コードギアス 魔王の騎士は忠臣だけど、変態というなの紳士でした   作:八神刹那24

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第十五話 仮面告白大会

本日は生徒会主催によるイベントが行われる。その名も『仮面告白大会』。

 

 最初はルルーシュが提案した仮面〝舞踏会〟が行われる予定だったのだが、ミレイさんがありきたりでつまらないと言いだし、告白大会に変わった。

 

 大会当日に自分の企画が変更されたことを知ったルルーシュが慌てている。自分で立案したっきり、何も準備していなかったことから分かるもんだが……。あいつはたまに抜けているからな。

 

 しかし告白大会か……。仮面をつけることによって、本人の特定を防ぎ、普段人に言えないことを思いっきり叫ぶ、という趣旨のイベントらしい。実際は仮面を付けたところで、声でだいたいの奴は特定されるだろう。はっきり行ってしまえばイベントの勢いでやってしまえ!という感じだ。

 

 流石はミレイさんだ。略してさすミレ。……二度と使うことがない略語ができた。

 

 生徒会メンバーはリヴァルはもちろん、大人しいニーナさえ乗り気でいる。

 

 屋上にトップバッターが現れる。エントリーナンバー、一番『恋する乙女』。水泳帽にゴーグルのした女性。シャーリーだな。姿が見えないと思ったら、やる気満々だな。

 

 『恋する乙女』はルルーシュのことが好きだと大きな声で宣言した。地上にいる生徒から声援があがる。流石はシャーリー。行動力がありすぎる。

 

だが甘い。それではこの朴念仁には伝わらない。こいつはきっと面と向かって好きと告白してもlikeとLoveを勘違いすると思われるほどの恋愛音痴だ。なぜあと一歩勇気が出せない。

 

案の定俺の横で顔が分からなければ返事のしようもない、と言っている。なぜあれが分からない。あれか美少女戦士や魔法少女が顔はそのままなのに、本人特定されないのと同じ原理か?

 

ゴーグルを何かの暗号と思い、勝手に答えが出ない問題を解こうとする始末。流石はルルーシュ!予想の斜め上を行く!頭は良いけれど馬鹿だな。候補者を48人まで絞ったところでまたはじめから考え直し始めた。……凄いなこいつ。いったい何人の女生徒を知っているんだ?記憶力抜群だな。無駄遣いだが。

 

「ルルーー!大好きーー!!!」

 

 ルルーシュをルルって呼ぶのなんて一人しかいないのに、それでも分かってもらえないシューリー。不憫な子。

 

 

シャーリー。君の行動力と勇気には敬意を表する。だが甘い。それでは甘い。俺が本当の告白というものを見せてあげよう。

 

 

 

 

 

 

ルルーシュは最初こそ企画が変更されたことに戸惑ったが、今では成功に満足していた。舞踏会が告白大会になったが問題はない。大事なのはみんなが仮面を付けることだ。

 

あらかじめギアスでゼロの仮面つけるように指示を出していた。これで万が一自分の仮面が見つかったとしても、この時使われたものだと言い逃れができる。

 

この間は自分のミスのせいでクレイを危険にさらしてしまった。あのような失態は二度とすることはできない。

 

「エントリーナンバー、二十四番 えっとぉ クレイ・ロペスさん」

 

若干困惑した声で呼ばれる名に驚く。あいつさっきから姿が見えないと思ったらあんなところに。

 

「本名!あいつこの企画の趣旨をわかっていないんじゃない?」

「いや、あいつのことだ、分かった上で目立つつもりだろう。やるからにはとことんやる男だからな」

「まぁ、騎士道ってやつ?」

 

「クレイ・ロペスは! カレン・シュタットフェルトを!愛している!!

君の存在に心奪われた男だ!!

この気持ち、まさしく愛だ!!」

 

 

 声高々に宣言するクレイに生徒達は大歓声をあげる。……やっぱりあいつ馬鹿だな。愛すべき馬鹿と言う奴だろう。

 

 告白されたカレンは会長とリヴァルにはやし立てられ、耳まで真っ赤にしている。

 




あえて言わせてもらおう!グラハム・エーカーであると!

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