シスコン弟とAqoursの日常   作:ふらんどる

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みなさんこんにちは、ふらんどるです。
初めて感想、評価をいただきました。皆様本当にありがとうございます。

大学受験が終わり久しぶりに劇場版見に行きましたが、フォトセッションの果南ちゃん超ヤバい。そのうちあのシチュエーションで書きます。

今回は千歌ちゃん回です。

前置き長くなりました。
それでは、「果南ちゃんの一日妹!?」どうぞ!


果南ちゃんの一日妹!?

「果南ちゃん!千歌を妹にしてください!」

 

場所は浦の星女学院スクールアイドル部部室、ミーティングが終わった途端突然千歌がそう言いってかな姉の前で頭を下げる。

 

「な、何を言い出すんだ藪から棒に」

 

「いきなりどうしたの、千歌は私にとって妹みたいなものだよ」

 

「そういうのじゃなくって、千歌は本当の妹になりたいの!」

 

千歌からの無茶とも言える頼み事は今まで何度もあったが、今回ばかりはまるで言ってる意味が分からない。

ほかのみんなもキョトンとしている。

 

「あら~ちかっち、そんなに果南の妹になりたいのならマリーがとってもeasyな方法を教えてあげるわ」

 

いつものごとく陽気な調子で鞠莉姉が言う。

 

「なになに、教えて鞠莉ちゃん!」

 

簡単にかな姉の妹になる方法?はて一体なんだろう?

 

「玲士と結婚しちゃえばいいのよ。そうすればちかっちは名実ともにも果南の妹になれるわよ。義理だけどね」

 

「ちょっ、鞠莉姉!」

 

鞠莉姉の口から結婚という単語が出た瞬間、場の空気が一変する。

 

 

 

 

 

 

「ピギィ!れ、玲士さんと千歌ちゃんが、け、結婚!?」

 

「ふぇっ!?け、結婚!?」

 

ブッブー!ですわ!在学中に結婚などもっての他!生徒会長であるこの(わたくし)が絶対に!許しませんわ!」

 

ダイヤさんが騒然とした場を収めに入る。

 

「落ち着いてくださいダイヤさん。そもそも僕まだ結婚できる年齢じゃないです。鞠莉姉も変なこと言わないでください」

 

「It's joke!ダイヤったら本気にしちゃって~」

 

別に私はそれでも良かったんだけど・・・

 

鞠莉姉のジョークはたまにジョークに聞こえないから怖い。千歌を見ると、驚いた後は何故か俯いて何か言っていたようだがうまく聞き取れない。顔が少し赤く見えるのは気のせいだろうか。

 

「さては千歌、美渡さんと喧嘩したんでしょ」

 

かな姉の指摘に千歌は小さく頷く。

 

「そんな事だろうと思った」

 

「みんな聞いてよ、美渡姉が行った悪逆非道の数々を!」

 

先ほどの様子とは打って変わって、いつも通りののよく響く元気な声で身ぶり手振りを交えて大袈裟に話す。

 

「大方後で食べるために取っておいた何かを食べられた、ってとこだろ」

 

「うぐぅ、なぜそれを・・・」

 

反応を見る限り、どうも図星らしい。

 

「リトルデーモン、もしかしてあなた脳内の思考を直接!?」

 

善子ちゃんが異様に反応する。

 

「いや、千歌が言いそうなことは大体分かるよ」

 

「昔から千歌ちゃんと美渡さんはよく食べ物で争ってたからね・・・」

 

千歌と曜は小学校に入る前からの付き合いだ。

お互いの考えそうなことは大体わかる。

 

「そんなのまた買えばいいだろ」

 

「そんなのじゃないもん!だって、松月の数量限定みかんどら焼き(みかん四割増し)だよ!!

