MYTHOS THEATRE   作:飛翔するシカバネ

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歪なる鬼の舞
歪なる鬼の舞①


 

 

 

 

 

 

THEATRE

 

意味

演劇、劇場を指す。

REはイギリス英語。

 

 

 

第1演目【歪なる鬼の舞】

 

 

 

ある一室に2人の男性が集められていた。

 

2人に接点は見受けられない。

 

1人は10代後半。

黒のコートを初めとして顔以外の素肌が殆ど出ていない、全身黒装束の青年。

 

もう1人は30代の外国人男性。

まるでこれから大事な結婚式があるような、礼装に身を包んでいる。

 

この2人の男性は国籍も年齢も格好も違う。

 

同じ点は2人の性別…そして、

 

 

異様な気配を持つ本を持っている、こと。

 

サイズは大判サイズの本。

2人の持つ本は同じタイトルではない。

 

しかし、放つ存在感はどちらも異様だ。

 

 

「待たせたな」

 

部屋に新たな人が現れた。

 

白髪を綺麗に揃えた紳士風の男性だ。

年は40代ほどだろうか…

2人と同じく本を1冊持っている。

 

 

「まずは急な要請に応じてくれ、感謝する」

 

「任務ですから」

 

黒装束の青年が応じる。

 

どうやら紳士風の男性は2人の上司のようだ。

 

そして礼服の男性は…

 

「ああ……ようやく逢える。新たな()()に………待っていてね…ふふふふふふ」

 

「…………」

「…………」

 

礼服の男性は空中を眺め、想い人(?)を考え、トリップしている。

 

 

「この終本(はてもと)市に配属されてから最初の任務だ。心してかかるように」

 

「はい」

 

 

「任務地はこの()()()から3時間ほど山道を行った鬼神村だ。鬼神村の住人は100人ほど…過疎化した集落だ」

 

紳士風の男性は2人に紙媒体の資料を渡す。

 

「数日前、我ら()()()()()とも協力関係にある古書収集家の者から()()とおぼしき書物を発見したと連絡があった」

 

「書物の発見者は鬼神村の村長の息子である鬼崎(おにざき) 雅司(マサシ)だ。彼とは既に連絡がつかない」

 

上司の男は懐からボイスレコーダーを取り出し、スイッチを入れる。

 

『…………この村は異常だ。この本が全ての元凶だと、思う。さっさとこの本を渡したいが……何故か村から出られない。……すまない、祭りまでもう…時間が無いんだ………ブツッ』

 

「この通話を最後に情報は途絶えた。村へのあらゆる情報が途絶えたのだ。鬼崎雅司だけでは無い。村の誰にもだ」

 

 

「恐らくは既に()()()()が発生していると思われる。急ぎ鬼神村へと向かい、()()の回収を行って欲しい」

 

「了解しました」

「了解です」

 

返事をして2人は部屋を出ていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『おかけになった電話番号は電波の届かないところにあるか、電源が入っていないため、かかりません』

 

 

「あの電話から全く連絡が取れませんね…」

 

スマートフォンを片手に女性は呟く。

 

「仕方ありません、村へと向かいましょう。確か鬼崎さんは村長の息子さんだそうですし、村に行けば会えるでしょう」

 

そう言って、女性は村へと向けて歩を進めた。

 

その女性の傍らには、異様な存在感を出した和綴じ本を持っていた。

 

 

 

 

 

MYTHOS

 

意味

語り伝えられるものの意

伝説、伝承、神話、民話。

 

 

 

 

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