新世紀エヴァンゲリオン -破壊の継承者-   作:歌音

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第弐話/超変身! ~『救い』の意味~

「俺は…通りすがりの、『仮面ライダー』だ。覚えとけ」

 

彼は照れ臭そうにそう言った…

 

 

 

周りに静寂が襲う。

 

誰もが突如出現した仮面の存在に驚きと警戒を向けている。

 

保安部の者達は装備を整えて突入の準備もしていた。

 

そんな中、この原因を創っている本人は、レイとストレッチャーを安全な所に移動させて、ストレッチャーの上にレイを寝かせる。

 

「まあ、寝てろ。後でその怪我治してやるから」

 

「え?どういう…」

 

ディケイド(シンジ)』はレイの言葉に止まらず、そのまま初号機の前に立ち止まる。

 

「おい紫超人。確かエヴァ…ヴァ…まあエヴァでいいか。どうやら俺の事も助けてくれたみたいだが、俺の事がそんなに好きなのか?」

 

好き勝手初号機に話しかけながら頭を人差し指でコツコツ叩く。

 

「モテル男はつらいな。どうやらお前は俺にパイロットになって欲しいみたいだな。いいぜ。今、俺の『試練』が判ったところだ。そこで呆けている奴等に言って、お前に乗ってやるさ。タダな…」

 

ディケイドは左腰の『ライドブッカー』からブランク状態のカードを数枚取り出す。

 

「お前もちょっとは力を貸すって言う証を見せろ」

 

それをエヴァに向かって投げると、カードは空中で止まり、はっきりとした絵が浮かび、ディケイドに帰ってくる。

 

そのカードを見て

 

「ふ~ん、なるほどね。大体判ったな」

 

ディケイドはライドブッカーにカードを直すと、ミサトとリツコに近づく。

 

「おいおい、いつまで呆けてんだ。俺が碇シンジって事くらい声でわかるだろ」

 

「あ、あなた…その姿は…」

 

「これか、まあ、後で説明するよ。まあこの姿の時はディケイドって認識しておいてくれ」

 

「ディ、ディケイド?」

 

「そう、仮面ライダーさ」

 

「かめん…?何ソレ?」

 

「おい、クソ親父」

 

シンジはライドブッカーからカードを取り出し、ディケイドライバーにセットする。

 

《ATTACK RIDE [BLAST]!》

 

音声が鳴るとライドブッカーが銃のような形をとる。

 

バンバンバンバンバンッ!

 

『!?』

 

ライドブッカー・ガンモードの銃口をゲンドウに向け、引き金を引いた。

 

弾丸は強化ガラスを貫き、総てゲンドウの横擦れ擦れを掠めていた。

 

「これはそこの女の子を無理やり働かせようとした罰だ。安いもんだろ」

 

と、すぐにブックモードに戻して、左腰に再び装着する。

 

動じないゲンドウを見て、

 

「ち、まったく動揺しねぇからやった意味ないな…さてと、喜べ。このエヴァとか言う紫超人に乗ってやるぞ。早く用意しろよ。ああ、乗ってやるんだからバイト代とかよこせよ」

 

「あ、アンタみたいな得体の知れないのを乗せられると思って…!」

 

「おいおい、乗らなきゃヤバイんだろ?バイト代払って乗ってもらうのとこのまま全滅っていうのどっちがいいんだ?それに得体の知れないのってのはなんだ?ちゃんと名乗ったぜ。仮面ライダーディケイドってな」

 

ミサトの反論を遠慮無しに返すディケイド。

 

「どうなんだ?アカギン」

 

「それはやめて頂戴…その姿である事は後でじっくり説明してもらうとして、乗ってもらうのはこちらからお願いするわ」

 

「リツコ!?」

 

「ミサトは黙ってて。バイト代ってのはちょっと…」

 

「問題ないだろ?さっき百億くらいする戦闘機バカスカ落ちてたし。問題ないよな」

 

ディケイドはゲンドウに振り向く。ゲンドウは無表情で

 

「問題ない」

 

「…だそうだ。つまり奮発しろってことだ。それじゃあ」

 

都合よく解釈してから、ディケイドは首を廻して、

 

「準備を頼むぜ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『冷却終了』

 

