シスコン弟とAqoursの日常   作:ふらんどる

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花丸ちゃん誕生日&センター獲得おめでとう!!
そしてどちらも記念回を投稿できなくてごめんなさい。

今回は善子ちゃん回です。

それでは「決闘!!ヨハネ対玲士!!」、どうぞ!


決闘!!ヨハネVS玲士!!

「リトルデーモン、貴方に決闘を申し込むわ!!」

 

そう言って善子から突きつけられた紙には『界たし状』と書いてある。

 

「カイタシジョウ?『果たし状』じゃなくって??」

 

「えっ!?」

 

「高校生にもなって漢字を間違えるなんてかっこ悪いずら」

 

「でも、漢字を間違えてるとはいえ、果たし状を突きつけられたことには代わりはないよ。もし僕がなにか善子ちゃんを怒らせるようなことをしたら謝るよ」

 

Aqoursのマネージャーをやっている身として、メンバーとの信頼関係が一番大切だと考えている。もしそれを失ってしまってはおしまいだ。

 

「よ、善子ちゃん、喧嘩はやめてよ・・・」

 

「ま、マルが話を聞くから落ち着くずら」

 

一気にその場の空気が重くなる。ルビィちゃんは今にも泣きそうだ。

 

「な、なんでみんなそんなに深刻になるのよ!まずは中身を見なさいよ!」

 

善子ちゃんに促され紙を広げて書いてある文章を読む。

 

『界たし状 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 

堕天使ヨハネの名において貴殿に決闘を申し込む。

明日午前10時、彼の約束の地にて待つ。

勝敗は天界より示された伝説の遊戯によって決めるものとする。

__________________ 堕天使ヨハネ』

 

 

「・・・わかった!要は、明日一緒に遊んでくれってこと?」

 

「そういうことよ!」

 

「「「なぁんだぁ~」」」

 

まあ、こういった遠回し?な誘いかたをする所も善子ちゃんらしい。

 

「それで、何で遊ぶんだ?オセロ?トランプ?」

 

「クククッ、そのような下等な下界の遊びなど、このヨハネには相応しくないわ」

 

「善子ちゃんカードゲームやるといつも負けちゃうもんね」

 

「オセロで全部ひっくり返された人初めて見たずら」

 

「うるさい!!って、だからヨハネよ!」

 

間髪入れず突っ込むルビィちゃんと花丸ちゃんと、それを訂正する善子ちゃん。

一年生三人のこの一連の流れは見ていてほほえましく思う。

 

「これで勝負よ!!」

 

そう言って善子が鞄から取り出したのは昨日発売されたばかりのゲームだった。

 

「あっ!そのゲームもう買ったの!?」

 

「要するに、新しくゲームを買ったから一緒に遊んでほしいってことずらね」

 

「物分かりの良いのねリトルデーモン。それじゃあ明日、天界より示された彼の約束の地にて落ち合いましょう」

 

「了解。明日は特に予定もないし」

 

「ルビィ!ずら丸!あなたたちもよ!聖戦の目撃者となりなさい!」

 

そう言って善子ちゃんは二人を指さす。

 

「マルは明日はお寺の手伝いがあって・・・」

 

「ルビィも明日は家族みんなで出かける用事が・・・」

 

「ううぅ・・・」

 

「あはは、残念だったね善子ちゃん」

 

「まあ、元から予定があるなら仕方ない・・・って、だ・か・ら、ヨハネよ!」

 

 

 

 

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 

 

 

 

YoshikoYohane's perspective

 

 

スマホのアラームで目が覚める。

 

玲士との決闘にむけて夜中までゲームしてたからまだ眠い。

 

目覚ましは8時半にセットしたから、約束の時間の10時まで1時間半余裕がある。

アラームを止めようとスマホを手に取る。

 

画面には『09:30』と表示されていた。

 

「どうしよう、完全に寝坊じゃない!!」

 

私はベットから飛び起き、リビングへ向かう。確かに8時半にセットしたはずなのに!

 

仮の同居人(両親)は既に居らず家には私一人だけ。

前日に着ると決めていた服に着替え、鏡の前に立つ。

髪をセットしようと鏡を見ると、寝癖がピョンとはねている。

慌てて直そうとするが何度やっても直らない。

 

「なんで直らないのよ!」

 

こんな姿リトルデーモン達に見られたら何て言われるか・・・

 

その時、ピンポンと玄関のチャイムが鳴る。

 

「どうしよう!もう来ちゃったじゃない!」

 

何とか水を付けて寝癖を直し、急いで玄関に向かいドアを開ける。

 

「よ、よく来たわねリトルデーモン」

 

「おはよう善子ちゃん」

 

「なんで私なんかも・・・」

 

