個性『Lobotomy Corporation』   作:Lobo

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OVA編ラストです。

戦闘シーン、書くのは楽しいんですが表現が難しい・・



有精卵(ヒーロー)

「全員まとめて死にさらせぇ!!」

 

「・・皆殺しだ。憎きヒーロー共が。」

 

顔が見えない男女がA組の生徒達を襲う。

 

男の方が地面を踏みつければ地が裂け風圧が空気を揺らす。同時に砂埃が発生し女が鬱陶しいと言わんばかりにそれを一瞬で払う。

そうして晴れた先には瓦礫1つも残ってはいない。

つまり、男には踏み付けだけで風圧を起こし建物や瓦礫を吹き飛ばす程のパワーがあり。

女の方は力こそ男に劣るもの大量発生した砂埃を一瞬で散らす程にはパワーがあるということ。

男は片手に気絶しているであろう轟を持ち、女は身長の半分程の大きな剣を携えて双方とも巨大な威圧感を出して立っている

 

 

「誰1人として逃しはせんぞ!!」

 

出口を指差しそう宣言する男。

 

「・・・ふん。」

 

それに見向きもせず大剣を構える女。

 

 

「あわわ・・嘘でしょ!?皆、早く逃げて!!」

 

13号先生が正面出口を指差し生徒達はそれに従い

避難を開始しようとするが。

 

 

 

 

「ウラァ!!!」

 

 

「はぁああ!!」

 

 

爆豪が飛び出し爆破で男を攻撃し、緑谷がそれに乗じる形で女に攻撃する。

 

「邪魔すんじゃねぇクソナード!!こいつらは俺が倒すんだよ!!」

 

「お喋りとは・・随分と余裕だな!!」

 

「なっ・・!!」

 

爆風が晴れ無傷の男が出てくる。そして爆豪の腕を掴み。

 

「吹っ飛べぇ!!」

 

その豪腕をもって投げ飛ばす。

 

「のわぁ!!?」

 

「かっちゃん!!」

 

「・・余所見か。いい度胸だな。」

 

緑谷が驚いている隙をつき、女もまた緑谷の腕を掴み1回転した後その遠心力を利用し投げ飛ばす。

 

「ふっ!」

 

「うわぁ!!?」

 

 

「ちぃい!!」

 

爆豪は爆破による爆風を生かし回転。

そのまま着地し、再度攻撃に移る。

ターボで加速し、右の蹴りを男にぶつける。

 

「舐めてんじゃねぇぞ!!」

 

その勢いのままラッシュを開始。

 

「オラオラオラオラオラア!!!」

 

殴る、殴る、殴る。

その勢いは拳を繰り出すごとに加速。

しかし、その猛攻をも片手間に捌いていく男。

爆豪とてこれが通じない事は百も承知。

だが、左に抱えている轟が彼の広範囲の爆破攻撃を躊躇わせている。

そして、男はその攻撃を捌きながら告げる。

 

 

「さっきよりは速いが・・ここにいるのは俺だけじゃねえんだぞ?」

 

「・・そういう事だ。」

 

「なっ!?」

 

その猛攻の合間を縫うようにして女の踵での蹴りが爆豪の腹にヒットする。

 

 

「ぐがぁ・・まだ・・まだぁ!!」

 

 

爆豪は体勢を立て直し、目標を女に定め加速。

手を爆破させ、女の顔面向かって突き出す。

 

「くたばれクソアマァ!!」

 

「甘い。」

 

だが、それが通じる女ではない。

腕からそれを受け流し、蹴りで彼を押し出す。

 

「づぅ!!」

 

その勢いのまま、後退させられる。

 

「くそがぁ・・」

 

2対1。

しかも、戦闘能力はあちらが圧倒的に上。

戦況はどんどん不利になっていく。

 

 

 

♢♦︎

 

 

 

一方緑谷はというと何とか受身を取る事に成功。

ダメージを最小限に抑える。

 

 

「ぐうう!」

 

