魔法少女リリカルなのは~結界使いの転生者~   作:DragonWill

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剛が主人公のパラレルストーリー『If・魔法少女リリカルなのは~結界使いの転生者~』も書き始めました。
黒狼連隊時代の剛が機動六課とであう話ですので是非見てください!!


事件の進展

ユーノの転移魔法でフェイトたちの結界内上空に転送されたなのはと龍一はパラシュートなしでのスカイダイビングを体験していた。

「いくよ。レイジングハート」

『オールライト』

「風は空に、星は天に、輝く光はこの腕に、不屈の心はこの胸に!!レイジングハート、セーーーット、アーーーップ!!」

『スタンバイ、レディ』

 

なのははデバイスを展開し、龍一は飛穿・二式の上に魔女の箒のように二本足で立つことで飛行魔法を行使し、減速しながら降りて行った。

 

 

 

 

 

「「!?」」

 

フェイトとアルフは上空からの魔力反応に気付き、空を見上げる。

 

すると、雲の間から、なのはと龍一が降りてきた。

 

「フェイトの・・・邪魔を・・・・・・するなああああああああああああああああ!!」

 

二人の姿を目撃したアルフが激昂しながら龍一に向かっていく。

 

(まずい!!)

 

咄嗟の事にすぐに反応できない龍一。

 

彼は自分の礼装に立つことで疑似的に飛行しているだけであるため、なのはたちほど自由に空中で行動できるわけではない。

 

しかも、礼装に立っているという状況なので、足場が不安定で避けることも難しかった。

 

付け焼刃の体術しか使えない彼にはこの状況をやり過ごすことはできないだろう。

 

しかし・・・・・。

 

固有時制御(タイムアルター)二倍速(ダブルアクセル)!!」

 

龍一は時間加速でどうにかアルフの攻撃を躱すことができた。

 

Fate/zeroに登場する固有時制御(タイムアルター)とは時間の流れを操作する魔法である。

 

本来なら、そんな魔法は龍一には使えない。

 

しかし、固有時制御(タイムアルター)は正確には結界魔法に分類される魔法である。

 

結界魔法であるならば、彼に使えぬ道理はない。

 

体内に限定して結界を展開し、結界内の時間を加速させ倍速で動く。

 

「くっ!?この!!」

 

攻撃を躱されたことに焦りを見せるアルフがさらに攻撃を仕掛けてこようとした。

 

「フェイトの邪魔はさせないよ!!」

「違う!!僕たちは君たちと戦いに来たんじゃない!!」

「ユーノ!!」

 

そこにユーノが立ち塞がる。

 

「まずはジュエルシードを停止させないと!!このまま放っておいたら、融合して手の付けられない状態になるかもしれない!!龍一!!手伝ってくれ!!」

「ああ!!」

 

ユーノと龍一はチェーンバインドで竜巻を拘束し、動きを止める。

 

 

 

 

 

ユーノと龍一がアルフとジュエルシードを相手している間に、なのははフェイトの元にまで来ていた。

 

「フェイトちゃん!!手伝って!!ジュエルシードを止めよう!!」

 

そう言うと、なのがはレイジングハートをフェイトに向かって突き出し、魔力をバルディッシュに供給する。

 

しかし、ジュエルシードの暴走による竜巻の一部が、ユーノたちの拘束から外れ、フェイトに襲い掛かる。

 

「フェイトちゃん!!」

 

魔力の供給中で、動けないなのは。

 

フェイトの方にもこれを捌ききる余裕はない。

 

やられる。

 

そう思い、目をつぶるフェイト。

 

「はああ!!」

 

だが、そこに上空から滑空してきた剛が割り込み、竜巻を切り裂いた。

 

「え?」

 

突然の事態に呆然とするフェイト。

 

「大丈夫かい?」

「あ・・・・はい・・・・」

 

竜巻を切り裂いた剛はフェイトに話しかける。

 

