副作用に副作用があるのはおかしいだろ!!   作:おびにゃんは俺の嫁

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遅くなってしまい申し訳ありません。
リアルの方が忙しかったもので


第6話

俺は三輪隊との防衛任務を終えて、玉狛支部に帰ってきた。

自室に戻って仮眠をとり、起きたら時刻は11時になろうとしていた。

少し勉強をして居間に行くと、迅さんがテレビを見ていた。

他の人達は学校や仕事に行ってるのだろう。

 

「夏樹、起きたのか。丁度よかった今から昼飯を食いに行こうと思ってたんだけど一緒に行くか?」

「そうですね。そうさせてもらいます。味自慢ですか?」

「おう、他がいいならそれでもいいけど」

「いえ、俺もつけ麺を食べたいと思ってたところでしたから」

「じゃあ行くとするか」

「そうですね。財布取ってくるんでちょい待っててください」

「いいよ。今日は奢るよ」

「ほんとっすか。じゃあゴチになります」

 

迅さんと二人でよく行く支部に近いラーメン店に向かった。

店に入って注文を頼む。

 

「俺はラーメン大盛で。夏樹はどうする?」

「じゃあ俺はつけ麺の特盛でお願いします」

「あと餃子二人前」

「あいよー」

「すいません迅さん奢ってもらっちゃって」

「いいって別に。気にすんなよ」

 

この店は確かに味よし量よしで学生サービスも充実しているが、昼飯代が浮くのはありがたいことだ。

迅さんと話しているとラーメンとつけ麺が来た。

 

「「いただきます」」

「で、何か頼み事ですか?」

「あれ?わかる?」

「まぁなんとなくですけどね」

「じゃあ単刀直入に頼むけど、俺の暗躍を手伝ってほしいんだ」

「ふむ、でも珍しいですね。いつもなら暗躍に巻き込むのに、手伝いを求めるなんて」

「いや、いつも巻き込んでるわけじゃないんだけどね。まぁでも確かに今回は万全を期して未来に臨みたいところだし、それに今回暗躍でもしかしたら夏樹自身に迷惑がかかるかもしれないからな」

「俺としては俺自身に迷惑がかかろうがかまわないですよ。まぁ巻き込むんじゃなくて相談してくれるほうがありがたいかなと」

「あはは~、気を付けるよ」

「お願いしますよ。でその暗躍とやらはいつなんです」

「わからない。もしかしたら暗躍の必要もないかもしれない。なんたって未来は無数に広がってるからね。でも近い未来に、こっちとあっち両方の世界を大きく動かす何かが始まる。その時は頼む」

「わかりました。何かあったら言ってください。力になるんで」

「ありがとな。まぁ始まるといってもいつかは正確にはわからないんだけどね。ただ、少しではあるけどもう動き始めてる」

「なるほど、一応頭に入れえときますよ。それはさておき食べませんか?麺伸びてますよ」

 

どうやら結構な時間俺らは話していたらしく、迅さんが頼んだラーメンは麺が伸びてしまっていた。

俺はつけ麺にしといて良かった、まぁスープは少し温くなってしまったけど。

 

「しまった。忘れてた」

 

そう迅さんが言うと俺らは食べることに意識を向けた。

しばらくして食べ終えて店を出る。

 

「そういえば、少しではあるけど動き始めてるって言ってましたけど。誰か重要人物になる人の未来でも視えたんですか?」

「ん~さすが、鋭いね。実は防衛任務中にね」

「防衛任務中って隊員の誰かですか?」

「いいや。その時はボーダーの人間じゃなかったよ」

「過去形ってことはまさかボーダーに入隊させたんですか?」

「まぁね。ボーダーに入りたいって言ってたから」

 

大丈夫なのだろうか?

