石上優の生存戦略 作:ミート
昼休み、生徒会会計として生徒会のメンバーである石上優が生徒会室に来ることは多々ある。それは食事の時間を削ってでもゲームをしたかった時や、帰りに資料を持って帰るのが面倒だったとき。あるいはクラスメイトの面倒な眼差しから逃れる時にも使用している。
その日は石上も昼食を終え、放課後に生徒会室へ寄っていくのが面倒だと言う理由で訪れていた。おおよそ白銀は昼休みにはそこに居る。ついでに作成したデータを渡してしまい、資料を回収して今日はそのまま家へと直行しようと考えていた。
ドアノブをひねりそのまま中へ入る。ノックはしない、面倒だった。やればよかったと数秒後の自分は後悔した。
「私だって、恋の一つもしてみたい年頃なのです」
石上の耳に届く声。
白銀の手を両手で包み、憂いを帯びた表情を見せるかぐや。ポカンとした表情の藤原。焦る白銀。そして入ってきた石上に視線が向けられた。
「(状況はよく分からないけど、やってしまったことは分かった)」
石上は数秒前の自分を殴りつけてセーブデータを全部上書きしてやりたかった。
――
恋愛頭脳戦、白銀とかぐやの間で行われている互いに何かをさせようとするよく分からないやり取りを、石上はとりあえずそう仮称づけた。石上としてはもう好意の矢印が互いに向かっているはずなのにブッキングしない理由が意味不明であり、なぜか毎度の如く擦れ違うのを見ていた。
基本的に石上は恋愛頭脳戦が発生した場合、それに気がついたら何もしない。自分が何かをやらかし、ガッカリする白銀を見たくはないし、かぐやは怖い。船底のフジツボの如く気配を殺し巻き込まれないようにしているのである。
だが不意の事故や発生に気が付かず踏み込んでしまい、否応なしに巻き込まれてしまうことは多々ある。運よく逃げ続けることなどできるはずがない。
「(甘ったれた考えを捨てよう、石上優。此処は既に戦場だ。四宮先輩の狩場なんだ)」
生存戦略、開始。
「あ、石上君お疲れ様です。何か御用ですかー? 昼食にしてはちょっと遅い時間ですよ?」
石上、初手で逃げる選択を藤原に潰される。無言で扉を閉じてそのまま踵を返すのが正解だったが、今この状況で自分の存在が浮き彫りになった以上、此処から撤退するのは不自然。
「お、お疲れさまです藤原先輩。会長に頼まれていた会計報告を先に出しておこうと思ったので」
冷や汗をかくし、平静を装い石上は藤原へと返答する。
藤原の傍に行き対応するのは、こと恋愛頭脳戦が展開されてしまった場では次善解でもあった。藤原千花、彼女は白銀とかぐやの間に何の戸惑いも無く入り、空気を全部吹き飛ばして藤原色に変えることのできるタイフーンなのである。
そしてタイフーンの中心、藤原の傍は案外無風状態だったりする。時折石上が発言を間違えてキモイと言われて心が折れてしまう以外には無事生存することができる安全地帯だった。
「(……どういう状況なんだ。机の上には映画のチケットが二枚、四宮先輩が会長の手を取って……大胆だ。もしかして幻覚? いやでも関係ない。報告だけ藤原先輩にお願いして、会長と四宮先輩は放置して、僕はこのまま教室に戻れば無事に――)」
「ああ、そうだったのか。わざわざすまないな石上会計。助かったぞ」
「(――――なんで、四宮先輩の手を離してこっちに来たんですか会長?)」
白銀、かぐやのスキル『
現在この部屋では映画の無料券を使った恋愛頭脳戦が繰り広げられていた。そして白銀は劣勢で在り、かぐやからの追撃を受けたところで、石上と言う援軍が現れたのだ。敗走寸前の白銀、当然石上に縋りつく。石上に言った言葉のうち、助かったぞ、というのが現状に対するものであるのが9割を示していた。
映画を見に行くか否か、それはあくまでも私的な話であり、生徒会の役目を果たした石上を労うという会長としての公的な職務とは比べ物にならない。よって、話を中断することは何の違和感も無いのだ!
