方が扱いやすかったと言ってもいい。
カミーラは面倒な事になったと思いつつも、周囲を見渡す。
確かにドラゴンの体を失ったようだが、まだ姿が見えない事には変わりは無い。
そして飛んで逃げる事が出来なかった以上、七星の報告通りに逃げるにしてもその足を使っているはず。
それに何か重大なハンデを抱えて逃げているはずなのだ。
小さな人間の足跡があったと言ってたが、そのような痕跡は見つからない。
そしてドラゴンの方に注目していて気付かなかったが、何か大きな箱のようなものがぞんざいに投げ捨てられてるのに気づく。
何か大きな物を運んでいたようだが、何故それがこんな所に投げ捨てられているのかが分からない。
「カミーラ様!」
カミーラがそれらを考えていた時、部隊を率いた七星が現れる。
「七星か…」
「カミーラ様。今ドラゴンが翔竜山の方向に飛んでいくのを見ました」
「…本命は既に去った」
カミーラの言葉に七星、そして共についてきた魔物将軍セロリが驚きの表情を見せる。
特に魔物将軍セロリはまさか魔人カミーラが取り逃がす等とは露ほども思っていなかったためになお更だ。
「見よ。奴は既に別の体で消えた」
カミーラの視線の先に、棺のような物が投げ捨てられている。
「やはり奴は寄生体でしたか。ですがこの中には何が…」
「さあな…そこまでは知らぬ。お前達はこの付近を中心に捜索せよ」
カミーラの言葉に七星と魔物将軍セロリが跪くが、魔物将軍セロリは意を決してカミーラに意見を述べる。
「ですがカミーラ様。ここは人間の国が近くにあります。もしそこに逃げ込まれた時はいかが致しましょうか」
「………」
魔物将軍セロリの言葉にカミーラは考え込む。
今回は奇妙なドラゴンの捕獲が任務だったが、人間に手を出しても良いとは言われていない。
時たま思い出したかのように人間を虐殺する魔王であるが、それでも人間をある意味で放置していると言っても良い。
「魔王様の許可が無ければ人間と争うのは難しいでしょう」
「………」
七星の言葉にカミーラは考える。
別に人間の事を考えている訳ではなく、これからの自分の事を考えているのだ。
魔物将軍の言うとおりに魔王の許可が無ければ人間相手に行動を起こすのは難しい。
だからと言って、このまま魔王の許可がおりるのを待っていては、ここまでの行動がムダになってしまう。
「カミーラ様、そう難しく考える必要はないかと」
「七星…」
「相手の目的が他の者の肉体を奪うことならば、必ず何かしらの行動をとるはずです。それに直接人間達に干渉しなければ、魔王様も特に何も言わぬでしょう」
カミーラはまだ直接相手を見た訳ではないが、魔物隊長の言葉では中々に狂った言動と魔力を持つ存在らしい。
使徒の言葉を聞きカミーラは思案する。
確かに七星の言うとおり何かしら行動を取るのを待つのも手だ。
「…よかろう。七星、お前の好きにやってみよ。魔物将軍…お前は部隊の再編にあたれ」
「「ハッ」」
七星と魔物将軍は同時に返事をすると、それぞれの行動のために動き始めた。
「…まだ届かぬか。しかしランスも近くにいるはず…もしや奴が見つけるのかもしれんな」
「いい加減腹が立ってきたわね」
「お、落ち着いてくださいスラル様」
軟禁状態からさらに数日、今度はスラルもいい加減に限界だった。
数日すれば解かれると思っていたのだが、予想以上に長引いてしまっている。
ケッセルリンクがスラルを諌めるが、スラルの目元もとうとう引きつり始めていた。
「ランスはまだやってるの?」
「まあ…ランスもランスでこの状況では出来ることは少ないですから…」
ケッセルリンクは冷や汗をかきながらスラルを落ち着かせる。
こんな所では思うような研究は出来ないし、とっとと別の場所に冒険に行きたいという気持ちが高ぶってきていた。
「やる事はやってるんだけどね…あーあ、私にも肉体があればなあ…ランスも探してくれてるみたいだけど、やっぱりそう上手くはいかないようね」
スラルも元魔王として色々と考えてはいるのだが、やはり失われた肉体を戻すなどという事はそんな簡単にはいかない。
「私としてはこうしてスラル様と話せる事だけでも満足なのですが…」
「そう言ってくれるのは嬉しいけどね…まあ私も色々とあってさ…」
(ああ…そういう事か)
スラルが拗ねている様子を見て、ケッセルリンクはようやく思い当たる。
今はレダとシャロンがランスの相手をしているが、スラルはそれが羨ましいのだ。
スラルは恐らく自分の感情を理解していないのだろう。
生まれながらの魔王ゆえに、そのような感情を持つような事が無かったのだろう。
(私も…思えばそうだったのかもしれないな)
カラーの守り手としてそれこそ何十年も戦ってきた…異性とのふれあいもランスが初めてと言ってもいい。
