「ちょ、え!?」
いきなり両腕をアキヒサとサカポンに掴まれ、僕はほとんど引きずられるようにして走りだす。…ってうえっ!?足が宙に浮いちゃってるんだけど!お、おろして!おろしてってば!なんで逃げてるの僕ら!
「FFF団は恐ろしい集団でね、女子に近付く男子を徹底的に排除するんだ!」
「ジェラシーの塊ってやつだよ!命が惜しければアイツらには近づくな!」
…ここ、高校だよねっ!?別にカルト集団組織とかじゃないよねっ!?
誰かおかしいって気付いてよ!ねえ!
…あれ、コッチ行き止まりだよ?窓が一個あるだけで…
「よし明久!上着を脱げ!」
「ラジャー雄二!」
二人は制服のブレザーを脱いで、ワイシャツにネクタイという寒そうな格好になる。
そのまま二つのブレザーの袖をくくり、ぐるぐるとねじって一本の太い紐のように仕上げた。
「制服、そんなことシテいいんデスか!?」
「命の方が大事なんだ!」
FFF団恐るべし。
「行くよ!しっかり持っててよね!…とおおおりゃああああ―――ッッ!!!」
「にゃあああああ―――ッッ!?!?!」
とびおりたあああ―――っ!アキヒサいきなり飛び降りたんだけどぉ―――ッッ!?
待ってよ、ここニ階だってば!なんでそんな簡単にとび降りれちゃうの!?
「ここではこれが普通なんだ。カルチャーショックってやつだな」
「あ、そうなんデスか!」
なんだそうか、それなら不思議はないや!
「じゃあ行け。ほら。」
「……にぇ?」
え、僕?
でも僕、飛び降りるとか無理だよ?
「じゃあお前、俺がとび降りるときコレで支えれるか?」
サカポンはブレザーを持ちあげて僕に聞いた。
…う!流石にそれは…無理だけど、でも!
「おーい、桃真!早くしないとFFF団来ちゃうよ!そしたら身ぐるみはがされて逆さづりかもしくは根性焼き、そして生爪剥ぎだよ!」
「えいっ」
そんなバカみたいな拷問受けるくらいなら飛び降りたほうがましだああ!
「ってふ、ひゃ!?」
しまった、バランス取れない!
あ、あ、あ…うわっ!
「桃真!って落ちるよ!?」
「う、うわ、うわあああああん!やっぱり無理デスうううう―――!」
サカポンのバカ!アキヒサのバカ!なにその人間離れした運動神経は!こんなの無理だって、飛び降りるなんてできないよおおおお!
「おい、早く手をはなせ!腕が痛いんだよ!重いんだよ!」
「れ、ladyに向かって失礼な…っておっと、いけない。でも無理!おーりーれーなーーい!helpme!」
…この騒ぎは、アキヒサが先生を連れてくるまで続いた。