個性『Lobotomy Corporation』   作:Lobo

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大暴走√まだまだ続きます。
オリ主のハッチャケを最後までご覧ください。


第一種目。

驚天動地の宣戦布告から数分。

 

会場内では様々な思惑が蔓延っていた。

1年生の中においては闘志に燃える者。対策を必死に考える者。

或いは直感的に感じた圧倒的な龍の強大さに心が沈んでいる者などだ。

 

因みに最も近くにいたミッドナイトは腰を抜かしていた。

 

観客内でもまた最も注目していた脳無を倒した生徒(・・・・・・・・・)

が想像以上に大混乱を与えることに興奮する者。

個性の考察を始める者。或いは掲示板に先程のを投稿し実況にはしるもの。

…テレビカメラを取りながら泣いている女性。

またヒーロー内ではこの降って湧いた優秀な人材を必死に裁定していた。

但しオールマイトだけは

 

(緑谷少年……ファイトだ!!)

 

と汗を流しながら愛弟子の活躍を祈っていた。

 

 

さて、何故こんなにも会場内が混沌としているのか。

それは先程の陰陽龍の能力にある。

龍の能力は『感情の暴走』

対象の最も大きい感情を爆発的に上昇させるのが龍のチカラ。

しかし、龍は他ならぬ『主』の命を受け顕現した身。

余計な事はしないでおこうとそのチカラを最低限とした。

 

結果。

感受性が高い者のみがその効果をもろに食らい。

それ以外には少々感情的になるのみで終わった。

よって、多少の遅れはあったものの大きな問題は無く生徒達は第一種目へとその足を向けるのだった。

 

 

♢♦︎

 

「んん!!さて諸君。落ち着いたかしら?」

 

いち早く復帰したミッドナイトが生徒達に確認を取る。

倉持(原因)はさっさと舞台から降りて準備運動をしていた。

 

 

 

「おーけー!!さて先ずはここで多くの者がティアドリンク!!今年の第一種目は…」

 

ミッドナイトの背後に出現した巨大な映像に映されたルーレットが回り始め。

 

 

「これっ!!」

 

障害物競走を映した状態でストップ。

同時にミッドナイトが叫ぶ。

 

「障害物競走!!」

 

緊張する生徒達は唾を飲み込む。

 

 

「この競技は全クラス全員参加のレースよ!!」

 

「コースはこのスタジアムの外周約4キロ!!」

 

「我が校は自由さが売り文句!!コースさえ守ればナニをしたって構わないわ!!」

 

舌舐めずりをしながらルール無用を堂々と宣言。

会場から歓声が湧く。

同時に出発ゲートのランプが点火する。

 

「さあさあ!!位置につきまくりなさい!!」

 

 

♢♦︎

 

 

全員が位置についたのを確認し今か今かとランプが消えていくのを待つ。

 

ここで倉持は隣にいる緑谷に小声で話しかける。

 

「…ねぇ、オールマイトの後継者。」

 

「っ!?な、何のことかな?」

 

「誤魔化さなくていい、父の事はもう父から聞いてある。だから安心して。」

 

(そうだ、確かヴィラン襲撃の時に…)

 

『ーー息子の方は』

 

(じゃあ倉持くんがオールマイトが話していた…なら、わかっていても不思議じゃない。)

 

「…わかった。それで、どうしたの?」

 

「唐突だけど、君と僕。どっちが兄かな?」

 

「…ええ!?ど、どうしてそんな事に?」

 

「…?僕は彼の息子で父は君を息子の様だと話していた。つまり僕たちは兄弟。違う?」

 

(オールマイトが…僕を?う、嬉しいな。)

 

「き、君はどっちだと思うの?」

 

「…多分僕が弟。」

 

「そ、そっか。」

 

「だから、弟として忠告。…最初に気をつけて。」

 

 

♢♦︎

 

 

ランプが減っていく。

3、2、1。

 

「スタート!!」

 

そのミッドナイトの宣言で生徒達は走り出す。が。

 

『さぁ順次実況していくぜぇ!!解説アーユーレディ!!?イレイザー!?』

 

『…あぁ。』

 

『早速だがイレイザー!!今の見所は!!』

 

『…まぁ、最初のスタートだろうな。』

 

そう。第一障害物までのゲートは…狭い。

その上、総勢100を優に超える人がそのゲートに密集する。

当然、1人の余裕もなくギッチギチ。

ゲート内では怒号が飛び交っていた。

 

さて、そんな中倉持はというと。

 

(なんで、皆正直に走ってるんだろう?)

