ISてぃーちゃあ〜   作:BlueRider

5 / 12
第伍時限目〜転校生の彼はプリンセス?!〜

―――――――――――

 

「それで結局のところ、クラス代表戦はどうなったんですか?赤城先生」

 

「まぁ、無かったことになりそうだなぁ」

 

「「えぇー」」

 

「仕方ないだろ?上は上で変にいざこざをやってるんだし、それより授業に戻るぞ」

 

あの事件から、早一週間……日に日に暑さも増し、夏間近と言った今日この頃、本作の主人公的位置の赤城優が残暑見舞い申し上げます。

 

「先生〜今はどちらかと言ったら暑中見舞いかと」

 

―さらりと心を読まれました

 

コンコン

 

「?はーい…」

 

教科書を教卓の上に置き、ドアを開ける

 

「すみません、一組はこちらでしょうか?」

 

「転校生おしいな〜残念ながらここは二組だ隣が一組だ」

 

「ありがとうございます」

 

ガラガラ

 

「先生?転校生って?」

 

「一組に入る事になった、恐らく三人目の男でISに乗れるやつだ」

 

「恐らく?」

 

「先生何故恐らく何ですか?」

 

「あの手の美形は男装してたりするもんさ、ギャルゲーなら良くある事だし、まぁ逆が今は多いかな」

 

「先生〜全ての出来事をギャルゲー目線にするのはいかがなものかと」

 

「そうか?結構、為になるぞギャルゲー」

 

「あんたは、授業にギャルゲーを入れる気か!」

 

「将来的には入れたいと思ってる」

 

「鈴ちゃん赤城先生に言っても無駄だよ」

 

「だよねぇ〜委員長も何か言ったら?」

 

「さすがですわ……赤城先生」

 

案の定、両手を組み目をキラキラと輝かせる二組の委員長事、厳島であった

 

「「ダメだこりゃ」」

 

その光景に頭を抱える鈴音と綾瀬

 

「脱線したから話を元に戻すぞ、次の授業は一組と合同だ、つまりは転入生と会えるまたとないチャンス、しっかりと物にしろよ」

 

「先生〜言っている意味が分かりません」

 

挙手をして答える鈴音に、キラーンと言う効果音が入りそうな眼光と共に語る

 

「つまりは!転入生とのフラグを立てるための必須条件である出会いイベントがあると言う意味だよ!鈴音…グゥン!」

 

言い終わる前にチョークが、眉間に形を保ったままめり込み倒れる

 

「やかましい!貴様は生徒に何を教えているんだ?」

 

「お、織斑先生…い、いつからそこに?」

 

眉間に手を当てながら、教壇を支えにヨロヨロと立ち上がる

 

「デュノアが、間違って二組に入ったところからだ」

 

―最初からですか……

 

「いやはや立ち聞きとは、質が悪いですよ織斑先生」

 

「………だったからに決まっているだろ?」

 

皆最初の言葉があまりにも小声で聞き取れなかったよう……だが俺だけはその小声が口の動きと長年のギャルゲーのおかげで察しはついた。

 

―心配だったからに決まっているだろ?か……やべぇ可愛いじゃねぇか、こんちくしょう

 

だがここでそれを喋るのは御法度だな……

 

「はは、嫌だなぁ、頑丈さが売りの俺ですぜ?」

 

「そうだな、なら私の制裁も平気か」

 

不適な笑みを浮かべる千冬

 

「あはははははは………」

 

―死ぬる!間違いなく死ぬる!

 

「授業はここまで!予習、復習してくるようにサラダバー!」

 

危機を察し、扉を勢いよく開け全速力で逃走を開始する

 

「あ!こら待て!赤城!!話はまだ終わっとらんぞ!」

 

赤城の後を追う千冬

 

「勘弁してくれー!」

 

窮地に追い込まれた赤城はチーターより早い…かも

 

「赤城先生って本当損な役回りしてるよね〜」

 

「あの性格じゃ仕方ないでしょ」

 

「あ〜赤城先生〜」

 

校庭をひたすら逃げる赤城を教室から眺める二組一同

 

「あ!捕まった」

 

ドガ!

 

「そげぶ!」

 

「おお〜飛んでる飛んでる」

 

メキメキ!

