寝ていました。起きました!!!
何で、、、俺じゃ、、、ダメなんだ、、、
いつもの帰り道
いつもと違う帰り道
景色は普段と何一つ変わりはしない。
変わったのは俺の中の心模様だけ。キラキラと光が差すそんな温かな、鮮やかな日常がとたんに灰色へと変化を遂げる。
木々の色、風景、風の音、すべての今見えるモノトーンの景色は姿、形は同じでも全く別世界であることを俺はこの時はじめて知ったのであった。
「俺と、、、代わってくれよ、、、、」
力強く握り込めた拳は血が滲みそうなほどに赤ばんでいた。
鼓動は次第に速さを増していき、俺には感情が存在していたことに気づかされる。
俺は間違えたのだ。間違え続けたのだ。
正しいと思い込んでいた解もいとも簡単にかき消されてしまった。絶対的な強者には立ち向かうこと事態が無謀なのかもしれない。
『押してダメなら諦めろ』
俺の座右の銘だ。
けれど、諦め切れなかったのだ。体が、鼓動が、指先が。全身が俺に訴え続けてきたのだ。
俺が望む本物が何なのかを。
何度答えを出し続けたところで彼はすべてを否定する。努力も今まで必死に積み上げてきた僅かな希望も彼の前では無力みたいだ。
大したものは望んでいないはずだ。別に世界征服がしたいとか世界中の財貨を我が物にしたいとか、そんな大それたことは何一つ望んじゃいなかった。
いつだってそうだったはずなんだ。
俺はただ普通の幸せが欲しかったんだ。学校で友達がいなくとも、人々が俺を蔑んでいたとしても、、、
ただ、、彼女の笑顔を、、俺が、、、
「なんで、、、、くそっ、、、」
脳が理解をする前に、感情というなの雨が自らの足元に降り注ぐ。
その雨粒が次第に地面を濡らし、この雨粒が俺の思いのすべてを言い表していた。
ただ隣にさえ居てくれれば何てものはきっと嘘だ。それならばなぜこんなにも俺は感情的になるのか。
彼女が笑ってくれさえすれば、、、そんなものは自分を騙す為の建前に過ぎない。きっとそれは欺瞞なのだ。必死に取り繕って、隠して、無いものにして、今の今まで自分すら裏切っていたのだ。
一番の裏切り者はきっと俺だ。
自分の儚い願いすら叶えられないような未熟者だ。嘘つきだ。
嘘つき、嘘つき、嘘つき。
誰かがそうささやく。お前は嘘つきだ。自らを否定し、騙し、本当の気持ちを捨てきれなかった臆病者だと。
悴んだ指先が震えている。俺の心も震えている。
「やっぱり、、、、俺、好きなんだ、、一色のこと、、」
俺は彼女の心の中には居てはいけないんだ。
二人で歩いた帰り道も、共に過ごした日々もすべては俺の中だけの思い出。
一色に好きと言えたらだなんて、そんなことを思い出した。
心のなかで何度も練習した告白の言葉達が頭の中をぐるぐると回る。なんだか懐かしい気がする。
みじめで、恥ずかしくて、こんな俺に笑いかける彼女の笑顔が幾度となくよみがえる。
いたずらな笑顔、あざとい笑顔、かわいい笑顔、、。
本当の気持ちを伝えたいけれど、俺は弱虫だから。
君を目の前にすると足元がすくんでしまうんだ。
ごめんね、一色、、、
こんな俺でごめんなさい、、、、
終わりが見えていると分かっているから、かなわない恋だと知っているから、、、
だけど、俺は君に恋をしたんだ。
俺がもしも君を忘れてしまえたなら、俺はもう二度と恋をすることはないのかもしれない。
俺には君しかいなかったんだ。
君が俺のすべてだったんだ。
このままで俺は本当に心から幸せだと言えるのかな。
それでも俺には一歩を踏み出す勇気がないんだ。
俺を押さないで、このままでいいから。
無理をさせないで、もう悲しい想いをさせないで。
必死に我慢してきたのにもう耐えられなくなってしまう。また泣きそうだ、崩れ落ちそうだ。
俺はどうすればよかったの、、、、もう、、無理だよ、、、、、。
だって、、、、、
俺の目の前には抱き合っているお似合いの二人がいたんだから。
「えっ?何で、、、、」
あなたの側に居れたらいいな、、、、
好きだよ、、、一色、、、。
ありがとう、言えたよ、俺、ちゃんと伝えられたよ、、、。
でもね、ごめん、、、俺、もう頑張れないや、、、、、