ランス再び   作:メケネコ

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ランス10の設定資料集とか出ないかなぁ…
鬼畜王の時の様な分厚いやつ


魔人

ランスが勢いよくカラー達に啖呵を切ったその夜―――

 

「ぐふふふふ…」

 

ランスはレダの寝室へ忍び込んでいた。

目の前にはぐっすりと寝込んでいる薄着のレダがいた。

(そう…俺様はここまで待ったのだ)

最初にレダを襲おうと思った時、イケル! と思った時にはモンスターが襲撃してきた。

それからはランスは耐えた。

(あれからは本当に辛い日々だった…)

ランスもランスでカラーにいいところを見せようとさらに我慢を重ねた。

その結果、ある程度ランスはカラーの信頼を集めることに成功した。

だとすれば、今度こそレダをものにする時が来たと感じていた。

(しかし俺様も大人になったものだ…)

昔であれば即襲っていたであろう。

いや、実際この前襲おうとして邪魔が入ったが、その後は我慢の日々だったのだ。

 

「とーーーーう!」

 

ランスは一瞬で全裸になると、ベッドに眠るレダにのしかかった。

その衝撃に流石のレダも目が覚める。

 

「ん…ランス? ってわーーーーーーーっ! なんで全裸なのよ!」

「セックスするのに全裸じゃないほうがおかしいだろうが。いや、まあエロイ衣装も衣装でいいが」

「そういう問題じゃなくて!」

「がははははは! 男と女が裸ならやる事はただ一つ!」

「っていつの間に服を脱がせたのよ! やっぱりあんた自分の能力の使い方間違えてるから!」

 

いつの間にか服を剥ぎ取られたレダはそのままランスに押し倒される。

 

「やっぱり抵抗しないではないか」

「うう…それは」

 

レダは以前ランスに犯された過去がある。

が、その時にもっとして欲しいと思っていた。

女神ALICEにランスの守護を命じられたとき(誤解)、もしかしたら…と期待を抱いていたのも事実。

そしてランスと二人、ここに飛ばされた夜に襲われそうになったが、それも有耶無耶になってしまった。

だが、いつかこんな日が来る、と自分は密かに期待していたのかもしれない。

 

「ちょ、ちょっと待って…」

「む、なんだ。もう今更待てんぞ」

「いや、そうじゃなくて…その…せめて優しくして欲しいと…」

 

レダの言葉にランスはとうとう爆発する。

 

「がははははは! 最初は無理だ! だがその後は存分に優しくしてやるぞ!」

「いや、最初は無理って…」

「とーーーーーっ!」

「きゃあああああ!」

 

その日、レダの嬌声とランスの馬鹿笑いが夜通し聞こえたという。

 

 

 

 

「嘘吐き嘘吐き…何が最初は無理だ、よ…」

「がはははは! 思わずやりすぎてしまったわ!」

「うう…腰が痛い…」

 

ランスに腕枕される形のレダがため息をつくが、そこには同時に満足感が感じられた。

「俺様だけのせいじゃないだろ。お前が上になって…」

「わーわーわー!!! それ以上言わないでよ!」

 

レダは真っ赤になってランスの声を遮る。

 

「いやしかしエンジェルナイトも随分とエロいと思っただけだ」

「うー…」

 

ランスの胸に顔を埋めてレダは悶える。

レダは初めてを無理矢理ランスに奪われたが、今回は違う。

(堕天してたらどうしよう…でも、凄かった…)

以前の若干の消化不良の時とは違い、今回は互いに互いを求め合った結果だった。

(そして…)

自分の中に新しい力が漲っている事を感じる。

驚くべきことに、自分の才能限界が伸びている事を理解した。

(才能限界を伸ばす…確かにこれは由々しき事態よね)

もしかしたら女神ALICE様はこの事を危惧していたのかもしれない。

この力が悪魔に利用されてはならないと自分を派遣したのだと。

もちろんこれはレダの誤解であり、早とちりなのだがレダは一層決意を固める。

(そうだ、この力を悪魔に利用される訳にはいかない)

レダが勝手に決意を固めていると、

 

