戦姫創造シンフォギア   作:セトリ

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機械の輪舞曲(ロンド)

《ラビット》《ドラゴン》

 

 左手には金。

 右手には銀。

 

《ベストマッチ!》

 

 有機物と有機物。

 本来ならベストマッチにならない組み合わせ。

 その法則を打ち破り俺は新たなベストマッチを生み出した。

 

《Vortex Attack!》

 

 そして、その力で諸悪の根源を撃破した。

 次元の狭間で根源は世界創生のエネルギー源となり、ビックバンを経て新世界が生まれた。

 

 というのに、新世界は平和では無かった。

 ノイズという超常災害、この星に施された呪い。貧困や差別による争いが尽きない世界が俺を待ち受けていた。

 更に追い討ちをかけた真実がある。

 猿渡一海(さわたりかずみ)氷室幻徳(ひむろげんとく)石動美空(いするぎみそら)石動惣一(いするぎそういち)滝川紗羽(たきがわさわ)内海成彰(うつみなりあき)。それ以外にも俺の知っている人間が、万丈龍我を除いて痕跡が残っていない。それは旧世界の戦いが、過去が全て無かった事にされている証拠だ。

 

 父さんが提唱した新世界は、皆が笑って過ごせる平和な世界を造ることだった。理想の世界がそこには有った筈だ。

 

 考えた答えは沢山あった。

 新世界を創る時に予期しない事が起きたのだろうと。可能性にゼロは無いと。旧世界と新世界の差異を感じる度に思っていた事だった。

 

 ライダーシステムの代わりに台頭しているシンフォギアシステム。

 異端技術である聖遺物を歌で起動し、身に纏う装着技術。エネルギー源であるフォニックゲインは歌う事で増幅する。だから歌いながら戦うって発想どうやって櫻井了子は思いついたのか。まぁ、変身時に騒がしい機械音声を取り付ける発想に至る俺もどっこいどっこいか。

 

「......シンフォギアか。人が持つ元来の力、フォニックゲインを糧にして動く鎧。現在ではガングニール、天羽々斬の二つしかこの日本には無い」

 

 痛む頭を和らげようと、市販の頭痛薬に手をつける。水道水で飲み込んだ苦味はどうにも好きにはなれない。

 

「最近はノイズの発生率が酷いな......俺の時間が潰されている。ノイズと出会う確率が通り魔に遭うより低いって言った奴は誰だよ......」

 

 普段、ノイズが出る時以外は元々の家......マンションの一室を借りてずっと篭って研究開発生活をずっとしている。運動不足で不健康な生活は染み付いた職業病と言って過言ではない。皮と骨と最低限の筋肉が付いたガリガリな腕を見て、万丈の鍛えられた感満載の上腕二頭筋を思い出した。

 

「......にしても、実験は中々成功しない。どうしてもネビュラガスがフォニックゲインで中和される。ネビュラガスは元々が毒みたいな物だからな......使い方を間違えれば消滅する」

 

 それでもネビュラガスの力は偉大だ。

 普通の人間を力を入れて押せば吹っ飛ぶ。間違えた力加減でマグカップを持てば粉々になる握力もある。それは人型の化け物と呼んでも遜色はない程には身体能力は上がっている。けれどもフォニックゲインで弱まるって事は、浄化されているって事なのだろう。その証拠に、成分を吸い取った時にフルボトルが直ぐ使える状態になっている。

 

「聖遺物。世紀前の先史人類が作った異端技術......現代では様々な伝承にて示されているだけだ。その上で様々な人間の憶測が、伝承を捻じ曲げていき本来の姿を隠している」

 

 上手い具合に二課にはパンドラパネルを完全聖遺物、フルボトルを聖遺物と勘違いさせている。向こうも未知の技術=異端技術=聖遺物という方程式を持っていたから出来た芸当だった。

 

「まだ誰も知らない真実を追い求める。人間というのは探究心の塊だ」

 

 二課の本部に降りる時のエレベーター越しに見えた壁画。あれは異端技術の結晶、カ・ディンギル。動力源は本部の最深部にあるサクリストD......デュランダル、あの完全聖遺物を使えば尋常じゃない消費エネルギーを補える。

 

「実際にそのものが在るなら、それが真実。伝承とは無関係で、無関係だからこそ物理法則を超えた物理法則を得る。常識であった筈の物をそんな事は無いと非常識が塗り替えていく」

 