数量限定だよ!げ・ん・て・い!!」

 

たしかに限定商品の話を聞いて買って食べてみたが、評判通り大変美味しかった。それを勝手に食べられたとなると、みかん大好きな千歌からすればたまったもんじゃないだろう。

 

「確かに食べ物の恨みは怖いずら」

 

「わかったから一端落ち着け」

 

かなりの勢いで詰め寄る千歌をなだめて席に座らせる。

 

「と・に・か・く!千歌は果南ちゃんみたいなやさしいお姉ちゃんの妹になりたいの!」

 

「何を言うんだ、かな姉は、ぼ・く・の姉だぞ!」

 

たとえ幼馴染の頼みであっても、それだけは譲れない。

 

「むぅ~そんなぁ~、お願い!せめて一日だけでも・・・」

 

「千歌ちゃん、そんなわがまま言ったらだめよ」

 

いつものごとく梨子ちゃんがそう言って千歌をたしなめる。

それにしても梨子ちゃんって千歌のママみたいだと思うのは僕だけだろうか。

 

「それで千歌の気が収まるなら私は良いよ。玲士も良いでしょ、一日ぐらい」

 

「かな姉が言うのなら・・・」

 

僕はしぶしぶ納得する。

 

「なんなら家に泊まっていく?」

 

「やったぁ!ありがとう果南ちゃん!!」

 

こうして松浦家に一日妹が誕生したのであった。

 

 

 

――――――――

 

 

 

一日妹ということなので今日は千歌が家に泊まることになった。

 

「ところで、千歌は今日どこで寝るんだ?家に空いてる部屋なんて無いぞ」

 

淡島へ向かう船の中、ふと疑問に思ったことを尋ねる。

 

「うーん、私か玲士の部屋の床に布団敷いて寝てもらうしかないね。千歌はどっちが良い?」

 

もちろん果南ちゃん!と即答するかと思いきや、意外にも考え込む千歌。

 

「かな姉の部屋で良いだろ。てか、僕の部屋なんて嫌だろ」

 

「全然嫌なんかじゃないもん!」

 

千歌が大声で反応したので少し驚く。

 

「どうしたの千歌、そんなに大声出して」

 

「えっ!べ、別に何でもないよ。そうだ!いっそのこと昔泊まった時みたいに3人で寝ない?私と玲士くんの二人が果南ちゃんの部屋で寝るってのはどうかな?」

 

何でもないと言いながら明らかに慌てている。最近少し千歌の様子が変だが何あったのだろうか?

 

「たまにはそんなのも良いかもね。玲士も良いでしょ?」

 

「まあ、たまには・・・」

 

「ありがとう、果南お姉ちゃん!」

 

千歌は思いきりかな姉に抱きつく。

 

「あはは、千歌は甘えん坊だなぁ」

 

かな姉はよしよし、と千歌の頭を撫でる。

 

おのれ千歌、自分からかな姉に抱きつくとはなかなかやるな・・・

どうして女というのはこうも簡単に人前でベタベタくっつけるんだ。僕だって本当は抱きつきたいんだぞ。

 

 

 

 

淡島に着いた船から下り、ダイビングショップ兼自宅に入る。

 

「よーし、後で玲士くんの部屋覗いちゃおう!」

 

「人の部屋を勝手に覗くような方はお引き取り願います」

 

なんてこと言うんだこいつ。プライバシーの侵害だぞ。

 

「ほらほら、二人とも。玲士は二人分の布団敷いといて、千歌は私と夕飯の準備するよ」

 

「「はーい!」」

 

 

 

――――――――

 

 

 

家の事が一段落して僕は店の外に出る。そしてそこにある椅子に腰掛け、特に何をするわけでもなく夕日に照らされる内浦の海を見つめる。昔からこうしているとどういうわけか不思議と心が落ち着く。

 

「またここにいた。玲士、ご飯できたよ」

 

しばらくするとかな姉が呼びに来たので台所に行くと千歌はもう席についていた。

 

「いっただっきまーす!」

 

いつもは静かな松浦家の食卓も今日は千歌がいるので賑やかだ。

千歌が居るせいなのか、いつもよりも豪華な気がする。

 

まず最初に味噌汁を飲むが、瞬時に味の違いに気づく。

 

「この味噌汁を作ったのは千歌だね」

 

「当ったりぃ~!どうして分かったの?」

 