「(あ、まずい。これ死ぬ)」
だが、白銀にとっての援軍はかぐやにとっての敵である。かぐやの人を数人殺したような視線が石上に突き刺さる。その時点で石上にとっては精神的に満身創痍だった。
「いえ、こちらこそ、話を中断させたみたいで。気にしないでください」
石上はこれ以上かぐやの機嫌を損ねないよう
「あら、そんなことはないですよ石上君。大した話をしていたわけではないですから」
パスは受け取られなかった。笑みを見せている筈のかぐやの表情と地獄の果てのような背景が一致せず、石上はそれほどかぐやが怒っているのかと恐怖する。
「藤原さんが懸賞で映画の無料券が二枚当たったのですが、どうも家庭の方針と合わない内容だったらしく。どうしましょうかと話していたところなんです」
「はぁ……お二人で見に行けばいいじゃないですか? 友人同士なんですから」
友人同士! この言葉は、石上としてはさっさとくっついて恋愛頭脳戦を発生させないでほしい身としては、仲を進めその上で自分は無難にやり過ごすことができるパワーワードなのである。
ニコリとかぐやは石上に笑みを見せた。よくできました、と言外に伝えているのだ。
「ですがこの映画にはジンクスがあるのです」
「ジンクス?」
「この映画を男女で見に行くと二人は結ばれるんですって! 素敵ですよねー」
はー、くっだらねぇ、という単語を石上は飲み込んだ。
血液型占いを信じる者に、それ全く信憑性ないよ、をコメントするのと同じく、ジンクスに関して何言ってんだコイツとマジレスしたら悪者になるのは此方だからだ。
「ええ。どうせなら私としても情熱的にお誘いいただきたいのですが、会長にはそんな風にお誘いを貰えなかったので」
ああ、それが今日の四宮先輩の勝利条件か、と。石上は女子のジンクスへのよく分からない好意を、少しは理解しようと頭を回す。
「そうだ、どうでしょう石上君? 私を誘ってみませんか?」
「えー!?」
「なっ!?」
「(……なんで、僕?)」
石上はゲロを吐きたくなった。
どうせなら情熱的に誘って欲しい、かぐやが白銀に言った言葉であるが、これは恋愛頭脳戦では諸刃の剣なのである。判定的にはアウトよりのセーフ、セウト、一定以上の好意があることを示す言葉でもある。その代わり、相手には致命的な言葉を引き出させようとすることができる、まさに切り札だと言えるのだ。
しかし石上の乱入によってそれは躱された。これが藤原タイフーンでうやむやにしてしまえば話は別だが、以後白銀に話をぶり返されたとき致命傷になりかねない。
そこで石上だ。白銀に言った言葉は特別ではなく、あくまでもジンクスや噂話に興味がある少女であることを演出。さらに二次的な効果として――
「(馬鹿な! 四宮が石上に誘わせるだと!? まさか四宮、石上に――!)」
小悪魔。
わざと本命以外の異性と仲が良い場面を見せつけ、本命をやきもきさせる王道とも呼べる作戦は、見事に白銀には成功した。王道とは、最も安定して効果を出すことができるから王道なのである。白銀の僅かな表情の変化をかぐやは見逃さず、口の端を吊り上げ僅かに笑う。
なお石上にとっては悪魔以外の何者でもなかった。
『石上が四宮を誘うぐらいなら俺がやる!』
『あらあら、それでは会長はどんな情熱的な言葉で私を誘っていただけるのでしょう?』
「(ダメだ! それでは相手の下に態々潜り込んでマウントを取らせているようなもの! 喧嘩で言うなら馬乗り状態! 逆転の目などない!)」
「(ですが会長にはそれ以外に止める手段はない。まぁ石上君のことですから、私の尊さに圧倒され遠慮して断る可能性も大きい。それはそれでいいのです。ここでの戦術的勝利は私が会長に見せた諸刃の剣を回収することで、それも達成されている。しかしもしも石上君が私を誘った場合――)」
「(俺は止めるために告白同然のことをしなければならない! だがそんなことは、絶対に許されない!)」