 完成させる為の資金繰り、未覚醒の完全聖遺物を覚醒させるといった二つの問題で未完成な巨塔。それを完成させる為に黒幕が動くのだろう。国家お抱えの極秘組織である二課、それを牛耳る風鳴機関。彼等が怪しいとは思っているものの、この一か月ちょっと尻尾は出ていない。

 

「なら、矛先は何処に向かう。非常識を以て常識を壊すというのなら......俺は自分の矛盾を、非常識を、全力でぶつける」

 

 そんなこんなでPCでノイズの発生時点を集計してると、机の上にある携帯端末からアラームが鳴る。通話元は件の風鳴司令だ。

 

 

「東京地下駅構内でノイズが出た。現在翼と万丈君が現場に向かっている」

 

「立花響は待機ですか?」

 

「......幸い二人で十分対処可能な量だからな。響君には伝えていない」

 

 

 最近、ノイズを処理した後に大事な親友と見に行きたいんです!って息を荒くして話していたな。たしか、ついでに見せられたその記事にはーーーー

 

 

「彼女も偶には息抜きが必要ですし、何よりも今日ってこと座流星群の日じゃないですか」

 

「そうだったな。まぁ、彼女には彼女の生活がある。こういう時こそ気遣わなければな」

 

「ではその気遣いを無下にしない為にも、ですね」

 

「うむ、では至急本部へ向かってくれ」

 

 

 そうして通信が終了する。

 PCのモニターを見る限りどうやら風鳴翼は仕事でノイズの発生現場からはかなり遠い。現場に急行しているのは万丈のみ。

 

 仕掛けるならここか。

 ビルドフォンで奴を呼び出す。3コールも掛からない内に、その相手に通信が繋がる。

 

 

「葛城です」

 

 

 事前に練っておいた作戦は、もう相手には伝えている。これは決行の合図だ。甲高いいつもの女性の声がビルドフォン越しに聞こえる。

 

 

『お姉さんに任せて。安心して役割を果せるよう頑張っちゃうわ』

 

 

 

 

 金のかかった豪奢な建物が見えてくる。あれがリディアンだ。

 丁度放課後なのか、校門から女生徒が帰っている。私は手の中の物をカチャカチャと上下に振りながら潜る。

 

 

「ビッキー......今日のレポート大丈夫だったかなぁ...........」

 

「きっと、大丈夫ですわよ。何せ、未来さんが手伝ってくださってますし」

 

 

 女生徒はこちらを見向きもせず、横を素通りしていく。

 興味もなく、校舎に入る理由すら無い一般人が居る事にすら気付かない。

 私の顔なんて誰も見た事がないにも関わらず、顔パスで通行なんてのはあってはならない。しかしあってしまうこの異様な光景を私は楽しみ、校舎の中へ歩みを進める。

 

 

「未来ー! レポート受け取って貰えたよー!」

 

「良かった。これで約束も大丈夫だね」

 

「うん!」

 

 

 夕陽が西の空から橙色の光を落としてくる頃。

 リディアン音楽院の職員室前で二人の女生徒が話していた。立花響と小日向未来。確か親友同士だったことを、記憶している。

 

 

「カバン取ってくるね。響はそこで待ってて」

 

「えッ! いいよー、カバンぐらい持ってくるってー」

 

「レポート頑張った記念。直ぐ戻って来るから」

 

 

 廊下を走ってこちらの方へと向かって来る小日向未来。

 曲がり角で待っていた私を無視して、走り去ろうとしていた彼女に私は名前を呼ぶ。

 

「貴方は誰ですか?」

 

 面識の無い人間に、名前を呼ばれ警戒心を強める。

 金髪の長身美女なんてあり来たりな私の容姿は、ここでは浮いているのでしょうね。まぁ、これから楽しいことを始める為にも名を名乗っておきますか。

 

「イスルギ? 用事があるなら......ッ!」

 

 おっと、余りに疑いかかってくるからお姉さん怖い物取り出しちゃった。ま、いっても玩具みたいな見た目の銃じゃ迫力がないよね。

 

「警備員、呼びますよ」

 

 そんなに睨み利かせて見つめられたらゾクゾクしちゃうじゃない。

 なら君にはこれが必要だね。コブラのロストフルボトルだよ、君には何の物か判別つかないけどね。

 

【コブラァ.....】

 

 銃に装填すれば、人の濁った醜さを詰め合わせた認識音声が鳴り。

 

ーーーーー蒸血。

 

 彼が決めた台詞を吐き、玩具みたいな銃......スチームトランスガンのトリガーを引き黒煙をばら撒く。大気に漂うコブラの成分を含んだトランジェムスチームは規定の形に身体を包み瞬時に固結、高性能の鎧として定着する。

 

【コブラ......コ、コブラァ......fire】

 

 アジア風のBGMに合わせて変身用の電子音声が鳴り、電子パルスの花火が黒煙を散らしていく。この時の姿は、なんて言ったっけ.....

