審神者の力は砕けない   作:きど

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本丸に着いたら本丸についての説明は別の者にということで引き継がれ政府の人は帰って行ったが、引き継がれた案内人は喋る狐だった…何を言っているのかわからねーと思うが私も何をされたのかわからなかった…

管狐、つまりは妖怪らしい。政府に使役されている使い魔のようなもので、各本丸にいる審神者のサポートをしているらしい。

こんのすけとお呼びください、好物は油揚げでございます!と尻尾を揺らしながら言った。

 

 

こんのすけの話では、これから私が手にしているさっき選んで来たこの刀を顕現させるのだそうだ。

ということで祈祷部屋へと移る。鍛刀した刀剣男士を顕現させるため祈祷を行いらしい。そんなものやったことはないが…

祈祷には様々な方法があるらしい。ただ刀に触れて霊力を込める者、祝詞を唱える者、舞を踊る者、色んな審神者がいるらしいが、それは個人の霊力や刀との相性にもよるらしい。

とりあえず一番簡単そうな方法を試す。刀を両手で持ち、なんとなく顕現しろ〜と頭で思う。

 

 

手に力を込めた瞬間に部屋一面に桜が舞って、その中心には人影が見えた。

 

 

 

「わしは陸奥守吉行じゃ。せっかくこがな所に来たがやき、世界を掴むぜよ!」

 

 

 

随分と奇天烈な格好をした青年が立っていた。ハネた茶髪に襟足は少し長く、全体的にオレンジ色っぽい着物を着ている。左肩にだけ防具があり、人懐っこい笑顔を浮かべている。

 

 

こんのすけが審神者である私の紹介を終えると、おんしゃあ今日からわしの主っちゅーことやのお!よろしく頼むぜよ!とニコニコと言われたので、丁重に挨拶した。

 

 

 

 

 

 

 

それからというもの、いきなり鍛刀しろと指示があったので適当に資材をぶっ込み鍛刀してみれば3時間の表示が。札を使って鍛刀を終わらせれば真っ暗で真っ直ぐな一振りの刀が出来上がっていた。先程と同じように祈祷部屋に行き力を込めれば太刀の同田貫正国が顕現した。実践刀という感じがあってとても好感を持てる。

その二振りで出場しろと指示があり、一振りの刀を拾って帰って来た。ドロップと言うらしい。再び祈祷して顕現させると、今度は乱藤四郎という名前の短刀だっだ。女の子だと思って一緒にお風呂に入ろうとしてしまったのは、今ではいい思い出だ。

 

 

そして次に来たのは短刀の薬研藤四郎と今剣と五虎退に脇差の堀川国広とにっかり青江、打刀の加州清光とへし切長谷部、太刀の一期一振、大太刀の蛍丸だった。

その後もどんどん本丸の戦力は増えていった。

 

 

私が戦場に出るのを止めようとした刀剣男士もいた。しかし私の腕を見ればみな私に使って欲しいと言ってくれた。嬉しかった。戦うことしか取り柄のない私に、この私にしかできない仕事があったんだ。それも沢山の命や歴史を守るための戦い。

そもそも、最初はただの人間である私の方が強かった。レベル1なんか話にならない。こんなレベルの刀剣男士は折れそうで戦場に出せなかった。私が本体で戦ってレベルを上げ、レベル30くらいからは自力で出陣してもらっていた。

 

 

そうこうしている内に随分と色んな刀が増えた。今日も本丸は平和だ。

そういえば最近江戸の方に多くの歴史修正主義者たちが出るらしい。また調査に行かなくては。

 

 

 

 

 

 

 

いつも通りの任務のはずだった。負傷や疲労も酷く、あと1区画だけ調査したら帰るつもりだったのだ。そこに…運悪く検非違使が出現した。

最近調査のために何度も江戸に出陣していたせいだろう。

この日、私は顕現したばかりの巴型薙刀を持っていた。正直言って薙刀は得意ではない。単に私の身体のサイズに合っていないからだ。

 

 

厚藤四郎、破壊。浦島虎徹、重傷。長曽祢虎徹、浦島虎徹を庇い破壊。陸奥守吉行、銃で遠くの仲間を守りながらも中傷。燭台切光忠、重傷。酷い有り様だった。仲間を庇った者から死んでいく。

厚はさっき私を庇って折れた。主だけは絶対に守らねばならないと思っているんだろう。今、私を庇って光忠が折れた。

 

 

迫る白刃。陸奥守が「おまさん、なにしゆうが!!逃げ!!」と叫ぶ声が聞こえる。痛い。動けない。もう防御も回避もままならない。

 

 

敵の刀が、私の肉を斬り裂き骨をメキメキと叩き折る音と感覚を感じる。痛い。痛い。痛い───。

 

 

 

 

 

 

 

室内に鳴り響く目覚ましの音で目が覚めた。随分と、懐かしい夢を見たものだ。




最初の鍛刀って強制ALL50なんで短刀しか出ないんですけど、それはそれ、これはこれ。
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