このふたりの男女に祝福を! 作:スカイハーツ・D・キングダム
俺、佐藤和真16歳は
13歳の少女、ゆんゆんに俺の子供が欲しいと言われた
カズマ「……」
俺はさっきまでの動揺を隠して落ち着いて紅茶をすする
カズマ「……なあめぐみん……聞き違いか、今ゆんゆんに俺の子供が欲しいとか言われたような気がしたんだが耳が悪くなったのか?」
めぐみん「奇遇ですね、私にもそう聞こえました。私も耳が悪くなったみたいですね」
カズマ「お、おーい…アクア、悪いけど俺とめぐみんの耳に回復魔法を掛けてくれないか」
俺がそう言うとさっきまで固まっていたアクアが俺とめぐみん
アクア「『セイクリッド・ヒール』!」
そしてなぜか自分の耳にも回復魔法を掛けた
アクア「……私にもそう聞こえたから…」
お前もか…
俺は改めてゆんゆんの方を向いて
カズマ「悪いゆんゆん、もっかい言ってくれないか…」
また言うように催促した
ゆんゆん「は、はい………私…カズマさんの子供が欲しいです!!」
カズ・めぐ・アク「「「………」」」
カズマ「おいどうなっているアクア!今掛けた回復魔法は、最高レベルじゃなかったのか!?」
アクア「最高レベルよ!最高レベルを掛けたつもりだけどまだ足りないみたいね!こうなったら私の全魔力を耳の回復に注ぎ込んで!」
めぐみん「わ、私の耳もここまで使い物にならなくなったのですか!?こ、こうなったらこんな耳を取り除いて新しいのに…」
ゆんゆん「み、皆さん!い…一旦落ち着いてください!」
【落ち着いてみた】
カズマ「ふう〜、それで?なんで俺に突然こんな事を言い出したのか?まさかとは思うが……初めて友達になった異性だからとか言わないよなあ?…」
ゆんゆん「あ、い、いいえ!そうではなくてですね…その……カズマさんの子供を産むことは…世界のためなんですよ!」
めぐみん「へ?…それはどういう事なんですか?」
ゆんゆん「めぐみん……よく聞いて……このままだと…里が…紅魔の里が……無くなっちゃうの!」
カズマ「……詳しく教えてくれないか?」
俺がそう言うとゆんゆんは無言で封筒を出す
封筒の中には、二枚の手紙があり、その一つを読み上げた
手紙の内容を簡単に説明すると
めぐみん達の故郷……紅魔の里は今、魔王軍幹部率いる魔王軍の侵攻を受けていて、今絶対絶命の状況にある
この手紙の書き主、紅魔族の長でありゆんゆんの父親は長として、この身を捨ててでも幹部と刺し違える覚悟をしているとの事
この手紙が届いている頃には多分自分は居ないだろうが…ゆんゆんが残っている限り血は途絶えない
そして族長の座を任せる この世で最後の紅魔族として…
という感じの内容だった
そして二枚目の内容を簡単に説明するとこれは、里の占い師の言葉だった
里が滅ぼされ、絶望の未来が視えたと同時に希望の光も視えた
唯一の生き残りのゆんゆんは駆け出しの街である男と出会う。
ろくでなしで、クズ同然な男と出会うがそれが未来の伴侶となる相手であり、後にその彼との間に生まれる子供が一族の仇である魔王軍を倒す者
という感じの内容だった
カズマ「……」
俺は無言で手を顔につけため息をつき
めぐみんはどこか震えていて
アクアは驚きのあまりまた固まっている
カズマ「……色々言いたいことがあるが……なあ?俺ってろくでなしでクズか?普段自分の事をあまり褒めたりしないが俺…これでも勤勉だと思うぞ…毎日鍛えたり依頼受けたりしているし、俺はクズというより鬼とは思っているが……お前って俺をそんな風に見ていたのか?」
ゆんゆん「ち、違います!…街でのお、男の人の知り合いは……カズマさんしかいなかったので…」
アクア「ね、ねえ…その占い師の占いって当てになるの?」
アクアが恐る恐るとした様子で聞いてきた
ゆんゆん「は、はい…紅魔の里にいる占い師は一人しかいません。ただ、その人の占いはほぼ確実に的中するんです。つまりこの占いは…」
アクア「あわわわ!カ、カズマさんが…こ、子持ちになる……まだ16歳なのに子持ちに……しかも相手は14歳にも満たない女の子なのに……」
アクアが頭を抱えながら震える
多分変な想像をしたんだろ
正直言って俺もこの事態がよく飲み込めきれてない
なに…俺このままだと13歳の少女を孕ませる事になるのか……
やべぇ…世間的にもやべぇな
万が一本当にやったら新聞に載りそう
見出しは【アクセルの冒険者 13歳の少女を妊娠させた】とかになってしまいそう……
そういえばさっきからめぐみんとダクネスが静かだな
俺はふたりの方を見ると
めぐみん「ゆ…ゆんゆんが子持ちに!?……あのボッチに先を越される!?……あのゆんゆん如きに……」