「(なんで、どうして僕が四宮先輩を。僕は前世でどんな罪を犯して此処に立って居るっていうんだ)」
対峙する
三者三様の硬直状態。次にアクションを起こすとしたら石上か、白銀か。
藤原タイフーンは動かない。ほえーと、興味深げに三人の様子を窺っている。石上と白銀は舌打ちをしたくなった。
初めに動いたのは白銀だった。
「四宮、そう石上を困らせてくれるなよ」
「困らせる、ですか? いったい何のことでしょうか会長?」
「言葉通りの意味だ。俺も同じだが男子と言うのは、こういった恋愛のジンクスには興味を持たないものでな。四宮が興味があるのは分かるが、分からない側にそれを強要させては戸惑いしかないだろう」
嘘である。この男白銀御行は朝の星座、血液型占いは確実にチェックし、ジンクスには全力で縋る男である。
だが、それをかぐやは嘘だと言いきれない。『男子とは』と言う言葉は、同性が複数居て、発言した対象の性別が違えば追撃をシャットダウンする強カードなのである。
「そうなのですか、石上君?」
「え、ええはい。ジンクスとかはあまり気にしたことは無いです」
嘘である。ゲームでドロップ品が出た際に無駄に連打をしてしまう連打教に入信している。
ハンターがライオンの前に出て兎の逃げ道を作った。兎は全力でその逃げ道を走り去ろうとする。後ろにはライオンが苦々しい表情をしていたが、それは兎以外には気が付かなかった。
「(やっぱり会長は凄い。ありがとうございます、これなら僕は此処から――)」
「だがそうだな、そんな噂を気にしてこのチケットを無駄にするのも勿体ない話だろう」
何気ない白銀の言葉であったが、なぜか石上の第六感は反応する。速く走れ、逃げろ、離れろと。
石上にとって白銀は尊敬する先輩であると同時に年上の友人でもある。そこになぜ危険を感じるのか、戸惑いは足を止め結果は表れる。
「そこでだ、石上、四宮、俺の三人で一緒に行く、と言うのはどうだ? 石上のチケット代は俺が出そう。友人同士なのだから共に映画に行くのも可笑しな話でもないんじゃないか?」
「(……なんで、僕?)」
石上はいろんなものを漏らしそうになった。
友人同士、天才である白銀がそのパワーワードの存在を聞いて有効活用しない理由が無かったのだ!
だがこの状態で白銀は四宮を映画に誘うことなどできはしない。情熱的に、という条件が付け加えられている以上、それは最早告白同然の行為であった。
そしてそれは四宮も同様。
「(四宮とデートをするせっかくの機会、これ以降は無い可能性もある。この際相手に止めを刺すのではなく、共に映画を見ると言う状況にはせめて行きたい。だが、そんな関係は――)」
「(戦術的勝利ではあるけれど、私にとっては何の成果も得られなかったと同意。この機会を逃せば次のチャンスの消滅の可能性だって。せめて映画だけ会長と一緒できれば。だけどそんな関係――)」
『はぁ……お二人で見に行けばいいじゃないですか? 友人同士なんですから』
二人の脳裏に石上の言葉が響く。
「「((これ
「(四宮、気が付いたようだな。この場において俺たちが互いの望む条件を達成することなど不可能!)」
「(ですが次善解、互いの妥協点を示すことで、互いの利益を損なわないように成果を得ることは難しい話ではありません)」
「それはいい考えですね、会長。本音を言うのなら、このジンクスも面白そうなことだと思っていたのですけれど、男性のお二人が否定的なら仕方ありません。友人同士として三人で映画を楽しむことにしましょう」
二人にとっての最善解は相手を跪かせデートに誘い告白同然の行為をさせ、そのまま映画を見に行くこと。
だがそれは不可能、しかし友人同士として映画に行くには二人きりはちょっぴり恥ずかしい上に、二人の基準にとっては誘った側は告白寸前の行為である。以後の恋愛頭脳戦に大きく影響を出すことは間違いなかった。
だが、そこに石上を挟み込めば?