ドアの前には決闘の相手である玲士と、来られない二人の代わりに呼んだリリーがいた。

 

「愚問ね上級リトルデーモン リリー。あなたはこの聖戦の目撃者となることを光栄に・・・」

 

その時運悪く私のお腹が鳴った。その音で慌ててたので朝ご飯を食べてないことを思い出す。

 

「もしかして善子ちゃん、朝ごはん食べてないの?」

 

「だ、堕天使にはそのようなものは必要・・・」

 

「まさか夜更かしして、今起きたばかりじゃないでしょうね」

 

はぐらかそうとしたが、リリーに問い詰められる。

 

「な、なぜそれを・・・」

 

「やっぱり。夜更かしは駄目だってダイヤさんに言われてるでしょ」

 

「それに、腹が減っては戦はできぬって言うし。先に僕たちは部屋で待ってるから、食べてきな」

 

「はい・・・」

 

そう言われ、顔を赤くしながら私はリビングへ向かうのだった。

 

 

 

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 

 

 

 

梨子ちゃんと二人で善子ちゃんを待つ。

 

「どうして梨子ちゃんは今日ここへ?」

 

「善子ちゃんに呼ばれたのよ・・・。まあ、今日は元から予定が無かったからいいけど⋯⋯」

 

「あはは・・・ご苦労様」

 

不満げな表情になる梨子ちゃん。そんな会話をしている内に善子が戻ってきた。

 

「待たせたわね、リトルデーモン。さあ、聖戦を始めるわよ!そして、私が勝ったら何でも言うことを聞いてもらうわ!」

 

そう言ってビシッっと僕を指さす善子ちゃん。

 

「何でもかぁ・・・、良いよ、面白そうだし」

 

善子ちゃんが提案した条件に了承する。

 

「善子ちゃん、あんまり変なことお願いしちゃ駄目よ!」

 

「わかってるわよ!」

 

梨子ちゃんが釘を刺してくれた。まあ、堕天使料理(激辛)の試食会はさすがにちょっと・・・と思う。

 

「もし善子ちゃんが負けたら?」

 

「そ、その時はリトルデーモンのお願いを聞いてあげるわ」

 

「まあ、お願いすることなんかないと思うけどね」

 

「そろそろ始めるわ。いくわよリトルデーモン!このヨハネの力を思い知らせてくれるわ!」

 

「よしきた!」

 

 

 

 

~~~~~~~~~~~~~~~~

 

 

 

 

 

「うおっ、善子ちゃん強い!」

 

ゲームが始まると、僕は善子ちゃん側の攻撃に打ちのめされ、防戦一方となる。

 

やがて画面に、『1P Win』と表示され一回戦目は善子ちゃんの勝ちとなった。

 

「いや~善子ちゃん強いね」

 

「昨日夜通し特訓した甲斐があったわ!この調子なら次も楽勝ね!」

 

「うぐぐ・・・」

 

早速僕はピンチに立たされる。

 

「さあ!二回戦目を始めるわよ!覚悟しなさい!」

 

 

 

 

 

 

~~~~~~~~~~~~~~~~

 

 

 

 

 

 

 

「なんで急にボタンが反応しなくなるのよ!」

 

二回戦目は僕の辛勝に終わった。

 

「危ないところだった~」

 

「そういえば善子ちゃん。今日お家の人は??」

 

大きく伸びをして、梨子ちゃんは言う。さすがに見ているだけでは退屈だったのだろう。

 

「我が仮の同居人は何処へと旅立ったわ。例え戻ってきたとしても、このヨハネが張り巡らせた聖霊結界によって・・・」

 

ちょうどその時、玄関の方で扉が開く音がする。

 

「あら善子、お友達?」

 

そして、少し開いたドアの間から善子ちゃんのお母さんが顔を出す。

話に聞いていた通り、善子ちゃんによく似ている。

 

「げっ!?なぜこの時間に?!」

 

 

 

 

 

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「すみません昼食までご馳走していただいて・・・」

 

僕と梨子ちゃんは善子ちゃんのお母さんのご厚意で津島家で昼食をいただくこととなった。

 

「良いわよ別に。玲士君にリリーちゃんね、いつも善子から聞いてるわ。ありがとね、善子と仲良くしてくれて」

 

「いえいえこちらこそ・・・」

 

「ふふ、玲士はこのヨハネに最も忠実なリトルデーモンの一人よ」

 

「凄いわね~玲士君。いっそのこと善子をもらってくれないかしら?」

 

「「!?!?」」

 

「ゴホッゴホッ!」

 

 

善子ちゃんのお母さんがとんでもないことを言うので、びっくりして思わず噎せ返る。

 

「ちょっと!へ、変なこと言わないでよ!!」

 

「なんてね、冗談よ!」

 

