『ルイン』   作:shoon K

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【悪魔の実市場】「前編」

翌朝、昨日飲んだにも関わらず私は早起きし、待ち合わせ場所のマリンフォード港に来ていた。師匠と。

 

「おお!!!ここがマリンフォード港か!!!」

「...そうか、お前ここに来るの初めてか。」

 

大きな船が何隻も停泊していて、朝から従業員の人がわっせわっせと働いている。前世でも港なんて来たことなんて無かったから感動物だ。

何で港に行った事が無いかって?私は県外に行く時は飛行機派だったからな。

途端、少し悪寒が走る。

 

「よぉ、ルインちゃん!!」

「おお!!」

 

いつの間にかクザンが現れていた。能力で出てきたあたり私を驚かせるつもりだったのだろう。

 

「............。」

 

何だろう。後ろから物凄い殺気を感じる。

 

「いやーあいつ等まだ来てないのか。じゃあ俺達二人だけかー」

「あ、あのクザン?その辺にしといた方が...。」

 

クザンのセリフに殺気が強くなっていく。

 

「いやーさ、今日はあいつ等も来るけど今度二人で「おいクザン」...ん?って、げ!!!」

「あ...あ。」

 

ヤバい、師匠がクザンに向けている目がヤバい。

 

「お前、俺の弟子をナンパしようなんざ、100年早ェんだよォ!!!」

「ギャアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!」

 

____________________________

 

 

「そんじゃ、俺はこの船が次来る夜八時にまた来るから。」

「...あ、ああ。それじゃ。」

 

師匠が帰って行った。クザンをボコボコにして。

顔面ボコボコのクザンが話しかけてくる。

 

「る、ルインちゃん。よくあんなのと一緒に住めるな。」

「い、いや、まさか師匠があそこまでするとは思ってなかったんだ。普段は優しいし...。」

「うわっ...あの人マジか。」

 

まあ、クザンには今度ご飯でも奢ってやろう。

 

「早いねェ~君達~。」

「...何故クザンがボロボロなんじゃあ?」

 

サカズキとボルサリーノがやって来た。両方とも正義のコートを羽織り、タキシードみたいなスーツを着ている。

今更だがクザンは正義と書かれたパーカーを着ている。

それよりこの二人の疑問に答えてやるとしよう。

 

「ああ、さっきまで師匠がいてな。クザンは「ちょちょ、ルインちゃん!!言わなくていいから!!」...え?」

 

説明しようとしたらクザンに止められた。何で?

 

「...ほほう、クザン貴様。中将をナンパしようとしてボコボコにされたんじゃなぁ?」

「...面白いねェ~!最高だよォ~!!今度広めてやろうかねェ~。」

「やめろボルサリーノ!!凍らすぞ!!!」

 

...どうやら、言わなくても分かってるらしい。

 

「まもなく【悪魔の実市場】行きの船が出港いたします。まもなく【悪魔の実市場】行きの船が出港いたします。」

 

アナウンスの声が聞こえる。速く行かなければ。

 

「あららら、不味いんじゃない?速く行かないと」

「そうだな。行こうか。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

_____________________________

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【悪魔の実市場】

無事に航海を終え、港にたどり着いた私は少将達にそれぞれのチケットを渡し【悪魔の実市場】に足を運ぶ。

 

 

 

「おおおおおおお!!!!」

 

高級店にありそうなショーケースに悪魔の実が飾られている。どの悪魔の実も色や形が違っていて面白い。こんな所だったのか。【悪魔の実市場】って。

 

「子供か中将は。」

「おぉ~。あっしも初めて来るねェ~。どんなのがあるか楽しみだよぉ~。」

「...わしには必要無いんじゃが...。」

 

三人が違った反応を見せている。まあ今回はボルサリーノの為だけに来ているからな。ボルサリーノと私以外が微妙な反応をするのもまあ当然なんだが。

 

「ちなみにボルサリーノ、お前は何億持ってきたんだ?」

「あっしは一応3億持ってきたよぉ~。」

「3億で足りるんか?」

「いやぁ~多分いけると思うけどねェ~。」

 

3億か。まあ買えるんじゃないか?オペオペとかは無理だけど。

 

「とりあえずあっしは見てくるよぉ~。」

「おい、待つんじゃボルサリーノ!!!」

 

