新世紀エヴァンゲリオン -破壊の継承者-   作:歌音

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第漆話/Ride the Wind -MODEL 555 & RYU-KI-

 

「シンジ君のクラスメート?」

 

メインモニターには初号機の足下にいる人物、鈴原トウジと相田ケンスケ人のプロフィールがでていた。

 

さっきの着地で踏みつぶされずにすんだようだが腰が抜けたのか2人とも動けないでいる。

 

「日向君、諜報部は…」

 

「やめなさいミサト!!」

 

「リツコ?」

 

「今あそこに人をやってもその人が危険になるだけでしかない。シンジ君の負担を増やすだけよ?」

 

「だ、だけど…」

 

モニターに映る第4使徒は再び初号機に攻撃を始めた。

 

 

 

 

「くそっ…なんでこんな所に…」

 

ディケイド(シンジ)は第4使徒の攻撃を防御しながら思考する。

 

今は初号機の傍にいる二人を助けなければならない。

 

見捨てて使徒と戦う事は絶対にありえない。

 

「考えろ…考えるんだ…」

 

この二人を助けた上で、使徒を倒さなくてはならない。

 

そんな事…

 

「できる…『僕』ならできる!」

 

そう、簡単な事だった。誰かに二人を助けに向かわせればいい。

 

その時まで時間を稼げばいいだけだ。

 

「いくぜ…」

 

ディケイドはライドブッカーから一枚のカードを取り出す。

 

描かれているのは夢を守る為に戦い続けた鋼の戦士。

 

ディケイドライバーにカードをセット!

 

《KAMEN RIDE『FAIZ』!》

 

『STANDING BY...COMPLETE!』

 

ディケイドの体に赤い光線…『フォトンブラッド』が走る!

 

『フォトンブラッド』は軌跡を描くと赤く輝き、ディケイドを包む。

 

そして赤い輝きの中から現れたのは、555…仮面ライダー555!

 

D=ファイズはすぐにライドブッカーから一枚のカードを取り出し、セット!

 

《ATTACK RIDE『AUTOVAJIN』!》

 

「こいよ、相棒!」

 

 

 

 

 

ネルフ駐車場…

 

シンジが乗ってきたマシンディケイダーの周りに数人の白衣を着た者達がいた。

 

彼等はネルフの研究員であり、リツコに言われてマシンディケイダーを調べにきたのだ。

 

リツコでなくてもエネルギーが無限供給のバイクと聞いては舌なめずりで調べたくなる。

 

そして今にも近づかんとした時、突然ギリシャ文字のΦの赤いマークが現れて、マシンディケイダーに走る。

 

すると、マシンディケイダーはまったく別のバイクになり、

 

ガシャン、ガシャーン!

 

ロボットに変形して、

 

ドガガーン!

 

天井を破壊しながら飛んでいった。

 

 

 

 

トウジとケンスケは恐怖に震えていた。

 

目の前のにいる紫の巨人があの化け物の攻撃から守ってくれている。

 

おそらく親友であるシンジが守ってくれているのであろう。

 

しかし、このままではいつ自分達が潰されるのかわからない。

 

その恐怖の中、

 

ドガーンッ!

 

なんと地面を破り、現れたのは一体のロボットだった。

 

「な、なんやコイツ!」

 

「ろ、ろぼっと!?ネルフはこんな人型ロボットも造ってたのか!?」

 

そのロボットは二人の服をネコのように掴むと

 

『ぐぎゅっ…』

 

高速で空に飛び、戦線を離脱した。

 

 

 

 

 

 

「ふぅ…行ったか。じゃあ、こちらも反撃…」

 

ブチンッ!

 

「げっ…」

 

『アンビリカルケーブル、パージ!』

 

『し、シンジ君!?』

 

カウンターが活動限界までの時を刻み始める…残り300秒…

 

「これが残り時間のカウントか…」

 

『こうなったら一端退いて態勢を立て直…』

 

「…有り余るほど、あるじゃないか」

 

『えっ…?』

 

初号機は素早く第4使徒を蹴りつける。

 

ソレと同時にバックステップで第4使徒と距離をとる。

 

D=ファイズは再びライドブッカーからカードを取り出す。

 

「やっぱり、『ファイズ』に変身してよかったよ」

 

ライダーカードをセット!