 

「ゐぎぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」

 

この日、男の叫びがIS学園に木霊した

 

―――――――――――

 

アイツを血祭りに上げ、早足であの場を後にしてから数分、職員室に向かいながら私は頭をかかえていた。

 

「……恥ずかしかった…」

 

―我ながら何たるていたらくだ……あれだけ

 

「心配だったからに決まっているだろう」

 

…一言だけで恥ずかしいなどと

 

若干と言うか八割方、後悔の念にかられていた。

 

ガラガラ

 

職員室の扉を開ける

 

「恋い焦がれる女子高生じゃないんだぞ……はぁ……」

 

職員室の自分の机に腰かけ頭をかきながらうなだれ始める

 

「それに……」

 

―アイツに届いただろうか……それが一番不安だ…

 

不意に、アイツのちょっと驚いた顔の後の笑顔が蘇る

 

―恐らくアイツは気づいたはずだ……

 

「皆が気づいていなかったのは不幸中の幸だな……」

 

―気づいていたなら何故……心配はいらないくらい言わんのだ?

 

目を閉じ腕組みをし考え始める

 

「私の立場を考えての事か?………それとも……うむ………」

 

「お、織斑先生」

 

「ん?……山田君か」

 

「そ、そろそろお時間が……」

 

スーツの裾を捲り腕時計を見る。

 

「もうこんな時間か………あのバカが遅刻するかもしれんから少し脅し半分で見てくるから山田君は先に行っててくれ」

 

「わかりました、私もアレを装着してから行きますね」

 

職員室を後にし別々の方向へ歩き出す2人

 

―どれ……アイツの心境と様子を見に行くか…

 

―――――――――――

 

血祭りに上げられた本作の主人公的位置の赤城は、男子3人?と更衣室で着替えていた

 

「あだだ……まだ体が痛む」

 

ロッカーに手を当て腰にをさする

 

「あはは…」

 

「赤城先生が逃げるからですよ」

 

「んな事知るかよ、ヘヴィ級のパンチ貰った後にコブラツイストは無いだろ、お前の姉貴は雌ゴリラか、化け物なのか?」

 

男子更衣室で着替えを始める一夏、赤城、シャルル

 

「シャルル着替え早いな…」

 

「う、うん、慣れてるからね」

 

―……何だろうコイツから女子特有の甘い香り的な匂いがするんだが……

 

「コレが鳳凰院…いや岡部現象か」

 

「「???」」

 

「気にするな、さっさと行くぞ、遅れると何されるかわからないからな」

 

「千冬ねぇなら確かに、何するかわかりませんからね」

 

「織斑先生ってそんなに怖いんですか」

 

「怖い?そんな生易しい物だったらどんなに良かった事か……あれは近年稀に見るツンドラだな」

 

「「ツンドラ?」」

 

「ああツンドラだ」

 

ドアを開けた瞬間視界が真っ暗になる

 

ドサッ

 

「ぶは!前が見えねー!って俺がぶつかっただけか」

 

ぶつかった物から少し離れる

 

「「あ、赤城先生」」

 

「どうした?2人とも」

 

後ろを振り返ると冷や汗をダラダラかきながら後方に下がり始める一夏とシャルル

 

「え!何……まさか」

 

悪い予感を察しぶつかった何かから走り去ろうとした瞬間、スーツを着た両手がしっかりと腰をホールドする

 

「貴様と言う奴は!女性の胸に激突しといて謝りも無しかぁぁぁぁぁぁ!」

 

天と地が逆転する……

 

―コレはジャーマンースープレッ…

 

ドシャン!