とてもわくわくしている様子のボルサリーノは待ちきれないとばかりに飛び出していった。もう私も行こっかな。

 

「あららら、行っちゃったよ。...俺達はどうする?」

「じゃあもう私行ってくる!!!」

「ルインちゃんまで!!?アンタはもう能力者だろ!?」

 

能力者でも悪魔の実は気になる。当然じゃないか。

私も悪魔の実のショーケースの方へ飛び出していった。

 

 

 

______________________________

 

クザンside

 

ルインちゃんが飛び出していって俺達二人が取り残される。

 

「「.........。」」

 

気まずい。コイツと二人でも話すことがない。元々仲良くねぇしな。

 

しばらく沈黙が続くが、向こうからその沈黙を破ってきた。

 

「...お前は、中将のこと、どう思っとるんじゃ。」

 

「ルインちゃんのことか。...上司の中ではガープさんぐらい信頼できる。」

 

本当の事だ。飲み会の時に見聞色を使ったが、()()3()()に対して何の不満も持ってなかったし、お前を赤子みたいにする人だからな。

 

「...そうか。」

 

「逆に聞くが、お前はどうなんだ。」

 

「...変わった奴じゃと思っとる。海軍の中でも荒れてるわしらに普通の友達みたいに接するし、話してて面白い上司じゃな。」

 

ヘェ...。()()サカズキがねェ。

 

「...成程。じゃあ俺も悪魔の実見てくるわ。」

「そうじゃな。わしも行くか。」

 

まァ、あの中将は、ガープさん以来の『良い人』だ。

 

 

_______________________________

 

 

ルインside

 

 

悪魔の実一つ一つがショーケースに保管され、金色のプレートで名前が書かれている。

 

「へぇ。【パチパチの実】、【ラキラキの実】、【ホネホネの実】...超人系(パラミシア)ばっかりだな。」

 

いろんな悪魔の実を見ているが超人系(パラミシア)しかないな。個人的には動物系(ゾオン)の実を見てみたいんだが。

一応資金として2億持ってきている。将来の為に買っておこうかと思ったからだ。

 

「おお~ルイン中将~。」

「おお、ボルサリーノ。」

 

ボルサリーノが声をかけてきた。ちょっと上機嫌だ。

 

「どうした。欲しい実があったのか。」

 

まあ私は彼はピカピカの実を食べると思っているから、何も買わないんだろうなと思うが。

 

「ああ~見つかったよぉ~」

「何ッ!!!」

 

驚きだ。まさか見つかるだなんて。

一応実の名前を聞いてみる事にする。

 

「ちなみに、実の名前は?」

「ああ~それが、()()()()()んだよねぇ~。」

「...え?ここに売ってる悪魔の実って全部名前が分かってるんじゃないの?」

 

私が見た限り、名前の分からない実は無かったんだけどなぁ。

 

「...ルイン中将~。アレ見てみなさいよ~」

「?」

 

ボルサリーノが指差す方向を見ると「能力が判明している物」と書かれていた。

 

「アンタが見てたのは()()でしょう。あっしが見てたのはあっち。」

 

そういって別の方向を指差す。そこには「能力が判明していない物」と書かれていた。

 

「!...へぇ~。そんなものがあったのか。」

「そうなんだよぉ~。で、あっしが買ったのはコレ。」

 

ボルサリーノは懐から悪魔の実を取り出す。

 

「おお~!!!」

 

その悪魔の実は黄色い悪魔の実だった。

 

「何故かこの悪魔の実に心惹かれてしまってねェ~。見た途端に買ってしまったよぉ~。何の実か知らないけど、あっしはコレを食うよォ~。」

 

おそらくピカピカの実なんだろう。まさかこんな所に眠ってたなんて。

...だが、そんな事より気になる事が一つある。

 

「...ちなみに、お値段の方は...。」

 

「ああ~。何の実か分からないから、変な実だった場合の保険も込めて最低金額の1億ベリーで買えたよぉ~。」

「おおおお!!!()()()が一億か!!!」

 

自然系(ロギア)で一億は安すぎる!!商人大損だな。

 

「......?、()()()ィ~?」

「あっ...」

 

マズイ。...。いや、マズくないか。どうせ知る事になるんだし。名前くらいいいか。教えといても。

 