「ひゃあ!」

「うーむ、ナイスなオッパイだ」

「こらランス! もう終わりでしょう!?」

「何を勘違いしている。最初は無理だと言っただけだぞ」

「え…?」

「つまーり! ここからはお前の要望通り優しくしてやろう!」

 

ランスの言葉にレダは戦慄する。

 

「じゃあもしかして…」

「がはははは! 俺様の性欲がこれくらいで終わるわけがなかろう!」

「ちょ…ランス…やめ…ムグゥ!」

 

こうしてレダは今度はランスに優しくされた。

 

 

 

 

「うむ、素晴らしい朝だな」

「何が素晴らしい朝よ…こっちはもうへとへとよ…」

 

その朝、ランスは言葉通り素晴らしい朝を迎えていた(本人談)

今まで我慢に我慢を重ねていた結果であった。

(だが、あまり我慢しすぎるのは駄目だな)

我慢した分確かに気持ちよかったが、やはりストレスがたまる。

 

「ほら、起きろレダ」

「誰のせいだと思ってんのよ…」

 

レダも腰を押さえながら起き上る。

(なんでランスはこんなに元気なんだろう…)

エンジェルナイトである自分がこれほど疲れているのに、こいつは…と思う。

「うむ、今の俺様ならば何でも出来るような気がするぞ」

 

 

 

 

「ランスか」

「おお、ケッセルリンク。もう大丈夫なのか?」

「ああ。カラーの中でも私は丈夫だ。もう問題は無い」

 

ケッセルリンクの様子にランスも安堵する。

ランスにとってもあの光景はもう見たくないものだ。

 

「それと…今後の事はアナウサから聞いた。モンスターから処理するようだな」

「ああ。というか今の戦力ではムシ共がどうにもならんからな」

 

(そうだ。流石にあのムシ共は今の戦力では無理だ)

ランスがかつて率いていた無法者…あれだけの戦力と、カラーの戦力があれば問題は無いだろうが、無いものを考えても仕方がない。

 

「そうだな…しかし魔物の方も問題はあるがな。突如として増えたまるいものがな…」

 

カラーからの話では、突如としてまるいものが増えたらしいが、特に問題になるのがオウゴンダマとの事だ。

 

「まあオウゴンダマ程度ならば問題は無い。今の俺様ならば一撃だ」

 

これは別にランスも誇張して言っているのではない。

ランス自身、今の自分ならばオウゴンダマクラスですら一撃で斬れると感じていた。

 

「そこは疑わないが…しかし原因を突き止めねば我々カラーの存続に関わる」

 

何しろモンスターの数は膨大…少し減らした程度では焼け石に水だ。

 

「まずはアナウサを斥候に回している。ムシは遠ざかったようだが、代わりにモンスターが来ているようだからな」

 

ケッセルリンクも他の皆から報告は聞き、色々と指示を出していた。

一先ずムシは遠ざかったようだが、まるいものが代わりに出没しているようだ。

オウゴンダマ、ナマリダマ等はいないらしいが、代わりにマグボール等が見られているらしい。

飛行するモンスターならばカラーの弓の餌食なのだが…それでも油断は出来ない。

 

「それにしてもランス。お前は良かったのか?」

「ん? 何がだ」

「いや…人間のお前達をカラーの問題に巻き込んでしまった事にな」

「そんな事か」

 

ランスは何でも無いといった感じに答える。

 

「今は俺様も迂闊に動くことは出来んからな。ちょどいい」

 

何しろリーザス、ヘルマン、ゼスすらも誰も知らないと言っていたのだ。

ランスも少々気になって森の外に出てみたが、そこは見覚えの無い場所だった。

近くに町も何もなく、ランスと記憶が一致するのは翔竜山だけしかない。

さらには辺りをどうどうとうろつくモンスターの集団も存在している。

確かにダンジョン等にはモンスターは生息しているが、それにしても数が多すぎた。

普通ならば軍隊が出動するようなレベルでモンスターがうろつくなど、ランスの常識では考えられなかった。

以前ミラクルに異世界に連れてきてもらったが、どうやらその異世界とやらでもないらしい。

そして異常をきたした自分のレベル。

そんな状況で動く気にはなれなかった。

 