「あははは・・・・」

 

愛想笑いしか出来ない。善子ちゃんとはAqoursの活動意外にもよくゲームをしたりする関係だ(後は堕天使とリトルデーモンの主従関係?)。決して男女の仲などではない。しかし、はっきりと『嫌だ』と断ってしまえば善子ちゃんを傷つけてしまうことにもなりかねないから難しいところだ。

 

 

 

お昼の後は午前中は観戦していた梨子ちゃんも加わりいっそう賑やかになる。

 

そしていよいよ決戦の時が来た。

 

「さあ!これが最後の勝負よ!」

 

「二人とも、頑張ってね」

 

 

 

 

 

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「いやー残念。惜しかったなぁ」

 

結局三回戦目は僕の負けとなり、約束通り善子ちゃんのお願いを聞くことになった。

 

「本当に大丈夫?何でも言うこと聞くのよ?」

 

「大丈夫だよ。それよりごめんね、今日は一緒に付き合ってもらって」

 

「玲士君が謝ることはないわ。悪いのはあの堕天使よ!それに二人きりだとあの堕天使が何をしでかすか分からないし

 

「そう言いながらも結構ゲーム楽しんでたじゃん。上級リトルデーモンのリリーちゃん」

 

「もう!玲士君まで!」

 

そんな会話をしながらバス停までの道を歩く。

 

「玲士君、一つ聞きたいことが有るんだけど、良いかな?」

 

しばらく話していると今までと違って真剣な表情になる梨子ちゃん。声のトーンも下がる。

 

「なんだい?」

 

「玲士君、さっきわざと負けなかった?」

 

梨子ちゃんの質問にギクりとする。

 

「・・・どうしてそう思うの?」

 

「だって善子ちゃんの方をチラチラ見てたでしょ、それに時々手が止まってたし。明らかに不自然よ」

 

「・・・凄いね、梨子ちゃんは」

 

梨子ちゃんといいかな姉といい、どうして女の子はこう察しが良いんだろう。もしかして僕が鈍感なのか?かな姉にもよく言われるし。まぁ、そんなことは今考えることではない。

 

 

 

 

「待ちなさいよ!」

 

突然の背後からの声に振り向くと善子ちゃんが立っていた。

 

「「善子ちゃん!?」」

 

 

 

 

 

Yoshiko Yohane's perspective

 

 

玲士の忘れ物に気づいて急いで追いかけたら、偶然二人の話を聞いた。

そうしたらなによ!わざと負けてって!

 

「聞いたわよ!!あなたわざと負けたのね!!」

 

「い、今のは何と言うか・・・」

 

なかなか答えようとしない玲士に私はさらに問い詰める。

 

「はぐらかしてもムダよ!このヨハネアイにかかればすべてお見通しなんだからね!!」

 

しばしの沈黙の後、玲士が口を開く。

 

「・・・僕が勝ったってお願いすることなんて無いから・・・。ほら、お昼もごちそうになったし・・・」

 

「なによそれ!」

 

「善子ちゃん落ち着いて・・・」

 

リリーの制止をよそに私は言葉を続ける。

 

「それに私の言うこと何でも聞くのよ!嫌じゃないの!?」

 

「嫌じゃないよ。だって善子ちゃんと一緒にいると楽しいし。堕天使の話とか僕はすごく好きだよ」

 

 

 

『一緒にいると楽しい』『すごく好き』その言葉にドキッとする。

そして、彼との会話が自然と思いだされる。

彼はいつも嫌な顔一つせず私の話を聞いてくれる。今日もこうして私の急な誘いに付き合ってくれた。

実際私も彼と話していて楽しいと思っている。

 

そして、彼のことをもっと知りたい、一緒にいたいと思うようになっていった。

 

 

「こ、今回は特別に許してあげるわ。それに、今の言葉嘘じゃないわよね!」

 

「もちろん、嘘じゃないよ」

 

「ほ、本当?天界堕天条例に誓って??」

 

「誓うよ 」

 

「まあ、玲士君嘘つけないもんね。ついてもすぐ果南ちゃんに見破られるし」

 

「あはは・・・確かに」

 

玲士は苦笑しながら頭を掻く。そのような彼の仕草の一つ一つをもっと近くで見ていたい。だんだんその思いが強くなる。

そして、私は言い放つ。

 

「堕天使ヨハネの名において、リトルデーモン玲士に命ずる!明日一日私に付き合いなさい!!」

 

「わかりました。ヨハネ様の仰せのままに」

 

「ふふ、よかったね善子ちゃん」

 

「だ・か・らヨハネよ!」

 

リリーにいつもの返しをしながらも、私の頭はすでに明日の玲士との約束の事を考え出していたのだった。

 

 




最後まで読んでいただきありがとうございます。

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