 

この男、ゲートの側面の壁を蹴りながら進んでいる。

下がダメなら上から当たり前の常套手段を個性を使わずに悠々と1位へ躍りでて、ゲートを通過。

元赤い配管工もびっくりの技である。

 

(最初のふるいから奴に離されるわけにいかないな…!)

 

その後ろ、倉持に気付いた轟が右を使い後方を冷却。

多くの生徒が足を止めざるを得なくなるが。

 

「まちやがれぇ!!半分野郎にモヤシ野郎が!!」

 

「甘いわ轟さん!!」

 

「ふぅーーー!!」

 

 

空中への浮遊を可能とする爆豪、八百万、青山が先んじ、その後ろを緑谷。

他のA組が通過していく。

 

 

(思ったより速い。少しギアを上げよう。…ん?)

 

独走状態の倉持が目にしたもの。

 

『ターゲット…補足!!』

 

それは入学試験に目にした仮想ヴィランの軍隊。

 

『さぁーー!!現在1位が見ているのは手始めの第一関門!ロボ・インフェルノ!!今回は入試より強えぞ!!』

 

実況のプレゼント・マイクが倉持が遭遇したと同時に高々に公開する。

 

(…多いな。ちょっと早いけど使う(・・)。準備よろしく。)

 

そう彼は内部のある人物に話しかける。

 

(承知。我ら爪《・》の力存分にお使いあれ。我が契約者よ。)

 

 

♢♦︎

 

 

『おおっと!!ここで一位の倉持に変化だぁ!!』

 

『なんだあれは…爪?』

 

 

「…なんだあれは。」

 

 

実況のプレゼント・マイクはその姿に驚嘆を覚え。

解説のイレイザー、彼の姿が視認できる様になった轟はその拳についている

爪と顔についている仮面に目を向ける。

 

 

その頭、腕には緑、青、橙の薬品が付いており腕には異形の鉤爪が付いている。

 

倉持と思われるソレは肩に触れる。

すると橙の液体が彼に注入されていき、それと同時に少し痙攣。

その後クラウチングスタートの体勢を取る。

急に停止した事に轟は少々驚くが好機を逃さんとロボットを凍らせようとして

 

 

 

 

「よーい…どん。」

 

 

その後ろにいた爆豪や八百万と共に前方から、つまり倉持から発生したソニックブームに吹っ飛ばされた。

同時に会場を映していたカメラロボットもその風圧に吹っ飛ばされ一時競技が見れなくなる。

 

『な、なんだぁーー!!?倉持の姿が消えたぞ!!?どういう事ダァ解説!?』

 

『恐らくだがあの武装の力で脚力を極限に上昇し…マッハのスピードでかけていったのだろう。』

 

『マッハァ!!?こいつはシヴィーー!!?』

 

 

「くっ!!」

 

「うぉあ!!?」

 

「きゃあ!!」

 

(出鱈目め…!!だが!)

 

少々吹っ飛ばれされ差を無くされた轟。

だが、そこで焦る轟では無い。

吹っ飛ばされている間に迫り来る他の生徒、少し背後にいる2人を一瞬視認。

即座に体勢を立て直し先程、行おうした行為に妨害を加えた上で

 

「悪りぃが…こんなとこで立ち待ってる訳にはいかねぇんだ。…クソ親父が見てるからな。」

 

一体のロボをあえて中途半端な体勢にして凍結。

そのまま、妨害へ繋げ

1位たる倉持を追わんとする。

 

 

その背後では。

 

「だりゃーー!!!」

 

「A組のヤツらムカつく奴ばかりだなぁーー!!」

 

 