飛行魔法どころかそもそもリンカーコアを持たない剛には、本来なら自由落下を防ぐ術など無いのだが、虚空瞬動を交互の足で行い、何とか滞空する。

 

『チャージコンプリート』

 

丁度その時、魔力供給が終了し、消えかけていたバルディッシュの魔力刃が再び息を吹き返す。

 

「二人できっちり半分こ」

「うん」

 

ユーノと龍一の拘束にアルフも加わり、竜巻の暴走を抑え込んでいた。

 

「ユーノくんとアルフさん、それに龍一くんが止めてくれてる。だから今のうちのに・・・二人でせーので一気に封印!!」

『カノンモード』

 

なのはは封印の準備に入りながら、自分の過去を思い出していた。

 

みんなが忙しくて、家にいてもずっと一人ぼっちだった頃を。

 

(ああ、そうなんだ。やっと、少し分かった気がする)

 

そして、理解した。

 

なぜフェイトの寂しそうな瞳に惹かれていたのかを。

 

(あの時、独りぼっちで寂しかった時、わたしが一番して欲しかったことは、優しくしてもらうことでも、『大丈夫?』って声を掛けてもらうことでもない。同じ気持ちを、寂しい気持ちも悲しい気持ちも一緒に分け合って欲しかったんだ)

 

『シーリングモード、ゲットセット』

「バルディッシュ?」

 

バルディッシュが自ら変形し、封印の準備に入る。

 

「ユーノ!!フローターフィールドを!!」

「うん!!」

 

龍一は飛穿・二式からユーノが展開したフローターフィールドに飛び乗る。

 

弦を張り、矢をつがえ魔力を込めた。

 

「父さん!!ジュエルシードを!!」

「分かった。外すなよ龍一」

「何言ってる。僕は父さんの息子だよ?」

「言うようになったじゃないか」

 

虚空瞬動で飛び回り、なのはとフェイトに向かう竜巻を切り裂いていた剛は、鬼切を鞘に納めた後、空中に一度着地し、足を折り曲げ力を込める。

 

そして、長距離瞬動術『縮地无疆』を発動した。

 

「行くぞ!!」

 

まるで砲弾のように飛び出した剛は全ての竜巻を一直線に貫く。

 

そして、竜巻に触れる直前、鞘に納めた鬼切を抜刀し、居合で竜巻を切り裂いた。

 

切り裂かれた竜巻からジュエルシードが露出する。

 

天眼でジュエルシードの位置を正確に把握していた剛だからこそできた荒業である。

 

「ふっ!!」

 

そして、龍一は6本の矢を同時に放ち、それぞれに命中させ、ジュエルシードが再び竜巻に覆われてしまわないように抑え込む。

 

「今だ!!」

 

その合図とともにユーノとアルフはチェンバインドを解除して離脱する。

 

「ディバインバスター!!」

「サンダーレイジ!!」

 

なのはとフェイトの魔力砲が直撃した。

 

 

 

 

 

「ジュエルシード6個、全ての封印を確認しました」

「・・・・な、なんて出鱈目な」

「本当。でも、凄いわね」

 

アースラで様子を見守るリンディたち。

 

『やっと分かったんだ。フェイトちゃんに伝えたいことが』

 

モニターには封印したジュエルシードの前でフェイトに話しかけるなのはの姿が映し出されていた。

 

『わたしはフェイトちゃんといろんなことを話し合いたい。伝え合いたい。分け合いたい・・・』

「なのは・・・」

「なのはちゃん・・・」

 

アリサやすずかだけでなく、それを見ていた全員が見入っていた。

 

『友達に・・・・なりたいんだ・・・・・・』

『!?』

 

なのはの言葉に目を見開くフェイト。

 

ビーーーーー!!ビーーーーー!!ビーーーーー!!

