個性『Lobotomy Corporation』   作:Lobo

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最終種目、準決勝。
開幕です。



一握りの天才と人造りの天災。

残ったのは飯田、轟、倉持、爆豪の4人。

 

誰もが特級の『個性』を持ち、誰が優勝しても全く可笑しくもないメンバーが揃い踏みとなった。

 

ヒーロー『インゲニウム』を兄に持ち、当人もクラスの委員長としてメンバーを支えている超正統派ヒーロー候補。

 

ヒーロー科、飯田天哉。

 

 

個性、『半冷半燃』という破格の実質2つ(・・)の個性を持ち、父にエンデヴァーを持つものの父への怨嗟、そして母への愛を胸に秘める『個性婚』が産んだ最強のハイブリッドであるヒーロー候補。

 

ヒーロー科、轟焦凍。

 

 

他の三人には個性『爆破』とインパクトは劣るものの頭の回転、個性への応用力、そして実戦での成長性は他の三人にも引けを取らない。

思考性には難ありの一握りの天才ヒーロー候補。

 

ヒーロー科、爆豪勝己。

 

 

そして。

 

人の『知識』を欲する欲望から産み出された最悪。

個性、身体能力、その人間性の全てが造られ、育てられたモノ。

人に愛されず、されど人ならざるモノに愛される怪物(ニンゲン)

 

ヒーロー科首席、倉持管理。

 

 

今、この4人の中から全1年生の頂点が決まる。

 

 

♢♦︎

 

 

準決勝第一試合。

 

飯田対轟。

 

開始直後に飯田が勝負に出る。

 

「『レシプロバースト!!』」

 

マフラーを限界まで酷使しトルクオーバーを引き起こすことで限界以上の加速を生み出す飯田の切り札。

 

しかしその限界時間は約10秒。

 

つまり、10秒以内に轟を場外或いは気絶までに追い込まなければ強制的に飯田の敗北が確定的になる。

 

つまりは超短期決戦。勝負の分け目もまた一瞬。

 

 

轟の前方に急加速、そのまま脳天に向けて右足での蹴り。

 

「っ!!」

 

動体視力では捉える事は出来ない速度での蹴りを咄嗟の直感で緊急回避。

 

そのまま前方に氷を展開。

 

「ぐむっ!!」

 

後ろにエンジンを吹かせ後方へと避難。

 

「ここだ……!」

 

その隙を突き、飯田の左右を氷で封鎖。

ここで、飯田は進行方向を完全に限定させられてしまった。

 

「これはっ……!!しかし!!」

 

だが、残り時間はもう少ない飯田に選択肢は一つしかない。

 

「うぉおお!!!」

 

真正面からの突撃。飯田に残されたのはその一つのみだ。

しかし、進行方向を限定させても飯田の速度は常人では捉えられない。

 

「くっ……!!」

 

 

一撃目の右足を咄嗟に頭を下げて回避。

 

だが、飯田はそのからぶった足のエンジンを更に加速。

体を回転させ、左足の踵を轟の後頭部へと叩き込む!!

 

「がっ……!!」

 

脳を揺らされ、轟の体から力が抜ける。

そして、その隙を飯田は逃さない。

服の後ろを掴み、一気に場外へと連れ出さんと加速する!!

 

(残り、5秒!!間に合えっ!!!)

 

 

 

 

エンジンが、停止した。

 

 

「なっ……!?マフラーが…詰まって……!!」

 

「短期決戦に…頭ん中一杯でこんな小細工頭になかったろ……。」

 

 

 

轟の右腕が飯田の左腕を掴んでいた。

そして、そのまま凍結は全身へと及びそのまま頭のみを残して完全凍結。

 

 

「……レジプロ。警戒してたが……づぅ。やっぱり早えな……。」

 

多少ふらつきを覚えながらも飯田を完全に氷へと閉じ込めた。

 

「飯田くん、行動不能!!勝者!轟くん!!」

 

 

(これで……後は!!)

 

 

「……兄さんっ!!」

 

 

勝者、轟焦凍。

 

 

 

♦︎♢

 

血が薄暗いコンクリートを濡らす。

 

血を流すのは、『ING』を肩に背負った男。

 

その目先には。

 

「……金ばかりだ!!今のヒーローはっ!!」

 

暗い路地裏に血濡れた刀が反射する。

姿は影になって見えないが声だけは彼の憎悪が伝わってくる。

 

「俺をやって良いのは……オールマイトだけだっ!!!」

 

 

名をヒーロー殺しのステイン。

 

 

彼との邂逅まであと少し。

 

 

 

♢♦︎

 

 

続いて第二試合。

 

ここまで誰にも一位を譲る事なく独走で走り続けた今大会の台風の目。

一方は一度はその男と共闘したもののその闘志は更に燃え滾り、この時をずっと待ち続けた男。

 

倉持対爆豪。

 

 

「先に言っとく。テメェ手加減なんてすんじゃねぇぞ……!!」

 

「……そんなの、する必要も無いでしょ。」

 

「上等だ…!!テメェをぶっ倒して俺が一番をとる!!誰にも渡さねぇ!!」

 

 

『試合……開始ぃ!!!』

 

 

「うるぁあ!!!」

 

先に仕掛けたのは爆豪。

得意の右手の大振りで倉持への真正面から叩き込む。

 

「……ふっ!!」

 

その爆破を回避、そのまま右手首を掴んで自身の中央へと引っ張り蹴りをもって彼の腹を蹴っ飛ばさんとする。

 

だが、爆豪にとってその攻撃は2回目。

自由である左手を腹に持っていき蹴りのタイミングに合わせ。

 

「くたばれぇ!!!」

 

最大威力で爆破する。

 

爆風で会場が煙幕に包まれる。

 

その煙幕の中で爆豪は倉持を探す。

 

(……分析しろ。あいつのワープの先は!!)

