「……どういうことだクソババァ!俺は女子としか聞いてねえぞ!コイツ男だろうが!」
あれ?挨拶したのに無視されちゃったよっ!?
これはどういうことなんだろう。僕とかかわりたくないという意思表示?いじめ?シカト…?
「…ぐすっ」
「えっ!?どうしたの!?なんでいきなりしゃがみこんで泣きだすのさ!」
小動物的な少年が僕を見て狼狽した声をあげる。
「だ、だって、(えぐっ)そのバカが、(うぐっ)無視するから…(えぐっ、えぐっ)」
「さりげなく人をバカ呼ばわりするな馬鹿。Fクラスなんだからお前も馬鹿だろうが!」
馬鹿に馬鹿って言われた!すごくむかつく!
「雄二、男が泣くのを見たって嬉しくないよ。そりゃあこの子は結構なイケメンだけどね…」
「おい、クソガキども。そいつは女だよ」
Ms.カヲルの一言で、二人の表情がピシリと固まった。
若干灰色を帯びてるような気もするけど、きっと気のせいだろう。
「「な・・・」」
「「なんだってえええ――――――ッッッ!!!????」」
……み、耳が痛いよ…?
すっごいキ―――ンってしてるんだけど。どんだけ大きい声だしてるんだよ…
学園長室が防音だってことも関係してるかもだけど、ここはもうちょっと落ち着かないと駄目だと思うなあ?
「二人とも、ここは学園長室だよ?さあ、もっと冷静に!」
「「誰のせいだよッ!」」
「…………(えぐっ)」
「ほら泣かしたさね。アンタらが大きい声出すから…」
「え、いや、別に俺達はそんなつもりじゃ…なあ明久!」
「え、あ、うん!そうそう、そうじゃないんだよね!」
うう、僕はやっぱり嫌われてるんだ。このままFクラスでいじめられて高校生活を送るんだ…
Fクラスなんて大っきらい…え?あきひさ?
「……あ、Are you Akihisa?」
「な、なんかすっごい完璧な発音で聞かれたんだけど!どうすればいい?雄二っ!」
「落ち着け。お前がバカなのはわかったから落ち着け。」
「酷いっ!いつもにもまして酷いよ雄二!…え、えーっと、みーとぅ?」
「なんで疑問形だ!そしてなんだその答えは!「あなたは明久ですか」「わたしもです」ってなんだその受け答え!」
…これが日本の「オワライ」のボケツッコミ、ってやつなのかなあ?
これが奥が深いってやつ?
じゃ、なかった。
「…アキヒサ…かあ…」
「な、なあに、えーと…」
「桃真デス。城田桃真。…覚えてまセンか…んー…」
「え?なんて?ごめん、聞こえなかったよ」
「んーん、イイデス。思い出せないなら思い出させてアゲマスから!」
「…え?どういうことかわかんないけど…とりあえず、泣きやんでくれたからよかったよ。」
「…お前らなんでそんなに馴染めてるんだ…」