『右腕の再固定終了』

 

『ゲージ内全てドッキング位置』

 

『停止信号プラグ。排出終了』

 

『了解。エントリープラグ挿入』

 

『プラグ固定終了』

 

『第一次接続開始』

 

発令所では初号期の発進準備が進んでいた。メインモニターにはエントリープラグの中のディケイドが映っている。

 

「まったく、なんなのあの子…あの姿は一体…」

 

「私にもわからないわ。なんで只の中学生があんなオーバーテクノロジーを持っているのかしら…」

 

「何か情報ないの?」

 

「報告では『優秀』な中学2年生ってことくらいよ。あ、そういえば…」

 

「そういえば?」

 

「彼、過去に1年くらい行方不明になっているのよ。あの謎のままになっている大量行方不明事件の時に…」

 

『おい、まだかアカギン、ミサリン』

 

『それはやめて頂戴!』

 

『おお、シンクロ抜群だな。で、この筒みたいなのに入ったのはいいんだが、これからどうするんだ?』

 

「いまからわかるわ」

 

『エントリープラグ、注水』

 

ディケイドの足下から黄色い液体が注水され、どんどん量が増えていった。

 

『なんだこりゃ!おい!この気色悪い水はなんだ!?』

 

「それはLCLと言って肺に取り込めば呼吸ができるようになるわ」

 

『血みたいな匂いがするぞ!息が詰まる!』

 

「我慢しなさい男の子でしょう!?」

 

『性差別反対!』

 

「うっさい!お望みなら後で逆セクハラ地獄よ!」

 

 

 

とうとう頭部までLCLが来ると、

 

「うぇ、マジィ!」

 

とディケイドは当たり前の感想をいった。

 

(まったく、なんてこった。こんな不味いもん…ん?)

 

ディケイドは違和感に気付く。

 

(なんだろ、この感じ…この感じ…『僕』…知ってる)

 

そう、この感じは…

 

(そうだ、『真夜』さんみたいな感じだ)

 

ディケイドは『友達』のお母さんを思い出す。

 

(母親って…こんな感じかな…)

 

ディケイド…シンジはその感覚に、身を総て委ねた。

 

「主電源接続」

 

「全回路動力伝達」

 

「第2次コンタクト開始」

 

「A10神経接続異常なし」

 

「初期コンタクト全て異常なし」

 

「双方向回線開きます」

 

「せ、先輩!」

 

「どうしたのマヤ、何か問題が起こったの?」

 

メインオペレーターの一人、伊吹マヤが大声であわて、発令所全体に緊張が走る。

 

「シ、シンクロ率が…」

 

「どうなってるの?正確に報告しなさい!」

 

「は、はい…シンクロ率99.89%です」

 

一瞬の沈黙が発令所を通り、次に最大級の驚きに包まれる。

 

はっきり言って異常な数値だ。

 

「間違いないの?マヤ…」

 

「は、はい!何度測っても同じです!何ですこれ!?実験がバカにされているみたいです!」

 

「初めての搭乗で理論限界値まで…?」

 

リツコはモニターの数字を信じられない思いで見つめる。

 

「碇シンジ…ディケイド…何者なの?彼は」

 

「いいじゃない」

 

リツコの空気を読まずにミサトは

 

「最初ッからクライマックスのように大口叩いてるんだから。考えるのは生き残ってからにしましょう。初号機発進位置ヘ」

 

ミサトの指示により発令所があわただしくなる。

 

いろいろと疑問はあるがミサトの言う通りこの場をどうにかしてまず生き残らなければそれを解消するすべはない。

 

『発進準備!』

 

『第一ロックボルト外せ』

 

『解除確認』

 

『アンビリカルブリッジ移動開始』

 

『第2ロックボルト外せ』

 

『第1拘束具を除去』

 

『同じく第二拘束具を除去』

 

『1番から15番までの安全装置を解除』

 

『内部電源充電完了』

 

『内部用コンセント異常なし』

 

『了解。エヴァ初号機射出口へ』

 

『進路クリア。オールグリーン』

 

「発進準備完了」

 

リツコの言葉を最後に発進の準備は完了した。

 

「了解」

 