「緑谷くん!大丈夫!!?」

 

「う、うん。ありがとう・・。」

 

とはいえあの2人相手に戦う爆豪を放ってはおけない。

だが、あのパワーでは仮に馬鹿正直に『ワン・フォー・オール』を撃っても

どちらかに当たる前に反撃されてしまう。

考察するに男の方は強化型の『個性』だろう。

瓦礫や建物を破壊する程のパワーだ。

『個性』無しには不可能だろう。

だが女の方が分からない。

あの大剣を持っているからといって直感的に強化型の『個性』と断言する訳にもいかない。

何より、あの周りに漂う『赤い霧』だ。

あれは一体どんな能力なのか、どの様な効果を及ぼすのか。

対策を練れば消えていく。

完全に手詰まりだ。

 

そんな中・・

 

「づぅ!!」

 

爆豪が女によって飛ばされてくる。

 

「くそがぁ・・。」

 

「かっちゃん!大丈夫・・?」

 

「あぁ・・?テメェに心配される筋合いはねぇ。それよりも・・・」

 

爆豪は飯田の方を向く。

 

「てめぇ委員長だろうが!!なんでさっさと生徒に避難指示を出しておかねぇで棒立ちなんかしてんだよ!?モブの癖に自分の仕事サボってんじゃねえぞ!?アア!!?」

 

「・・どうして君はそう口が悪いんだ。だがそうだな。君の言う通りだ!」

 

口調は荒いどころか恐喝の域まで入っているが正しいことを言っている爆豪。

その言葉に生徒は13号先生の言葉を思い出す。

誰かが出来ない事を自分が、自分に出来ない事を誰かが。

一人一人がやれることを、出来る事をやる。

 

「おいおい、爆豪だけにカッコつけさせねぇぞ!!」

 

「私達1–A、21名!」

 

「全員ヒーロー志望なんですけど!!?」

 

切島、八百万、麗日に続いて雄英高校ヒーロー科の全員が集まる。

闘志をみなぎらせ、全員で一丸となって敵に立ち向かおうとしていた。

爆豪の特攻を眺め、先生の言葉を思い出した事で怯えが無くなり

戦うという意思をみなぎらせている。

 

「・・はっ。クソモブ共が・・。足引っ張んじゃねぇぞ。」

 

 

「随分と勇ましいな・・だが・・フン!!」

 

「・・・そら。避けてみろ。」

 

男が繰り出す風圧によって瓦礫が飛ばされ、その1部は女の大剣によって速度が増した状態で生徒に迫る。

 

 

「お任せ〜☆」

 

青山は腹からネビルレーザーを射出し、

切島は体を硬化させた拳で、砂糖は筋力増強で降って来る岩を砕いて行く。

耳郎はイヤホンジャックで爆音で鳴り響かせて足止めし。

瀬呂は両肘からセロハンテープを出して敵を巻き付け、八百万は大砲で捕縛ネットを撃ちだして拘束を図る。

 

そのネットに男は捕まるが女は軽々と避けていく。

 

「くっ!!ですが、男性の方は!!」

 

「行くぞA組!!」

 

委員長と副委員長の声を合図に近接系の『個性』は男に迫り、その他は女を足止めすべく走る。

 

「予想外だが・・この程度ではこの俺は倒せん!!」

 

男は力づくで拘束を引き千切り、渾身の風圧をもってその行進を吹き飛ばす。

生徒は吹き飛ばされるが女はその風圧を大剣で防ぐ。

 

敵侵攻の時に見た、脳無よりも強いパワー。

本来なら打つ手は無いと考える緑谷。

だが、奇しくもその後現れた『オール・フォー・ワン』のお陰で冷静に作戦を考える事が出来た。

勝てないのなら動きを止める。

そうならばいくらでも方法はある。

 

「かっちゃん。」

 

「なんだクソナード。俺は今てめぇに構っている時間は・・んだぁその目は。」

 

「作戦があるんだ。」

 

 

♢♦︎

 

 

再度、攻撃に移るA組。

 

