死憶の異世界傾国姫 ~ねぇ、はやく、わたしを、殺して~   作:ぎむねま

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ゼスリード平原騒乱4

「ハァ、ハァ、その戦い、待てー! この場はこのズーラーが預からせて頂く!」

 

 なんか小汚いオッサンが、俺達の前に転がり込んできた。

 ズーラーはグプロス卿の腹心で、裏の仕事を専門にしていると聞いた。

 自己紹介された訳じゃないが、予想通り執務室で俺に斬りかかってきた奴もコイツ。そんな裏方が何を思ってこんな舞台に出て来たんだか……

 ヨタヨタと馬の上から降りると、組み伏せられたマルムークの眼前に、恭しく膝をつく。

 

「私はズーラーと申す者、グプロス様の命を受け、セルギス帝国使節団、マルムーク様のご案内にとはせ参じました」

「御託は良い! さっさとコイツをどけろ!」

 

 ズーラーが格式張った礼を見せても、相手が地べたに組み伏せられていては締まらない。ズーラーは未だマルムークに圧し掛かるタナカを見やる。

 

「申し訳ありませんが、彼を離して頂けませんか? 悪い様には致しません」

 

 何が悪い様なのかは解らないが、相手は領主の名代として来ている。無視をするのは得策では無い。

 チラリとコチラを見つめる田中に頷いてみせれば、渋々といった様子で田中はマルムークの背から離れる。

 自由になったマルムークはすかさず田中に食ってかかるが、そこにズーラーは割り込んだ。

 

「お止め下さい、我々も一部始終を見させて頂きましたが、死んだ彼が先に矢を放ったのは間違いありません」

「それこそ、ザバの魔法で操られたのであろうが!」

「ですが、姫様も矢傷を受けております」

 

 皆の視線が一斉に俺に向く。

 俺の顔色は真っ青に違いない。実際に出血で血が足りないからだ。矢を引き抜く時にメチャクチャ痛かったから、珠の汗だって浮いているだろう。

 その矢は手で押さえ、まだ刺さっている様に見せ掛けているし、ふらついた足取りを演出してやれば立っているのもやっとに見えるハズ。

 皆が痛ましいモノを見る目を俺に向けてくる。

 

 ……コレでますます俺を帝国に引き渡すのは難しくなったハズだ。

 帝国と通じているグプロス卿だが、俺を差し出すような真似は出来ないと思っていた。

 衛兵達が見ている前、そんな事をすればグプロス卿の評判は地に落ちる。外聞を気にするグプロス卿には出来ないことのハズ。

 何とかこの場を穏便に済まそうとするに違いない。その証拠にズーラーは揉み手でマルムークに語りかける。

 

「お互い一矢ずつ放った結果、たまたま運が悪い方が死んだと言う事で水に流してはどうでしょう?」

「何を馬鹿な! 先に矢を放ったからなんだと言うのだ! 奴は人間ではない、獣に矢を放った所で責められる道理は無い!」

「そうでしょうか?」

 

 ここで一転、下手に出ていたズーラーの態度が一変する。

 マルムークは怪訝そうに顔を歪めた。

 

「なんだと?」

「恐れながら言わせて頂ければ、ここは既に王国領。我が主、グプロス様が出されたのは、使節団の御歴々に対する王国領への立ち入り許可のみに御座います」

「だから? 何だと言うのだ?」

「ゼスリード平原は禁猟区では御座いませんが、無許可でキツネ狩りをして良い訳ではありません。仮に彼女が人間では無いとしても、捕獲には我が主の許可を取って頂きたく」

「馬鹿な事を! そんな茶番の間に獲物が逃げてしまうでは無いか!」

「ですから、一度皆でスフィールへと向かい、そこで我が主、グプロス様の意向を伺おう、そう言っているのです」

 

 ズーラーの提案を受け、マルムークも思案顔となる。

 