 

見事なまでに決まったそれはまさに芸術そのものであったと言う。

 

「あがっ!」

 

「どうやらそこまで元気なら問題なさそうだな」

 

「普通………手加減しない?…………」

 

「悪いな手加減はしない趣味でな」

 

「で、ですよ……がふ」

 

「さて」

 

ズルズルと赤城引きずって行く千冬

 

「おまえ等も早く来い、でなければコイツの後を追う事になるぞ」

 

「「はい!!」」

 

物陰から俊敏に出る2人

 

グラウンドに整列した一組と二組

 

「今日は実際の戦闘を兼ねた授業を行うが、前みたいな一方的な戦いにならないようにする為に、赤城ではなく専用機持ちによる見本を見せようと思う」

 

―すみまぇん

 

ガックリと肩を落としうなだれる

 

「セシリア、鈴音前に出ろ」

 

「「は〜い」」

 

―見るからにやる気ねぇなこの2人

 

気だるそうな返事をし、仕方なく前に出ている感じである

 

「赤城、先輩として2人に何かアドバイスしろ」

 

「はぁ?………あぁ〜そういうこと」

 

―ようは、やる気を出させろと言う事か…相変わらず人使いが荒い

 

「うぃす!2人とも」

 

そんな2人の間に入り、肩を引き寄せる

 

「な、何ですの!」

 

「ぬけぬけと痴漢でう「まぁ、そう嫌がるな、一夏に良いところ見せるチャンス何だし…な」

 

一瞬で2人の目がやる気に満ち溢れる色に変わった

 

「し、仕方ありませんわね、このセシリア・オルコットが可憐で優雅な戦いを見せてあげますわ」

 

「そうよね、みんなに専用機持ちの実力を見せつけてあげなきゃ。で相手はセシリア?あたしは別に構わないけど?」

 

―扱いやすいなぁこいつら…ちょろすぐる

 

「まぁ、そう焦るな」

 

「織斑先生〜さっきから山田先生の姿が見えないのですが…」

 

キィィィーン

 

「避けて〜避けて〜下さ〜い」

 

「へ?」

 

声のした方に首を向けてみると、山田先生がキリモミしながら降下元、落下して来ていた

 

「あの着地地点………何ボサッとしてる!一夏避けろ!!」

 

「ヴェ∑(OwO)!う、うわぁぁぁぁあ」

 

「間に合ってくれよ!」

 

俺は瞬間的に待機状態の打鉄を起動しIBをかける

 

ドゴォォォン!

 

衝突音と共に土煙が辺り一帯に広がる

 

「お、織斑君無事ですか?」

 

「あ、はい、何とか」

 

「あのう、織斑君…出来ればその〜手をどかしてもらえると…」

 

一夏の右手は山田先生の胸を掴むような形で置かれていた。

 

「お、おわ!」

 

飛び去るように跳ね起きる一夏の眼前を青いビームが通り過ぎる

 

「外してしまいましたわ」

 

冷や汗がツーと頬を伝い落ちる。この時、織斑一夏は何度目かの死を感じたと言う

 

「一〜夏ぁぁぁぁぁぁ」

 

セシリアに続けとばかりに、鈴音が操る甲龍の龍砲が盛大に火を噴き、一夏に迫る。

 

それをすぐさまライフルで的確に狙い、撃ち相殺する山田先生

 

「織斑君無事ですか?」

 

「あ、はい…何とか…」

 

「山田先生……早く俺の上から避けてくださいますか?」

 

「あ、赤城先生!す、すみません」

 

素早く起き上がりペコペコと下敷きになった赤城に謝り始める

 

「いえいえ……下敷きになったおかげで龍砲をライフルで相殺するスゴいもん見れたから文句なしですよ」

 

土をパラパラと落としながら起き上がる赤城

 

「ともあれ、早速実践形式で戦ってもらう」

 

「さすがに2対1じゃ」

 

「「お前ら2人じゃ勝てないさ」」

 

「千冬ねぇと赤城先生の言葉が噛み合った」

 

「珍しい事もあるものだな」

 

上空に上昇し始める三人

 

「赤城、山田先生のISの解説をしてみろ」

 

唐突にこちらに話を振る千冬

 

「え!俺ですか!……え〜と確かぁ〜サバイブ?違うな……うーん…」

 

ガン!

 

「痛!角!今、角で思いっきり……痛〜」

 

頭を出席簿の角で叩かれ地味に悶絶し始める

 

「ISの説明くらい出来んのか馬鹿者、デュノア説明をしてみろ」

 

「はい、機体名はラファール・リヴァイブ、デュノア社製第2世代型IS、第2世代型最高機で初期第3世代型に遅れをとりません、現在配備されている量産型ISの中で最高かつ世界第3位のシュアを誇り、7ヵ国でライセンス生産され12ヵ国で正式採用されている。最もポピュラーな機体です」

 

―へ〜ラファールサバイブじゃないんだね

 

再び上空に視線を戻すと、勝負の決着がつこうとしていた。

 

「あぁ〜完全に山田先生のペースだなぁ、ありぁ」

 

「だな、相変わらず見事な戦い方だ」

 

ドガァァァァン!