 

《FOME RIDE『FIZE AXEL』!》

 

D=ファイズの胸部アーマー『フルメタルラング』が展開して肩の定位置に収まる。

 

胸部に心臓ぶらしきものが、丸見えになる。

 

フォトンストリームが耐久値限界まで上がって輝きを増し、銀色の『シルバーストリーム』が流れ、瞳もイエローからレッドに変色する。

 

仮面ライダーファイズ最速形態=アクセルフォームとなる。

 

待機形態(アイドリングモード)のままD=ファイズは余裕に腕を振る。

 

「10秒で決めてやる」

 

『な、何言ってるの!?バカな強がりはよしなさい!そんなの無理に…』

 

『Start Up』

 

D=ファイズはミサトの声を無視して、腕時計…ファイズアクセルのスイッチを押す。

 

「はぁぁぁぁ…はっ!」

 

 

 

 

 

「え、エヴァが…!?」

 

「き、消えた!?」

 

エヴァが突如消えてしまった。ちゃんとモニターにはエントリープラグ内のD=ファイズが映っているのに…

 

司令部のメンバーが疑問を解く前に、

 

ドガンッ!

 

「なっ!?」

 

第4使徒が空高く上空へ吹っ飛んだ。何が起きたのか、凄まじい威力の一撃を喰らったような吹っ飛び方だった。

 

「いっ!?」

 

すると空中に円錐状の赤い光がいくつも現れ、第4使徒を取り囲む。

 

赤い光はそのまま槍の如く、

 

第4使徒の体を貫き、最後にはコアを貫いた。

 

この間、約10秒!

 

『Reformation』

 

モニターから音声が聞こえると、突如エヴァが現れた。

 

それと同時に、

 

ドガァァァァァァァァァァァァッ!

 

第4使徒は十字架の光と共にこの世から消えた。

 

「ま、まさか…」

 

リツコはD=ファイズを見ながら戦慄する。

 

「目にも止まらない超速で動いたっていうの!?」

 

リツコはモニターに映るD=ファイズを見る。

 

D=ファイズは元の形態に戻っていた。

 

「ディケイド…ああ、調べたい…」

 

現代の科学では開発できないテクノロジーを多種多様に操るディケイド…

 

それは科学者にとって最高のご馳走だった。

 

 

 

 

 

「ふぅ…まっ、こんなもんか」

 

D=ファイズのフルメタルラングが閉じ、アクセルフォームから通常形態に戻ると、D=ファイズはディケイドに戻った。

 

ディケイドは一息吐く。

 

「アクセルフォーム…使えるけど、結構エネルギー喰うな」

 

ディケイドはカウンターを見る。

 

まだ一分も経っていないのに、残り活動限界が一分以下になっていた。

 

『アクセルクリムゾンスマッシュ』を使ったのも原因だろうが、結構な燃費の悪さだ。

 

「この調子じゃ『クロックアップ』も結構使いそうだな。エヴァに乗ってる時はあまり戦闘は期待せずに、退避手段として考えたほうがいいか…」

 

ディケイドは少し頭を垂れ、

 

「助けられて良かったけど…二人とも…」

 

 

 

 

 

 

 

数時間後…シンジはレイと共に多少ゲッソリとしてネルフを出た。

 

ゲッソリとした理由はリツコの質問攻めのせいだ。

 

もう、ファイズの事を根堀葉堀聞かれた。

 

「シンジ…」

 

シンジは声のした方を振り向く。

 

そこにはトウジとケンスケがいた。

 

「シンジ。助けてくれてありがとな」

 

「ホンマ助かったわ!」

 

二人はシンジに感謝の言葉を送る。

 

そんな二人に、シンジは近づき、拳を握って、

 

ドガッ!

 

「がっ!?」

 

ドゴッ!

 

「ぐっ!?」

 

「碇君!?」

 

レイは驚く。

 

シンジが二人を思いっきり殴ったのだ。

 

「碇君…なに…を?」

 

レイはシンジの顔を見て再び驚く。

 

シンジが…泣いているのだ。

 

「二人とも…なんであんなところにいたんだ」

 

「そ、それは…」

 

「その…」

 

「死んじゃったら…」

 

シンジは目から流れる涙を拭きもせず、

 

「死んじゃったらどうするんだよぉ…」

 

泣いている子供のような声を出した。

 

 

 

 

 

 

 

それはシンジが初めて、『死』による別れを経験した時の記憶。

 

三番目の世界を旅した時だった。

 

自分と同じ『名前』を持ち、『バカ』と『チビ』というコンビと言われていて腹を立てていた世界。

 

その世界は仮面ライダー同士が戦う世界だった。

 

最後に生き残った者にはたった一つだが、どんな願いも叶える…そんな願いに集まった人達。

 

 

恋人の命を救う為…

 

己の罪を隠し、頂点を掴まん為…

 

消えそうな己の命を、永遠に変える為…

 

己の『占い』を外す為…

 

命を弄ぶ為…

 

暴力の渇きを癒す為…

 

姉の新しき命を手に入れん為…

 

更なる『力』を手に入れん為…

 

英雄にならん為…

 