「それはあのザバのガキも含めてスフィールに行くと言う事だな?」

「勿論でございます、ユマ姫は当事者で御座いますから、彼女抜きでは話になりません」

「フン、それをアイツらが納得するかな?」

「それはもう、私から説得させて頂きます」

 

 どうやら、みんなで一旦スフィールに帰りましょうと。そう言う話でまとまったらしい。

 ズーラーはマルムークの前から離れると、俺のそばまでやって来て囁いた。

 

「ユマ姫様、お怪我の具合は如何でしょうか? お見受けするところ矢はかなり深く刺さっている様子。いや、無理をなさらない方が良い! 鏃の返しが肉を裂き出血します。ここでは縫合する事もままなりません、一度我々と共にスフィールに帰還しましょう」

 

 俺に斬りかかって来たヤツが良くもヌケヌケと、と言ってやりたいがコイツに言っても意味は無いだろう。

 問題なのはグプロス卿が何を考えているか……グプロス卿は帝国が来るのが解っていながら、俺をスフィールから追い出す様なマネをした。

 やっぱり、グプロス卿は俺を独占する事を諦めていないのだ。脂ぎったオッサンにズイブンと好かれたモノである。

 

 俺としては……うーん、ココで帝国軍と衛兵で戦端が開かれるのが一番だったのだが、スフィールの街中にて、我が物顔で俺を追い回す帝国軍と言うのも戦争の発端として申し分無いモノを感じる。

 何にしても魔法を封じられるのはマズイ。健康値に阻害されないように距離は離して貰わないと。

 

「そんな! 帰ると言っても、百人からの帝国兵に囲まれてしまっては、抵抗し様も無いでは無いですか」

「いえいえ、そんな事にはなりません。なにせグプロス卿は急にスフィールから出発してしまったユマ姫様に大変心を痛めておいででして」

「まぁ! そうなのですか?」

 

 俺は大げさに驚いて見せる。

 だけど、五十過ぎのオッサンに心を痛めてガチ恋されても困るだけ。

 

「ですが、わたくしに馬車を用意しては下さらなかったではないですか」

 

 そう言って俺が恨めしげに睨めば、ズーラーは慌てて手を振った。

 

「いえそれは……実は我々は陰に日向に、様々な形で帝国から圧力を掛けられていましてね」

 

 そう言って、ズーラーはチラリと帝国兵達を一瞥する。

 

「王国の安全の為なら幾らでも突っぱねられる物ではあるのですが、残念ながらエルフはザバと言われる恐怖の対象でして、表立って協力しては、スフィールも人類の敵なのかと喧伝されてしまい立場無く、我が主もお悩みだった訳です」

「……そうだったのですね」

「そこへ来て百人からの使節団を名乗る、武装した兵士の領内の通行許可を求めて来たのです。これには我が主も腸が煮えくりかえる思いでしたが。逆に考えたのです」

「逆とは?」

「民衆の前でその使節団と姫、お互いの主張を戦わせればどちらが正しいかなど一目瞭然だと。なに、御心配には及びません、百人からの武装した男達が貴女の様な年端も行かない少女を糾弾するのです、誰の目にも貴女が被害者なのは明らかでしょう」

「……え、ええ」

 

 思わず空返事。どういうつもりなのか、全く意味が解らない。

 流石に海千山千のオッサンだけある、なんか筋が通っている様に聞こえるから恐いね。

 ズーラーは気圧された様子の俺に気をよくしたのか、堂々と胸を張る。

 

「そうなればグプロス様も貴女を援助する事になんの障害も無くなり、鼻持ちならない帝国に一杯食わせられる」

「で、ですがスフィールで、私は攫われそうになりました」

 

 自信満々の所悪いけど、バレバレなんだよ? その場その場で適当に話を繋いでないか?

