シスコン弟とAqoursの日常   作:ふらんどる

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どうも、最近ラブライブ×ガンダムの妄想にハマってまいるふらんどるです。

個人回も今回含めてあと四回なので、そろそろ三年生編の構造を固めていきたいと思います。これこらも皆様に読んでいただけるように精進していきます。

今度は花丸ちゃん回です。

それでは「いっぱい食べる君が好き」、どうぞ!


いっぱい食べる君が好き

「みんなお待たせ」

 

今日もいつものごとく放課後に浦女に来て、屋上に出る扉を開ける。

 

しかし、みんなの方を見ると見知った顔一つが足りない。

 

「あれ?花丸ちゃんは?」

 

「花丸ちゃんは図書委員の仕事があって遅れるから先に始めておいてって」

 

ルビィちゃんが教えてくれた。

 

「わかった、じゃあ先に始めてよっか」

 

 

 

 

 

ストレッチや発声練習等を行ってしばらく経つが、なかなか花丸ちゃんは現れない。そのうち休憩という声がしたのでみんなのところに水筒を持っていく。

 

「それにしても遅いね花丸ちゃん。なにか手間取ってるのかな?」

 

「もしかしたら、今日二年生の図書委員の人が風邪でお休みだから時間がかかってるのかも」

 

タオルで汗を拭きながら梨子ちゃんが言う。

 

「心配なら、手伝ってくれば?」

 

ちょうど水筒を取りに来たかな姉が僕に言った。

 

「わかった、ちょっと抜けるね」

 

皆にそう断り、花丸ちゃんを手伝いに図書室へ向かう。

 

 

 

 

 

「花丸ちゃん、手伝いに来たよ」

 

図書室では花丸ちゃんが何冊も本を抱えてせっせと本を棚に戻す作業をしていていた。

 

「あっ、玲士さん。ごめんなさい、オラの作業が遅くって・・・」

 

「いや、この量の本を一人でやるんだから頑張ったって遅くもなるよ。花丸ちゃんは働き者だね」

 

辺りを見ると、まだかなり多くの本がテーブルの上に置いてある。僕はその本の山から何冊かを手に取る。

 

「この本はどこに置けば良いの?」

 

「あっ、その本は向こうの棚ずら」

 

こうして二人で作業を進め、何とか本の山を無くすことができた。

 

「玲士さん、手伝ってくれてどうもありがとうございますずら!」

 

「いやいや、メンバーを助けるのもマネージャーの仕事の内だよ。早く練習に合流してきな。みんな心配してたよ」

 

「はい!」

 

僕たちは急いで図書室を後にした。

 

 

 

 

 

 

 

「玲士さん、さっきはどうもありがとうずら」

 

練習が終わって浦女から出ると、花丸ちゃんが声をかけてきた。

 

「いやいや感謝されることでもないよ、マネージャーとして当然さ」

 

「やっぱり玲士さんは優しいずら。ところで玲士さん、週末って空いてますか?」

 

「週末なら大丈夫だよ。どうかしたの?」

 

「実は・・・」

 

そう言って花丸ちゃんは鞄から一枚のチラシを取り出した。

 

 

 

____________

 

 

 

「玲士さん、今日はオラに付き合ってくれてありがとうずら!」

 

「いやいや、こちらこそ誘ってくれてありがとう」

 

僕は今花丸ちゃんと沼津で開催されているフードフェスの開場にいる。昨日はそのお誘いを受けたというわけだ。

 

「どれも美味しそうだね、何から食べようか?」

 

「え~と、じゃあまずはあそこのお店ずら!」

 

 

 

それからは二人で開場を回り、いろんな美味しいものを食べた。

いろんなものを美味しそうに食べているときの花丸ちゃんの笑顔はスクールアイドルとして舞台に立っている時と同じくらいの輝きだ。見ているこちらも自然と笑顔になる。

 

 

 

「いろいろ食べてきたけど、そろそろ甘いものが食べたくなったなぁ」

 

「じゃあ、今度はあれを食べてみるずら!」

 

花丸ちゃんが指したのは東京の有名スイーツ店のチョコレートケーキだった。

 

「男女ペア限定の商品??花丸ちゃん、もしかして今日僕を誘ったのって・・・」

 

看板をよく見ると『男女ペア限定』と書いてあるが、それにもかかわらず先程から結構注文されている。

 

「えへへ・・・、このケーキがすごく美味しいって聞いて・・・」

 

「なるほどねぇ、じゃあ食べてみようか」

 

 

 

 

二人で注文した後は、僕は席をとるためにその場を離れる。

 

「お待たせずら~」

 

数分の後、花丸ちゃんがケーキを持ってきた。

 

「えっ?これって・・・」

 

ピンク色だったり、ハートの形をしてるってことは、どうみてもカップル向けの商品だよねこれ・・・

まわりを見てみると、イチャつきながら食べてるカップルがちらほら・・・

 

「早速食べるずら♪」

 

花丸ちゃんは特に気にしてはいないみたいだけど、まわりからその・・・、まあ、いわゆる恋人同士と見られないか心配だ。

変な噂が立ってAqoursの活動に支障が出るようなことがあればこの松浦玲士は死んでも死にきれない。

 

「玲士さん、どうかしたずら?もしかしてあんまりお口に合わなかったんじゃ・・・」

 

「いやいや、とっても美味しいよ」

 

「やっぱり玲士さんを誘った甲斐があったずら♪」

 

「あはは、お役に立てて何より。次はどうしようか?」

 

「じゃあ次は・・・」

 

 

 

 

その後も食べた、食べた、とにかく食べた。そしてついに限界が来た。

 

「は、花丸ちゃん、もうお腹いっぱいじゃない?」

 

「いや、マルはまだまだ食べられるずら!」

 

笑顔で答える花丸ちゃん。

 

「あの~花丸ちゃん、腹八分目と言ってね、あんまり食べ過ぎると・・・」

 

「もちろんわかってるずら。今はまだ半分くらいずら」

 

「ゑ??」

 

少なくとも僕の倍は食べてるのにそれをまだ半分と言う花丸ちゃん。たしかに僕はあまり多くは食べないけれど、さすがに食べ過ぎなんじゃ・・・

彼女のお腹の中はいったいどうなってるんだ??

 

「次はあそこのお店のケーキ食べるずら~」

 

「ま、まだ食べるの・・・?」

 

 

 

 

_____________

 

 

 

 

「―――と言うわけで今日の晩ご飯は少なめで・・・」

 

家に帰ってかな姉に事の経緯を話す。

 

「まったく・・・、食べ過ぎないようにってあれほど言ったでしょ」

 

かな姉に呆れ顔をされる。

 

「それと、玲士最近太ったね」

 

「うぐっ・・・」

 

痛いところを突かれる。たしかに最近体重計の数値が上がりぎみだなという自覚がある。

 

「そういうことだから、明日からランニングするから早起きしてね」

 

「は~い」

 

こうして当分の間僕はかな姉の早朝ランニングに付き合うことになったのであった。




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