爆豪がヒット&アウェイでくらいつき、どうしても合間に生じる隙を硬化させた拳で殴る切島や電撃で敵を痺れさせる上鳴、芦戸の酸によって補う。

 

だが、その一切を物ともせず男はその全てを圧倒していく。

 

「連携は見事だな、流石にバテてきたな?・・そろそろ限界か。」

 

一方で砂糖の強化した拳や尾白の尻尾。

八百万の創造したタレット。

更には飯田のエンジンによる加速による拳や青山のレーザーを女は余裕綽々といった様子で避けていく。

それどころかその攻撃を利用し最も危険性の高いタレットを粉砕していく。

 

「・・それで終わりか?ならばこちらの番だ。」

 

 

疲れが溜まってきたのか肩で息をしはじめる生徒達。

敵の言う通り、体力の限界が近づいてきたのである。

そんな中爆豪は獰猛な笑みを浮かべ強い言葉を吐く。

 

 

「ハッ!笑わせんな。こっからが本番だろうが!!オラァ!!」

 

爆豪が男に迫り蹴りによって男の右手を封じる。

 

「今だ!麗日さん!!」

 

「うん!」

 

瞬間緑谷は走り出し、麗日の手に触れて個性で体を軽くする。

 

「蛙吹さん!!」

 

「任せて。」

 

蛙吹の舌が伸びて軽くなった緑谷の胴体に巻き付き引っ張るように投げ飛ばす。

 

「オラァ!!」

 

足から手に攻撃を切り替えた爆豪の爆破で男の視界を防ぐと同時に緑谷は敵に一直線に突っ込む。

しかし、これは攻撃の為にではなく轟を救出する為の行動。

峰田の『個性』モギモギを一つ手に持ち轟に付ける。

 

「解除!!」

 

同じタイミングで麗日が手を合わせ個性を解除する。

轟を引っ張り、救出に成功。

男から離れていく緑谷。

 

「何!?」

 

 

その驚いた隙を突き、緑谷は中指に『個性』を集中。

 

SMAAAASH!!(スマァァァアシュ)

 

その一本を犠牲にする事で男を防御させ硬直させる。

 

「ぬうう!!」

 

防ぎきる男。だが本命は・・。

 

「死ねええええ!!」

 

その下をつく形で両手による爆豪の本気の爆破。

これにより男はある瓦礫に向かって吹き飛んでいく。

 

 

「ぐがあああ!!」

 

男は瓦礫に激突。すぐに体勢を戻そうとするが戻らない。

それもそのはず、その瓦礫にはモギモギが大量に付いている。

こんなものは本来なら簡単に取れるもの、しかしその体勢故に取ることは不可能。

事実上の決着(チェックメイト)であった。

 

 

「トドメだぁ・・クソがぁ!!」

 

 

そう爆豪は勝利宣言を男に下す。

しかし。

 

 

「かっちゃん!!!!」

 

 

「あぁ・・・?」

 

すぐ後ろに今まさに蹴りを放とうとしている女の姿。

全員が疲れているその一瞬を突き、包囲網を突破。

吹っ飛ばされる男を追いかける形で爆豪の後ろに回っていたのだ。

 

「油断・・だな。しね。」

 

緑谷はその光景を見れず目を瞑り、爆豪もまた咄嗟の防御が出来ず目を瞑る。

緑谷が抱えていた筈の轟(・・・・・・・・)が消えている事に気付かずに。

 

 

 

 

「なっ・・・。」

 

再び目を開けると、女の右半身が凍りついていた。

 

「・・終わりはそっちの方だ。」

 

轟が爆豪の目の前に立ち、『個性』を使っていたのだ。

 

「・・皆!!」

 

当然、そんな女を見た拘束が可能な生徒は総動員で女を確保。

 

「・・・遊びすぎたか。」

 

・・・決着。

勝者1年A組。ヒーロー科一同。

 

 

 

 

♢♦︎

 

 

「はっはっは!!そう私が来てた!!」

 