「それに俺様は自分の女を見捨てるような真似はせんからな」

 

ランスの言葉にケッセルリンクの顔が呆れ顔になる。

 

「まったく…お前は口を開けばそればかりだな」

「がははは! お前も当然俺様の女なのだからな!」

(俺様の女…か。こいつは本気で言ってるのだろうな…)

「そろそろケッセルリンクも俺様に惚れてきただろう」

「…人間というのはここまで前向きなのか?」

 

ケッセルリンクはあまりに自信満々のランスに苦笑いを浮かべる。

彼女は古株のカラーであり、それなりに人間の事は知っているが、このような人間は見たことが無かった。

(普通の人間にしては有り余る覇気に、決断力の高さ…確かに人の上に立つ人間で有ることは確かだな。だが一方で人を振り回すことに問題もある。だが今のような混乱時ではこの男のような存在が頼りにもなる…)

その実力は最早疑う余地はない。

何より、この男の戦術は確かにカラーを上手く指揮し、効率よくモンスターを排除しているのだ。

ケッセルリンクが改めてランスを評価していると、

 

「そういやケッセルリンクは人間嫌いって訳では無いんだな。まあ他のカラーもそうだが」

「確かにたまに人間とは衝突はするが…別に命のやり取りをしている訳では無い。人間もモンスターからの被害を抑えるのに忙しいだろうからな」

「カラーのクリスタルが狙われたりはせんのか?」

「クリスタルを? いや、そんな事は無いがな」

 

ランスはここでも首を傾げる。

ランスの認識では、カラーは人間に常にそのクリスタルを狙われていた。

カラーは処女を無くすと額のクリスタルが赤から青になり、そのクリスタルは凄まじい力となる。

ランスも知っているのは、ヘルマン革命の際ミネバがカラーのクリスタルを使用して自分の分身を作り出していた。

それに魔想志津香が使っていた武器も、クリスタルロッドというカラーのクリスタルを使用したものだった。

 

「…カラーが人間に襲われている、というのか?」

 

ランスの言葉にケッセルリンクの顔が険しくなる。

 

「勿論俺様が助けたが…まあ、俺様の知ってるカラーは人間に襲われていたな」

「お前がそのような嘘をいう理由が無いから事実なのだろう。しかし、今までそんな事は一度たりとも無かった」

「だから俺様も不思議だったのだ。俺様が知るカラーとはあまりにも違ったからな」

「…その事は他の皆には言わないでくれ。余計な混乱を招きたくない」

「別にこんな話誰にでもせんわ。お前なら何か知ってるかと思っただけだ」

 

ケッセルリンクの言葉にランスも同意する。

ランスが話したのも、ケッセルリンクならば何か知っているかもしれないと思ったからだ。

しかし実際には謎が深まるばかりだった…この世界のカラーは人間に狙われていないからだ。

(うーむ…しかしここは本当にどこだ? カラーもいるし俺様が知ってるモンスターもいれば、知らないモンスターもいる。翔竜山はあるのにリーザスもヘルマンもゼスも無い)

いくら考えても答えは出てこないが、ヒントはある。

(やはりセラクロラスを探すのが一番か…と、言ってもあいつがどこにいるかまるでわからんぞ)

ランスが出会ったのはヘルマンの巨大戦艦の内部だが、今もそこにいるかは分からない。

そこに向かおうにも、周囲にはモンスターがおりそこに行くのも一苦労だ。

流石にケッセルリンクもそこまではついては来てはくれないだろう。

ランスが割と真面目に思考していると、

 

「ケッセルリンク様! ランスさん! モンスターです! それも抜群に変なモンスターです!」

 

カラーの一人が何時ものように報告に来るが、その顔は何故か涙目だ。

 

「あうあうケッセルリンク様~」

 

そのカラーはケッセルリンクの胸に顔を埋めながら、ぷるぷる震えていた。

 