 

「「きぁぁぁぁぁ!」」

 

セシリアと鈴音が綺麗に絡み合いながらきりもみ降下してこちらへ…………え?こちら?

 

「どわ!こっちくんな!バカァァァァァァァァ!」

 

ズドォォォン!

 

「何簡単に回避先読まれてんのよ!!」

 

「アナタが考えもなしにバカスカ、バカスカ、撃つからですわ」

 

「何ですって!」

 

下敷きになった赤城の上で喧嘩を始める2人

 

「喧嘩なら俺の上から降りてからにしろ!!」

 

「あ、赤城先生!」

 

「何だいたの」

 

グサッ!

 

―もうダメかもしれん……

 

何故か懺悔のポーズをし己の立ち位置と存在感を確認する赤城

 

「「あ」」

 

「あ、赤城先生、大丈夫です、赤城先生は存在感ありますよ」

 

「そ、そうかな…………」

 

「そうですよ。だから頑張りましょう」

 

コクリと頷き、山田先生のナイスなフォローにより立ち直る赤城

 

「今見せたのが実戦での戦いだ、1年後、貴様等全員には山田先生くらいの戦闘が出来るまでには成長してもらういいな!」

 

「「はい!」」

 

―1年でそれはきつくねぇか?…要は代表候補生並みになれってことだろ?それ

 

「まずはISの歩行訓練から入る、リーダーは訓練機持ちが行うこと…以上解散!」

 

―なら、俺はする事無いから見………

 

「あ、赤城先生……私にご指導の程を……」

 

「厳島……お前は普通に動かせるだろ」

 

「う!」

 

「はいはい!あっかぎ〜ん!あたしに教えて〜」

 

「綾瀬、いつから俺はそんな存在感が無い女主人公の呼び名になった……つか…2人だけか?」

 

「「はい」」

 

―何故だ何故…来ない…二組が来ないならまだしも一組すら来ないなんて…

 

「恐らくあっかぎ〜んの武勇伝が知れ渡ってるからだよ」

 

「はぁ?」

 

「何でも素手でISを倒しましたとか、織斑先生に反逆を企てる巨悪ですとか…」

 

「………」

 

「ますます鬼教師になりつつあるよね」

 

「あぁ……」

 

頭を抱えうなだれる

 

「やっぱ、みんないっちーとかデュノア君に行っちゃってるし」

 

―己…ギャルゲー主人公格め

 

「敵は少数………くふふ」

 

「何はともあれ、んじゃ打鉄の起動及び歩行訓練を……」

 

「いっちーが篠ノ之さんをお姫様だっこしてる」

 

「何ですって!……そうよ綾瀬さんを先に乗せれば……くふふ」

 

「………………」

 

―先生…マジで心が砕け散りそうです

 

「あれ…あっかぎ〜ん泣いてる?」

 

「バカ言うな心の汗が目から出ているだけさ…」

 

「……んで一夏?何で屋上何だ?」

 

何故か授業終了と同時に昼食に呼ばれた俺は一夏に疑問をぶつけて見ることにした

 

「いや〜飯はみんなで広々した所でワイワイ食べた方がおいしいし、シャルルも着たばっかりで右も左もわからないだろうから」

 

―おいおい…お前はこの険悪な空気がわからんのか?

 

「僕お邪魔して良かったのかな…」

 

「いいんじゃないか?一夏がいいって言ったんだし」

 

「たく……」

 

タッパを開ける鈴音

 

「お!酢豚だ」

 

「そ、あんたが食べたいってたから今日朝起きて作ってきたのよ」

 

―ふむ。鈴音の料理の腕はなかなかとみた

 

「ん、んん!い、一夏さん、私今朝はたまたま早く起きましたのでこんな物を作って見ましたの」

 

でかいバスケットを開けると中には色とりどりのサンドイッチが入っていた

 

「「おお」」

 

思わず2人で歓声をあげてしまった

 

―まさかお嬢様キャラが料理出来るなんて

 

「それじゃ早速…」

 

パクリと一口食べる一夏

 

「んじゃ俺も〜」

 

豪快にガッツリ食べる赤城

 

サァー………

 

一気に血の気が引いていく……

 

「ほ、箒のも一口貰おうかな」

 

損傷軽微の一夏

 

「……………」

 

―メーデ!メーデ!う、嘘だろ!嘘なら覚め…光が逆流…うわぁぁぁぁぁぁぁ!