今時、警戒区域内に入ってくるような奴は不良かバカなマスコミぐらいだろ。

まさか許可も無しに一時帰宅しようとする人もいるまい。

 

「大丈夫なんですか?それ」

「不良とかじゃないよ。警戒区域に入ったのも「ボーダーに入れてくれ」って偉い人に直談判しようとしてのことらしいしね」

「直談判って、試験落ちたんですか?そいつ」

「あぁなんでもトリオン不足だったらしい。それでも諦められなかったみたいで」

「トリオン不足って…大丈夫なんですか?」

 

迅さんが入隊させたってことは大丈夫なのだろうけど、試験に落とされるレベルのトリオン不足って下手したらC級で腐って終わりだろう

 

「大丈夫だと思うよ。俺のサイドエフェクトがそう言ってる」

「そうすか。ならいいですけど」

 

まぁ迅さんがそう言ったなら多分何かのキーマンなのだろう

 

「いずれ彼にも稽古つけてやってよ」

「まぁいいですけど」

「あ!そうそう、冬華ちゃんだけどボーダーに入った方がいいかもしれない」

「どうしてです?」

「いやな、たぶんこれから三門市は大きく揺れ動く、市民だろうが隊員だろうが危険になる時があるかもしれない。その時は少しでも力があった方が安心だろ」

「なるほど、まぁもう冬華も高校生ですしね」

 

冬華からも今朝に相談されたしな、今がタイミングなのかもしれないな。

そんなことを話しながら歩いていると、玉狛支部に戻ってきた。

 

「夏樹はこの後どうするんだ?」

「勉強をして4時くらいには帰ろうかと思ってます」

「そうかー頑張れ若人よ。おれは散歩にでも行くとするか」

「そうですか。それじゃ昼飯ゴチになりました」

「お~う。じゃーな~」

 

そう言うと迅さんはぼんち揚を片手にして歩いて行った。

いつの間にぼんち揚取り出したんだよあの人。

その後、自室に戻って勉強とスモークの支援プログラムの作成をしていたら、気が付けばもう4時過ぎになっていた。

帰り支度をして玉狛支部を出る。

途中スーパーで買い物を済ませて、家に帰ってきた。

 

「ただいまー」

 

返事はない、まだ冬華は学校から帰ってきていないみたいだ。

買って来た物をしまい、夕飯の下準備をする。

今日はスーパーで鮭が安かったので、鮭のバターホイル焼きにするつもりだ。

鮭と他の具材の下味をつけてホイルにセットしておく。

後は冬華が帰ってきたら火を通せば完成だ。

他にも米を炊飯ジャーにセットして、味噌汁も作っておく。

 

「これでよし」

 

後は冬華が帰ってくるのを待つだけだ。

お風呂を沸かして、その間に筋トレをすることにした。

お風呂が沸くころに、玄関のドアが開く音が聞こえて

 

「ただいま帰りました」

 

と声が聞こえた。

どうやら冬華が帰ってきたようだ。

 

「おかえり。学校お疲れさん」

「兄さんも防衛任務お疲れ様です」

「もうすぐで晩御飯できるから、少し待っててくれ」

「いえ、兄さんは休んでてください。兄さんのことです。後は火を通すぐらいなのでしょう?だったらそれぐらい私がやりますよ。兄さんは休んでてください」

「そうか、悪いな。じゃあちょっと風呂に入ってくるよ」

「はい。どうぞ」

 

冬華に晩御飯の用意を任せて、寝間着を持って風呂に向かう。

シャワーを浴びて、筋トレでかいた汗を洗い流す。

身体を洗い、湯船に浸かる。

 

「あぁ~」

 

と思わず声が出てしまう。

疲れた体にお湯が染み渡る。

体の力がどんどん抜けていくみたいだ。

 

「兄さーん、そろそろ晩御飯が出来るので、お風呂から上がってきてください」

 

冬華の声がキッチンから聞こえる。

湯船から上がり、シャワーを再度浴びて、風呂から出て身体を拭いて着替える。

ダイニングに向かうともう用意が出来たみたいで、冬華が座って待っていた。

「悪い、待たせた」

「いえ、気にしないでください」

「ああ、ありがとう」

「「いただきます」」

「そうだ、この後少し話いいか?」

「ええ、大丈夫ですよ兄さん」

「頼むな。それはそうと美味いか?このホイル焼き」

「はい、とってもおいしいですよ。さすが兄さんですね。レシピあとで教えてくださいね」

「そうか美味いか。それは良かった。レシピは後で紙にでも書いておくよ」

 

夕飯を食べ終わり、冬華がお茶を入れてきてくれた。

さてボーダーについて話すとするか。

 

