個性『Lobotomy Corporation』 作:Lobo
短めかつ少しだけ説明回
とあるプロジェクトが始動します。
騎馬戦が終わり、次の決勝の準備の為昼休憩となる。
その後は応援合戦があってからいよいよ決勝だ。
既に決勝内容は決まっており、今現在『セメントス』がその会場の設営を行なっている。
そんな中、一時的な共闘を終えた倉持はというと。
決勝進出祝いという事でチーム同士で昼食を取ろうという瀬呂からの誘いに乗って食べていたのだが。
「なんで俺がこいつと食わなきゃいけねぇんだよ!!?」
「はむはむ……ん、おいし。」
「てめぇもてめぇで呑気に食ってんじゃねぇ!!」
「まぁまぁ……落ち着けって爆豪。このチームで決勝まで行けたんだからさ、仲良くしようぜ!!」
「うるせぇ、テープ野郎!!」
「ん、そこおかしいかも。」
「んん!!?本当ですね!これで私のドッ可愛いベイビー達が一層華々しくなりますよーー!!」
「うるせぇ!!静かに食いやがれメカ女!!」
「あ、後ここはどうです?」
「ここは……先ず素材から変えた方が良いかも。後は……」
「なるほど!」
「無視してんじゃねぇ!!」
「……疲れるぜ。」
屈辱の共闘を味わった爆豪にとっては傷口に塩を塗られたのと同じ行為に等しい。
因みに爆豪はどうあがいても誘いには乗らなさそうだったので瀬呂が爆豪の食べている場所を聞き込みしそこにあらかじめ陣取っていたのである。
これはひどい。
が、蓋を開ければご覧の有様。
瀬呂はよくこんなチームで決勝行けたな……と1人哀愁を漂わせていたのであった。
♢♦︎
さて、休憩が開ける前
曰く。
ーー応援合戦の間の女子の服装はチア固定らしいと。
倉持は思った。
ーーはて?そんなルールはあっただろうか。
そんな事を考えてしおりを開けばそんなルールは実在しない。
ならば服装は自由なのか。
ルール上には何も書いていない。
ならばと彼は思った。
ーーそうだ、彼女たちにバックダンサーになって貰おう。
彼は第一種目で考えてある計画を実行する事にした。
勝利に貪欲となっている彼はポイントも何も無い遊びにすら全力。
よって、彼は彼女を派遣する事にしたのだった。
♢♦︎
場所は変わって、女子更衣室。
そんな彼らの言葉を疑わない、純粋な八百万は他の人が来る前までにとせっせと全員用のチア服を創造するのに勤しんでいた。
そんな中、大きな音を立てて更衣室の扉が開けられる!!
「踊るわよ!!」
「………はい?」
現れたのは八百万の記憶に新しい倉持の個性の1人。
名前は……女王とか言ったか。
そんな彼女が何故この場に?どんな経緯で今の言葉を?
頭脳明晰な八百万の脳内は活発に活動を始めるがそんな事を天真爛漫である女王が許すはずもない。
「さてと、まだ貴女だけかしら?」
「え、ええ。」
「じゃあ、管理からの情報よ。応援合戦のチアにしなければならないって言ってたのはミネダとカミナリ……だったかしら?まぁいいわ。彼らの言葉、あれ嘘よ。」
「そ、そんな!!?」
「ええ、でも安心なさい!私がもっと可愛い衣装を与えてあげる!」
「い、いえあの。そうでしたら私達は普通に……」
「?」
「普通に踊る……というのは駄目なのでしょうか?」
ドウシテ?
「ひっ。」
「……あぁ、ごめんなさい。つい感情が昂ぶっちゃって。」
「い、いえ!も、問題ありませんわ。」
「ですが、どうしてかぐらいの理由は教えてくれませんか?」
「あ!!ご、ごめんなさい!そこを伝えるのをすっかり忘れていたわ!!私ったら。」
「あのね。例えばの話よ。もしも何か大規模な事件があったと仮定して貴女達ヒーローが先ず始めに与えるものって何かしら?」
「安心、でしょうか?」
「それも正解。だけど私はね、『笑顔』だと思ってるの。」
「笑顔……ですか。」
「そう!!ヒトが安心しているのが明確にわかるのは笑顔。何かに救われた時に人が見せるのも笑顔。そして、人が1番輝く時が笑顔!」
「ヒーローになるんだったら先ずは観客ぐらい歓喜の笑顔にさせなきゃこの先大変よ?」
「そ、そうでしょうか?」
「そうよ?先輩からのアドバイスってやつね。」
「先輩?」
「ええ……遠い昔のお話だけどね。ま、そんな事はどうでも良いの!さぁ貴女も愛と正義の元に笑顔を届けるわよ!それー!!」
「え、ちょっ、ちょっと待って……い。」
いやぁーーーーー!!!
♢♦︎
数分後。
八百万の悲鳴を聞きつけ、やってきた女子達も皆女王の手によってそれぞれに合った至高の衣装へとその姿を変えていた。
「はえー。皆きれー。」
「麗日ちゃんの語彙力が!!?」
「ケロケロ、可愛いわ皆。」
麗日がこうなるのも無理は無い。
女王が施した魔法の効果は個人の体、スタイルに最適かつ最高の衣装を瞬時に生み出しさらに加えてメイクも行う正に乙女には嬉しい魔法。
これにより個人の魅力を最大限に引き出し、そして増幅させる。
当然の事だが女王もまた毎回においてこの魔法を使用している。
ようはフィルターなのだ。唯の人間たちでも発狂しないように、彼の周りに迷惑をかけないように。
彼女はいつだって彼の役に立ちたいのだ。
……例え、このお願いが自分にとってほんの少し恥ずかしいものであっても。
「それじゃ行くわよ!!」
「「はい!!」」
…ほんの少し洗脳効果があるのは乙女の秘密。というやつだ。
さて、後はもう語るまでもないだろう。
この後、応援合戦のレクレーションでは圧倒的パフォーマンスを発揮して観客の熱気を最高潮にし。
峰田と上鳴は予定とは少し違ったものの、これはこれでありと鼻の下を伸ばした。
…最後に最も注目を浴びた謎の少女はある方向を向きながら最高の笑顔でいたそうな。
さて、次はいよいよ決勝だ。
頑張って良い出来になるように頑張ります。
感想批判意見等絶賛大募集中です。
ではまた次回。