 

完全大破は免れたがほぼ戦闘続行不可能状態の赤城…

 

―あ〜遠くから鳥の歌が聞こえる

 

空白の一時間(卒倒していた)を過ぎ、職員室で仕事を片していると例の4人が俺を訪ねて職員室に入ってきた

 

「放課後のアリーナ使用許可だ?」

 

「「はい」」

 

「いや…だったら担任の織斑先生に言えよ」

 

「千冬ねぇが赤城先生、同伴だったら構わないって」

 

「………はぁ〜わかった、着いてくよ」

 

―相変わらず人使いが粗い

 

「…………」

 

―仕方なく訓練に付き合ってはみたが…体にくる…

 

「いや〜疲れた〜」

 

「確かに最初からハードだったしね」

 

「…………」

 

「じゃあ僕は先に帰ってシャワー浴びてるね……」

 

「ん?シャルルも一緒に着替えようぜ」

 

ギュッとシャルルを引き寄せる一夏

 

「う、うわぁぁぁぁ」

 

顔を真っ赤にして逃げるシャルル

 

―今の反応は……まさか……な……

 

「ちょっ、シャルル…」

 

「お前はそっち系なのか?」

 

「違う!男の友情を深める意味で一緒に着替えたかっただけだ!」

 

「……はぁ…そうかい…お前の頭はお花いっぱいの脳天気だな…」

 

「?」

 

「何でもねーよ」

 

さっさと着替えを済ませ、更衣室から職員室へ向かい、残っている仕事を済ませる事にする

 

職員室に着いた俺は、早速仕事を片付けながら、シャーペンをクルクルと回し悩み始める

 

「はぁ〜あいつ間違い無く女子だろ…どうすっかなぁ」

 

「ん?どうした赤城、珍しく悩んで」

 

―んげ!よりにもよって織斑先生かよ……

 

「いや、デュノアの事なんですがね」

 

カリカリと紙の余白に書き始める

 

シャルル=デュノア

女子

 

「それで?」

 

コーヒーカップ片手に聞き始める千冬

 

幸なことに周りには他の教師はおらず2人の会話が続く

 

「デュノア社って確か、まだ第三世代型には着手してませんよね」

 

「そうだな…」

 

「こっからは俺の推測なんですが……デュノアをこの学園に転入させた理由って、一夏のデータをとること何じゃないかって思ったんです」

 

千冬の目が鋭くなる

 

―無理ねーか

 

「続けろ」

 

「シャルル=デュノアを男装させた理由は単に一夏と接近させやすくするためかと……」

 

「つまり、第三世代型着手のデータ集めに、男装させたデュノアを送り込んだと?」

 

静かに頷く

 

「だから、バレでもしようものなら」

 

「恐らく………日の出を見ることは出来ないかと……」

 

「……なるほど…恐らく、在学中は大丈夫だと思うぞ」

 

「え?」

 

予想外の返答が返ってきた。

 

―在学中は大丈夫?何故に?

 

「デュノアが牢へ行かなくていいと言う意味だ」

 

コーヒーを飲みながら話す千冬

 

「方法があるんですか?」

 

「教えて欲しいか?」

 

「是が非でも」

 

「なら、教えてやるが……そうだな…ただ教えるだけじゃ面白みがないから条件を付ける」

 

不適な笑みを浮かべ悪巧みを始める

 

「じょ、条件?」

 

ゴクリと生唾を飲み込む

 

「近々ある臨海学校用の買い出しにつきあってもらう」

 

「要は荷物持ちですか……」

 

「ああ」

 

「…………わかりましたよ、荷物持ち喜んでやりましょう」

 

「なら教えてやる」

 

「……………」

 

―そんな手がって言うほどの物でもなかった……

 

織斑先生の助言を受けた俺は、仕事帰りに一夏の部屋を訪れたのであった

 

ノックをし数秒

 

「ん?留守かな?出直」

 

ガタガタ!ガタガタ!

