このふたりの男女に祝福を! 作:スカイハーツ・D・キングダム
第33話 戦い後の負債
カズマ「おい、速く走れ!奴らがこっちに向かって来てるぞ!」
ダクネス「分かってる!!だが雪に足を取られて速く走れないのだよ!!」
真冬の雪山を
俺達は走りぬけている
アクア「アワワワ!!カズマさん!来てる!来ちゃってる!白狼の群れがこっちに!!」
カズマ「めぐみん!!爆裂魔法は?」
めぐみん「もう少し詠唱に時間がかかります!!どうにか時間稼ぎしてください!!」
白狼「ウルルルルッッッ!!」
カズマ「ああ、クソ!『狙撃』!『狙撃』!『狙撃』!」
こんな事もあろうかと覚えて良かった狙撃スキル
だが俺一人では抑えきれない
ダクネス「ふん!!」
そう思った次の瞬間
ダクネスが雪玉を投げた
白狼「ウルガッ!?」
ダクネスの投げた雪玉は
白狼に命中すると大きく仰け反ぞり
そのまま動かなくなった
はあ!?
いやちょっと待て!!
ダクネス「ふん!!はあ!!」
その後もダクネスは雪玉を白狼に投げつけ
時間を稼ぐ
何体かはダクネスが投げた雪玉が命中して動かなくなった
アクア「ダ、ダクネス?確認するけど、さっきから投げている雪玉の中には……石なんて……入れてないわよね?」
ダクネス「うお!え?雪玉に石?入れるわけないじゃないか?周りを見ろ。辺り一面雪だらけ、石なんてどこにも見えないくらい雪だらけだ。それなら雪玉を投げるしかないだろ?」
カズマ「ちょっと待て!!じゃあお前、ただの雪玉を投げ続けていたのか!?」
だとしたらこいつまじでどんだけ筋力あんだよ
只の雪玉でも
こいつが使えば凶器になんのか
めぐみん「カズマ!準備できましたよ!!」
カズマ「よし、撃てめぐみん!!」
めぐみん「『エクスプロージョン』!」
「ドオォォォォォォォンンンンンン!!」
爆裂魔法が命中して
白狼の群れは影も形も残らなかった
カズマ「よし!これで山から降りてきて牧場を襲う白狼の群れ討伐は完了だな」
ダクネス「ああ、後はギルドに戻って依頼達成報告してこよう」
めぐみん「それにしてもダクネス、あなたの筋力は本当に凄いですね。ダクネスが雪玉投げたらそれはもう凶器ですから」
ダクネス「うむ、力には自身があるからな」
カズマ「お前今後、投擲具も武器に入れたらどうか? 」
と、俺達が話していると
アクア「カ、カカカカ、カズマ!!」
アクアが慌てた様子で俺に声を掛けてきた
カズマ「ん?どうかしたかアク……」
アクアが声を掛けるからアクアの方に振り返って、絶句した
アクアの方……正確にはアクアの後ろの山を見た
そこから白い煙と大きな音が坂の上から、雪崩れてきた
そう
先程めぐみんが撃った爆裂魔法の余波で、山の山頂に積もっていた雪が雪崩落ちて来た
カズマ「やばいやばい早く逃げるぞ!!!」
ダクネス「さ、流石にあれは洒落にならないぞ」
めぐみん「わ、私の事に構わず……速く行ってください」
アクア「何馬鹿なこと言っているのめぐみんは!!」
魔力切れで動けないでいるめぐみんをアクアが背負って走る
カズマ「ああああああああもう、クエスト達成したと思ったらすぐこれだあああああああああ!!!」
ルナ「えー。サトウカズマさんのパーティーは、魔王軍幹部を討伐したことで特別報酬が出ております……魔王軍幹部を見事討ち取った功績を称えて……ここに、特別報酬金、三億エリスを与えます」
カズ・アク・めぐ・ダク「「「「さっ!?さんおくうううう!!??」」」」
魔王軍幹部
ベルディアを討伐した翌日
俺達はベルディア討伐の報奨金を受け取りにきたのだが
アクア「特別報酬だって、やったわ!!地雷を踏んだかいがあったわ」
カズマ「お前まだ言っているのか」
めぐみん「さ…三億……それだけあればたくさん実家に仕送りが………」
ダクネス「三億か……魔王軍幹部には高額の懸賞金がかけられているがそこまでとは」
三億エリス
日本円に換算すると三億円
やっぱりここは地球より稼ぎやすいな
一攫千金もいいところだな
ルナ「と、言いたいところなのですが……」
ルナがなぜか申し訳なさそうな表情を浮かべて、俺に一枚の紙を渡す
それはたくさんのゼロが並んだ紙
ええっと、弁償金三億四千万エリス……
弁償金!?
カズマ「は、はあ!?なんで弁償金請求が!?」
アクア「ちょっとなんで私達が借金なんて背負わされるのよ!!」
アクアがルナの胸ぐらを掴み講義する
あ、アクアが胸ぐらを掴むせいでルナの胸元が見えそうになる
ルナ「そ、それは、アクアさんが召喚した大量の水により、街の入り口付近の家々が一部流され、損害し、洪水被害が出ておりまして……幸い死傷者や怪我人は出ておりませんが……まあ、魔王軍幹部を討伐した功績がありますし、全額弁償とは言いませんが……一部だけでも……」
ルナがすごく言いにくそうにしながらも言い、アクアはそれを聞いてルナの胸ぐらを掴んでいた手を離した
アクア「あ、あははは…………や………やらかしちゃいました……」
ルナ「あ、あの…サトウさん達、なぜ雪まみれになっているのですか?」
カズマ「聞くな……察してくれ」
ルナ「あっはい」
カズマ「それより次の依頼だ。何かあるか?できればそれなりに報酬の高い奴」
ルナ「で、でしたら……」
アクア「ああああああああ!!!」
カズマ「このバカ!!なんでお前はこうも面倒を起こすんだ!!」
アクア「だ、だってカズマがどうおびき出そうかって、言ったから!!」
カズマ「言ったが、ここまでなんて言ってねえよ!!………なんか前にもこのやり取りやったな!!」
俺達は今、畑に出没する一撃熊の親子の討伐クエストを請けている最中
畑に現れた熊の親子をどうやっておびき寄せようかって、つい口にした事でウチの青髪バカが、例の如くフォルスファイアを発動して
本当は一匹ずつ仕留めるつもりだったのに親熊まで呼び寄せてしまった
一撃熊はその名の通り
一撃で人間を殺せるほど凄まじい怪力を持った熊だ
つまりダクネス以外がくらえば即死間違えなし
カズマ「ダクネス今だ!!」
俺の合図に木の上にいたダクネスがソフトボールサイズの岩を思いっきり投げて一撃熊の子に命中した
一撃熊「グオッ!!」
今ので子供の方は仕留めきれた
ダクネス「……本当に私の武器は今後投擲具にした方がいいのか?」
ダクネスがそんなことを言った
カズマ「後はこっちだけだな。『狙撃』!『狙撃』!」
俺は走りながら、追いかけて来る一撃熊の目に狙って矢を放った
一撃熊「ぐごおおおおおお!!!」
矢は一撃熊の目に命中し、痛みから立ち止まった
カズマ「……悪く思わないでくれよ。一撃熊の親子」
俺は痛みで立ち止まって目を抑えてる一撃熊の脳天に向かって
カズマ「『狙撃』!」
矢を放った
白狼、一撃熊討伐によりレベルアップ
カズマ
レベル21→23
めぐみん
レベル11→15
ダクネス
レベル6→10