雄英に入学させるメンバーと個性考えるのと忙しい仕事に追われて時間掛かってしまった!
「改めて説明するけど1階はエントランスに倉庫、カフェテリア兼食堂。2階は応接間と会議室。3階が執務室。4階、5階は宿直室に客室、更衣室よ。屋上にはバラのガーデンがあるし、更に立ち入り禁止だけど地下にはマジョリーナの研究室があるわ」
誠司達は4階に降りて自分がこれから住まう部屋へと案内される
「ここが貴方の部屋よ。部屋の造りはホテルのシングルルームと同じだから。ただし在室中は自分で掃除をする事」
案内された部屋は机に椅子、ベッドにエアコン、冷蔵庫にトイレ、クローゼットに内風呂、あろうことかテレビにパソコンまで備えついていた
「おいおい、スゲー贅沢部屋だな。ホントに好きに使って良いのか?」
「えぇ、てか私達とおんなじリアクションね。何でもマジョリーナの作ったケガハエ~ルって言う毛生え薬が売れまくって大儲けしたらしいわ」
「他にも色んな発明で結構潤ってるみたい。近々この事務所改装予定みたいだしお陰で各部屋じゃこの贅沢三昧空間なのよ」
マジョリーナってやつ様様だな。同時にこの世界に飛ばされた原因なんだろうけど
正確に言えば飛ばされる原因の装置を壊したウルフルンとアカオーニのせいであるのだが
「取り合えず部屋で寛ぐなり所内を見学するなりしていいから」
満はそう言って薫と共に部屋を後にした
俺は部屋のベッドに座り込む。やけにフカフカなベッドだ
「なんか今日は色々有りすぎたな…」
突如異世界に飛ばされめぐみと離れ離れになりこの世界ではヒーローと悪者が日常的存在して俺の他にもプリキュアの世界から来た人達がいて元の世界に帰れないと告げられてこの世界で過ごすことになったりと色々有りすぎた
「めぐみは大丈夫かなぁ……」
目の前で自分が消えてしまったのだからめぐみもショックを受けているだろうと思う。実際泣いていたし
「愛の結晶もどこ行っちまったんだよ」
この世界にくる直前まで握りしめていた筈のめぐみに貰ったピンクの結晶が消えていた。ついた場所にもここにくる前に探したが無かった
俺はうとうととベッドに倒れた
おもったより自分は疲れているらしく瞼が重い
「めぐみ……会いたいよ…」
唯一残っているのはめぐみにクリスマスプレゼントで貰った黄色いマフラー。首に巻いたそれを握り締めながら俺は眠りに堕ちた
「彼どうするのかしら」
「降りてこない様子からして寝てるんじゃないかしら?彼平気そうにしてたけど多分色々有りすぎて疲れてる筈よ」
満と薫は誠司の心配しつつも一階のカフェテリアでドーナツやケーキのスイーツと紅茶をありついていた
「モグモグ、ウエスターまたドーナツの腕上げたんじゃない?」
「リオ君もワッフルも美味しい。あ、サウラー、紅茶のお代わり貰える?」
「おうよ!こっちでも兄弟のドーナツに負けないのを作ってるつもりだ!」
「まぁ、帰れないからって腕落としたく無いしね」
「はいはい、只今。所で新しく来た子、ちょっと個性調べて起きたいんだが…」
満と薫がスイーツに舌鼓を打ち其を作った二人を褒めちぎる
キッチンで答えるのはガタイの良い金髪の青年ウエスターこと西隼人と水色の髪の整った容姿の少年黒樹リオ、そして二人のコップに紅茶を入れ直す黒髪の青年サウラーこと南瞬
この三人もかつてはプリキュアに敵対していた組織の幹部だったが改心して味方となっている。彼らも誠司達同様この世界に飛ばされてきたのだ
「今は止めときなさい。多分部屋で疲れて寝てるかもしれないから」
「分かった。たが早めに調べるに越したことじゃない。この世界に来て彼も何らかの個性が発現しているはずだ」
「確かに、訳も分からず個性を暴発させてケガするとも限らないしな」
彼らはこの世界に飛ばされて来てある変化が生じていた。それは嘗ての力が失っていたり元あった力がこの世界で個性とい形で変化していたのだ
「私の個性、月の光。これは元々月の妖精ムープが私に力を与えていた時の力。元からこの力は私には無かったわ」
「私の天空の風の個性も同様によ。元は風の妖精、フープから与えられた力」
満の月の光、薫の天空の風の個性は元々は妖精から与えられた力だったが当の妖精が居ないので本来使う事が出来ない力だがこの世界に来てからこれらの力が個性として発現したのだ
「彼の個性はどんなものかが少し楽しみだな。はい紅茶のお代わり」
「ありがとうサウラー。個性が何かは兎も角彼も早くこの世界に慣れた方が「アアーーー!満と薫がドーナツとワッフル食べてる!!私も食べたーい!!」ちょ、レジーナ!勝手に私のワッフルとドーナツ取らないでよ!」
「ん~~リオのワッフルまた格別に美味しい!」
話の途中で金髪のロングヘヤーに大きなリボンを着けた少女が薫のワッフルを横取りして勝手に食べ始めた
「レジーナ、訓練の後なんだから手くらい洗おうよ。行儀悪いなぁ」
「分かってないわねオリヴィエ、女の子がスイーツを目の前にして黙って指を加えらる訳が無いでしょ?スイーツは女の子を笑顔にする魔法の食べ物なんだから!」
「意味わかんないよ!てか人の食べてるスイーツ横取りしておいて図々しいにもほどがあるよ!」
図々しい金髪少女、レジーナを長いマフラーを巻いた銀髪の少年、オリヴィエがたしなめる
この二人もまたプリキュアと交流をもった関係者だ。戦闘力もプリキュアに迫る実力を備えている。とある理由で二人は戦闘訓練を行っていた
「そうね……確かにスイーツは女の子を笑顔にする魔法の食べ物よ。けどそのスイーツを目の前で横取りされて私が黙ってると思うかしらレジーナ?」
ドスの効いた声にワッフルを食べるのを中断するレジーナが恐る恐る振り返ると背に鬼を顕現させた薫が怒りのオーラを纏っていた
「え~と……薫……ごめんなさい」
「ダ・メ・よ♪お仕置き!!」
「うぎゃあああああぁぁあ!!」
薫の渾身のアイアンクローが炸裂し痛みに悶えるレジーナ
スイーツは女の子を笑顔にする魔法の食べ物だが同時に女の子を鬼にする禁断の食べ物なのだ
お仕置き受けているレジーナに全員憐れみの視線を向ける
「スイーツくらい作ってやるから手を洗ってこいよレジーナ」
「スイーツ!はーい!」
リオの飽きれた声にようやくアイアンクローから解放されぐったりしてるレジーナは即復活し元気よく返事をして洗面所に駆け出した
「全く、リオ君。ワッフルのお代わりお願い」
「災難ね薫。あ、オリヴィエも戦闘訓練お疲れ様。スイーツ食べる?」
「あ、うん。でもまずシャワーを浴びてくるよ」
レジーナにワッフルを横取りされてリオに追加を頼む薫。満も苦笑しながら薫を哀れみオリヴィエにスイーツを薦めるがシャワーを浴びると言って自室に戻っていった
それぞれ生まれた世界、種族、プリキュアとの関係は様々だがここにいる少年少女達は後にこの世界に最後にやって来た少年、相楽誠司と共に闇の勢力と戦う仲間達である
はい新年号令和第1話投稿しました
入学させるメンバーは大体予想出来るでしょうがオリヴィエの登場は意外でしたかね?
ではまた次回