 

―おいおい

 

「はーい」

 

「よう、一夏ちょっといいか」

 

「いや!あの!」

 

「デュノアの件だ」

 

「!」

 

―さすがの唐変木も気がついたか

 

「安心しろ少なからず、俺と織斑先生はおまえ等の味方だ」

 

部屋に入り2人に対し俺は織斑先生の話を話した

 

――――――――

――――――

――――

 

「学園の土地、あらゆる国家機関に属さず、いかなる国家や組織であろうと学園の関係者に対して一切の干渉が許されない……」

 

「そうか……その手があった……て、何故それに気づかなかった…俺のバカァァァ」

 

――――

――――――

――――――――

 

「在学中は大丈夫ってこった、話は以上」

 

「あ、赤城先生はいつから気づいていたんですか」

 

「最初から」

 

「何で言ってくれなかったんですか」

 

「一夏は口が軽そうだから」

 

ぐぅの音も出ないようで黙り込む2人

 

「んじゃな、俺は今日開放された大浴場で、伸び伸びとしてからけーるから」

 

「あ、赤城先生」

 

「何か用かな」

 

「「ありがとうございます」」

 

「あいよ」

 

背中ごしに手を振りルンルン気分で大浴場に向かう

 

髪や体を洗い湯船に浸かり始めて数秒、事は起こった

 

「何故こうなった」

 

「いや…俺に聞かれても」

 

「あはは」

 

男子用大浴場で汗を流す一夏、赤城、デュノア…

 

「あはは、じゃないんだよ…あなた女性でしょ」

 

「今日でけじめを付けようと思って……」

 

「けじめ?」

 

「うん…」

 

ぴったり一夏の背中にくっつくデュノア

 

 

―やれやれ…お邪魔虫は端へと逃げますかね

 

「はぁ…先が思いやられる」

 

翌日一組では、転校生のデュノアが女子の制服を着て登校していた

 

「えぇーと、皆さんにお知らせがあります」

 

「シャルロット=デュノアです」

 

「デュノア君じゃなくデュノアさんと言うこと…です」

 

ざわ……ざわ…

 

「え!確か昨日って男子の大浴場がオープンしたはずですわ!」

 

ざわ……ざわ……

 

同時刻、2組にて

 

「赤城先生……」

 

「な、何か用…かな」

 

赤城先生は教卓の上に正坐していた

 

「昨日大浴場に行ったよね?」

 

「お、俺のログには何も残ってないな…」

 

「大丈夫です鈴音さん…昨日赤城先生が大浴場に行く所を見ましたわ」

 

「み、見間違いでは?」

 

「見間違いじゃないよ、髪型であ、あっかぎ〜んだってわかったし」

 

「お、俺の」

 

「「嘘だ!!」」

 

「ひぃぃぃ」

 

「どうして赤城先生、嘘つくのかな…かな」

 

甲龍を笑顔で展開する鈴音

 

「そうですわ……行ったなら行ったといつものように、堂々と言えばいいですのに」

 

どこからか金属バットを出し素振りを始める厳島

 

「何か、いかがわしい物でもみたのかな…にゃは」

 

ハリセンを出しパシンパシンと、何かを確かめるかのように机を叩く綾瀬

 

「ひ……う、うぎぁぁぁぁぁぁぁ!」

 

迫る三匹の悪魔

 

「一組に乗り込むわよ!!」

 

「「サーイエッサー!」」

 

「一〜夏!」

 

扉を龍砲で吹き飛ばし一組に侵入する鈴音

 

「り、鈴音!」

 

ドサッと一夏の机に放り投げられた死体?のような何か

 

「あ、赤城先生!」

 

それは紛れも無くボロボロのボロ雑巾になった、みすぼらしい姿の赤城であった

 

「きっちりかっちり、みんなに説明して貰うわよ!!」

 

「そ、そんなぁぁぁぁ!」

 

―どうも生身で龍砲を受けた赤城………ガフ…

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。