「おい、ケッセルリンクの胸は俺様のものだぞ」

「誰の胸がお前のものだ。それよりもどうしたのだ?」

「そそそ、そうです! 変なのが! もう本当に変なモンスターがぁ!」

「もっときちんと報告しろ。変なモンスターとは一体なんだ?」

「もう本当に変としか言えないんです!」

 

ランスとケッセルリンクは顔を見合わせる。

 

「…とにかく行ってみるか」

「うむ。レダを呼んでくるか」

 

 

 

 

 

「…アレか」

「…アレのようだな」

「…いや、アレしかないでしょ」

 

ランス、レダ、ケッセルリンクは報告があった場所に来たが、そこにいたのは確かに変なモンスターだった。

周囲にいるのはナマリダマとオウゴンダマが殆どだ。

が、問題なのはその中心にいるモンスターだ。

 

「…変というよりはただの変態ではないか」

「…同感だ」

「…いやまあ色々なモンスターいるけどさあ…アレは無いでしょ」

 

ランス、レダ、ケッセルリンクは顔を見合わせ、ゲンナリする。

そこにいたのは本当に変なモンスターだった。

 

「だが一つ分かったのは、アレは普通のモンスターでは無いという事だ」

「アレが普通なら大半のモンスターが普通だな」

「いやあれどう見ても魔人でしょ」

 

レダの言葉にランスとケッセルリンクはようやく現実を見つめる。

この二人はアレを直視したく無かったのだ。

 

「オウゴンダマの魔人よね」

 

魔人―――それは魔王の僕にして、人間にとっての絶対の敵。

ランスはこれまで何体もの魔人と戦ってきたが、いずれも強敵であった。

洗脳技能を持ち、剣と魔法に優れた魔人アイゼル、ガーディアンを作る技能に長けた魔人サテラ、ひたすらに硬くそして文句なしの強さを持つ魔人ノス、

変身技能を持っていたがそこを逆手に取って撃破した魔人ジーク、空を飛び氷の力に長けた魔人サイゼル、ドラゴンの魔人にして魔人四天王の一人である魔人カミーラ、

カミーラの使徒にして魔人ジークを乗っ取った魔人アベルト、JAPANを地獄に変えた炎の魔人ザビエル、格闘に長けた魔人カイト。

かつてランスが倒してきた魔人だが(覚えているとは言ってない)、目の前にいるのはより奇怪な魔人だった。

普通のオウゴンダマよりも小さい。

ただしそれはあくまでオウゴンダマの部分が小さいというだけだ。

何故かそのオウゴンダマには体が生えていた。

ランスにとっては何もありがたくない男の全裸―――それも筋肉ムキムキの。

かろうじてブーメランパンツを穿いてはいるが、だからどうしたといった感じだ。

やたらと色黒のその肉体は何故かオイルが塗られているようで、テカテカしているのもランス達をゲンナリさせていた。

しかもそのオウゴンダマは歩くたびに何故かポージングを決めていた。

それだけでもランスのテンションはダダ下がりだった。

 

「…そうか。まるいものが最近増えたのはあの魔人のせいか」

「ケッセルリンク…そういう言葉はあいつを直視しながら言いなさいよ」

 

ケッセルリンクは冷静に判断するが、あの妙な魔人を直接見ることは憚れるようで、レダに突込みを入れられている。

 

「いやーでも見事な筋肉ですよねー。あの大胸筋とか特に」

 

アナウサだけはあの奇妙なオウゴンダマを見てうんうんと頷いていた。

 

「野郎の裸なんか見ても嬉しくも何ともないぞ…」

「でもどうするの、ランス。相手は魔人よ」

 

そう、相手はあの魔人なのだ。

人間が魔人を相手にするためには、魔剣カオスか聖刀日光が必要不可欠…それが無ければ魔人の無敵結界に阻まれてしまう。

例えどれほどの才能が有ろうとも、無敵結界の前には全ての存在が無力なのだ。

 

「まさか魔人が居るとは思わなかった…ここは一旦退くしかないな」

「それしか無いだろうな」

「仕方ないわね」

 

ランス達がその場を立ち去ろうとした時、確かにその魔人オウゴンダマは自分達を見た気がした―――やっぱりポージングをしながら。

 

「む…」

「まさか…気づかれたのか?」

「どこで私達を判断してるのよ…」

「目とか口とか描いてないからわからないですよねー」

 

しかし確実にそのオウゴンダマはこちらに向かって歩いてくる―――1歩1歩ポージングをしながら。

そして―――跳躍する!