 

「............」

 

 おっと、走って逃げようなんて考えちゃ駄目よ。

 君は大人しく役割を果たしてくれればいい。

 

「......何をするつもりなのッ?」

 

 悪い事はしないさ。只、我々の計画を進める為の貴重な人材だもの。

 でも君を力づくで連れていくのは、私の個人的なポリシーが許せない。

 女性を丁重に扱うのは当然の事。

 

【スチームブレード】

 

 トランジェムスチームの残りを使ってパルプハンドルが付いた小剣を造る。オリジナルとは違って、恐るべき機能はオミットされている。第一、こんな所で騒ぎを立てるつもりはないからね。怪人を作り出すなんて馬鹿な事はしない。

 

【エレキスチーム】

 

 パルプハンドルを回し、人間が気絶する程度の電気を彼女の首元にそっと当てる。一瞬のスパークの後に、彼女は身体を硬直させて意識を飛ばした。

 

 前から抱き締め、スチームトランスガンの煙を辺りに散らす。

 これで立花響に異変を気付かれ、この場に突入してくるだろう。その前に一つの便箋を置き、最後のテレポートジェムを割る。

 

 足下に展開された転移陣。

 

 

「......未来ッ!?」

 

 

 全身を通過する間際に見えた、立花響の顔。

 

 

 大切な人が目の前で消えていく瞬間を目撃した顔。

 

 

 年相応に若い、瑞々しい輪郭が歪むのはいつ観ても

 

 

 

 

 

 

 震え上がるエンジン。熱エネルギーが転換して、運動エネルギーになる。連動し、暖まったタイヤがアスファルトを蹴りつける。そのエネルギーは膨大で、ぐんぐんと速度を高めて。

 寒気が和らいだ春風が頬を掠めていく。保護ゴーグル越しに見える空は、暗い色が殆どを喰らっている。

 

 二課から支給されたバイクは、高速道路の無人料金所を通過する。ノイズ発生の現場へは、信号も常に青に変えて最速で到着させる。心強い味方の存在へ心の中で「ありがとう」と呟き、通信装置を起動する。

 

「こちら、仮面ライダービルド。現場に到着しました」

 

《地下駅構内に複数のノイズ反応がある。そこは魔物の巣窟だ、気を引き締めてかかってくれ》

 

 二、三言の作戦概要を聴き、通話を終える。

 ドラゴンフルボトルを振って、既に変身待機状態のクローズドラゴンへ装填する。地下へ通じる階段を一段、一段降りていく。僅かに聞こえたノイズの鳴き声は、人の悲鳴に似ていて重苦しい気分になる。

 

【Wake Up!】

 

 スターターを押すと、この場にそぐわない軽い口調の機械音声が鳴る。

 ビルドドライバーを腰に当て、戦闘態勢を整える。

 

 階段を降り切り、駅構内を見渡す。

 照明は人気の無い空虚な空間を寂しく飾り、左右に広がる柱の電子掲示板は誰も居ない顧客へ宣伝している。

 

 そして地面のあちこちに、灰が飛び散っていた。再度、通信装置を起動。砂嵐じみた雑音のみ。直ぐ電源を落とす。

 

「......っち」

 

 より一層感覚を集中させる。

 救えなかった命。数える前に、元凶を見つけるのが先だ。今の所、ノイズの声は聴こえなくて嫌に静かで、焦ったい。

 

《風鳴翼、ニューシングル! 『Blue Rose』好評発売中!》

 

 誰にも向けられない宣伝文句を思考から流して、地下商店街を走り抜けていく。改札口の機械を飛び越え内部全体を見渡せる中央ホールへの長い長い階段。

 

 社会を営む為の往来がなくなり。何処かへ移動する楽しみがなくなり。此処へ帰ってくる手段がなくなり。誰かの日常を脅かす。

 

 一体、ノイズは何の為に人類を滅ぼそうとしている。意思を持たない兵器は、放置された不発弾と一緒に違いない。将来誰かを不幸にする。だから、俺が食い止める為、脚により一層の力を入れ光の無い暗部へ躍り出る。

