個性『Lobotomy Corporation』 作:Lobo
騎馬戦難しい…。
第二種目は騎馬戦。
ルールは単純かつ簡単。
4人1組でチームもとい騎馬を組み、騎手の鉢巻を奪い合う。
但し、既存の騎馬戦と違うのは騎馬が崩れようとも鉢巻を取られようとも競技の続行が可能な点だ。
騎馬は崩れても10秒の猶予が与えられる。
だがその時間を超過すれば失格となる。
鉢巻は取られても取り返したり、他の人の鉢巻を取る事でポイントが獲得できる。
勿論、終了した時点で鉢巻が1枚もない場合は0ポイント。
決勝に進出する可能性は最早ないに等しいだろう。
そして1位の倉持に与えられるポイントは
…10,000,000ポイント。正に破格の数字となっている。
下位の生徒にとっては正に千載一遇のチャンス。
緑谷を始めとする上位勢もまた周りと差をつける為に狙いをつける価値が十分にあるポイントだ。
その上位勢の中の1人爆豪勝己は現在、人生の岐路といわんばかりに悩んでいた。
(くそがぁ…俺はこんなもんじゃねぇだろうが爆豪勝己!!もやしにも半分にも……デクにも!!!!負けてんじゃねぇぞ!!クソッタレが!!!)
(だが、どうする。…このまんまじゃ頂点なんざ口が裂けても言えやしねぇ。それどころか決勝にすら進出も難しくなってくるかもしれねぇ。)
(そして、この体育祭で最大の壁が…あのもやしだ。)
(あいつを超えなきゃ俺は1番にはなれねぇ。)
爆豪は自分でも驚く程に冷静に自分の現状を考察する。
自分への怒り。改めて感じた倉持との差。そして今まで自分が優位だと思っていた
…護るべき
あらゆる感情、考えが混ざり合い偶然かつ奇跡的な確率で爆豪は今までにない冷静さを獲得していた。
そして、何よりも勝利への貪欲なる渇望は彼自身の予想すら超えたある結論を生み出した。
(…俺は1番にならなきゃならねぇ、俺こそが最強だとこの場で証明しなきゃならねぇ。だが、もやしを超えるには情報が必要だ。…なら、くそっ!!今回だけだ!!決勝であいつに勝ちゃあいいんだ!!)
…感情的な面が強調されやすいが彼の本質は何処までも成長する天才性にある。
勝利の為にはあらゆるものを即座に取り込める器を持ち、直ぐに実践に移せる行動性を持っている。
そんな彼が下した結論は。
「…もやし野郎。俺と組みやがれ。」
「…いいよ。」
「…え?」
…
♢♦︎
この言葉を聞いたA組は正に驚天動地。
特に緑谷の驚愕は計り知れない。
唯我独尊を体現している爆豪が他人と手を組む、という事自体が有り得ない話。
その爆豪が組む。
そこに何かしらの作戦がある事は確かだろうと察知するのは幼馴染の感というべきか。
緑谷は組んでくれた麗日と再び作戦を練り直す。
そして問題の倉持の騎馬のメンバーといえば。
「…瀬呂くん。組んでくれないかな?」
「へ?俺でいいのか?」
「うん、お願いしてもいいかな。」
「…おっけー!よろしくな!」
「じゃあ後は……」
「そこの1位のあなた!!私と組みましょう!!そうしましょう!!」
「…なんで?」
「おっと!自己紹介が遅れました!私サポート科の発目です!以後お見知り置きを!」
「…いや、そうじゃないよ。聞きたいのはなんで僕と組みたいか。いっておくけど、僕本気で勝ちにいってるからね。相応の理由が欲しいかな。」
「はっきり言いましょう!私!貴方を利用したいのです!1番の貴方の立場を踏み台に私のドッ可愛いベイビー達を出来るだけ大きな企業に宣伝したいのです!!」
「………そっか。因みにそのベイビー?はどんなの?」
「…おい、もやし。俺は1番になる為にてめぇと組んでるってこと忘れてねぇだろうな?」
「わかってる。でもこの子の上昇思考はある意味で使える。後は彼女の発明品で決めるよ。」
「……ちっ。」
「おっ!見たいですかぁ〜?では私と組むという事で?」
「…瀬戸くん。いいかな?」
「俺は倉持の判断に従うぜ!リーダーはお前だからな!」
「…爆豪くん。」
「…好きにしろ。」
「うん。ようこそ発目さん。僕は君を歓迎するよ。」
「流石!1位様はお目が高い!是非利用させて頂きますね!では、サポートアイテムはこちら!!」
「うん。じゃあ…作戦は…。」
♢♦︎
「15分経ったわ。それじゃあいよいよスタートよ!」
『さぁ上げてけ鬨の声!!雄叫びあげなきゃつまらねぇ!!血で血を洗う雄英の合戦がいよいよ始まるぜぇ!! お前ら組み終わったな!?準備がまだでも待たねぇぞ!!?
いくぜ!!残虐バトルロワイヤル、カウントダウン!!レディ!!』
主審のミッドナイトが時間切れを知らせ、それを聞いたプレゼント・マイクが開始の狼煙を上げる。
『へぇ……考えたな。』
そして、イレイザーヘッドは何かに気づき感嘆の声を上げる。
観客の声でカウントが始まる。
果たして、1位のポイントは誰にその首を垂れるのか。
はたまた再び、倉持が圧倒的な力で捩じ伏せるのか。
いよいよ、第二種目。
様々な思惑が交差する中、生徒の命運を分けた騎馬戦が始まる。
「3!」
「2!」
「1!!」
ーースタート!!
本当にすんません。
次回はちゃんと決着まで書くので許して。
チームは倉持の個性との相性で決めました。
多分、大丈夫なはず。
感想批判意見等絶賛お待ちしてます。
では、また次回。