面影ある人達が来た!!   作:ルビィちゃんキャンディー

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お久しぶりです…サッカーを読んでくれている方は昨日ぶりです。松浦姉妹回も終盤ですね。果たして鞠奈と莉南はお互いの壁を消すことが出来るのでしょうか…





14話 「松浦姉妹は泳ぐ」

 

 

 

 

 

鞠奈「水泳、対決…?」

 

果南「そう」

 

鞠奈「言ったでしょ?ママ…私は水泳はやらないって…」

 

果南「莉南に悲しい思いをさせるから?」

 

鞠奈「…えぇ、そうよ」

 

果南「もうひとつあるでしょ?」

 

鞠奈「!!」

 

果南「私に言ったよね?鞠奈」

 

 

 

 

 

 

 

 

果南「内浦を離れたくないって」

 

鞠奈「……」

 

果南「水泳を始めるとどうしても内浦から出ていかなければいけない…」

 

鞠奈「やっぱり…ママには適わないわね…そう、私は内浦から出ていくつもりは決して無いわ!ここでママ達とゆっくりと毎日を過ごしたいの…」

 

果南「……鞠奈」

 

 

 

果南「それをなんで莉南に言わないの?」

 

鞠奈「…」

 

果南「相手は分かっているだろう、言わなくても理解しているだろう。そういった考えが、結局、自分達を悲しませる元になるんだよ?」

 

鞠奈「でも…言ったところで…」

 

果南「そのための勝負だよ」

 

鞠奈「どういう…こと?」

 

果南「鞠奈と莉南がお互いに気持ちをぶつけ合うためにも、この勝負は必要なの」

 

鞠奈「必要な…勝負」

 

果南「逃げないで、本当の気持ちから」

 

鞠奈「……………」

 

 

 

 

 

 

 

 

――――――――――――――――――

 

 

 

 

 

 

ー 浦の星女学院 ー

 

 

 

莉南「…お母さん、どうして私達はプールに来てるの?」

 

鞠莉「もうすぐ分かるわ。その前に」

 

鞠莉「莉南。鞠奈の泳ぎを見たのは小学生以降ある?」

 

莉南「あるわけないよ…鞠奈はあれ以来、水泳をやってないし」

 

鞠莉「そう…なら尚更ね」

 

 

 

扉の開く音がする。莉南がその音に気づき後ろを見る。そこにはーーーー

 

 

 

莉南「え…………鞠奈?」

 

 

鞠奈「……」

 

 

水着を着た鞠奈がいた

 

 

果南「お待たせ〜」

 

莉南「え…え?果南お母さん…どういう事??」

 

果南「今から鞠奈と莉南で水泳対決をしてもらうよ」

 

莉南「!?ちょっと…意味が…」

 

鞠莉「莉南。よく聞いて」

 

 

鞠莉は莉南と向き合いながら、ゆっくりと優しい声で話す

 

 

鞠莉「莉南は小学生の時に鞠奈の実力を知って、自分の努力は何だったのだろうって思った」

 

鞠莉「そうよね?」

 

莉南「うん。このまま水泳を続けるべきか迷ったよ」

 

鞠莉「そう。なら何故、あなたは今でも水泳を続けているの?」

 

莉南「!…それは……」

 

鞠莉「鞠奈が水泳をやる気がないからじゃない。梨曜に勝ちたいからじゃない。あなたは…」

 

 

鞠莉「弱い自分に勝ちたいんじゃないの?」

 

 

莉南「………」

 

 

鞠莉「鞠奈には勝てないと確信し、嫉妬したことがあなたの弱さ。その弱さと今、戦うのよ」

 

莉南「弱さと…戦う……」

 

 

鞠奈「莉南」

 

莉南「……鞠奈」

 

鞠奈「勝負よ。本気の」

 

莉南「!!!!」

 

 

莉南は見た。いつもとは別人のような雰囲気を纏っている鞠奈を。あの時と同じ、水泳大会の時と同じ、思い出すだけでも汗が止まらない

 

 

莉南「勝てるとは思わない。でも…全力で泳ぐ」

 

 

莉南の決意が果南達の心を震わせた

 

 

 

 

 

 

 

鞠奈と莉南はスタートの準備に入る

 

 

鞠奈「…」

 

莉南「…」

 

 

梨曜「2人ともすごく集中してるね」

 

曜「そうだね。これはただの試合じゃない。鞠奈ちゃん、莉南ちゃんにとっての大切な試合」

 

果南「2人とも…いいね?」

 

 

鞠奈「えぇ、」

 

莉南「いつでも」

 

 

果南「いくよ…」

 

 

 

果南の合図と同時に2人がプールへと飛び込む

 

 

鞠奈「!!」

 

莉南「!!」

 

 

今、2人の戦いが始まった

 

 

 

果南「莉南は…クロール」

 

 

莉南「!!」バシャ!バシャ!

