MYTHOS THEATRE   作:飛翔するシカバネ

2 / 11
歪なる鬼の舞②

ガタガタと揺れる山道をタクシーが走っている。

 

タクシーの車内には男が2人。

 

 

2人はある任務を受けた男性だった。

 

本来鬼神村にはバスが1日2本通っているのだが、事件の影響により、ストップしていた。

 

本来なら自分たちの車に乗っていくところだが、1人は未成年。

運転など出来ない。

 

そしてもう1人は…

 

 

「メルセデスで行きたかったなー」

 

「お前が車の整備をしてないからだろ」

 

なんと山道を高級車で行こうとして盛大に失敗したのであった。

 

しょうがなく、2人は依頼金である10万から支払いタクシーで村へと向かっていた。

 

 

「ここらでいい」

 

「ここらでって、村まであと10分ほどですぜ」

 

「ああ、構わない。これ以上は、な」

 

2人はタクシーをおり、村へと徒歩で向かった。

 

道は車が通るとはいえ、森深い。

 

 

「いやーどんな()()かなぁ。早く見たい読みたい嗅ぎたい」

 

「静かに歩けないのか?」

 

雑談を交えながら2人は山道を歩いていた。

 

 

5分ほど歩いたところで礼服の男性が発言する。

 

()()の匂いがする」

 

「なんだと?」

 

反応と共に駆け出す、礼服の男性。

 

 

「ババア!!」

 

山道の先にいたのは1人の女性だった。

 

しかし、女性の見た目はどう見ても20代。

 

男性の物言いは大変失礼な発言だった。

 

「私の相方が失礼な物言い失礼しました」

 

無理矢理、礼服の男性の頭を抑え込み、謝る。

 

 

「いえいえ、お構いなく」

 

女性は和装に身を包んだ黒髪の女性だった。

不思議な雰囲気を身に纏っている。

 

「失礼しました。私は星詠(ほしよみ) 叶彗(カナエ)と言います」

 

「これはこれはご丁寧に…私は霧雨(きりさめ) 時雨(シグレ)といいます」

 

「それでこの先の村になんの御用でしょうか。帰省や観光なら後日に回して頂けますか?今少し問題が起きてまして……」

 

「ええ、知ってます。それを調べに来たんですよ」

 

「調べに来た?貴方いったい…」

 

「貴方の()()の名前は何でしょうか?」

 

2人の会話に割り込む、男性。

 

「え、えと…?」

 

「お前も自己紹介しろよ」

 

軽いパンチを男性に打ち込む叶彗。

 

「これは失礼しました。私Wilber(ウィルバー) Salinger(サリンジャー)と 申します。気軽にウィルバーと」

 

 

「よろしくお願いします」

 

「それで()()の名前は?」

 

「一般人にペラペラと機密情報を喋るな」

 

先程の軽い一撃ではない、パンチを喰らい、沈黙する男性。

 

 

「それで調べに来たとは?」

 

「私、探偵業を営んでおりまして。数日前に依頼主と連絡が途絶えまして、調査に参りました」

 

「話せないかもしれないが、依頼主というのは?」

 

「守秘義務ですが、異常事態の様ですしね。鬼崎雅司さんという方です」

 

 

 

()()の発見者は探偵にも依頼していたのか。

 

そして、の言うことを考えれば関係者となるか。

 

一般人とはいえ、()()使()()

 

()()使()()()()()使()()()()()()()()()()()

 

 

ここで追い返すより、一緒に行動した方が()()()()()にも有益だ。

 

「時雨さん。一緒に村へ行きませんか?何やら目的は一緒みたいですし」

 

時雨は1度目を伏せ、考えるが直ぐに目を開け。

 

「分かりました。一緒に行動しましょう」

 

「では、()()の名前を教えてください」

 

2人はウィルバーを無視し、村へと歩を進めた。

 

 

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。