ミサトはそう言ってうなづくと背後を振り返った。その視線の先にいるのはゲンドウ…

 

「よろしいですね?」

 

「無論だ、使徒を倒さぬ限り我々に未来はない」

 

(結構色んな意味含めてんだけど…)

 

「エヴァ初号機発進!」

 

その掛け声と共に初号機は地上に射出された。

 

 

 

 

 

 

 

 

「で、勇んで出たのはいいが、目の前ってのはないんじゃないか?もっとこう、遠くから近づいてとか…」

 

ディケイドが見ているモニタには第3使徒が映っている。

 

自分の乗っている初号機の目の前にいるのだろう。

 

「まさか、さっきの銃撃のお返しか?面通りの陰険だな」

 

『無駄口叩かないで!』

 

通信からミサトの怒鳴り声が聞こえてくる。

 

『シンジ君まずは歩いてみて』

 

「おいおい、そんな生まれたての小鹿ちゃんじゃないんだから」

 

ディケイドはライドブッカーからカードを取り出す。

 

「とりあえず、武器は必要だよな。まずは…」

 

ディケイドライバーにセット。

 

《ATTACK RIDE [PALETTE GUN]》

 

するとエヴァの手に拳銃が現れる。

 

「銃だな」

 

『ちょ、ちょ、ちょっと待って!今どこから出したの!?』

 

「さあ、多分武器庫から一丁これが消えてるんじゃないか?」

 

ディケイドはモニタ越しに第3使徒を睨む。

 

「おい、間抜け面。今からお前を『破壊』する。悪く思うなよ…」

 

ディケイドは少しだけ声を静めて…

 

「俺は…『破壊者』だからな…」

 

初号機はパレットガンの引き金を連続で引く。

 

銃弾は一発の撃ち洩らしもなく第3使徒に命中するが、

 

「おいおい、全然気かねぇじゃねぇか」

 

まったくの無傷だ。

 

「しかたねぇ、今度は…」

 

もう一枚カードを出して、セット。

 

《ATTACK RIDE [PK-01]》

 

今度はナイフが現れる。

 

「まったく、もうちょっといいのないのか?まあ、いいか。そりゃ!」

 

そのナイフを第3使徒に向かって思いっきり投げると、エヴァが走り出す。

 

ナイフに気をとられた第3使徒は、

 

「そりゃ!」

 

エヴァの膝蹴りをまともに喰らった。

 

「うりゃ!」

 

今度は顔面にパンチ。

 

第3使徒は顔が半分へこむが、カウンターを狙ってか、手から光の槍を打ち出す。

 

「甘いっての」

 

それを絶妙なタイミングでかわしてスタンプキック…まあ893キックである。

 

第3使徒が蹴り飛ぶ。

 

「ははっ!これ面白いな。本当に思い通りに動きやがる。やほー」

 

と、くるっとターンしてポーズを決める。

 

「余裕綽々って奴だな」

 

『あ、あんたね!それ高いのよ!判る!おもちゃじゃないの!』

 

「いいだろ、ちゃんと目的果たしてるんだから」

 

第3使徒はすぐに立ち上がる。すでにディケイドには必勝のルートが見えていた。

 

「さあて、止めと…ん?」

 

その時、ディケイドの瞳…『DIMENSION VISION』に何かが写る。

 

この瞳は人間とは比べ物にならないほど優れており、その気なら数十キロ先の動く物体すら捕らえる事ができる。

 

しかも、ナイトヴィジョン機能も付いてるから、夜でもバッチシだ。

 

 

「なっ!?」

 

ディケイドは突然驚きの声を上げる。

 

その隙を狙って第3使徒は右手から光の槍を放つ。

 

「くっ、…がぁっ!」

 

それを止めようとした左掌を貫かれる初号機。しかし、右手でそれを捕まえる。

 

初号機の掌が煙を上げる。

 

「くそ!アチィ!」

 

熱さがエヴァを通して感じるが、ディケイドは放さない。しかし、第3使徒は左手を初号機の腹部に当て、

 

「おいおい、ちょっと待て…」

 

光の槍を打ち出した。

 

「ガァッ!」

 

それを、杭打ち機(パイルドライバー)のように何度も撃ち出す。

 