そんな自分でもこうなのだ。
500年間魔王として生きてきたスラルならば、もっと自分の気持ちを持て余していてもおかしくは無い。
そんなスラルを見てケッセルリンクは笑うが、同時に何とかしたいとも思う。
(だが私も今の状況が続くとは思えない。果たしてどうなるか…)
今はこうして皆と一緒に居れるが、もし魔軍が本気で動けばその旅も終わってしまうだろう。
魔王の命令には決して逆らうことは出来ない。
「パレロアは大丈夫?」
「あ、はい…私も待つのは慣れてますから」
「そう…ちょっと聞きたいけどいい?」
スラルが神妙な顔になってパレロアの目を見る。
その全てを見抜くようなスラルの目に、パレロアは思わず唾を飲み込む。
「あなたが会ったあの悪魔だけど…一体あなたの夫に何を教えたの」
「それなのですが…私はよく知らないのです。あの人がフィオリちゃんと何かを話していたのは知っているのですが…」
「分からず仕舞いか…まあ積極的に知りたい訳では無かったけどね。ただ、悪魔が動いているというのが気になってね…」
悪魔は別に人間にとっても魔人にとっても味方という訳でも敵という訳でもない。
しかし悪魔の力は強力で、悪魔の前には魔人の無敵結界も働かない。
スラルが魔王の時には悪魔はそこまで活発に動いている訳では無かった…と思う。
「偶然ならいいんだけど…まあ今は私が魔王という訳でも無いから気にしても仕方ないか…」
「その…お力になれず申し訳有りません」
申し訳無さそうに頭を下げるパレロアにスラルは笑ってみせる。
「いいのよ。むしろ辛い事を思い出させたわね。ごめんなさい」
スラルの言葉にパレロアは何とも無いという風に微笑む。
ケッセルリンクもそのパレロアの言葉に薄く笑みを浮かべる。
(どうやらランスと一緒にいる事が彼女にとっては良い結果になったようだ…これが私だともっと長い時間がかかっていただろう)
「でさ、ちょっと聞きたいんだけど…ランスの視線に気付いてる?」
「ちょ…スラル様!?」
スラルの言葉にケッセルリンクは思わずスラルを見る。
そしてそのスラルの顔を見て、ケッセルリンクは何も言えなくなってしまう、
彼女はからかっている様子も無く、真顔でパレロアに話しかけているからだ。
「ランスさんは…はい、気付いています」
パレロアもそんかスラルの顔を見て、真面目に応える。
「じゃあさ…あなたの目から見てランスってどうなの?」
「ランスさんですか…ちょっとH過ぎるとは思います。短気な所も有りますし、もう少し大人になってもいいのではと思いますが…」
「ますが?」
「でも…本当に子供みたいな所がありますね。そこが可愛いですね」
パレロアははにかみながら答える。
「子供…確かにランスはそういう所があるな」
「そうね…でもそれが本当にランスにとってはいい事かどうか」
スラルはそこで非常に難しい顔をする。
「スラル様…?」
「いや、気にしないで。私の気のせいかもしれないし」
「それはどういう…」
「がはははは! すっきりだ!」
ケッセルリンクがスラルに問いただそうとした時、ランスが隣の部屋から出てくる。
その顔は非常に満足しており、これまでの鬱憤が晴れている事を思わせる。
「む、どうした。女三人で難しい顔しおって」
「…なんでもない。ただ、ランスが子供だって事を話してたのよ」
「なんだと!」
ランスとスラルの言い合いを見てパレロアは小さく笑う。
色々あったが、やはり命が助かったのは良かった…そう思った。
まだまだ軟禁状態は続いたが、それは意外な形で終わりをとげる。
そう、この男がいる限りは世界は必ずこの男に巻き込まれるのだ。
「今が好機です! 先制攻撃を仕掛けるタイミングはここしかありません!」
「その通り! 情報も遮断しております! 今こそ仕掛けましょう!」
「うむ…よし! 早速兵を動かせ!」
王城にてそんな会話が繰り広げられる。
今まさにこの国は隣国へと攻め入ろうとしていた。
謎のドラゴンからの被害が一番多かった国であり、今が好機と誰もが思っていた。
ここ最近は完全に情報を外に出さず、隣国へ攻め入る準備を虎視眈々と整えていた。
そして今こそその機会がやってきたのだ。
「今こそ戦いの時! 皆の者! 行くぞ!」
「「「「「おおおおおおーーーーーー!!!!!」」」」」
皆が立ち上がり一斉に声をあげた時、その城はあっさりと崩壊する。
恐ろしい程の熱気と炎を纏った隕石が城を襲い、その炎の隕石は町すらも炎で包む。
「ケケケケケ! メイクドラーマ!!」
そしてその燃え尽きる城と町を見て、一人の男が声高らかに耳障りな笑い声を上げていた。
今回は少し短め…暑くて筆が進まないと言い訳をしてみます
皆様熱中症にだけは本当に注意しましょう