ダクネス「………」←割と初めに気絶している
なんか凄い動揺してるな
ていうか最初にゆんゆんの子作り宣言辺りからダクネスの声がしなかったって事はこいつ……ずっと気絶してんのな
カズマ「おい、ダクネス起きろ…」
俺はダクネスの肩を掴み揺らすと、ダクネスが起き上がった
ダクネス「う……なんだ…夢か…」
おいこいつ全て夢オチで済ませようとしてるな
どんだけ信じられないのか
カズマ「残念ながら夢オチではなく現実だからな……」
ダクネス「なっ…!?……うぅぅぅ…」
カズマ「おい何また気絶しようとしてんだ!なんか特技になってきてねえかおい…」
また気絶仕掛けたから肩をガシッと掴んで気をたもたたせた
カズマ「(でもなあ……この占い師の予言の奴の書き方が少し変なんだよなあ……なんて言うか……まるで小説みたいなんだよなあ…………うん?)」
俺はゆんゆんの持ってた手紙を改めて読むと……
ダクネス「なっ…!?カ、カズマとゆんゆんの子供が後に魔王を!?」
ゆんゆん「そ、そうなっているみたいです……その…まだ出会ってそんなに時が経ってませんが……里のみんなの為に…世界の為に……私……やります!!」
カズマ「おーい…なんか覚悟を見せているとこ悪いが……多分子供作る必要ないと思うぞ……」
アク・めぐ・ダク・ゆん「「「「え?」」」」
俺は、さっき見てた手紙をみんなの前に広げ…手紙の最後の方に指差して…
カズマ「ここに……『【紅魔族英雄伝 第一章】著者:あるえ』って書いてあるんだが……」
アク・めぐ・ダク・ゆん「「「「!?」」」」
更に読み上げる
カズマ「……『追伸 郵便代が高いので族長に頼んで同封させてもらいました。二章ができたらまた送ります』だとさ……」
ゆんゆん「ああああああああああああああああああああああああああああああーっ!!」
最後まで読んだ俺から手紙を奪い取るとクシャッと丸めて炎の魔法で燃やし…
ゆんゆん「わあああああああ!!あんまりよ!あんまりよ!あるえのばかあああああああ!!」
床に突っ伏して泣き出した
アクア「あー………」
ダクネス「あ、そ…その……」
ゆんゆんの行動を見てどう励ましたらいいのか迷っているアクア達をよそに
めぐみん「フハハハハハハハハハハ!!そんな事だろうと思いましたよ!!大方手紙の内容に驚いて最後まで読まなかったんですね!!それにしても無様ですね!あなたの羞恥心と恥をかいた姿、大変美味でしたよ!!」
めぐみんがゆんゆんに指差して笑っている
そしてなぜかバニルみたいなこと言ってる
とはいえ俺も内心ほっとしている
これで悪い意味で新聞に載らなくて済みそうだ
そしてゆんゆんが不憫でならない
結局この娘……恥かきに来ただけでしかない
カズマ「……まあでもゆんゆん……もしかしたら…今から紅魔の里に迎えば間に合うかもしれないし……多分この手紙を送る時点ではそこまで追い込まれてないだろうから…」
ゆんゆん「な、なんでそんな事が分かるんですか?」
カズマ「あのな……追い込まれかけてるってのに、小説を送ってきたり、魔王軍の侵攻よりも郵便代を気にする時点で余裕だろって読み取れるだろ…」
それに紅魔の里は、紅魔族のアークウィザードばかりいる里でもあるからそう簡単に陥落できるとは思えないな
ゆんゆん「そ…そうですか……そうですよね……私の故郷の皆は強いですから心配は無用ですね……あの…お騒がせしてすみませんでした……私…今から紅魔の里に行ってきます……本当に…お騒がせしました…」
そう言ってゆんゆんは出ていこうとした
カズマ「待て…」
そこで俺が呼び止めた
カズマ「お前…俺達に頼るとかしねえのか?」
ゆんゆん「え?……だ、だって……めぐみんはともかく…カズマさん達は里とは関係ありませんので……里の問題に…巻き込みたくないです……それに……お、お友達を…危険な目に合わせたくないので…」
なるほど…な…一応筋は通ってるな
そして分かってはいたがゆんゆんは優しいな
けど
カズマ「友達だからこそ……困ってたら助けるんだろうが……それに……お前には二度も助けられたし…ここらで借りを返したいしさ……そろそろ旅行には飽きていたところだしな」
ゆんゆん「い…いいんですか?」
カズマ「ああ…てか頼れよな……友達だ………遠慮はいらん」
ゆんゆん「……あ、あの…い、一緒に…紅魔の里に行って……戦ってくれませんか?」
アクア「いいわ……助けてもらった恩があるし…」
ダクネス「私もだ……友人の助けになりたい」
めぐみん「お断りします」
そう…俺のパーティーメンバーは…てあれ?