「グエッ!くそ!痛みが、モロニ、ガハッ!」

 

第3使徒は光の槍を初号機の腹部に撃ち続けた。

 

 

 

 

 

 

 

 

「ど、どうして?」

 

ミサトのつぶやきはその場にいる者達の総意だった。

 

メインモニターには第3使徒の槍に腹部を刺し貫かれている初号機が映し出されている。

 

さっきまでの初号機優位の展開が一変している。

 

「さっきまで余裕綽々だったのに!?」

 

「ミサト、何が起こったの?」

 

状況が理解できないリツコがミサトに聞いた。

 

戦闘に関してはミサトの方が専門家だ。

 

しかし、ミサトも何がなにやら分からず呆然としている。

 

「わ、わからないわ。彼は確実に使徒の動きを読んでいた。でもなぜか動揺して…今だってワザと腹部を撃たれているような…」

 

「じゃあ、彼は今、自分の意思で攻撃を受けているというの!?」

 

「だって、そうとしか思えないわよ!」

 

「こ、このままじゃパイロットの腹部が持ちません。シンクロ率が高い分!」

 

「マヤ!パイロット側のフィードバックを落として!」

 

「はい!」

 

ディケイド…シンジのシンクロ率は98.99%。これはエヴァを本当の手足のように操れるのと一緒だ。

 

しかし、その反面、受けた感覚も同じように感じてしまう。

 

そう、今受けているダメージでさえも

 

「ちょっとシンジ君!何をしているのよ!そのままじゃ大変なことになるわよ!」

 

『もう、なって、んよ。お、俺の、斜め、後ろのビルとビルの間、見て、グアァ!』

 

「!?モニターに出せる?」

 

「やってみます」

 

映し出されたモニターを見た全員が驚いた。

 

「お、女の子!?」

 

「まさか逃げ遅れ!?」

 

『この姿の、時の、目、は特別でね。よく見える。早く助けろ、ぐっ』

 

初号機の背後のビルの下にうずくまって怯えている女の子が映っていた。

 

腰が抜けているのか恐怖で動けないのか座った状態で初号機を見上げている。

 

ディケイドは女の子を守るためにあえて初号機で第3使徒の攻撃を受けているのだ。

 

『ガハ…マジ、はやく…』

 

ミサトはすぐに指令を出す。

 

「すぐに保安部に…」

 

「待て」

 

「…え?」

 

ミサトの指示を遮ったのはゲンドウだった。いつものポーズのままでじっとモニターのシンジを見ている。

 

「シンジ。その少女は気にせず使徒殲滅に集中しろ。くだらないものに惑わされるな」

 

それを聞いた全員が驚いた。

 

『なん…だと…』

 

「退避勧告は出ている。そこにいるのは事故だ。お前はお前のやることをやれ」

 

『この…子を…見捨てろ…と…?』

 

「お前のする事は、速やかに使徒を殲滅すること。そして…人類を全てを守るには、多少の犠牲はつきものだ」

 

『ふ…』

 

ディケイドの雰囲気が変わる。

 

『ふざけるな…!』

 

 

 

 

 

 

 

 

それは碇シンジの記憶。

 

人攫いにあったように連れて行かれ最初の異世界での出来事。

 

そこでは未確認生命体・グロンギという存在と戦う青年がいた。

 

彼は警察の刑事や周りの人々と協力してグロンギと戦っていた。

 

そんな彼に出会い、シンジは彼をカッコいいと思った。

 

怖い化け物を倒せる力…弱虫で何もない自分には絶対に手に入れられない力を持つ『正義の味方(HERO)』をカッコいいと思っていた。

 

ある日、彼が士と一緒にグロンギを倒して『光写真館』に帰ってくると、

 

「おかえり!今日もカッコよかったねお兄ちゃん」

 

「あ、ああ。ありがとう、シンジ」

 

「お兄ちゃん?どうしたの?」

 

暗い顔の『HERO』をしていた。

 

「あ!わかった新聞やテレビでしょ。あいつらヒドイよね。助けてもらったのにお兄ちゃんの事を化け物だなんて…」

 

「ゴメン!ちょっと出かけなくちゃならないんだ。また後で遊ぼう!じゃ、行ってきます!」

 