 

 

曜「すごく…速い」

 

梨曜「なんたって莉南ちゃんは県1位だからね!」

 

 

曜達は莉南のクロールのスピードに驚きを隠せなかった。まるで海流に乗っているような…流れるように速い

 

 

鞠莉「鞠奈は……え?あれって…」

 

曜「……嘘でしょ」

 

 

 

鞠奈「!!」バシャァン!

 

 

その泳ぎ方はまるでイルカ…莉南も速いが鞠奈の泳ぎもおかしいほどに速い。鞠奈の泳ぎ方は莉南と違いーーー

 

 

曜「バタフライ…」

 

梨曜「あの時と同じ泳ぎ…莉南ちゃんとどんどん差が…」

 

果南「なんなの…あの速さ」

 

曜「バタフライは瞬間スピードが速いから、クロールよりも速く泳げるって言う人は多いよ。でも…」

 

 

鞠奈「!!」バシャァン!

 

 

曜「高校生であそこまで速い選手は…今の私達の時代にはいない…」

 

果南「これが…鞠奈の才能…」

 

梨曜「こんな…勝てるわけ」

 

鞠莉「いいえ、まだよ」

 

 

莉南「(まだだ!こっからだよ!!)」バシャ!

 

 

鞠莉「莉南は諦めていない」

 

 

 

もうすぐ折り返し、1位は鞠奈。莉南とは1、2メートルほどの差がある

 

 

鞠奈「(キックは…こうかしら)」バシッ!

 

莉南「(鞠奈、キック上手すぎ!?)」

 

 

バタフライの方が折り返しは有利なため、差はかなり広がった。あとはラスト直線。この直線で勝者が決まる

 

 

莉南「(やっぱり、鞠奈は化け物だ…)」

 

莉南「(適うわけ……)」

 

 

莉南が諦めかけたその時、泳ぎに集中している莉南にまで届くほどの大きな声が響いた

 

 

鞠莉「まだ終わりじゃなあああぁい!!!!」

 

曜「うわ!?鞠莉ちゃん!」

 

梨曜「すごい声のボリューム…」

 

鞠莉「勝負はこっからよ!莉南!頑張って!!!!」

 

 

 

莉南「!!!!」

 

 

莉南はこの時、あることを思い出していた

 

 

莉南「(そう言えば、あの大会は鞠莉お母さんは応援に来てなかったっけ…)」

 

 

仕事が忙しく、来れないことはわかっていたがやっぱりあの時は寂しかった。梨曜はお母さん達の応援で頑張れたって言ってた。私も応援されたら頑張れるのかな?って思ってたけど……

 

 

莉南「(今ならわかる!!聞こえる!!)」

 

 

鞠莉「莉南ー!頑張って!!!!」

 

 

莉南「(鞠莉お母さんの声が!!)」

 

 

 

 

鞠奈「!!(莉南!?急に加速した!?)」

 

 

曜「あれ…莉南ちゃんが…」

 

梨曜「差を縮めてきてる!!!!」

 

 

莉南「!!!!」バシャ!

 

鞠奈「!!?」バシャァン!

 

 

果南「どうして急に…」

 

梨曜「そうか!!莉南ちゃんの強さは後半の超加速!折り返す前よりも、折り返したあとのタイムの方が速い!これなら…」

 

 

莉南「(この!!!!)」バシャ!

 

鞠奈「(あともう少し!!)」バシャァン!

 

 

果南「ゴールまであと5m!!」

 

 

 

鞠奈、莉南「(うおおおおぉ!!!!)」

 

 

 

 

 

 

 

――――――――――――――――――

 

 

 

 

 

 

 

鞠奈「ハァハァ…ハァハァ…」

 

莉南「ハァハァ………くっ…ハァハァ」

 

 

曜「2人とも凄かった!!」

 

梨曜「まさか、あんな結果になるなんて…」

 

 

莉南「鞠奈速すぎ……ハァハァ」

 

鞠奈「莉南こそ。やっぱり昔より断然速いわ」

 

莉南「当たり前だよ。何年泳いでると思ってるのさ」

 

鞠奈「ふふっ、そうね。本当にすごいわ」

 

 

 

鞠奈と莉南の水泳対決。数年の時を経て実現した姉妹の本気の勝負。結果ーーー

 

 

 

 

 

 

 

鞠奈、莉南「同着」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




鞠奈は天才。しかし、莉南はその天才に並んだ。どうしてこうなったかは次回で明らかになります


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