互いに告白同然の行為をさせようと踏み込むことはできない、しかし映画を共に見に行くと言う成果を出すことは可能だった。
石上については当日何とかなるだろう。清々しいほど二人は自分のことしか考えていなかった。
石上は自分の胃壁が削られていく音を聞きながら考える。
「(どうして、なぜこんなことに!? 休日まる一日使って先輩たちのよく分からない
死である。
何が好きで(石上視点で)リア充の間に入り込まなければならないのか。死ね死ねビームでカップルが絶滅してしまえばいいとすら考える石上にとって、その行為は苦行を通り越して死、そのものであった。
対峙して居たはずのライオンとハンターが肩を組んで兎鍋を創ろうと迫ってくる。兎、逃げの一択。捕まれば死、絞殺所行き、精肉へとワープ進化! 認められるはずがない。
「い、いえ。会長にお金を出させるのも悪いですよ。ただ僕も今月は厳しいので、この話は――」
「三人で行くんですか? えへへ、実はもう一枚チケット当たってたんです! これで石上君の分もありますよー」
「(畜生馬鹿野郎藤原千花!)」
タイフーン、此処で動く。
逃走しようとしていた兎の後頭部めがけて吹き飛んだ木材が着弾。兎は倒れる。
藤原はゆるふわラッキーガールであり、元々かぐやが仕掛けなくとも素でチケットの懸賞が当たっていた。鞄の中には「とっとり鳥の助」のチケットまで存在している。
藤原は恋愛頭脳戦においてどう動くか分からないお邪魔ギミック、だがしかし、この現状においては石上を追い詰めるための道具として天才二人は活用していた。
「それならよかった有難い藤原書記。せっかくの好意を無駄にしてしまうのは申し訳ないところだったからな」
「そうですね。友人と一緒に外で映画を見に行く、というのは初めてなので楽しみにしています」
「(どうする、どうする、どうすればいいんだ)」
ハンターとライオンは後ろに迫り、天候は暴風が吹いている。兎の頭を直撃した木材がからんと音を立てて転がった。
「あーでもそうすると皆で行くのに私は行けないんですよね。……いーなー」
「!」
「!」
「(こ、こ、だぁ!!!)」
石上、掴んだ。タイフーンの中に存在する風を! 木材をサーフボードのように使って風に乗った!
「……見損ないましたよ、先輩方がそんなに冷たい方々だとは思いたくありませんでした」
暗く、多少の怒りを込めた口調で石上は白銀と四宮へと言った。
「生徒会のメンバーの半分以上参加するグループの催しに、藤原先輩だけ放置してみんなで楽しんで、本当にそれでいいんですか!? 会長!? 四宮先輩!?」
「(なっ――)」
「(ぐっ――石上、そこを突くか!)」
グループ! 人間が二人友人同士で何かをするなら只のコンビだが、三人以上になればそれはグループ。何かしらの繋がりがある集まりである。石上はこの映画鑑賞と言うイベントを、生徒会というグループのイベントに差し替えたのだ!
だがここで大多数が参加するのに、一人だけのけ者にされた場合どのような空気が流れるか。楽しかったイベントの会話を一人寂しく聞くことになり、やがて居た堪れなくなり足が遠のく。
無論完全に発生を防ぐことなど不可能だ。しかしそんなことを故意的にやってしまえばそれは最早虐めである! 秀智院生徒会、会長と副会長とはこの学園全ての模範! 立場的、心情的、道徳的、全てにおいてできるはずがない!
