このふたりの男女に祝福を!   作:スカイハーツ・D・キングダム

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第52話 毒々しい奴

カズマ「どうしためぐみん、もうバテてんのか?」

 

めぐみん「ハァ…ハァ…だ、だって…ここまで歩くとは思いませんでしたし…なんでしたら私、アークウィザードですから……運動能力なんて…高くありませんし……ハァ…」

 

カズマ「仕方ないやつだな、ほれ、おぶってやるよ」

 

俺はそう言ってめぐみんをおぶる

 

ダクネス「待てカズマ、それなら私が」

 

めぐみん「ダクネスは鎧着てますからおぶってもらったら痛そうですのでカズマにお願いします」

 

ダクネス「うっ…だが大丈夫か?これから戦うことになるかも知れないのにここで体力を使って」

 

カズマ「このくらいなら問題ない……というかめぐみん、お前ちゃんと飯食ってるか?軽すぎて逆に心配になるんだが…」

 

めぐみん「……私の家は貧しくていつも食べる物に困っていたから食べれる時は目一杯食べる様になったんですが、元々の体質なのか、全く増えないんですよね。おかげで身体のあちこちもあまり成長しませんし…」

 

アクア「だから胸も成長しないのね、痛!」(コン)←めぐみんに杖で叩かれた

 

カズマ「お前、だとしたら仕送りとかしてんのか?」

 

めぐみん「まあしてますから大丈夫ですよ……多分」

 

カズマ「今多分って言ったか?本当に大丈夫なんだよなあ?」

 

とまあそんなこんなで俺達は山道を更に歩き続けた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

カズマ「……あの男だ」

 

ようやく俺達は源泉のある山の頂上まで登ることができた

その道中にもやはり、何かに溶かされたかのようなモンスターの死体が転がっていた

 

山の頂上に近づくにつれて、頂上から大きな魔力を感じた

 

それは、俺があの温泉で感じたハンスという名の男の魔力だった

 

その件のハンスは、源泉に向かって何かをしようとしていた

 

だから俺は

 

カズマ「『狙撃』!」

 

持ってた弓で矢をハンスの頭に向かって放った

 

ハンスに放ったその矢は

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ハンスの頭部に命中した

 

カズ・アク・めぐ・ダク「「「「!?」」」」

 

そして俺達は驚いた

 

驚いたのは矢が命中した事や呆気ない事ではなく

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

矢が命中したハンスの頭部がグニャッとなっていたことにだった

 

ハンス「ああ〜?誰だ?俺の邪魔をしようとしている愚か者は〜?」

 

カズマ「よっ!久しぶり…でもないか」

 

ハンス「おまえは!あの時の男か!やはり俺たちの話を聞いていたんだな!」

 

カズマ「まあね……それにしても、弓で頭部を狙って命中したが、頭がまるで粘土の様になっていたな……お前、人間じゃねえな?」

 

まあ分かってるが一応

 

ハンス「クックククク!ああそうだ、お前の様な貧弱そうな奴に計画がバレたのはしゃくだがまあいい、間もなくだ。後はこの源泉に毒を入れちまえば計画完了だ」

 

そう言ってハンスは俺達を無視して先程やろうとしたことを続けた

 

カズマ「なんだ?敵を前にしてんのにこちらを見向きしないとは、随分余裕だな」

 

ハンス「貴様ら如きを相手にするほど暇でもねえんだよ」

 

カズマ「一応確認だ。なぜこの街の温泉源を破壊しようとした?」

 

ハンス「そんなの決まっている。この街にいる忌まわしいアクシズ教徒達を滅ぼすためだ。あいつらの教団の資金はこの街の温泉で成り立っている。それなら破壊してしまえば奴らの資金源はなくなり、後はそのまま滅んでいくだろうな。だから俺の邪魔すんじゃねえよ、今はやる事があるからこのまま消えてくれれば見逃してやる」

 

そうハンスは俺達に消えるように言い、背中を向けた

 

カズマ「……なーんだ。要するにアクシズ教徒達が怖いのか」

 

俺の言葉に背中を向けたハンスがピクッと反応した

 

ハンス「……何が言いたい…」

 

カズマ「だってそうだろ?真正面から潰そうとせず、こうして隠れてちまちまと潰そうとしている所を見るとアクシズ教徒にビビっているって事だろ?それともただの小物かあるいはその両方か…」

 

俺はそう言ってハンスを挑発する

 

ハンス「……口に気をつけろ、お前ら如きその気になれば…」

 

カズマ「その気になれば殺せるとか言おうとしてんのか?そんな三下中ボスみたいなセリフを吐こうとして恥ずかしくないのかい?ハアッ!やっぱ小物だな」

 

ハンス「……いいだろう、源泉を破壊するのは後だ、貴様らを殺してから破壊しても遅くはない……お望み通り、相手をしてやろう、この

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

魔王軍幹部、デッドリーポイズンスライムのハンス様がな!」

 

カズマ「わお、分かってはいたがやはり大物か」

 

俺は表面上は余裕だと振る舞ってはいるが内心では結構焦っていた

 

ゲームとかだとスライムは雑魚の代表格として挙げられるがこの世界のスライムは結構強敵だ

 

まず物理攻撃はほとんど効かず魔法にも強い、食らえば喰らうほど身体はデカくなり、身体はまるで消化液かの様に溶かすことができる

 

しかもデッドリーポイズンスライムといえばスライムの中でもモンスターの中でも上位に食い込むほどの危険度の高い存在だ

 

ほんのわずかでも触れてしまえば即死は免れないほどの猛毒を持っている

 

カズマ「だが、お前の姿は人間だが……お前まさか」

 

ハンス「そうだ、俺はデッドリーポイズンスライムの変異種、人間に擬態することなど造作もない、まあそもそも擬態するには人間を食らわなければいけないんだがな、もうすでに何人もの人間を食らって今の姿になったんだよ!」

 

そう言ってハンスは腕を突然俺達に向かって振った

 

すると、紫色の液体の塊が俺達に飛んできた

 

カズマ「!『ウインドブレス』!」

 

俺はとっさに風の初級魔法で飛ばしてきた液体の塊を弾いて防いだ

 

カズマ「ッぅぅ、あっぶね、今防いでなかったらかなり危なかったな」

 

俺は思わず足元を見た

 

足元にはさっきハンスが飛ばしてきた液体の塊が落ちていた

そして地面に落ちた液体の塊がついた場所からは、煙と一緒にシューと溶けている音がなった

 

毒を飛ばしてきたって事だ

 

ハンス「ほう、弱そうな見た目の割には瞬間的な判断力を持ち合わせているようだな、これは少しは楽しませてくれるか?」

 

カズマ「悪いが楽しませるつもりはねえな、行くぞお前ら!仕事の時間だ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




次回【このふたりの男女に祝福を!】
第53話 デッドリーポイズンスライムのハンス
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