「超変身!」
《FORM RIDE『KUUGA PEGASUS』!》
D=クウガは『マイティフォーム』から『ペガサスフォーム』へと超変身する。
(よし、速く決めないと時間が…ってあれ?)
ペガサスフォームの超感覚…遠く離れた敵の気配すらも感じ取る事ができる力が、第5使徒からの『気配』を感じた。
(こ、これは…)
『よし…シンジ君。ガンバ…』
「やばい!」
すばやく用意しておいたカードをセットした。
《KAMEN RIDE『BLADE』!》
D=クウガ/ペガサスからD=ブレイドに変身して、
『え?』
『目標に高エネルギー反応!』
「間に合え!」
『なんですって!?』
《ATTACK RIDE『BLAYROUZER』!》
『そんなバカな!?』
《ATTACK RIDE『SPADE 10 TIME SCARAB』!》
ブレイラウザーと『TIME SCARAB』のカードが現れる。
『予想攻撃地点…!え!そんな!?』
D=ブレイドはブレイラウザーに現れたカードをセット。
『使徒の攻撃目標は零号機です!』
『なっ!?』
第5使徒は加粒子砲を放つ。
D=ブレイドは初号機を零号機に向けて走り出さして。
『TIME』
ラウズカードの読み込み完了。
その瞬間、D=ブレイドと初号機以外の時が止まった。
1秒…初号機は零号機を担ぎ上げる。
2秒…別の山の方へ疾走。
3秒…別の山の影に到着し、隠れる。
そして時が動き出し、零号機がいた場所を加粒子砲が薙ぎ払った。
陽電子砲もついでの如く薙ぎ払われた。
「おい、大丈夫か」
『い、碇君?』
「危ない危ない。もうちょっとで蒸発だぜ。『タイム』はあんま長く止められないんだ。まったく、なんで零号機を狙ったんだ」
D=ブレイドはディケイドに戻りながら呟く。
「もしもし…くそ、ノイズが酷くて連絡が取れねぇ。まったく、あいつらは謎ばかりだな。さて…これからどうするか…」
『どうして?』
「ん?」
『どうして私を助けたの?助けなければ、使徒を倒せた…』
そう、ディケイドには使徒を倒すチャンスがあった。
もともとオトリ作戦なのだ。
無人機から零号機に変わるだけ。
零号機が攻撃されている間に使徒を倒せばいい。
しかし
「阿呆。そんな訳にいくか」
『私には…代わりがいるのに…どうして…』
「馬鹿をいうな。お前の代わりなんてどこにも…」
『違うの…』
レイは悩む…
これをいったら何かが終わってしまうかもしれない。
彼が…自分を嫌いになるかもしれない。
この間の化け物達みたいに自分を殺すかもしれない。
でも…
それでも…自分を犠牲にすれば今からでもディケイドが…シンジがなんとかしてくれる。
そう思ったレイは…
『本当に私には…』
彼には生きてほしい。
それは何故だかわからない。
でも…彼には…
生きて…
『代わりがいるの』
レイは決心して『真実』を話した。
「だから…私には代わりがいるの」
レイは全てを話した。
自分の代わり…自分の存在…その全てを…
「あなたにとって私は守る存在じゃない。殺す存在…」
『…そうか』
「だから、私をオトリにして使徒を…(バチコン!)…キャン!」
突然頭に衝撃が襲う。
みると眼前の初号機の右中指が自分に向いている。
初号機が零号機に溜めたデコピンを食らわしたのだ。
『このオタンコナス。まったく何くだらない事言ってるんだか。正真正銘のバカか』
ディケイドが呆れたような口調でため息を吐きながら喋る。
『お前はお前だ。代わりなんているかオタンコナス波』
「でも…」
『『僕』のバイクに乗って実は結構はしゃいでるのも』
「え?」
『いくら野菜ベースでもデブるぞ?って思うくらい『僕』の造ったメシ食ったのも』
「碇君?」
『『僕』と喋って、知り合って、仲良くなったのは!紛れもなくお前だ『綾波レイ』!』
その言葉にレイの心を捕らえる。
『変わりがいる?いるわけないだろ!誰かがなろうとしたって誰にもなれない!』