「分かるよ。だってかな姉のに比べたら味が全然違う」

 

「えーっ!果南ちゃんに言われた通りにしたつもりなんだけどなぁ。果南ちゃん!今度料理教えて!」

 

「いいよ、また今度ね」

 

 

 

食事を終え食器を片付けた後、かな姉が冷蔵庫から何かを取り出した。

 

「あーっ!美渡姉に食べられた松月の数量限定みかんどら焼き(みかん四割増し)!!何で!?どうして!?」

 

「たまたま家にあったから、千歌にあげるよ」

 

「ありがとう果南ちゃん!」

 

「家に帰ったらちゃんと美渡さんと仲直りするんだよ」

 

「はーい!」

 

「あれ?かな姉それって⋯⋯」

 

僕が途中まで言いかけるとかな姉は口の前で人差し指を立てる。

 

「千歌が喜んでくれればそれで良いの」

 

「なるほど」

 

改めてかな姉の優しさを実感する。千歌が妹になりたいと言うのも納得だ。

 

まあ、かな姉は()()の姉だけどね。

 

―――――――

 

 

 

最後に風呂から上がり、かな姉の部屋に入る。

 

「ねぇねぇ、トランプしない?」

 

そう言って待ち構えていた千歌は鞄からトランプを取り出す。

 

「良いよ、じゃあババ抜きしようか」

 

「よーし、玲士くんには負けないぞ!」

 

「こっちだって負けるもんか」

 

 

 

こうして始まったババ抜き対決は、かな姉が一番始めにあっさり抜けて千歌との一対一の対決になった。

 

「・・・こっちだ!」

 

僕が最後に引いたカードは見事に手札とそろい、千歌の負けとなった。

 

「むう~、もう一回!もう一回だよ!」

 

「何度やっても結果は同じさ。だって僕がババを引こうとすると必ずにやけるからすぐわかるね」

 

「えーっ!そうなの果南ちゃん!?」

 

「あはは、確かにね。それにしても二人とも昔から変わって無いなぁ」

 

そう言われて子供の事を思い出す。

かな姉と僕と千歌と曜、昔はよく四人で遊んだ。

そしてゲームの勝ち負け等つまらない事で千歌と喧嘩して、そして二人とも泣いて、最終的にかな姉が仲裁して仲直りしてたっけ。

 

「それに二人とも、明日も朝練で早いからもう寝たほうが良いよ」

 

「「はーい」」

 

 

 

 

――――――

 

 

 

 

「ねえねえ玲士くん、まだ起きてる?」

 

明かりを消して数分後、布団の中でまどろんでいると千歌が小さい声で話しかけるのが聞こえる。

もうすでにかな姉はベットの上で寝息を立てている。

 

なんとか・・・

 

半醒半睡の状態で受け答えする。

 

「今日はありがとう、千歌のわがままに付き合ってくれて」

 

千歌のわがままに振り回されるのはもう慣れてるよ

 

「玲士くん、そっちに行っ・・・」

 

千歌が何か言い終わらない内に、僕の意識は途切れた。

 

 

 

 

 

 

 

 

Chika's monolog

 

 

 

果南ちゃんも玲士くんも寝てしまい、この部屋で起きているのは私だけ。

でも、寝れるわけない。

大好きな人が隣にいるんだもん。

小さいときから一緒にいる、ずっと、ずーーっと大好きな人。

私がスクールアイドルを始めるときも、「大丈夫だ、千歌ならできる」って応援してくれた。

Aqoursのマネージャーを頼んだときも笑顔で引き受けてくれた。

 

今まで何度もいろんなアピールをしてきた。

でも、玲士くんは気づいてくれない。

千歌なんかより曜ちゃんとか梨子ちゃんみたいなかわいいタイプの女の子が好きなのかな、それとも鞠莉ちゃんやダイヤさんみたいな大人っぽい人?やっぱり千歌みたいな普通怪獣は振り向いてもらえないのかな・・・・

 




最後まで読んでいただきありがとうございます。
よろしければ感想、評価、文字誤脱等の報告お願いします。

それでは、また次回。
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