「...私の予想ではおそらくソレはピカピカの実。」

「ピカピカの実ィ~?...なんだそれ。」

「詳細は食べてからのお楽しみってことで。」

 

「...まあ、ルイン中将でその反応って事は強い悪魔の実ってことだねぇ~。食べるのが楽しみだよぉ~。」

 

「...あれ、今食べないのか?」

 

「ああ、アイツ等の前で食べてやろうと思ってねェ~。じゃああっしは買い物終わったんでアンタについてく事にするよ~。やる事ないし。」

「そ、そうか。分かった。」

 

この人(ボルサリーノ)案外性格悪いな。

 

「...じゃあ私も()()()に行こうっと、案内してよ。」

「...まったく、見れば分かるでしょうに...。」

 

 

___________________________

 

 

名前が判明していない悪魔の実が置かれている所は、先程の場所とは違い、一つの大きなショーケースに何個もの悪魔の実が置かれていた。

 

「おお、こっちも凄いな。色んな実がある!!」

「...あっしはさっき見たけどねェ...。」

 

「おお、また来てくれたのかい。」

「さっきはどうも~。」

 

...こっちはショーケースのすぐ隣に会計があるんだな。

 

「そちらのお嬢さんも、海兵さんかい?」

 

「...はい!そうです。将来有望な部下を持ったときのことを考えて悪魔の実を買いに来たんです!!!」

「...知らない人の前だと、人が変わるんだねぇ~。」

 

うるさいな、隣。

 

「...と言うことは、君はもう既に能力者か。」

「はい、そうです!!」

「へぇー。面白いね。まあ、ここに売ってる悪魔の実は最低金額の一億ベリーで販売してるから。好きに見てってよ。」

「はい!!」

 

よーし、見ていこう。

 

いろいろあるなぁ。まあ、私が欲しいのは動物系(ゾオン)だが、そこは運まかせだからなぁ。

買えるとしても二つ。慎重に選ぼうかな。

 

「...!おーいたいた!!ルインちゃーん!!」

「いたのう。ボルサリーノも。」

 

......真剣に選ぼうとしたら二人来たんだけど。

 

「ああ、やあ二人とも。調子はどう?」

「調子はいいぞって言うか、俺等の事適当に流そうとしてないルインちゃん!?」

「今ルイン中将は真剣に悪魔の実を選んでるからねェ~。」

 

そう、そういうことだから邪魔しないでって事だ。

改めて選ぼう。......ん~、上の段の左から二つ目にあるバナナみたいな悪魔の実はどっかで見たことあるんだよな~。けど、他の悪魔の実は一つも見たことが無い。...こんなの、どれを買ったら一番いいんだ?

 

「う~ん。」

「なんで悪魔の実なんか買うんじゃ?中将は既に能力者だろ?」

「たしか将来有望な部下が出来た時用に買うって言ってたよぉ~。」

「まぁ俺だったらパッと選ぶけどな。」

 

外野がうるさいなぁ。...あ。

 

そうだ!!!

「「「おっ!?」」」

 

突然の私の大声に少将達が反応する。

いい案を思いついたぞ!!

 

「クザン!サカズキ!あのショーケースの中から悪魔の実を選んでよ!!」

 

「「...はい?(ん!?)」」

 

「私は悩みだすと永遠に悩んじゃうから、君たちに選んでもらったやつを買うよ。」

「けど、悪魔の実じゃぞ!?選ぶのを人に任せてええんか!?」

「いいんだ。選んでくれ。」

「けど、ルインちゃん、悪魔の実ってのは本当に一生問題だからな!?やっぱり慎重に選んだ方がいいって!!」

 

さすがの二人も悪魔の実となると遠慮しがちだな。だが、私が選ぶよりはいい。その方が面白い。

 

「じゃあ()()として命令する。クザン、サカズキ!このショーケースの中から5分以内に悪魔の実を一つずつ選んで私に渡しなさい。これは命令だ。」

「......こんなので命令する人始めて見たわ。」

「そうじゃのう。見たことないぞ。人の人生を変えるものを他者に選ばせる命令を出す上司は。」

 

そう言いながら二人はショーケースを眺め始めた。

さすがに命令となれば動かざるを得ないようだな。

 

<続く>

 

 

 

 

 

 

 

 




誰だよ!!!ボルサリーノが今回で悪魔の実食うって言った奴!!!






...あ、僕でした(笑)
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