(『そんなの悲しいだけだ『剣お兄ちゃん』だって…最後には…』)
『人間じゃない?それがどうした!人間より優しい『
(『『たっくん達』に『始にい』、『モモタ達』、『渡君』…人間よりも優しい人達…』)
誰がなんと言っても俺は言ってやる』
ディケイドは大きな声で
『お前だけが『綾波レイ』だ。『綾波レイ』はお前だけだ』
「碇君…でも…」
『じゃあ、お前は『そいつら』にやってもいいのか?』
「え?」
『お前が築いてきた『絆』を誰かのモノになってもいいのか』
それを聴いた瞬間、レイは絶望した。
自分の『絆』が他者のモノとなる…
シンジが助けてくれた事も…
シンジが自分に微笑んでくれた事も…
シンジとの思い出も…絆も…全部…
「いや…」
レイは自分の身を抱く。
「いや…!」
『そうだろ…それが『お前』が『お前』の証だ』
「碇君…」
レイは初号機を…その先にあるディケイド…碇シンジを見る。
「またバイク…乗せてくれる?」
『いいぞ。弁当持ってツーリングだ。あまり遠くにはいけないが天気のいい日にいこう』
「またご飯…食べていい?」
『おお、しっかり食って、しっかり太れ』
「私は…一緒にいてもいいの」
『それこそ当たり前だ。勝手に消えたら世界の向こうまで探しに行く。好きなだけ一緒にいろ』
「うん…うん。碇君」
『ん?』
レイは初めて感じる気持ちを胸に
「ありがとう」
自分をまっすぐ見て話してくれた人に
そう、…
「通りすがりの…『仮面ライダー』…」
できれば…
(このまま通り過ぎないで…)
ブォォォンッ!
ライドブッカーから2枚のカードが飛び出す。
黒いブランクカードだが、金色に光り輝き、絵が浮かび上がる。
一つは金色の零号機のマーク。もう一つは零号機と…
「これは…」
『碇君?』
「綾波、使徒を倒すぞ」
『え、うん。でもどうやって…』
「こうやって」
ディケイドは零号機の絵の入った方をディケイドライバーにセットする。
《FINAL FORM RIDE『ZE・ZE・ZE・ZERO』!》
初号機と零号機は立ち上がる。
「綾波、ちょっとくすぐったいぞ」
『え…?』
「てい」
ぺたん
『あっ、ん…!』
レイが可愛らしい声をあげると零号機が宙に浮き、どんどん変形していく。
そして最後には大型殲滅銃『ゼロバスター』となった。
「な、何あれ」
「わ、私のエヴァが…」
エヴァの変形をみたリツコが横に倒れていく。
「り、リツコ~!?」
『こ、これ…!?』
「これが俺とお前の絆の力だ」
第5使徒が変形していく。目標を見つけて排除しようとしているのだ。
「いくぜ綾波」
『わかった』
ディケイドはもう一枚のカードをセット!
《FINAL ATTACK RIDE『ZE・ZE・ZE・ZERO』!》
『ゼロバスター』に未知の高エネルギーが集まり、凝縮していく。
「いくぜ」
『一撃必殺…』
「くらえぇぇぇぇっ!」
ドキュゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥッ!
第5使徒の加粒子砲と『ゼロバスター』から放たれた『ディケイドバスター』はほぼ同時の発射だった。
互いの光線が相対し、接近する。しかし!
ヴァァァァッ!
『ディケイドバスター』は加粒子砲を簡単に吹き飛ばし、
ドキュゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥッ!
ATフィールドも物ともせず、第5使徒を撃ち貫いた。
ビキャンッ!
第5使徒の体が撃たれた反対に弾けた。
それが第5使徒が完全に沈黙した合図だった。
ヒュウッ…
初号機と元に戻った零号機のメイン電源は、ほぼ同時に落ちた。
変身を解いたシンジはエントリープラグを排出させ、外に出る。
「ん~、つっかれた」
軽く伸びをする。
「おっ、お疲れさま。綾波」
「うん。碇君も…」
「ああ…おぉ」
「なに?」
「いや、なに…」
レイは今、
「カメラがないのが残念だ」
とても素敵に…笑っていた。