猛将、多聞丸が鎮守府に着任するようです   作:朝比奈 麒麟

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お久しぶりです。大変お待たせしました。
気が付けば平成も終わり、令和になってから2ヶ月経とうとしています。

早いですね...ごめんなさい。
言い訳は後書きにて。



猛将は出会い、少女は涙を流す

「こりゃぁ...一体どういうことだ」

 

山口が軍港に到着すると、2人の少女が彼を出迎えた。

1人は16、7歳位の眼帯と、頭部に飾りらしきものをつけた少女で『天龍』と名乗のる。

もう1人は天龍よりも幼く、11、2歳位に見える。彼女は『電』と名乗った。

 

「いやーしかし驚いたぜ。まさか呑気に歩いてくるとはな!!」

「て、天龍さん、笑っちゃダメなのです」

「いや、構わんさ。それよりなぁ、嬢ちゃん達。此処はどこだ?今何が起きてる?」

 

ただ1人、状況が飲み込めない山口は思案する。

なにがどうなったのかと。

自分が、どこか知らない場所に飛ばされたのは確かだ。だが、それしか分からない。彼女達が一体なんなのか。長門と呼ばれた少女が戦っていたアレは一体何なのか。

 

「どこも何も此処は『トラック泊地』だぜ?まさか、自分がどこに着任するのかもわからず来たのか?」

「えっと、敵遊撃隊との戦闘なのです。勢力は戦艦、重巡、駆逐の計21隻の『小艦隊』です。」

「トラック泊地...『小艦隊』...21隻で『小艦隊』だと?」

 

天龍と電が交互に答える。が、疑問が疑問を呼ぶ。

山口が呟く声を別の意味で受け取ったのか、2人からの答えはない。

一応ここがどこかは、分かった。そして、彼女達がアノ化け物と、敵対関係であることも分かった。だが、最も知りたいことは知れずじまいに話が進む。

 

「それで、あんたが新しい提督だろ?一応辞令確認しなくちゃならねぇから」

「辞令?あぁ。コレか」

 

そもそも山口自身、受け取った記憶自体ないのだが、いつの間にか存在する内ポケットの『辞令』を取り出し、天龍に手渡す。

 

「中将...山口...?山口多聞?本物...か?」

 

受け取り封をあけ、中を確認した天龍の手が止まる。

2度3度と手紙と山口の顔を交互に見て、理解したのか目を見開き、驚きを露にする。

 

「...さぁな。ここに来る前、俺は1度死んだ。だから、正直の所俺にもわからん。ただ、言えることがあるなら。今俺は、ここに『山口多聞』として立っている。ということぐらいだな」

 

本物かどうか、という問いに山口は答えられない。

そもそも、彼は1度死んだ。コレに間違いはない。間違うはずもない。あの時、確実に引き金を引き、放たれた弾丸は自身の皮膚を食い破り、その下の頭蓋骨を砕き、脳髄を弾き飛ばしたのだから。

彼自身、その感覚は残っている。身体に染み付いていると言うべきか。

 

「そ、そう言えば、飛龍さんが言ってる多聞丸さんなのです!」

 

山口の一瞬の逡巡を案じたのか、電が声を上げる。

 

「飛龍...飛龍も『居る』のか?」

「あ、あぁ。そりゃあ『居る』ぜ。なんせうちの主力空母の1人だからな」

「すごいのです!飛龍さんに話してくるのです!」

「そうか...蒼龍や赤城、加賀もか?」

「あぁ。そりゃいるぜ。他にも提督が過去に乗った艦は全員いる」

 

天龍と山口を置き去りに、電は1人足早に中へと消えていく。

 

「後で秘書艦の長門に渡してくれ」

「長門...さっきのお嬢ちゃんか」

 

辞令を封に戻し、山口に手渡す。

受け取り、内ポケットに入れたのを確認した天龍が口を開く。

 

「とりあえず、立ち話もなんだし、中入ろうぜ?」

「ん、あぁすまない、そうだな。所で、今何年だ?」

「2019年。昭和から元号は1つしか変わってねぇぜ」

「...そうか」

 

電の後を追うように天龍も歩きだし、その後ろを山口ついて行く。

入口だと思われる門のようなものは、幾度の襲撃により所々が吹き飛び、穴が空いていた。

建物も同様に、あちこちが吹き飛び穴が開き、一部は倒壊すらして、黒煙を上げている。

 

「こりゃひでぇな...空襲か?」

「空襲ならまだマシだぜ。いくらでもやりようがある。けどこいつは砲撃だ。全部アイツらのな」

 

さらに進むとチラチラと人影が増える。彼らに気づいた者は一様に海軍式の敬礼をし、去って行く。

その全てに、律儀に止まって敬礼を返しているのは、彼なりの敬意の表し方だ。

 

「随分真面目じゃないか」

「コレでもここにいる連中は皆精鋭だぜ?そのくらい当たり前だ」

「当たり前か...そうか」

 

少なくとも、過去彼が年端もいかない少女たちに敬礼されたことは、なかった。

そもそも、彼女達のような存在が、軍属になるなど有り得ないはずだった。

 

「有り得ない。そんな顔してるぜ?」

「ん...あぁすまんね。どうにも、慣れん」

 

隣に立つ天龍の顔を一瞥し、静かに空を見上げる。

太陽は、雲一つない晴天の中で輝いていた。

 

「眩しいな...そういや、あの時の月も明るかったな...」

「月がどうしたって?」

「いや、なんでもない。それより時間が無いんだろう?急いだ方がいい。きっと第二陣が来る」

 

どうやら天龍もソレに勘づいていたらしく、それ以上は追求せず再び歩き出した。

 

「所でさっき電が飛龍を呼びに「多聞丸!?多聞丸だ!!」」

 

天龍が言い終わるより先に、オレンジ色の着物を着た少女が、山口にジャンピングハグをかます。

 

「おぉ!?な、なんだ!?」

「初めまして?うぅん、久しぶりって、言うのかな?多聞丸」

 

目元を赤く腫らし、涙をこぼす少女、飛龍は静かに再開の言葉を口にしたのだった。




ええ、正直に。端的に書きますと、低スペックPCちゃんがご機嫌ななめで、2度のデータぶっ飛びをくらい、こっちの心もブッチり折れました。

それこそスーファミのデータがプッツンと飛ぶように。
いや、あれほど酷くはないですけども。
で、ですよ。近々PCの買い替え予定がありまして、そっちで書くことになるので多分安定します。きっとそんな気はします。

因みに今はいつ落ちるのかビクビクしながら、ナナメPCちゃんと付き合ってます。

次回以降もあらかた出来上がっているのでなるはやちょっぱやで出していきます。
今後ともよろしくお願いします。
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