このふたりの男女に祝福を! 作:スカイハーツ・D・キングダム
ソードマン風の冒険者「おい姉ちゃん、こっち酒追加!」
ウィザード風の冒険者「あ、こっちはカエルの唐揚げ2人前ね!」
ベルディア討伐を果たしたその日
ギルドでは、勝利の宴を開いている
当然この場には、幹部討伐を果たしたパーティーである俺達も
カズマ「いやあ〜何事もなく、無事に幹部を倒せてよかったな」
アクア「どこが無事よ!!私だけ爆発に巻き込まれたんですけど!!なんで私だけこんな目に遭うのよ!!」
参加してはいるが
幹部を倒した張本人であるウチの青髪ことアクアは、ずっとこんな感じだ
こいつがこんなふうにしている原因は
最後に残っていた地雷を踏んで爆発に巻き込まれるという不幸な目にあったことだ
いや、仕掛けた俺が悪いと思っているらしく、さっきからずっとこの態度でいる
めぐみん「ま、まあアクア、そんなに不幸だと思わないで下さい(実際に不幸ですけど)それは名誉の負傷ですよ。私なんか今回、何も役にたてなかったんですから、活躍できたアクアが羨ましいですよ」
ダクネス「そうだな、今回私も何一つ出来なかったのだから、活躍できたアクアが羨ましいよ」
めぐみん「何言っているのですかダクネス!!ダクネスがいなかったら、誰もベルディアを止められなくて、カズマが復活する前に、とどめをさされていたんですから充分活躍できたんじゃないですか!」
めぐみんは普段より声を大きくして、ダクネスに言う
ダクネス「ありがとうめぐみん。だが私はカズマに、謝らないといけないことがある」
ダクネスはそう言って俺の方に体を向けると
ダクネス「カズマ…本当にすまなかった」
俺に頭を下げた
ダクネス「私はこれまで、自分の性癖の為に、自分にも、味方にもプラスになる事を無視をし、ずっとそれを続けてきた。けど今日、カズマが死んだと思った時、私は自分に対して怒りと後悔を感じた。なぜ私は自分の性癖を優先してずっと習得しなかったのか、なぜクルセイダーである私が、仲間の盾にならなかったのか。私がクルセイダーを選んだ本当の理由は、敵の攻撃を一番にくらう、自分の性癖にはこの職業があう、そう思っていたからだ。だがその為に、クルセイダーとして最も大事なことを疎かにしていた」
ダクネスは俺の目を真っ直ぐ見つめて
ダクネス「私はクルセイダー。仲間を真に守り、時には共に戦う。それが本来のクルセイダーにあるべき姿。それをずっと忘れていた」
カズマ「……」
めぐみん「……」
アクア「……」
ダクネス「私はこれまで、色んなパーティーに入っても、私の性癖とスキル習得をしない事で、何度も追い出された。だが、カズマは違った、理由を言っても追い出そうとせず、強制もしなかった………その事に私は甘えていた。だがカズマ、私はこの通りスキル習得をした、ようやく私自身、自分の役割を理解した。………それでも……私を役立たずだと思うなら……その時はこのパーティーから出て行くから…………どうか……私をこのまま、このパーティーに居させて下さい」
ダクネスはそう言ってまた頭を下げようとしたので
俺は下げようとしたダクネスの頭を掴む
カズマ「……顔を上げろ。そして頭を下げるな」
俺はダクネスの顔を俺に向け言った
カズマ「ダクネス、確かにお前の性癖には、正直俺も困ってはいる。だが俺がその事を強く言わないのはなんでか分かるか?それがお前だからだ。お前が馬鹿力なのも、ドMなのも、不器用なのも含めてそれがダクネスだからだ。そして覚えておけ。このパーティーには、お前を含めて役立たずはいない。たとえ本当に役立たずがいたとしても、パーティーから追い出しはしない。というか出ていくことは俺が許さん」
ダクネス「……」
俺の悪い所だ
ほんの少しでも愛着が湧いたら離れ難くなるのは
カズマ「分かったらこの話はこれで終わりだ」
俺はそう言ってジョッキを持つ
めぐみんもジュースが入ったグラスを持つ
それを見てアクアとダクネスもジョッキを持つ
カズマ「いいかお前ら、これが俺達にとって本当の意味でスタートラインを踏んだことになる。ゴールである魔王討伐にはまだまだ遠いが、少なくとも俺達は、駆け出しの街の誰よりも、ゴールに近い位置に立っている。これをさらにゴールに近づけるかは俺達次第だ。そして今回の失敗は次に活かし、失敗を決して無駄にしないようにしよう」
気分は部活の顧問が、試合に勝ったチームに祝賀会で言う一言みたいになっている
カズマ「では改めて、魔王軍幹部、ベルディア討伐を祝して」
カズ・アク・めぐ・ダク「「「「カンパーイ!」」」」
魔王軍の一人
ベルディアは倒した
だがそれだけでは魔王を倒せない
魔王を倒すには
魔王城に入るには
魔王城にある結界を維持している8人の幹部を倒さなきゃいけない(ウィズ情報)
そのうちの一人であるベルディアを倒し、ウィズを除けば(ウィズ曰くアクアなら2、3人分の結界を破壊できる)
後6人を相手にしなければならない
正直先の長い話になりそうだが
俺はやらなきゃいけない
この世界を生き抜く為
二度目の人生こそ
楽しく過ごす為