 俺が青白い顔でジッと見つめると、ズーラーは慌てた。

 

「我々が、あの時あんな真似をしでかしたのは、姫様の魔法に度肝を抜かれたから。そして主の身の安全を考えた場合、仕方の無い事でした」

「ですが、我々に武装解除を迫り、裏では武装した兵士を壁裏に待機させる行いは許せるものでは無いでしょう」

「それです! それがもう半分、我々は帝国が姫様を狙っている事を事前に掴んでいたのです。もしも会談の最中、スフィール城からエルフの姫が攫われたとなれば、ビルダール王国とエルフの関係を悪化させる、これ以上無い一手となってしまいます」

 

 いや、城だよ? 本当にこのオッサン適当にしゃべるなぁ……

 

「にわかには信じられません、スフィール城のただ中でその様な事、起こり得る筈無いでしょう」

「残念ながら……それ程、帝国の牙はスフィールに食い込んでいるのです。それ故、穏便に話し合いの末に姫様を説得し、我々が所有する秘密の別邸に潜んでもらう準備を整えて居りました。私の独断による凶行のお陰でその様な提案をする雰囲気では無くなってしまいましたが」

「そうだったのですか!」

 

 なるほど、なるほど……

 

 って、なるかボケェ! その別邸で脂ぎったオッサンに抱かれまくるんだろうが!

 余りの苛立ちに俺が顔を伏せると、ズーラーは尚も言い募る。

 

「ええ、ですから一度スフィールにお戻り下さい。悪い様には致しません」

 

 自信満々の表情である。嘘も本当もない交ぜにして更にスラスラと語ってみせる。

 

「何しろ、我が主グプロス様はユマ姫様の美しさ、可憐さ、そしてお伽噺のような悲劇の運命に大変参って居りまして、姫様が矢傷を受けた事を知れば帝国兵に怒り狂う事は請け合いで御座います」

 

 いや、凄いな、自分で嘘を言っている自覚も無さそうで呆れてしまう。

 だがな、嘘だったら俺だって負けてはいない!

 

「……そうなの……ですか?」

 

 あどけない、キョトンとした顔でズーラーを見上げる。ズーラーは膝をついているが、矢傷を受けた俺も蹲っており、座高の差は明らか。

 小さい体はとても弱々しく見えるに違いない。

 崩した足先、スカートとブーツの間からチラリと生足をのぞかせる。

 足を挫いた様に見せ掛け、痛みに喘いだ声を上げれば、ズーラーがゴクリと唾を飲み込む音が聞こえるようだ。

 

「それはもう、グプロス卿のいれあげ様は、領主としての職務が疎かになる程です」

「まぁ! 私の父よりもお年を召していらっしゃるのに、いけない人だわ」

 

 俺は冗談めかして(一切冗談ではなく心底気持ち悪いのだが)そう言って、恥ずかしそうにイヤイヤと首を振る。

 ズーラーに「なーんだコイツもまんざらでもないんじゃないか……」ぐらいに油断して貰えればめっけもの。

 ……だったのだが、ズーラー自身に刺さってしまったらしく、ポヤポヤとコチラを見ている。

 全く我ながら罪な女ぶりだが、この隙に要求を突きつけよう。

 

「私がスフィールへ帰るにあたって、条件は二つあります」

 

 俺はそう言って、二本の指をピッと立てる。

 

「一つは帝国兵だけでなく衛兵達も共に帰還する事」

「勿論でございます、姫様の安全、スフィールの誇る衛兵達が保証させて頂きます」

「ありがとう、そしてもう一つは、私が怪我でスフィールまで歩けそうにありません。馬車を用意して欲しいのです」

 

 俺が見つめる先には、衛兵達と共にゼスリード平原に現れた商会の馬車があった。

 

「そんな事ですか、いや姫のお手を煩わせるまでもなく、元々そのつもりで御座いました、オイ! ヤッガラン!」

「なんでしょう?」

 

 ズーラーは声を荒らげてヤッガランを呼び、商会の馬車を徴発するように命じた。

 なるほど、何の問題もなく馬車を借りられると思っているようだ。

 

 果たしてどうかな?