 

 

 真っ暗な駅のホール。ノイズの気配がしない。

 大なり小なり灰がそこかかしこ有るだけ。

 

 

「ノイズが居ない.........誰かがやったのか?」

 

『ご名答』

 

 誰も居ない筈だ。

 そう決め付けていた思い込みは、強化されている視力で漸く薄ら見える向かい側から、見覚えのある金色の戦士が否定した。

 

【CROSSーZ Dragon】

 

 思い切りドライバーのハンドルを回し、クローズの鎧を形成する。

 右の握り拳を左の平手で胸の前に包み込み、闘気を高めていく。

 

【Are you ready?】

 

「変身っ!」

 

 ビルダーが前後からスナップして、仮面ライダーを創り出す。

 その数秒がとてつもなく煩わしい。

 

【Wake up burning get CROSSーZ Dragon!】

 

 蒼龍の雄叫びが吹き抜け、ハウリング。視覚が強化されて、昼間と同じ明るさになる。黄金の......かつての味方だったアイツは、右手に持っていたブドウの房を模倣したノイズの頭を持ち上げていた。

 

 

【year!】

 

『こんなところで会うなんてなァ、エビフライ頭ァッ!』

 

 

 人と共倒れで消えゆく存在に、お前だけが消えろと。

 グリスは手を離し、思い切り右足で踏みつけ地面に捻じ込ませた。燻っていた火を消す仕草に似たそれはノイズにとって残酷な仕打......意思が無い奴に残酷さを想いさえ無いけれど。

 

 それよりもギラつく闘気を纏う赤い瞳が

 

ーーーー万丈、一つ覚えておいて欲しい事がある。

 

『折角、ノイズが沢山いたからよ。クローズ、お前の代わりに全部やッておいたぜ』

 

 戦いを求めていた兵の金色の身体が

 

ーーーーお前をクローズって呼ぶ奴は警戒しておけ。

 

『......ん?何だその反応は?』

 

 いつも誰かを守ろうとしていた黒い鎧が

 

ーーーーそれも、ネビュラガス由来のシステムを使う奴は特にだ。

 

『おいおいおい、忘れたのかこの筋肉馬鹿』

 

 何処までも熱く、それでいて何処までも冷たい覚悟を纏い最期まで仲間の為に戦ったアイツがこんな所に居るはずが無い。

 

ーーーーそいつは十中八九ファウストだ。

 

 

 

「.....お前は誰だ!!」

 

『はははッ、戦いに三文芝居なんてのはいらねェ......俺の名前なんてとッくに分かりきッてるだろ?』

 

 

 仮面ライダーグリス。猿渡一海。

 アイツと断定出来るならいい。けど、俺の第六感はひしひしと違和感を感じ取っている。声、仕草は一緒だが、こいつは一海じゃないとーーーーーなら始めようじャねェか、戦いをよ』

 

 

 

 

 全てが暗闇から光に変わっていく。手前に物が吹き飛んでいく。腹と背中に強烈な衝撃が走り、景色が止まってようやく視覚モニターが攻撃を受けたサインを表示していた。

 

 強烈な攻撃のお陰で覚束ない手足は、僅かにしか動かない。

 喘鳴しか漏らせない口から、何とか絞り出せた言葉は何も意味を成さない。

 クローズの鎧で保護されている筈の身体は激痛と灼熱を灯している。

 

 何処までも翔べる龍の翼に重い枷がついて、どす黒いヘドロは胸の中でへばり付いている。

 

 

 あいつは味方だ。いや、違う。

 

ーーーー敵だ。

 

 あいつは猿渡一海だ。いや、違う。

 

ーーーー攻撃をしてきたんだ。認めろ。

 

 あいつは仮面ライダーだ。いや、違う。

 

ーーーーライダーシステムを悪用する、俺たちの敵だ。

 

 違う。違う。違う。違う。違う。違う。違う。違う。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『......かつての仲間だからッて、隙を見せすぎじャねェのか』

 

 手足の悲鳴を無視して、立つ。

 眼前にはグリスが居る。そうだ、アイツはグリスなだけで、一海じゃない。

 

 敵だ。

 

 敵だ。

 

 敵なんだ。

 

【ビートクローザー!】

 

『......覚悟は決めたか?』

 

 グリスは右手の人差し指を軽く折り曲げ、手招きをする。

 俺はエンドグリップを二回引き、水平に剣を振る。

 

【ミリオンヒット!】

 

