コードギアス 魔王の騎士は忠臣だけど、変態というなの紳士でした   作:八神刹那24

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第十六話 C.Cはベッドに横たわっている

 生徒会の仕事もなく、日課のトレーニングも終わったので、チェスの相手をしてもらおうとルルーシュの部屋に向かうとちょうどルルーシュが出てきた。

 

 「そんなにでかい鞄をもってどこかに行くのか?」

 「ああ、すまない。急ぎの用ができたんだ。ナナリーのことは頼んだぞ」

 「それは構わないが……。ルルーシュ、ちょっといいか?」

 「なんだ?手短に頼む」

 「お前は忙しいようだが何か俺に手伝えることがあったら、いつでも言ってくれ。俺では頼りないのかもしれないが、友として、臣下としてお前のためならなんでもやる。そう……なんでもだ」

 「……ああ、わかっている。お前が頼りないないなんて思ったことはないさ。お前は俺が知る限り最も頼りになる男だ。だからナナリーのことを任せられる。あいつもお前のことを兄のように慕っている」

 「ナナリーのそばについてやれるが、あの子だって本当は兄のような男より、実の兄にそばにいてほしいはずだ。」

 「ああ、それも分かっている。だけどこれは俺がやらなければならないことなんだ」

 「わかった。何をしているかなんて聞く気はない。だがこれだけは忘れないでくれ。お前とナナリーのためなら俺はどんなことでもする。いつでも頼ってくれ」

 「今でも十分助かっているよ。じゃぁ、行ってくる」

 

 

 ルルーシュはなにか覚悟を決めたような顔をしていた。まるで戦場に向かう兵士のように。あいつが自分から何か言ってくれるまで俺は待つつもりでいる。自分の意志は伝えた後はあいつ次第だ。

 

「そこにいるのはクレイだろ。ちょっと話がある。中に入ってこい」

 

 特に用もないので校内でも散歩して行こうとしたらルルーシュの部屋から声をかけられた。この声はC.Cか。いつもルルーシュの部屋に出入りしている謎の女性。一度頭痛がしたことがあったが、あれ以来とくに何もなかった。

 

 部屋に入るとC.Cはベッドに横たわっている。ここってルルーシュの部屋で、あれはルルーシュのベッドだよな。端から見たら同棲している彼女だな。ルルーシュ本人に確認したところ、全否定していた。

 

「相変わらずピザばかり食べているようだな。偏食は体に悪いぞ」

「うるさいぞ。坊や」

「呼んだのはそっちだろうが、それで話って?」

「お前は今回のコーネリアの行動をどう思う?」

 

予想もしていなかった質問に戸惑う。なぜ彼女がいきなりコーネリアのことを聞いてくる?コーネリアがテロリストが潜伏しているサイタマゲットーに包囲作戦を展開することはニュースでやっていたが、彼女が興味を示すとは予想外だ。世間のことなど興味がないとおもっていた。

 

「ゼロをおびき寄せるための餌だろうな。新宿と同じ状況を作り、挑戦状をだした。ご丁寧に時間も指定してきている」

「ゼロは現れると思うか?」

「来るな。奴は劇場型だ。こういった大舞台は好みだろう。自分に絶対の自信もある。実際クロヴィスの時は上手くやっていた」

「なら今回もゼロが勝つか?」

「それはまずありえない」

「随分はっきり言うんだな」

 

ゼロがクロヴィスでの一件で自信をつけ、同じ要領で勝てると思っているのなら考えが甘すぎる。コーネリアは皇族ではあるが生粋の軍人だ。その周りも歴戦の強者。クロヴィスとは違う。

 

戦場はチェスとは違う。チェスでは駒の強さはお互いに同じだ。だからこそ打ち手の力量で全てが決まる。だが実戦はいかに強力な軍を揃えられるかがきもだ。

 

コーネリアの軍は経験十分の精鋭揃い。対するゼロは今回も現場のテロリストを使うつもりだろう。いくらサザーランドを与えても所詮は素人。本職の軍人にかなうはずがない。第一、ゼロの指示にどこまで従うかも怪しい。

 

おそらく勝負にすらならないだろ。

 

俺が説明するとC.Cは横になったまま黙ってしまう。彼女がゼロに興味を持つのも意外だった。

 

「お前はゼロに足りないものは何だと思う?」

「ゼロの知略はかなり優秀だろう。あとはあいつの指揮に応えられる強力な軍。そしてあいつのことを理解し、補佐できる優秀な副官だろう。今のままではとてもブリタニアと戦争なんて無理だ」

 

あいつは本気でブリタニアに戦争をしかけ、勝つ気でいる。それはこの間のことでよく分かっている。ブリタニア本国を倒してくれるとなれば俺としても喜ばしいことだ。今更あの男がルルーシュとナナリーを手にかけることはないとは思うが、状況によっては何をするかわからない。

 

ゼロに足りないもの……俺なら。

 

「お前ならゼロに足りないものを補えるんじゃないか?」

「……言っている意味が分からないな。なぜ俺がゼロに協力する必要がある?」

「お前なら分かっていると思うが、ルルーシュが私を側に置いていることから私はあいつの素性を知っている。もちろんお前との関係も。ゼロがブリタニアを倒すことはお前達にも喜ばしいことだろう」

「それは否定しないが俺がリスクを負う必要はない。俺はルルーシュとナナリーのそばであいつらを守る」

「お前は頭良いし腕も立つ。暗殺者の一人や二人なんなく殺せるだろう。だが相手が組織的に軍で動かれればどうにもできないだろう。ならばゼロと共に強力な軍を作り、ブリタニアを倒すことも選択肢にあっていいだろう」

 

確かに間違ってはいない。しかし俺のことを買いかぶり過ぎだ。多少知恵が回り、KMFを上手く操れたとしても、所詮は十七のガキだ。

 

今の俺は目の前の幸せを守ることで精一杯だ。

 

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