 

 ……思った通り。馬車の徴発は難航した。

 ヤッガランさんがどれだけの金額を提示したのかは解らないが、商会の代表は決して首を縦に振らなかった。

 

「オイ! 何を揉めている!」

 

 いよいよ焦れたズーラーが割り込んだ。商会の主は年若い青年だったのだが、領主の名前を出しても一向に首を縦に振らなかった。

 それどころか説得が上手く行かないと見るや、今度は帝国側へ、マルムークへと話を持って行ったのだ。

 

「戦時中では無いのだ、馬車を丸ごと徴発すると言うのは横暴では無いか?」

 

 そしてあろう事か、マルムークはこんな調子で商会側を擁護する。

 ズーラーは信じられないとばかり呆然とする。スフィールの領主の顔に泥を塗る行為、そんな真似をすれば今後の商売が立ち行く訳がないからだ。

 だが、俺にとっては予想通りの展開。

 

 だって、その馬車……ギデムッド商会の馬車だもの。

 

 帝国とスフィールを秘密裏に行き来していたギデムッド商会。それが帝国軍がやってきて一波乱と言うその前に、スフィールからせっせと脱出して帝国へと帰ろうとしている。

 

 何を積んでいるのやら、気になるだろう?

 

 オカシイとは思っていたんだよ、だって商会って割に、これだけ揉めてるのに一向にスフィールへ逃げ帰ろうとはしないしね。

 それで集音魔法を使ってみれば、衛兵の会話からギデムッド商会と判明したわけだ。

 ヤッガランさんに聞けばアッサリ教えてくれただろうが、本人は交渉に大忙しだ。今も、商会の青年に食ってかかる。

 

「ですから、馬車は借りるだけ、中の物資は我々で買い上げます。徴発どころか売る手間が省けたと喜ぶ場面では御座いませんか?」

 

 それでも商会の主、アイクと言う青年は納得しない。

 

「金の問題じゃないだ! この積み荷は貴重な薬がギッシリ詰まっているんだす、こいつを帝国に持って行かなければ、多くの人が病に倒れる事になるだ」

「ふむ、帝国で流行り病が蔓延している事は、皆も知って居るだろう。ここは荷物は我々が買い取ると言う事でどうだろうか?」

 

 アイクと言う商人が田舎言葉で反抗し、マルムークが急に紳士的に提案してくる。

 これはどう考えてもおかしい、あの馬車にはよっぽどの何かある。

 ようやくズーラーとヤッガランも、事態の異常さに気が付いたみたいで、二人して顔を突き合わせている。

 俺は集音魔法でその声を拾う。

 

「何だと思う?」

「恐らくは禁制の薬、依存性の有る麻薬、或いは偽造通貨と言った所でしょう」

「だろうな、しかも帝国の秘密工作としてやっている」

 

 つまり帝国にとって見られたくない荷が積まれている、そう言う事だ。

 

「クソッ! 馬鹿にしやがって!」

 

 苛立たしげに地団駄を踏むズーラーをヤッガランさんが諫める。 

 

「落ち着いて下さい、ズーラー殿、ここは王国領。荷の権利は我々に有ります、そうで無くても荷の検分を求めるのは問題無いでしょう」

「いや、もういい」

「何故です? あれは我が国に害を成す物でしょう? こんなチャンスでも無ければ尻尾を掴むことは難しいハズです」

「……解った、やってみろ」

 

 許可を貰ったヤッガランさんは意気揚々と馬車に検閲を求めた。日頃の鬱憤を晴らさんとばかりの勢い。

 だが、それでも商人は固辞し、帝国側も穏やかに割って入る。

 

「駄目だす! この薬はデリケートで開封して日や空気に触れるとダメになってしまうだ」

「ヤッガラン殿、この薬は我々が買い取る事にしたのだ、勝手な事をして貰っては困るな」

 