「どうぞ兄さん、お茶です」

「あぁありがとう」

「それで話って何ですか?もしかして私のボーダー入隊についてですか?」

「あぁそうだよ。考えたんだけどもう冬華も高校生になるのだし、いつまでも過保護なわけにもいかないからね。入隊したいのであればしてもいいよ」

「本当ですか!?ありがとうございます兄さん」

「でも、勉強は疎かにするなよ」

 

ないとは思うが、冬華が太刀川さんや米屋みたいな戦闘バカになって欲しくはないからな。

 

「はい気を付けます」

「ならいいよ。次の入隊日は1月だったはずだから、どうする?仮入隊するかい?」

「そうですね。お願いします」

「じゃあ今度一緒に玉狛支部に顔を見せに行くか。今度の火曜日に学校が終わったら連絡してくれ、迎えに行くから」

 

確か火曜日ならボスもいるはず。

 

「わかりました。これから頑張ります!」

「おう、がんばれよ。わからないことがあったら大体は教えられると思うから、聞いてくれよ」

「はい!その時はお願いしますね兄さん」

「任せとけ。さてと俺は勉強して寝るよ。おやすみ~」

「おやすみなさい兄さん」

 

冬華と別れて自室に行った俺は勉強をして11時くらいにベットに入って眠りについた。

 

~ Side 佐藤 冬華 ~

 

学校を終えて家に帰る。

 

「ただいま帰りました」

「おかえり。学校お疲れさん」

 

兄さんがリビングから出てきた

少し汗をかいているところをみると、運動でもしていたのだろうか。

 

「兄さんも防衛任務お疲れ様です」

「もうすぐで晩御飯できるから、少し待っててくれ」

 

運動をしていたということは料理はだいたい終わっているのだろう。

 

「いえ、兄さんは休んでてください。兄さんのことです。後は火を通すぐらいなのでしょう?だったらそれぐらい私がやりますよ。兄さんは休んでてください」

「そうか、悪いな。じゃあちょっと風呂に入ってくるよ」

「はい。どうぞ」

 

自室でカバンを置き、部屋着に着替えて、キッチンに向かう。

残りの夕飯の準備を終えて、兄さんに声をかける。

 

「兄さーん、そろそろ晩御飯が出来るので、お風呂から上がってきてください」

 

夕飯を食べ終わり、食器を二人で洗ってかたずけた後、私はお茶を入れて、リビングに持っていく。

兄さんにお茶を入れて、兄さんの対面に座る

 

「どうぞ兄さん、お茶です」

「あぁ、ありがとう」

「それで話って何ですか?もしかして…

 

話が終わり、兄さんは自室に戻っていった。

話はやはり私のボーダー入隊についてだった。

私は前々からボーダーに入りたいと願ってきた。

その入隊したいという心の中には色々な気持ちが混在している。

それらの気持ち全ての原点はあの時だろう。

私は四年前のネイバーの侵攻を思い出す。

 

四年前のあの侵攻の時、私は何が何だかわからなかった。

突然現れた化け物にお母さんは私を庇って殺されて、命からがら非難した先には兄さんが武器を持って化け物相手に戦っていた。

兄さんに聞くとお父さんも別の場所で戦っているらしかった。

化け物がいなくなった後、兄さんと一緒にお父さんに会いにいった。

しかし、お父さんが戦っていた場所の近くの避難所にもお父さんはいなかった。

私を避難所に残して兄さんはお父さんを探しに外に行った。

しばらくして兄さんが顔を真っ青にして戻ってきた。

その顔を見た私は幼いながらに何があったのか察した。

その後聞いた話だとお父さんは逃げ遅れた小さな子供を庇って化け物に殺されてしまったらしい。

私と兄さんは二人っきりになってしまったらしい。

化け物たちはボーダーという組織がやっつけたらしい。

両親と兄さんはそのボーダーにお母さんは研究員として、お父さんと兄さんは戦闘員として所属していたと、両親のお葬式の時にボーダーの偉い人たちがやってきて教えてくれた。