 空気中の音エネルギーが伝播、三日月型の斬撃となって飛んでいく。

 グリスの鎧に激しい火花が散る。けれど、何事も無く鎧の硝煙を払い俺を見据え、祭に血が沸き躍るのを隠さない声でグリスは叫んだ。

 

『かかってきな、仮面ライダァァぁッ!』

 

 

 




音声ログ004

再生開始

「本来ネビュラガスは人体に取り込まれると細胞が高速で増殖変異して、本来、人の持っている細胞と異なる性質を発露する。俺達はそれを怪人化もしくは『スマッシュ化』と呼ぶ」

「『スマッシュ化』した人間は自我を失い、見境なく暴れて周囲に甚大な被害を(もたら)し、やがて粒子状に分解され人間毎消滅する」

「この性質から、不特定多数の一般人を兵器化する計画も練られていた。倫理的にそれは如何なのかと、闇に葬られた。しかし新たな事実によって、計画は昇華する」

「耐性を獲得した人間だ。この事からネビュラガス耐性の強度を測る指標として『ハザードレベル』を定義、消滅する人間を1、消滅しない人間を2としている」

「ハザードレベルが2以上の人間は、スチームトランスシステム及びカイザーシステムが使用可能となる」

「ハザードレベルが3を上回るとライダーシステムを扱う素質があり、特定の遺伝子を操作する事で仮面ライダーに変身出来る」

「ハザードレベルが4を超えるとライダーシステムを発展させたスクラッシュドライバーを使用可能となる」

「と、人間を際限なく強化する事が出来るネビュラガスだが、ハザードレベルは一定の感情に反応して強化される事が分かっている。強化されたハザードレベルは下がる事は無いとされているが、ある条件で下がる事が実証されている」

「フォニックゲイン.....人から発生する未曾有のエネルギーを浴びるとハザードレベルが急速に減少していく。本来なら遺伝子レベルでの人体の強化に対して、遺伝子レベルで弱化を施していく......人間と逆さ戻って、不自然な在り方を自然な在り方にしていくような作用だ」

「ハザードレベルの下降速度は1レベルにつき約1分。各システム使用可能ハザードレベルを下回れば変身が即座に解除される」

「体内のネビュラガス自体は消えない上、耐性は1時間で元に戻るから問題無いが、その間の再変身は絶対に出来ない」

「継戦能力の無さを解決する為、二課から提供されたフォニックゲインの波形『アウフヴァッヘン波形』を解析、逆位相のフォニックゲインを人工的に造り出す装置をビルドドライバーに埋め込み、特定のフォニックゲインを無効化した。こうしてシンフォギアと共に戦う事が出来る様になった」

「まぁ、無制限に逆位相のフォニックゲインを出し続ける事は出来ないので1時間しか保たないし、ある一定の量を超えると機能しなかったり、直接シンフォギア関連のフルボトルを使用すると内部にフォニックゲインが侵食して無効化される弱点もある」

「その打開策としては二つ有る。一つ目はスクラッシュドライバーのハザードレベル強化。二つ目はシンフォギアシステムとライダーシステムの融合。前者は闘争本能を際限無く刺激して、一種の暴走状態になる事で上昇速度を高めて下降速度を上回る原始的な方法。後者は内部に周囲のフォニックゲインを集積させるギアペンダントを内蔵し、高濃度のネビュラガスをワザと中和させて無効化機能を補助するシンフォニックトリガー(仮)を作成予定だ」

「シンフォニックトリガー(仮)はそのまま使えば純粋な補助機構だが......聖遺物を励起させ融合する機構を取り付ける予定だ」

「強大なフォニックゲインを纏うには、ベストマッチの力が必要不可欠。単純にベストマッチをすれば良い訳では無く、特定のアウフヴァッヘン波形に合うベストマッチを探さなければならない」

「この仮説に至ったのはとある戦闘記録から得られた情報だった」

「クローズドラゴンにシンフォギアフルボトルを使用した時、万丈の体内に天羽々斬とアウフヴァッヘン波形が合うフォニックゲインが生成されていた」

「ネビュラガスから形成されたクローズの鎧は反発して、約1分で消滅した。その点を含めて、実験をするのが良いか。天羽々斬、ガングニール、その他の聖遺物を扱えるようになるなら、ライダーシステムは更なる高みに達する」

「にしても万丈が折ってきたビートクローザーを修繕した時、あいつホント嬉しそうだったな......次いでに機能追加しておいたけど、喜ぶだろうか?」

再生終了
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