魔法少女リリカルなのは~結界使いの転生者~   作:DragonWill

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今回は新たにクロノとなのはが召喚します。
サーヴァント紹介の紅陣営のキャスター、アーチャー、ライダーと黒陣営のアサシンを更新しました。


英霊召喚・前半

「サーヴァント?キャスター?」

 

はやては目の前の男の言っていることが理解できなかった。

 

「・・・ふむ?よもや何も分からずに召喚したのかね?」

「召喚?・・・・わたしが?」

「まあいい。今は外敵を排除するのが先決か・・・」

 

そう言うとローブの男、キャスターは手をかざし、杖を取り出す。

 

「シュベルトクロイツ!!」

 

それははやてが使用している杖と全く同じものであった。

 

「あなたは一体?」

「まさか、ここで貴方が出てくるとは・・・・」

 

はやての疑問を遮り、アサシンがキャスターに話かける。

 

「久しいな・・『シグナム』よ・・・」

「ええ・・・お久しぶりです。『デリカ・ハイゼンヘルグ』」

「「「「「「!?」」」」」」

 

キャスターがアサシンの事をシグナムと呼んだことになのはたちは驚いた。

 

その間にもアサシンとキャスターは魔力を高め、臨戦態勢に入る。

 

しかし・・・・。

 

「そこまでだ!!」

 

突如現れた神父姿の初老の男のよって止められる。

 

「何者だ!?」

「私はこの聖杯大戦の進行と審判を務める監督AI、この人格の元となった個体名を取って『言峰璃正』と呼んでくれたまえ」

 

アサシンの問いに答える言峰。

 

「さて・・・アサシンよ。聖杯大戦のマスター候補をサーヴァントが召喚される前に攻撃するなど明確なルール違反である。よって後にペナルティを課すので開始の指示があるまでマスターの元で待機していたまえ」

「なっ!!」

 

アサシンは驚いた。

 

従うつもりもない監督役の指示に対し、体は抗うことを許さず勝手に行動を始めていたからである。

 

「抵抗しようとしても無駄だ。私にはサーヴァント(君たち)に対し、絶対的な命令を下せる権限と実力がある。それは召喚の際に了承したはずであろう?」

「くっ・・・命拾いしたな、小娘・・・・・・今宵はこれで失礼します・・・我が師よ」

 

そう言ってアサシンは去って行った。

 

「はっ~~~~~」

「な、何だったの一体?」

 

緊張が解けたアリサとすずかがその場にへたり込む。

 

「あ、ありがとうございました」

 

なのはは言峰にお礼を言った。

 

「なに、私は聖杯大戦の監督役としてルール違反を摘発しただけのこと」

「あの・・・」

「何かね?」

「聖杯大戦って?」

 

フェイトが言峰に尋ねる。

 

「ふむ・・・それに答えられるのはそこのキャスターのマスターだけだ」

「キャスター?」

「ますたー?」

「キャスターってさっきの・・・あれ?どこにいったん!?」

「ここにいる」

 

あたりを見回していたはやての前に姿を現すキャスター。

 

「うわ!!いきなり現れた!!」

「霊体から実体化しただけに過ぎん」

「そんなことより!!どうしてはやてにしか教えられな・・・・・いづっ!?」

「「いたっ!?」」

「キャッ!?」

 

アリサが言峰に食って掛かろうとしたが、突如手の甲を襲った痛みに中断される。

 

そして同じ現象がなのは、フェイト、すずかにも起こっていた。

 

4人の手の甲にははやてと同じ紅い痣が出現していた。

 

「ほう?どうやら君たちにも聖痕が現れたようであるな・・・部外者に教えるわけにはいかないがマスター候補であるなら話は別。よかろう、説明しよう」

 

言峰は聖杯大戦について説明した。

 

「この儀式の正式名称は『聖杯大戦』。『万能の願望器』たる聖杯の所有権を決めるための大規模な戦いの儀式である」

「聖杯って聖書に出てくる?」

「『主の子の血を修めた杯』と言う意味ならば否だ。ここで言う聖杯とは『願望器』と言う魔法装置を意味する。そして、聖杯を手にする条件はただ一つ。『汝己の全てを持って最強を証明せよ』。聖杯大戦の参加者たるマスターは一人につき一騎の英霊をサーヴァントとして使役し、紅の陣営と黒の陣営に別れて7対7の団体戦でのバトルロアイヤルを行ってもらう。そして先に相手チームのサーヴァント全員を倒した方に聖杯はふさわしい所有者として出現し、勝利チームの生き残った全員の願いを叶えることができる」

「「「「「願いを叶える?」」」」」

 