両親のお葬式で私は涙が出なかった。

両親が死んでしまったとまだ理解できなかったのだろう。

お葬式が終わり、兄さんと二人、家に帰ってきたところで私は両親がもういないことを理解して涙が止まらなくなった。

その後、兄さんは何かにとりつかれたかのようにボーダーで働いていた。

兄さんは笑うことも少なくなり、常に忙しそうだった。

私に何一つ不自由を感じさせないためだったのかもしれない、もしくは私に対しての罪悪感なのかもしれない。

私は怖かった。

兄さんまでもがネイバーという化け物に殺されてしまうのではないかと、このまま私は天涯孤独になってしまうのではないかと。

次第に私は西峰さんに預けられることが多くなっていき、一緒に過ごすことが少なくなっていった。

仕方のないことだとわかっていたが、昔からお兄ちゃん子の私は寂しかった。

ある時、私はその寂しさに耐えられなくなったのか、兄さんに会おうと警戒区域に踏み込んでしまった。

遠くから聞こえた戦闘音に私は怖くなって動けなくなってしまった。

動けなくなっていたところに女の人がやってきて、私を本部にいる兄さんのもとに連れて行ってくれた。

女の人は兄さんと同じ隊の沢村さんという人だった。

それ以降、兄さんと私が一緒に過ごす時間は増えていった。

何やら兄さんに沢村さんたちが注意してくれたみたいで、兄さんが謝ってきた。

私は兄さんに無理させてしまったことを申し訳なく思ったが、それ以上に嬉しかったのを覚えている。

兄さんに無理をさせまいと、私はボーダーに入りたいとお願いした。

兄さんは「無理しなくていいんだよ。寂しい思いさせてごめんな」と優しく頭をなでてくれた。

その時、久しぶりにネイバーが来る前の兄さんの雰囲気を感じて、嬉しくなってそのままボーダー入隊の気持ちを引っ込めてしまった。

しかし兄さんに少しでも無理をさせまいと必死に勉強や家事などを練習を始めた。

そこにはボーダーで働きつつも他のこともしっかりとこなしていた兄さんへの憧れもあったのだろうと思う。

兄さんが高校に入る前くらいから、大規模侵攻以降あまり笑わなくなってしまった兄さんがよく笑うようになってきて、私は嬉しさとともにボーダーへの興味が生まれた。

再びボーダーに入りたいとお願いしたら、「冬華まで働く必要はないんだよ」と言われてしまった。

兄さんは、高校は私立のお坊ちゃん校に特待生として入学した。

私はそれが誇らしくもあり、申し訳なくも思った。

だからより一層、心配をかけまいと色々な事に必死に取り組んだ。

そして私は中学に入って、勉強の甲斐もあって成績トップを取ることが出来た。

それを機に再び兄さんにボーダー入隊をお願いした。

今度は私の気持ちもしっかりと説明した。

そして兄さんが折れ、高校生になるあたりからという条件はあるが入隊をついに認めてもらった。

いよいよ入隊が近づいてきた。

そうだ!このことを優佳さん達にも知らせよう。

早速SNSで優佳さんや勇人くんに知らせた。

メッセージを送ってしばらくしたら、スマホに通知が来た。

SNSを開くと送り主は優佳さんでも勇人くんでもなく、小南さんだった。

 

『久しぶりね冬華ちゃん。実は相談があって…今度夏樹とデートに行くことになったの!どうやったら夏樹の気を引けるかな?』

 

なん…ですって!?兄さんがデート?あの鈍感な兄さんが!?

とりあえず小南さんに事情を聴いてみる。

 

『詳しい状況を教えてください』

 

小南さんから詳しい事情を聴く、おそらく兄さんはデートだとさえ気づいていないだろう。

まったく鈍感すぎです!

兄さんは顔も決して悪くないし、成績優秀、運動神経もよく、優しくて、細かいところにまで気が利く、まさに優良物件だ。

そんなわけで兄さんのことが好きな女性は多い。

しかし兄さんはなぜかそれに全く気付かない。

だからこうして裏で私が兄さんと兄さんのことが好きな女性たちをサポートしているのだ。

 

『わかりました。兄さんには私が色々と言っておきます。デート頑張ってくださいね』

『ホント!ありがと冬華ちゃん』

『いえ、いいですよ。あとそうだ私ボーダーに入ることになりました』

『ついに入るのね。楽しみに待ってるわ』

『色々と教えてくださいね』

 

そのあとも色々と話しながら夜が更けていった。

 




誤字報告ありがとうございます。
次はなるべく早く投稿できるよう頑張ります。
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