「あ、お兄ちゃん!」

 

そういって『HERO』は出て行った。

 

「どうしたんだろ…?」

 

「シンジ」

 

そんなシンジの後ろから声がかけられる。

 

「士お兄ちゃん」

 

「どうだ?ついていってみるか?」

 

「え?」

 

そのまま士のバイクに乗せられて『HERO』の後をついて行く。

 

すると、『HERO』は一つの家を影から見ていた。

 

その家では葬式の最中で、家族と思われる人達が泣いていた。

 

「お兄ちゃん?」

 

「!?シンジ!?どうして…」

 

「悪い。俺が連れてきた」

 

「士…」

 

「お兄ちゃん。どうしたの」

 

『HERO』は少し黙ってから…

 

「俺、助けられなかったんだ。あの人達の大切な人を…」

 

そう、今回のグロンギの犠牲者の中にあの家の家族がいた。

 

「…なんでお兄ちゃんが泣くの?お兄ちゃんカッコよく化け物を倒したじゃない」

 

「倒すだけじゃダメなんだ…助けなくちゃ…」

 

「なんでだよ!いいじゃないか!倒すだけで!」

 

『HERO』の言葉にシンジは関を斬った様に大声を上げる。

 

まるで溜まっていた物が爆発したように。

 

「みんな!みんなお兄ちゃんの事悪く言ってるんだよ!同じ化け物だって!すぐに本性を出すって!なんでそんな奴等の為にお兄ちゃんがつらい思いをするの!」

 

『HERO』は真剣な顔でシンジの言葉を聞く。

 

「あの人達が泣いているからだよ。大切な人を亡くして泣いている。わかるだろ?」

 

「わかんないよ!だって…だって…僕には…」

 

シンジの目から涙が溢れてくる。

 

(僕には泣いてくれる人なんて…)

 

ポカッ!

 

「いたっ!」

 

ムギュッ!

 

「いひゃ!」

 

士がシンジの頭を軽く殴り、『HERO』がシンジの両頬を抓る。

 

「ほ、ほにひひゃん?」

 

「俺は泣くよ」

 

「ふぇ?」

 

「俺はシンジがもし死んじゃったら泣くよ」

 

そういいながら『HERO』はシンジを離す。

 

「お、お兄ちゃんが…?」

 

「俺だけじゃない。士だって、夏美ちゃんにおじいちゃん、一条さんに桜子さんにみのり、ジャンやおやっさんと奈々ちゃんだって、みんなみんな泣いちゃうよ」

 

「う、うそ…だ…」

 

「嘘なもんか。だって俺達、大切な友達じゃないか」

 

「いったろ。もうお前は一人じゃないってな」

 

その二人の言葉にシンジは大声で泣いた。

 

 

 

 

 

 

 

「命が…どれだけ大事なのかわかってるのか…」

 

ディケイドの怒りが頂点に達する。

 

「何が人類を…守る為の…犠牲だ…」

 

それは『あの人』を侮辱する最大級の理由だ。

 

『あの人』の笑顔をなじる言葉だ。

 

「こんな奴を倒す為に…誰かが泣くなんて…許されるものか…」

 

『こんなヤツらの為に、これ以上誰かの涙を見たく無い!』

 

 

 

ライドブッカーから、数枚のカードが飛び出す。

 

そのカードに描かれているのは古代の戦士。

 

 

 

自分は教わった。人を救うのは、世界を守るのは、そんな免罪符のような理由の為じゃない。

 

ただ…誰かが大切な人を亡くして流す、その『涙』を止める為に。

 

それを自分に…何も無かった碇シンジに教えてくれたのは…

 

「手を伸ばせば、救えるモノを救わない人間が…誰かを助ける事はできなんだ!」

 

『みんなに笑顔でいてほしいんです!』

 

五代雄介。

 

「そこで見ておけ!」

 

『だから、見てて下さい!』

 

「『僕』の…」

 

『オレの…』

 

ディケイドライバーにカードをセット。

 

「超・変身!」

 

『変身!!』

 

《KAMEN RIDE》

 

またの名を…

 

《KUUGA!》

 

仮面ライダー・クウガ!

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