 

「来るぞ!」

 

こうしてランスのSS期にて初めての魔人との戦いが始まる。

 

 

 

 

 

 

 

―――天界―――

 

「はぁ…」

 

女神ALICEはため息をついていた。

無論疲労のため息ではなく、一仕事をやり終えたという満足げなため息。

アレからランスの行方は完全に分からなくなっていた。

同時にレダの行方も分からなくなったが、まあエンジェルナイト1体くらいなら問題無いだろう。

何だかんだ有り、ランスの才能が伸びてしまったりしたが、自分の目論見は成功したのだ。

これでモフスもモンスターに蹂躙され、殺されるだろう。

ルドラサウム様への謁見も適わない。

もしかしたら自分にランスの行方を捜すように法王特典を使うかもしれないが、それならそれで構わない。

 

「ようやく正しい歴史が作られるのね…」

 

そしてメインプレイヤーは創造神が飽きるまで蹂躙され続ける。

これこそが人間の正しい姿なのだ。

 

「女神ALICE」

 

そこに突如として、クエルプランが訪ねてくる。

 

「あら…あなたがここに来るなんて珍しいわね。クエルプラン」

 

女神ALICEは悠然とクエルプランを見るが…

(あら?)

クエルプランは女神ALICEの目から見ても怒っていた。

 

「光の神G.O.Dから聞きました。あなたですね…」

「…どうしたのよ」

 

クエルプランがこれほど感情を表にするのは非常に珍しいことだ。

かつてクエルプランとは睨み合いになったことはあったが、それでもこれほどでは無かったはずだ。

 

「あなたがメインプレイヤーに直接介入したと聞きました」

「ああ…その事ね」

 

(あなたのためでもあるんだけどね)

基本的に神がメインプレイヤーに直接介入する事はあまり好まれない。

レベル神あたりであれば問題は無いが、1級神が介入する事は本来はありえない事だ。

 

「メインプレイヤーの一人であるランスが見当たりません」

 

(…ん?)

今クエルプランは確かに『ランス』と言った。

この前はランスの事を魂番号で呼んでいたクエルプランがだ。

 

「この世界にいない可能性があります。あなたは何か知りませんか?」

「…いや、その件に関しては私は本当に知らないわよ」

 

嘘は言っていない。

自分は確かにランスを消そうとはしたが、それはセラクロラスを使って第三者に消させるという事だ。

この世界にいない事に関しては、自分の与り知らない事だ。

 

「それよりもクエルプラン。ランスって…」

「? ランスはランスですよね。それがどうしましたか?」

 

クエルプランは何でも無いように返す。

まるでそれが当然とでも言いそうな様子に、ALICEの方が困惑する。

(まさか…いや、確実に私以外の存在にも影響が出始めている…)

 

「とにかく、私はこれから探さねばなりません。あなたは決して余計な事はしないように」

「…ええ、分かったわ」

 

クエルプランはそれだけを言うと、自分の持ち場に戻る。

 

「クエルプランも記憶がある…? でもどうして…ルドラサウム様なら分かるけど…」

 

ランス達が消えたのは創造神の力だという事は女神ALICEも認識していた。

クエルプランはその光景を見ていなかったので、それが創造神の力だとは気づいていないようだった。

女神ALICEは今になって自分は重大なミスを犯したのかもしれないと思った。

(一体どうなってるのよ…)

しかし女神ALICEは今はどうする事も出来ない。

どうにかしようにも、今ランスはこの世界には存在しない。

言いようの無い不安が女神ALICEを少しずつ蝕み始めていた。




魔人の設定はかなり適当です
一応のオリ魔人ですが、よりにもよってマッスルです
後は梅太郎要素があれば完璧にハニーに嫌われる要素がMAX
もちろん誰も得しないので出しません

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