 

そこに新たな警告音が響く。

 

「もう!!ちょっとは空気読みなさいよ!!」

「ア、 アリサちゃん・・・・」

「次元干渉です!!別次元から本艦および戦闘空域に向けての魔力攻撃来ます!!・・・あ、あと6秒!?」

「なっ!?」

 

次の瞬間、アースラに激しい衝撃と振動が襲い掛かった。

 

 

 

 

 

「あ・・・・母さん?」

「まずい!!」

 

攻撃がフェイトに向かっていることに気付いた剛は即座に彼女の前に移動し、防御を固める。

 

「ぐうううううううううううううううううう!!」

「きゃあああああああああああああああああ!!」

 

だが、電撃の影響で足が痺れ、虚空瞬動ができなくなった剛はそのまま海に落ちていき、フェイトにも雷撃が直撃してしまった。

 

「父さん!!」

 

龍一が呼びかけるが、彼らの方にも攻撃がくる。

 

「くっ!!最強防護(クラティステー・アイギス)!!」

 

龍一は多重防御魔法陣を展開し、ユーノとアルフのサポートもあって雷撃を防ぎきる。

 

「フェイト!!」

 

攻撃がやむと、アルフは落ちていくフェイトの元に急ぐ。

 

「ぐっ!!」

 

フェイトを捕まえたアルフはそのままジュエルシードを確保しようと向かうが・・・・。

 

「させない!!」

 

割り込んできたクロノに妨害される。

 

「邪魔ああああああああああするなあああああああああああああああああああ!!」

 

だが、アルフは力任せにクロノを吹き飛ばす。

 

元々体格差が大きかったため、あっさりと吹き飛ばされるクロノ。

 

アルフは再びジュエルシードを目指す。

 

「なっ!?三つ!?」

 

しかし、そこにはジュエルシードは三つしかなかった。

 

「まさか!!」

 

アルフは先ほど殴り飛ばしたクロノを見る。

 

クロノの手には三つのジュエルシードが握られていた。

 

先ほど吹き飛ばされながらも、確保していたのである。

 

「ううううううがああああああああああああああああああああああ!!」

 

アルフは魔力弾で海面を叩き、水柱で姿をくらませそのまま逃走した。

 

「エイミィ!!追跡を!!」

『駄目だよクロノ君!!さっきの電撃でセンサーが全く機能しないよ!!』

「くそっ!!」

 

そして、海面に浮いていた剛を回収し、一行はアースラに戻った。

 

今回の確保は互いに三つずつ。

 

痛み分けで終わってしまったのである。

 

その後、なのはたちの行動は本来なら厳罰に処されるところであったが、今回は融合問題の危険性と実質的に許可した剛の監督責任と言うことで剛が一週間の謹慎処分となり、子供たちにはリンディのお説教だけで実質的にお咎めなしと言うことになった。

 

 

 

 

 

それから一週間がたち、謹慎がとけた剛が再びアースラに訪れた。

 

「それで、今回の事件の黒幕は判明したのかい?」

「黒幕ではないが、現時点での最重要人物は判明した」

 

そう言って、クロノはモニターを表示する。

 

「『プレシア・テスタロッサ』?」

「現時点で行方不明となっているテスタロッサ姓の女性は彼女だけ。結婚歴もあり、娘もいたそうだ。なのはも攻撃の瞬間にフェイトが『母さん』と呟いていたとも証言してくれた。エイミィ!!」

「はいはい~。プレシア・テスタロッサはミッドチルダの民間エネルギー企業で開発主任として勤務していた人で専門は次元航空エネルギーの開発だったみたい。記録によると26年前はミッドの中央技術開発局の第三局長でしたが、彼女の勤務先で開発していた新型の次元航行エネルギー駆動炉『ヒュードラ』開発の際、違法な材料を使って実験を行い失敗。結果的に中規模次元振を引き起こした責任を追及され、辞職しています。当時の裁判記録も残っています。失敗の原因についても随分と揉めたみたいですね」