そのフレーズに全員が怪訝な顔をした。

 

なんせこれまでジュエルシードや闇の書などと言ったその手の謳い文句の品々には碌なものがなかったためである。

 

「ふふふ・・・疑っているようだな。すでにその奇跡の一旦を垣間見ていると言うのに・・・」

「奇跡?」

「サーヴァントは過去の英霊を召喚して契約することにより使い魔として使役する。これは見方を変えれば疑似的な『死者蘇生』でもある。これも聖杯の力によるもの。末端の末端の力でこれである。聖杯の全ての力を得れば出来ぬことを探す方が難しかろう」

「!?」

「「「「フェイト(ちゃん)!!」」」」

 

その言葉にフェイトは青い顔をして崩れ落ちる。

 

「しっかりしなさい!!」

「あ、アリサ・・・」

 

アリサがフェイトを支えながら励ました。

 

「それで英霊って?『過去の』って言ってたけど、このキャスターさんも昔生きてた人なん?」

「ふむ・・細かい出自は本人に聞くといい。英霊とは偉大な功績などにより人々から信仰された結果として輪廻の枠から外れ精霊とまで昇華した存在を言う。分かりやすい例を挙げるならば神話や伝説の登場人物などだな。本来人の手では召喚できない英霊をセイバー、アーチャー、ランサー、ライダー、キャスター、アサシン、バーサーカーの7つのクラス当てはめることでサーヴァントとして召喚する。次に令呪について説明しよう・・・・」

「令呪?」

「君たちの手の甲に現れた聖痕の事だ」

「これ?」

「そうだ。それは聖杯大戦の参加者である証であり、紅と黒のチームを示す物であり、サーヴァントを従えることができる理由でもある」

「サーヴァントを従えることができる理由?」

「本来英霊は最上級の魔導師でも手に余る存在。そんな存在を君たちでも制御できるようにする3つの絶対命令権こそが令呪だ。君たちは3回までならどんな命令でも従わせられることができる。例えばサーヴァントの強化や命令を強制的に従わせたり、自害させることも可能だ」

「「「「「!?」」」」」

「これこそがサーヴァントが絶対にマスターに従わなければならない理由でもある。サーヴァントは基本的に霊体であるため、依代たるマスターからの魔力供給無しには現界できぬが気に入らぬマスターに牙をむくこともある。しかし、令呪で一言自害を命ずればそれでまでだ。故に令呪は参加権であり切り札であると同時にサーヴァントに対する抑止力でもある。大事に使いたまえ」

「ちょっと待って!?魔力供給が必要ならばなんでアリサちゃんとすずかちゃんにも?」

「マスターの選出は聖杯の意志で行われるため私には何とも言えない。しかし、令呪は外付けのリンカーコアとしても機能するため魔力を持たぬ者でも令呪がある限り疑似的に魔力を生み出すことができるため、サーヴァントの維持には何の支障もない」

「あの・・・」

 

おずおずと手をあげ、すずかが質問する。

 

「何か質問でもあるかね?」

「私は参加する気はないのですけど・・・」

「ふむ・・聖痕が出てしまった以上降りると言う選択肢はない」

「そんな・・・・」

「しかし、私は監督権限で脱落したマスターの保護を行っている。聖杯大戦を降りる気ならば、すぐにサーヴァントを召喚して自害を命じたまえ」

「そんなことできるわけないじゃないですか!!」

「それが無理ならば、君に残された選択肢は戦う以外にない。監督権限で部外者による妨害は一切認めないのでそのつもりでいたまえ」

 

その言葉に顔を青くする一同。

 

「さて一通り説明は終わったのでこれで失礼する。この町の八束神社の奥の森の中に脱落マスターの保護用の協会があるのでサーヴァントを失ったマスターは遠慮なく訪れるといい令呪が紅色の君たちは紅陣営のマスターとして存分に黒陣営のマスターたちと闘いたまえ」

 

そして、言峰は掻き消えるように姿をくらました。

 

 

 

 

 

同時刻。

 

クロノは執務室でなのはたちが出会っていた人物と同じ人物に同じ説明を聞いていた。

 

「今回の聖杯大戦は海鳴市で行われる。君もサーヴァントを召喚し次第すぐに訪れるといい」

 

そういって言峰は姿を消した。

 

「聖杯大戦・・・・・またやっかいな儀式に巻き込まれたな・・・」

 

『聖杯』と言う、地球独自の技術の魔法儀式のはずであるが、クロノはその中にあふれる独特の『匂い』を嗅ぎ取っていた。

 

「十中八九、管理世界のロストロギアが絡んでいるな・・・」

 