「「オールマイト!!??」」

 

戦闘終了後、爆豪が男の仮面を外すとその正体が露見する。

そう、オールマイトだ。

生徒一同は怒りを隠す事なくオールマイトに迫る。

 

「いやぁ〜〜実はちょっとサプライズ的に敵が出た際の救助訓練をと思ってね~!ほら、前あんなこと起きたばかりだしね!しかし皆思いの外テキパキしてて流石雄英、

 

 

 

・・・なんか、すいませんでした。」

 

 

 

 

 

「「やり過ぎなんだよ!!あんたは!!」」

 

 

「うわぁあ!!!」

 

 

まるで漫画のようにボコられるオールマイト。

本人にはダメージを受けている様子は全くないが精神的なものは負っているようで涙を浮かべて謝っている。

 

 

「え、じゃああの女の人は?」

 

そんな素朴な疑問が緑谷に浮かぶ。

 

「あ、そうだったね!おーい!女史!」

 

「・・なんだ、もういいのか?」

 

「うむ、大変助かったよありがとう!」

 

その言葉が女に伝わった瞬間。

 

「ふっ!」

 

氷を砕きネットもシールも全部纏めて引き千切りその被っていたもののを外す。

 

「紹介しよう!彼女が今回私のこの訓練に協力してくれた・・。」

 

「ゲブラーだ。一応はお前たちの臨時教師という立場にいる。今回はオールマイトに頼まれここにいる。」

 

 

外した先にいたのは左頬と右目に傷がある女性。

先程まであった赤い霧は跡形もなく消え、呆れた様子でオールマイトを見ている。

 

「「どういう事!!?」」

 

驚愕に満ちる生徒一同。

話を聞けばオールマイトのサプライズだったらしい。

敵の襲撃、そして『オール・フォー・ワン』の襲来。

何億分の1に満たない事で生徒は偶然だと捉えている。

しかし、実際にはヒーローには絶えず危険が付きまとう。

そのことを自覚して欲しいと思い、オールマイトなりに考えた結果、ゲブラーを巻き込んでこの授業を敢行した。

相澤先生は承諾しなかった。下手をすればトラウマになりかねないと忠告もした。

けど、困難を乗り越える覚悟を学ばせ、壁を乗り越えるヒーローにするそれが教師の務めだとオールマイトは語った。

 

 

だとしても、過剰戦力にも程があると相澤は言ったが。

 

 

そこまで言われて生徒は思い返す。

あの時に見た絶望の象徴を。

また、こんなにも大きな音で戦闘しているにも関わらず轟が起きなかった事や

13号先生や相澤先生が唯、逃げるのを薦めていただけだった事。

その他にも色んな穴を思い出して。

 

「「だとしてもやり過ぎだわ!!!」」

 

また、オールマイトをボコった。

 

最後に飯田、麗日、芦戸の抗議、その他生徒の怒りを真っ向から受け、オールマイトが反省した事で授業は終了したのであった。

 

 

「やっぱり、先輩の言ったとおりになりましたか。」

 

「・・やはり向いてないな。教師は。」

 

「疲れた・・手加減とはこうも難しいものだったか・・?」

 

「こいつもだが。」

 

粗方予想通りの結果に呆れる教師陣。だが生徒全員が立ち向かう姿は予想していなかったようで、相澤先生はこの有精卵達を3年間大切に育てようと改めて決意を固めた。

 

 

 

 

そして、その頃。

 

「んん・・・。」

 

倉持管理(アホ)はスヤスヤと夢の中にいたとさ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




改竄結果の回答。

・調律者ビナーの記録と記憶を雄英から削除。
・ゲブラーの潜入のため、彼女にとって違和感がない設定を付与しを雄英全てに改竄。
・個性の一部を隠蔽。


因みに今回ゲブラーはガチの手加減。EGOすら使わないという仕様。
赤い霧は唯の背中につけた演出。
そんな感じでした。


感想批判意見大歓迎です。
では、また次回。
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