幸福を手に入れん為…

 

『己』を手に入れる為…

 

妹の命を救う為…

 

 

 

何も関係ない人間が聞けば、それは間違っていると止めるような願い…

 

しかし、彼等はそれに縋るしかなかった。

 

それは望んだ者もいれば、望んでいなかった者もいたが、絶対に避けられぬ願いの礎(たたかい)

 

その戦いの中、たった一人の男は戦い続けた。

 

 

戦いを止めたい…

 

『俺は戦いを止める!』

 

この戦いを馬鹿にしているかのような願いを彼は叶える為に戦い続けた。

 

『人を助ける為にライダーになったんだから!ライダーを助けたっていい!』

 

戦いを止める為に戦う。

 

そんな矛盾した己の願いを叫び続けた。

 

そして最後には…

 

「やっと、ちょっとは答えらしいもんが見つかったかもしんない…でも。なんか俺…だめかもしんない…」

 

「城戸!おい!城戸!!おい、どうした!」

 

倒れるシン兄に駆け寄る『仮面ライダーナイト』である『レン兄』と士お兄ちゃんと僕。

 

車のドアについた大量の血…

 

「俺さ…昨日からずっと考えてて、それでも解かんなくて…でも、さっき思った。やっぱりミラーワールドなんか閉じたい。戦いを止めたいって。きっと、すげえ辛い思いしたり、させたりすると思うけど、それでも、止めたい。正しいとか正しくないとかじゃなくって。俺も、ライダーの一人として…叶えたい願いが、それなんだ…」

 

「ああ…だったら、生きて、その願いをかなえろ!!死んだら終わりだぞ!!」

 

「そうだ!お前は戦いを止める姿を俺に見せるんじゃなかったのかよ!おい!」

 

「そう、なんだよな。蓮、士…それに、チビシン」

 

僕は泣きながらシン兄を見る

 

「お前等はなるべく生きろ…生きて…」

 

「おまえが生きろ!!城戸!!死ぬな!!死ぬな!!」

 

「目を閉じるな!おい!」

 

「シン兄!死なないで!『お願い』だよ!シン兄!」

 

手を握るレン兄。もう片方の手を僕は握る。

 

「もっと…」

 

それが…仮面ライダー龍騎、『城戸 真司』の最後の言葉だった。

 

 

 

 

「こんな事で死んじゃったら…すごく、お互いに辛いんだ」

 

キィィィィィィィィッ!

 

周囲にいた全員に耳に響く音が聞こえる。

 

「な、なんや…これ…」

 

「…!?」

 

「ひっ!?」

 

全員が警戒する中ケンスケが悲鳴を上げる。

 

「な、ナンだよこれ!?」

 

それは『鏡』のようになっているガラス壁。

 

その向こうには…

 

『カカッ…』

 

『カカカッ…』

 

『カカカカカカカカカカカカカッ!?』

 

なんと数匹の化け物が笑っていた。

 

シンジは『鏡』睨む。

 

「今度はミラーモンスターか…しかもゼール軍団」

 

そう、鏡の映るのは『ギガゼール』を筆頭に『メガゼール』『オメガゼール』『ネガゼール』『マガゼール』だった。

 

ミラーモンスター…『命』を補う為に『命』を喰らう者達…

 

「俺は…僕は守り続ける」

 

シンジは三人を見る。

 

「だから…大切にしてくれ…」

 

シンジはカードを取り出す。

 

「その『命』を…」

 

《KAMEN RIDE『DECADE』!》

 

ディケイドライバーにカードをセットして、シンジはディケイドになる。

 

初めて見るトウジとケンスケは腰を抜かした。

 

「シン兄…僕はシン兄みたいに戦いを止めるなんて事はできないかもしれない…」

 

ディケイドはライドブッカーから一枚のカードを取り出す。

 

「でも…僕は守り続けるよ。だから…」

 

《KAMEN RIDE》

 

「力を貸して」

 

《『RYU-KI』!》

 

鏡の中からいくつかの鏡像が現れ、それがディケイドに覆い重なる。

 

重なった鏡像が割れるとそこには別のライダーがいた。

 

最後まで戦いを止める事を『願い』とした仮面ライダー…仮面ライダー龍騎の姿に!

 

すぐにD=龍騎はカードを取り出し、セットする。

 

《ATTACK RIDE『ADVENT DRAGREDER』!》

 

『ギャオォォォォォォッ!』

 

咆哮を上げて一匹の赤龍…『無双龍ドラグレッダー』が現れる。

 

「また後でな」

 

その声には万感の想いが篭っていた。

 

D=龍騎はそのまま鏡の中に入っていった。

 

《FINAL ATTACK RIDE『RYU・RYU・RYU・RYU-KI』!》

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