「「俺じゃ無かったら死んでたぞ!!」」

 

轟の妨害によって潰されていた切島、そして鉄哲が『個性』によって脱出。

そのまま前に走り出し。

 

「先ぃいかれてたまるかよ!!」

 

爆豪が上からロボットを回避。

 

「爆豪!お前、正面突破しそうな顔してそんな事するなんてな!!」

 

「便乗させて貰うぞ!!」

 

それに乗っかる形で瀬呂、常闇が爆豪の後ろにつく。

 

その背後では、USJの経験を経て成長したA組が一歩先を行く形で追尾していく。

 

 

『おおーー!!倉持、轟を皮切りに次々と突破していくA組!!』

 

『やはり、USJでの体験が生きているな。上の世界を肌で感じ取った事で恐怖を克服できている。その点ではこの競技はA組が有利だろう。』

 

『さてさて!!現在1位をブッチギリの倉持ボーイはぁ!!?』

 

 

♢♦︎

 

 

「次はこれ?関係ないね。」

 

もう既に第二関門の手前に位置している倉持。

その目前にあるのは深い谷にまばらに設置された足場。

 

普通の人間なら立ち止まっていくのだろう。

だが、今の彼は違う。

 

『おいおいおい!!?まさかあいつ!!?』

 

『そのまま落ちる気か…!!』

 

容赦無く、その崖下に飛び込んでいく。

 

そして。

 

「…白夜(・・)。」

 

(汝の願い。しかと聞き届けたぞ我が盟友(とも)よ。)

 

『ぶっははは!!!に、似合わねぇー!!!!だがそんなんありか!!?空を…』

 

爪の装備の背中から白き両翼が生え、空中を飛ぶ。

速度は若干落ちるものの、そのままコースを無視してクリアする。

そのまま翼を解除、着地する。

 

 

『飛びやがったぁーー!!そのまま最終コーナーへ着地だあーー!!圧倒的!!やはりビックマウスは伊達じゃねぇーー!!』

 

『やはり、底が知れんな奴の個性は。』

 

『最終関門!!Danger Zoneに突入!!待ち受けるは無数の地雷原!!威力はそこそこだがぁ?音と見た目は派手だからぁ?失禁必至だぜぇぇぇえ!!』

 

『人によるだろう。だが、翼を解除したのは何故だ?何か策があるのか?』

 

 

「地雷…やっぱり僕には関係ない。それじゃ、最後の手札。頼むよ。」

 

倉持はある要請を出し今度は武装を解除。

軽快なリズムで地雷を悠々と回避しながらゴールに迫る。

そして、その真上で。

 

『おおっとぉ!!ありゃなんだぁーー!!!?』

 

 

 

 

 

♢♦︎

 

(くそっ、あいつはもうそこまでいったのか。だがまだチャンスはある!!)

 

「逃すかぁーー!!!」

 

(スロースターターか。追いつくのがさっきよりも早い!)

 

『二位を轟と爆豪が争う!!両者横並びだぁ!!これはアチィィィィ!!』

 

その頃、第二関門の中間にいる轟、そして爆豪。

 

「どけぇ!!半分野郎!!俺はあのモヤシをぶっ潰す!!」

 

「抜かせるかよ…!!」

 

轟が爆豪の飛行を冷却で妨害。

爆豪はそれを爆破で迎撃。

 

そうして、彼らは最終関門に到達する。

 

『ここでぇ!!1位からの妨害だぁあ!!!なんだあの鳥はぁ!!?』

 

彼らが目にしたものは無数の地雷原を潜り抜け今正にゴールゲートを潜ろうとする倉持。

地面の無数の地雷原。

 

そして、上空に浮かび燃え盛る『火の鳥』。

 

「焼き鳥がぁ!!邪魔すんじゃねぇ!!」

 

爆豪は爆速ターボで低空を加速。

しかし。

 

『ーーー!!!』

 

その爆豪の前方の地雷を火の鳥が突っ込む。

そして誘爆。

 

「ちぃいい!!」

 

片や慎重にしかし堅実に潜り抜ける轟。

火の鳥が誘爆した先をつき爆豪との差をつけようとするが

 