「偉大な魔導師でありながら、違法な研究で放逐された人物・・・。それに先週の攻撃の魔力波動が登録データと一致しました」

「なに?」

 

剛は疑問に思った。

 

てっきり、プレシアを人質に取られたフェイトが母を助けるために犯罪に手を染めているのかと思ったからだ。

 

しかし、クロノの言葉が真実だとすると、黒幕は母であり、実の娘に犯罪の片棒を担がせていることになる。

 

そして、目的は不明だがジュエルシードを必要としており、それを手に入れるためだけに自分の娘ごと攻撃し、使い捨てにしたということである。

 

「フェイトは彼女の娘と言うことで間違いないのか?」

 

黒い笑みを浮かべ、剛がクロノに問いかける。

 

クロノとエイミィが若干怯えているようであるが、今は無視しよう。

 

「それが、まだ完全に断言はできないんだ」

「なぜだ?状況を考えたらそれしか考えられないだろう?」

「それが、出生届を確認したところ、彼女の娘の名前は『アリシア・テスタロッサ』となっている。それに彼女はプレシアが引き起こした事故ですでに死んでいるんだ」

「次女と言う可能性は?」

「プレシアはアリシアが生まれてすぐに離婚し、その後再婚したと言う記録もなければ、フェイトの出生届も出ていない。そもそも、退職した後の足取りが全く掴めないんだ。だから、ほぼ黒だが完全に断言できる証拠が全くない」

 

そして、剛たちはそのまま黙ってしまった。

 

プレシアの動機が全く分からないからである。

 

唯一の手がかりは26年前の裁判記録であろうが、調べたエイミィ曰く『かなり胡散臭い』記録である。

 

当時の裁判でかなり揉めたことを考えれば実際の出来事は記録と随分違う可能性も出てくるためでる。

 

「プレシアについての更に詳しい情報を本局に問い合わせているところですから、そろそろ返信が来てもいい頃なんですが・・・・」

 

ピピピピピピピピ!!

 

「「「「!?」」」」

 

そこで、通信が入った。

 

「本局からか!?」

 

クロノが問いかける。

 

「すまん。どうやら私のようだ」

 

剛が携帯を取り出したことで、その場の全員がズッコケかける。

 

「私だ」

『守宮様。お久しゅう御座います』

「鮫島さん?」

 

その相手は、何とアリサの執事の鮫島であった。

 

「一体どういうしたのですか?」

『それが・・・・申し訳ございませんが、急いでこちらに来てほしいのです』

「何かあったのですか?」

『お嬢様が、皆様が捜索中の黒衣の少女の使い魔と思しき紅い狼を保護いたしました』

「っ!?分かりました!!すぐに向かいます!!」

 

そして剛は電話を切った。

 

「どうしたのですか?」

「どうやらアリサちゃんがアルフを保護したらしい」

「一体何があってそう言う展開になる!?」

「こっちが聞きたい」

 

そして剛とクロノはアリサの家に急いだ。

 

 

 

 

 

「こっちです!!警部さん!!」

 

アリサに出迎えられ、アルフのもとに急ぐ一行。

 

そこにはすでにすずかやなのは、ユーノに龍一もいた。

 

「一体何があったのだ?」

 

そう剛が思うのも無理はなかった。

 

アルフの全身に先日の戦闘では負わなかったような怪我がいくつもあったからである。

 

「ああ、あんたたちか・・・・」

 

「警察局特務捜査機関の守宮剛警部だ」

「時空管理局執務官のクロノ・ハラオウンだ」

 

二人は自分の身分をアルフに伝える。

 

「正直に話してくれれば悪いようにしない。君自身も君の主も・・・」

「分かった。全部話すよ・・・・だから・・・お願いだ・・・・フェイトを・・・・助けて・・・・・。あの娘は何にも悪くないんだ・・・・・・」

 

こうして、アルフの口から真実が語られ始めた。

 

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