「そんな、石上君が私のために言ってくれるんですか……?」
「当然です。藤原先輩は、尊敬する生徒会の先輩です。だから藤原先輩が参加できないと言うのなら、僕が参加するわけにはいかないでしょう」
嘘である。この男、石上優は自分のこと以外全く考えていない。
休日に発生する
「……でも、チケットを無駄にしてしまうのも確かに申し訳ないです。ですからここは会長と四宮先輩で――」
「石上」
石上の言葉は白銀の一言によってかき消される。第六感が反応した。
「助かった。俺は生徒会長として、大切なことを見落としてしまっていたようだ。気が付かせてくれてありがとう」
「……え」
後悔と、そして決意に満ちた視線で白銀は言う。
石上は尊敬する先輩に対して何言ってんだコイツと内心で思った。
「そうですね。私も会長も、目先のことに気を取られ過ぎて本質を見失っていたようです」
かぐやは石上へと裏の無い笑顔を見せて微笑む。
石上は自分の胃壁が削れる音が聞こえた。
「(俺は……何をしていた。四宮と映画を見に行けることに気を取られ、残される藤原書記のことを何も考えていなかった。石上も誘う以上これは生徒会の催しであり、石上ではなく会長であるこの俺が気が付かなければならなかった事だろうが!)」
「(……自分で思ってた以上に、藤原さんのことを蔑ろにしていたのですね、私は。もしも私が一人残されてしまう立場だったとき、きっと――。駄目よ、それはきっと駄目。あの時のまま何も変わらないという事なのだから)」
白銀御行と四宮かぐやは天才である。
両者が絡むと途端にポンコツになるのは共通しているが、一つの目的のために歩みを合わせれば、それは誰よりも早く進むことができる組み合わせでもあった。
恋愛頭脳戦を一時停止し、『生徒会のメンバーのため』というお題目の上で行動する彼らは何よりも有能で迅速だった。
「四宮、藤原書記のご家族への説得は頼めるか。確か家族ぐるみで仲が良い、という記憶があったが」
「問題はありません。ただ映画の内容によっては教育方針と真っ向からぶつかるとも考えられるでしょう」
「分かった、こちらで老若男女問わず見られる映画もピックしておく。無論原作も評価も確認した上でだ」
「では映画が決定次第、四宮家の方で何かしらの優遇処置がとれるかも調べておきましょう。石上君も、会長も、そちらの方が気兼ねなく観られますよね?」
「む、……助かる。一つ借りにしておこう」
「では、いつか返してくださいね」
白銀とかぐやは仕事モードだった。どうやってこの生徒会の催しを完璧にこなすかを立案計画を進めていく。
「か、会長。かぐやさぁん! その、いいんですか!?」
「ふ、遠慮をするな藤原書記。どうせなら全員で見たいだろう、映画を」
「近いうちに藤原さんの家を訪問させていただきますね」
生徒会は今一つの目標に向かって団結した。藤原千花に映画を見せる、そのために対策を、計画を練り動き始めている。
きっとその結果は素晴らしいものになるはずだ。白銀は全角度から映画を確認し、藤原千花が観るにふさわしい映画を提案し、かぐやはその持ち前の弁舌を振るい藤原父を説得するだろう。二人が全力を尽くす以上、そのイベントは成功したも同然だった。
見よ、これが世界が誇る秀智院学院、その全ての模範となる生徒会の姿である。
「(……どうしてこうなってしまったんだろう。週末のゲームイベント、参加したかったな)」
一人、心情的にのけ者になっていた石上は、とりあえず映画の後の予定を考え始めた。
本日の戦場、生還。次の戦場へ。
損失 週末の休み