 

「そこだろうがぁ!!!」

 

右手の最大爆破をもって後方を範囲なしで吹き飛ばす!!

 

「っ!!」

 

黄金狂で爆豪の背後をとっていた倉持ではあったが振り向きざまに放たれた爆破に対応出来ず巻き込まれていった。

 

 

「はぁ……はぁ。どうせ、これでもテメェは無傷なんだろうが!!出てきやがれぇ!!」

 

 

 

 

「3…2…1…0」

 

 

 

爆風が晴れた先には第一種目で見せたあの形態。

通称、【爪】と呼ばれたその姿が爆豪の眼前に現れ。

 

同時に。

 

 

「やっと……だしやがったか……なんだ?」

 

その後方には黒いナニカが徐々に大きくなるのが見えていた。

 

 

爆豪は直感的にその存在を理解する。

 

その()が一体なんなのかを。

 

 

(アレはヤバイ!!アレが出てきちまう前にケリをつける!!)

 

その動揺を倉持が見逃す筈は無い。

 

 

……爆豪は殆ど偶然的に姿勢を低くし。

 

その上を倉持の蹴りが通過した。

 

 

「っ!!!??」

 

上に超強力な風圧が起こる事でようやく爆豪は自分が攻撃されたのだと感じ取れた。

 

 

「……外した。次は当てる。」

 

「させるかよ!!オラァ!!」

 

そこに動揺を感じる事は無い。

元々格上の存在だと爆豪は倉持を認識している。

 

故に爆豪の脳はフル回転し、必死にこの試合の勝ち筋を演算していた。

 

爆豪は思う。

 

(あっちに攻めに出られちゃ、ジリ貧も良いとこだっ!!なら!!)

 

 

「ぐっ……!!」

 

 

(あの突進後の僅かな隙を…!!)

 

 

「くたばりやがれぇ!!!もやしがぁぁぁああ!!」

 

 

ラッシュ、ラッシュ!!

 

攻撃の隙を突かれないように突進後に接近して爆破を繰り返し適切な距離で戦闘を展開する爆豪。

 

だが、その爆破も大したダメージにはならず。

 

「はぁ!!」

 

「しまっ…!!?うおおお!!!?」

 

 

ラッシュをほんの僅かな間に起きた隙を利用し下から回避され、そのままジャイアントスイングへ。

 

 

「……いけっ!!」

 

 

「まだまだぁ!!」

 

投げ飛ばされた勢いを後ろの爆風で相殺し、その場で停止。

 

しかし。

 

「……ここだっ!!」

 

距離が開いた一瞬、両手を使い無防備になったその瞬間に倉持はワープを以って爆豪の懐に入り、腹に掌底を叩き込む。

 

 

「ごっ……!!げほっげほっ!!」

 

堪らず咳き込む爆豪、だが猛攻は更に続く。

 

顎への黄金狂付きの掌底で顔を上へと上げさせその後にレシプロとほぼ同等の速度の回し蹴りを再び腹へと叩き込む!!

 

 

「がぁ…!!」

 

 

脳と内臓が揺らされ堪らずその場に膝をつく爆豪。

 

だが。

 

「まだまだぁ!!」

 

 

その目は未だに死ぬ事は無く。

留めを刺さんとする倉持の眼前に左手を突き出しそのまま爆破を行使する。

 

 

「うらぁああ!!!」

 

 

「視界がっ……。」

 

 

そして、左手での最大爆破を敢えて囮として使用し視界を塞ぎ、完全に叩き込める位置から。

 

「死ねぇえええ!!!」

 

 

右手の大振り、爆豪が持ち得る全ての力を持って前方にいる壁をぶっ壊す!!

 

 

「ぎぃ!!これで……どうだっ!!!」

 

 

爆豪の右手は痙攣し、ボロボロに。

 

恐らくこの試合ではもう右手は使えないだろう。

 

それほどの一撃。ただの人間では間違いなく即死する程の威力。

 

 

 

 

 

 

だが、その一撃をもってしても。

 

「……くそっ。」

 

倉持が有するシェルターには届かない。

 

 

「……2。」

 

 

「ぐっそがぁ!!」

 

 

だが、爆豪は諦めない。

自分が最強である為に。

 

そして、彼自身の誇りの為に。

 

向かう、挑むべき。倒すべき敵へと。

 

その左手を突き出し………。

 

 

 

 

 

 

「………僕の勝ちだ。」

 

 

 

…倉持の右ストレートが自身の頬へと刺さると同時に。

 

その最後の一撃は僅かに彼の仮面を欠けさせるに終わった。

 

 

 

 

 

「………ちくしょう。」

 

 

 

そう、呟き。

 

爆豪の意識は闇へと沈んでいった。

 

 

「……2……か。」

 

 

 

勝者、倉持管理。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ここに決勝のカードが定まった。

 

 

轟焦凍対倉持管理。

 

 

 

ここに最強のカードが激突する。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




んんーあんまりうまく書けない…決勝戦はもっとオリ主のヤベー所を見せれたらと思います。

ではまた次回。
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