「なぁめんなぁ!!!!」

 

その爆風をそのまま利用する形で爆豪が更に加速。

差は完全に縮まり、再びの硬直戦。

 

火の鳥はその2人に興味を無くし後方の遊び相手(・・・・)に視線を向ける。

 

だが、その底を緑の鉄板が突っ切った。

 

 

 

♢♦︎

 

その頃。

 

『さぁ!!ここでゴールに入ったのはぁ!!圧倒的に他の追随を許さない!!ビックマウスの超新星!!倉持ぃいいい!!管理だぁぁぁ!!』

 

「ふぅ…!!ごほっ!ごふっ!!」

 

(やっぱり薬の副作用は怖いな。次は控えよう。)

 

ゴールした倉持は橙の薬の弊害に陥っていた。

体は急速に痛みを訴え内臓機能も若干イかれている。

 

だが、手にした一位はそれを差し引いても余りある成績だ。

息を整え、第2位の人を待つ。

 

(さぁ、火の鳥の遊びを潜り抜けてくるのは一体誰なんだろう?…ん?)

 

「倉持か…どう売り出していけると思う?」

 

「そうだな…あの鳥といい、翼にあの武具!!売り出せる要素も多い。」

 

「個性もまだまだ隠しているものもありそうだ。次も期待せねば。」

 

「「うんうん。」」

 

(…いい事思いついた。ねぇ女王ちゃん。)

 

(なぁに?あ!かっこよかったわよ管理!!)

 

(…ありがとう。でね、アイドル…やってみない?)

 

(…へ?)

 

 

♢♦︎

 

「うぉりやあぁああ!!」

 

 

『おっとぉ!!A組緑谷!!あの鳥の隙をついて地雷の爆風で加速!!なんとぉ!!2位に一気にエントリーだぁ!!!』

 

「…俺の前に立つんじゃねぇよ!!クソデクがぁ!!!」

更に怒りで爆豪も加速。

轟も後ろに続く形で地面を氷結。後を追う。

 

(後続に道作っちまうが…今は仕方ねぇ!!)

 

その道も火の鳥が全て解凍していく上に地雷を誘爆するので更なる混乱が起きている事を轟は気づかない。

 

少しの間、2位を奪った緑屋だったが徐々に失速。

それを見逃さず、爆豪、轟が追いつく。

 

(…まだだ!!抜けないなら…)

 

「抜かれなきゃいいんだぁぁぁぁ!!!」

 

そのロボの破片を地雷に向かって叩きつけ、緑谷はその爆風で更に前へと前進。ゴールへと近づく。

 

爆豪、轟は爆風をもろに食らったものの即座に緑谷の後を追う。

 

そして。

 

『白熱した2位争いここに決着ぅ!!制したのは意外も意外!!緑谷出久だぁぁぁ!!!』

 

 

程なくして轟、爆豪がゴールを潜り抜け。

 

続々とゴールするものが現れ、ここに第一種目は幕となった。

 

「それじゃあ結果をご覧なさい!!」

 

 

1位、倉持 管理

2位、緑谷 出久

3位、轟 焦凍

4位、爆豪 勝己

5位、塩崎 茨

 

 

 

次の舞台の幕が上がる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




今作の解説。

・爪

所謂、特殊装備。
副作用がかなり大きく、制限時間もある代わりに莫大な身体能力を発揮する。
全EGOを入れてバフ込みのトップがこの装備。
『頭』とは契約雇用の中。実験データの収集目的でこれを貸す。
ギブアンドテイクの関係。
その結果、彼が死んでもどうとも思う事は無い稀な人。
但し、関係は悪くはない。


・ギフト

ロボトミにおいてのバフ要素の1つ。
今回使用したのは白夜のギフト。
本来は飛べる筈も無いが白夜の加護で飛べるようになっている。
簡単に言えばパルテナの加護の上位互換。
こちらも制限時間があり。それを過ぎると肉体と結合してしまうというデメリットを持つ。

感想批判意見絶賛大募集中です。
ではまた次回。
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