 そんな薬など聞いたことも無い。ヤッガランは珍しく青筋を浮かべ、唾を飛ばして荷を改めさせろと激昂するが、説得は不可能だった。

 

「もういい、荷は諦めろ! 馬車だけで良い」

 

 ズーラーは肩を落とし、シッシと追い払う様に商人に手を振ると、商人達は歓喜の声を上げ荷を運び出し始めた。

 

「どうしてです! 奴らは危険な荷を運搬している。これはスフィールだけに止まらず、王国の国防に関わる問題です!」

「大事の前の小事だ、今はユマ姫の問題を片づけなくてはならん」

「だからこそです! あの荷が危険な兵器である可能性が否定できません」

「突飛な事を! 何を根拠にそんな事を言っている!」

「……根拠は、有りません。ですが何故……そんな、そんなにもギデムッド商会と言うのは力が強いのですか?」

「……何と言った?」

 

 ギデムッド商会の名前を聞いた瞬間、ズーラーの目がつり上がった。

 なんだ、気が付いていなかったのか、それで安請け合いした訳だ。ヤッガランさんにしてみればズーッと検閲したくて堪らなかった馬車なのだから、このチャンスを逃す手はないよな。

 

「ギデムッド商会です、以前から、かの商会の積み荷はチェック不要とのお達しを受けていました。しかし王国の商会として王国内での商売を行っているとしながら、頻繁に帝国と取引を行っていたと思われます。今回はその決定的な証拠」

 

 ヤッガランさんは一歩も退く気が無い。

 一方で、ズーラーは気が狂ったように暴れ始めた。

 

「クソッ! クソッ! クソォ!」

 

 苛立ちがピークに達し、子供の様に地団駄を踏む。

 俺はその様子が愉快で堪らない。何もかも上手く行かずに裏目に出る、そう言う時は何もかもどうでも良くなってしまうもの。

 どうだ? 暴れてみようぜ! ココで戦争を始めちゃえば良いじゃないか。

 俺はその様子をニヤニヤと観察する。

 

 ズーラーが正気を失っている間にも、ヤッガランはアイクと言う商人とマルムークの間に飛び込んで、必死に取引を止めようと体を張っている。

 だが、絶対に相手は荷を見せる事を認めないだろう。なにせ積み出された荷物はメチャクチャ怪しいからね。

 まず、やたらとデカい。馬車の中身はあの木箱一つで殆ど埋まっていたのでは無いだろうか?

 麻薬か何かだと思っていたが、もっと危険な破壊兵器でも作っていたのかも知れない。

 なんせ、みんなおっかなびっくりその巨大な木箱を腫れ物の様に触っているのだ。

 

 気になる。あの中身がどうしても見たい。ひょっとして、アレこそが……

 

 こうなってはズーラーやマルムークを黙らせて、どうやってもあの中身を曝け出したい。

 俺が作戦を考えていると、狂った様に地団駄を踏んでいたズーラーが動いた。

 

 腰の鞘ごと剣を掴み取ると、一息に抜き放ち乱暴に鞘を投げ捨てる。

 

 なんだ? 剣をチラつかせて強制的に荷を改めると言うのなら願っても無いのだが……

 

 ヤッガランさんもそう思ったのか、感極まった様子で敬礼する。

 遂にズーラーが帝国の奴らに、毅然とした態度で物申すつもりになったのだと歓喜したに違いない。

 

「ズーラー殿! 私は職務の為に命を投げ出す覚悟が出来ております!」

 

 ヤッガランはこの人数差でも命を賭けて戦う意思があると、ズーラーにアピールした。しかしズーラーの凶刃の向かう先はその思惑の真逆の所。

 

「そうかい、そうかい、そう言って貰えるとコッチも気が楽だッ!」

 

――ザシュッ

 

 体当たりの様な勢いで、ズーラーが飛び掛かったのはヤッガランの体、その一刀は正確に心臓に突き刺さったのだった。


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