ゆんゆん「め、めぐみん!?今の普通承諾する流れでしょ!?」
めぐみん「……私が里に行かないのには理由があります……分かっているとは思いますが…私は爆裂魔法しか使えません……紅魔の里は、恐らく戦場になっていて…私は足手まといになると思います」
ゆんゆん「で、でもめぐみんの爆裂魔法は強いから形勢逆転も狙えるとおも(めぐみん)「3回」……え?」
めぐみん「私が魔王軍幹部に爆裂魔法を放った回数です。ですが…どれも倒す事ができなかったものばかりです。爆裂魔法は……この世界に存在する魔法の中で最強のはずなのに……」
カズマ「お前………自信を無くしたのか?…」
めぐみん「カズマは指揮をしたりして戦いやすいような場を作り…アクアは支援魔法に回復……ダクネスは仲間の盾になったり持ち前の腕力を使って役目を果たしてますが……私は役目を上手く果たせてません。……本来……私の爆裂魔法は…大物と戦う際の切り札のはずなのに……未だに戦ったどの大物も仕留めきれてません……その結果…本来なら私達を指揮している冒険者(弱)のカズマや……プリーストのアクアに……クルセイダーのダクネスに遅れをとっているのではないか……と、ずっと思っていました」
確かに…考えてみれば…めぐみんが仲間に入って今までモンスターと戦った際…めぐみんの爆裂魔法で倒したやつはほぼ格下ばかり…
めぐみん「足手まといになるくらいなら…私は残ります……」
ゆんゆん「そ、そんな……本当に良いのめぐみん!紅魔の里はあなたと私の故郷でしょ!?家族は?『ゆいゆい』さんや『ひょいざぶろー』さんに『こめっこ』ちゃんだって…」
ん?
カズマ「おい…待て……今ひょいざぶろーって言ったか?」
ゆんゆん「へ?…はい、ひょいざぶろーさんはめぐみんのお父さんですがそれが……」
カズマ「……めぐみん…お前の言いたい事は分かったがお前を尚更紅魔の里に連れて行かなければならなくなった」
めぐみん「話聞いてましたか?足手まといにはなりたくないと……」
カズマ「めぐみん…ちょっとあっちで話しようか…」
そう言って俺はめぐみんを俺が使ってる寝室へ連れて行った
ダクネス「一体ふたりは何を……はあっ!ま、まさかカズマのやつ!めぐみんに人にはいえない事をするつもりか!?」
ゆんゆん「ええ!?」
アクア「あ……」←よくウィズの店の魔道具やポーションを弄っていてひょいざぶろーの名前を知ってるから何しに行ったか察した
《数分後》
めぐみん「ええー、先程は行かないと言いましたがやっぱり行くことにしました」
ゆんゆん「ええ!?め、めぐみんどうしたの急に…も、もしかしてカズマさんに何か…」
めぐみん「いえ、別に何かされたというわけでは無くて……カズマの話を聞いて……、足手まといでも行かなければならない理由が出来ました……」
カズマ「決まりだな……出発は明日だ……今日は里に向けての準備と休息を取って…明日の朝早くに出発だ」
ダクネス「なあカズマ…先程旅行には飽きたから行くみたいな事を言っていたが、あれは単にこの街から出ていく口実が欲しいから言ったのでは…」
カズマ「ダクネス……世の中には…言わなくて良いことが存在するんだよ…」
ゆんゆん「あ、あのカズマさん……これ……」
カズマ「?これは…」
ゆんゆん「私がカズマさん達の屋敷に行った際に…玄関にあった宅配物の入った木箱です……この街に来てすぐに預け屋に預けていてさっき持ってきました……」
カズマ「そうか……それで中身は…」
俺はゆんゆんが持ってきた横長の木箱を開けた
そこには
カズマ「これって……」
次回【このふたりの男女に祝福を!】
第57話 紅魔の里までの道中
突然ですが私……新しい小説の投稿もやりたくなりました。そこで皆さんにアンケートを取って一番たくさん票があるものを投稿していきたいです。期限は特に決めていませんのでどうぞよろしくお願いします。《注意》このすばとは違う物も混じっています。また、投票が少ないものでも場合によってはそれの投稿もします。
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