そこまで考えて直感的に閃いたことがある。

 

昨日、レティ提督から聞いた襲撃事件。

 

シグナムに似ているが別人の襲撃者。

 

最初は守護騎士たちに罪を着せようとする闇の書に恨みを持つ人間の仕業かと思ったが、あまりにも杜撰すぎる事件に首をかしげていた。

 

しかし、それ以外の理由ならば・・・・。

 

例えば、あの男から聞いたサーヴァントシステムならば説明がつく仮説が思い浮かんだ。

 

「まさかな・・・」

 

根拠など何もない殆ど直感でしかない推理。

 

しかし、こういった直感が時としてもっとも重要となることも彼は知っていた。

 

「試してみる価値はあるな・・・」

 

どうぜ逃げなれないのなら確かめてみる価値はあると思った。

 

そして、クロノは通信を開く。

 

「ユーノ」

『どうしたんだい?またこの間みたいに殺人的な請求をするつもりじゃないだろうね?』

 

目の下にクマを浮かべるユーノに睨まれる。

 

「すまないがそのまさかだ」

『勘弁してくれよ・・・・・それで今度はどんな無茶難題なんだい?』

 

渋々ユーノは答える。

 

クロノがいつも受け持つ事件の重要性を理解しているためにあんまり強く言えないユーノであった。

 

「『聖杯』と『サーヴァントシステム』について集められるだけの資料を集めてほしい。余裕があれば各地の神話関連も頼む」

『はあ分かったよ・・・・・地獄に堕ちろ真っ黒クロ助!!』

 

そういってモニターを閉じるユーノ。

 

クロノは直ぐに準備にとりかかった。

 

自らの魔力を極限まで高め、手の甲の紅い令呪に意識を集中する。

 

すると、目の前に見たこともない魔法陣が浮かび上がる。

 

そして、頭の中に聞いたこともないはずの呪文が思い浮かび、口が自然とその言霊を紡いでいた。

 

「素に銀と鉄。

礎に石と契約の大公。

降り立つ風には壁を。

四方の門は閉じ、王冠より出で、王国に至る三叉路は循環せよ。

 

閉じよ(みたせ)閉じよ(みたせ)閉じよ(みたせ)閉じよ(みたせ)閉じよ(みたせ)

 

繰り返すつどに五度。

ただ、満たされる刻を破却する

 

告げる。

 

汝の身は我が下に、我が命運は汝の剣に。

聖杯の寄るべに従い、この意、この理に従うならば応えよ

 

誓いを此処に。

我は常世総ての善と成る者、我は常世総ての悪を敷く者。

汝三大の言霊を纏う七天、抑止の輪より来たれ、天秤の守り手よ!!」

 

呪文が唱え終わり、クロノの魔力が魔法陣に集まるとそこに一人の男が召喚された。

 

その男は真っ白いにギリースーツ身を包み、スコープのない狙撃銃を構えていた。

 

男の身長が極端に低いせいか狙撃銃が身長とほぼ同じサイズもある。

 

「サーヴァントアーチャー。真名をシモ・ヘイヘ。聖杯の導きにより参戦した。私のマスターは君かね?」

 

 

 

 

 

家に戻りなのはは自室のベッドにいた。

 

今まで感じたこともないほどの濃厚な殺気をようやく思い出して体が震えるのを抑えられない。

 

(私、マスターになっちゃったんだ・・・・)

 

突如参加を余儀なくされた殺し合い。

 

しかし、彼女の脳裏に思い浮かんでいたのは自分が殺されるかもしれない恐怖ではなく、あの殺気が他の誰かに向けられる恐怖であった。

 

自分の大切な人があの凶刃の犠牲になるかもしれない。

 

それを考えた時、彼女の迷いは消えていた。

 

(決めた。私がみんなを守る・・・・嘱託魔導師としてこんなのほっとけないよ!!)

 

決意したなのははベッドから飛び起き準備を始める。

 

 

「―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――抑止の輪より来たれ、天秤の守り手よ!!」

 

そして、なのはの目の前にはまるでお姫様のような格好をした女性が立っていた。

 

フェイト以上に見惚れる美しい金髪に左右の瞳の色が違うオッドアイ。

 

そしてよく見なければ気付かないが両の腕が生身ではなく鋼鉄製であった。

 

「サーヴァント、ライダー。契約により参上しました。問います。貴女が私のマスターですか?」

「あ、はい!!高町なのはです!!」

「随分可愛らしいマスターですね・・・私はオリヴィエ・ゼーゲブレヒトです。よろしくね、なのはちゃん!!」

 

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